NM Syndrome

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2022年05月15日(日) 警視の挑戦

読了。
600ページくらいあっても講談社は創元やハヤカワより字が大きいので苦にはならない。
文章も読み易く構成も複雑ではあってもわかりやすいので上手い作家だなと。
ただ私には馴染みの薄いボート競技が主軸にあったからそこを想像するのは結構難儀だった。
イギリス人にとってボート競技がこんなにもリスペクトされているとは。
しかもそこに階級制度も絡まって独特の世界観がある。
如何にもイギリスっぽい(作者はアメリカ人だけど)


警察物ではあるけれどミステリというよりは、
一人の女性ベッカを間に挟んで、イラク戦争で心身ともにボロボロになったキーランと女性の元夫で何もかもを手にしていたフレディが
痛みと喪失を分かち合い再び生きる糧をボートに見出して再生しようとする物語だった。
2人ともとても魅力的で惹かれる。
デボラ・クロンビーは弱さや欠点を抱えた男性を魅力的に書くのが上手いなあと思う。
警察の腐敗と隠蔽体質は洋の東西を問わだがそれがダンカンに降りかかってくるとは。
育児休暇後の彼の処遇が心配になる。

テムズ河畔の風景が美しかった。
川の流れときらめく光、点在する島々、風の匂い。
家や部屋の中の描写も詳しい。
それによってそこに住む人の人となりを判断するのがなかなか印象深い。
そういえば「見知らぬ人」も家の中の細かい描写が多かったっけ。
イギリス人にとって家は何より大切なものなのかも。
ああ、イギリスに行きたいなあ。


次作も買ったので読み始めているけど今度はジェマが主役。
うーん、やっぱりダンカンの方がいいな。
読むけどさ。
そっか、ダンカンもいつの間にか子持ちなのねえ。
そして物凄く育児のスキルが高くてびっくりだ(笑)




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伊波