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あっという間に読了。 後半のスピード感たるや。 「特捜部Q -カルテ番号64-(ユッシ・エーズラ・オールスン)」 かなり複雑なプロットでかなり古い事件と現在の事件が交錯し、そこに現在も進行している極右政党の優生思想が絡み合う。 警察物ではあるけれど非常に社会的な側面が大きく、弱者への容赦ない差別や歪んだ優位性がどれほど多くの人々を不幸にしていったのか。 ニーデの生涯を通して語られる物語はただただ重苦しい。 決して過去の話ではなく、現在も続いている抑圧と差別。 社会のレールから零れ落ちたら這い上がれないシステム。 考えさせられることばかりだ。 ニーデの復讐を誰が非難できるだろう。 私にはできない。 むしろ完遂して欲しかったとさえ思う。 少しの違和感があった通り、まさかのどんでん返しがラストに待っていた。 このシーンが凄い。 カールとニーデとクアトの3者がそれぞれ抱いていた推測で物事を進めようとした結果、全部が見事に嚙み合わず、 噛み合わないのに全てがスライドして決着するのが因果応報で恐ろしい。 覚悟を決めたカールの脳裏に浮かんだのが真っ先にアサドだったのはちょっとほろりときた。 アサド無事で良かったよ。 ローセがどんどんチャーミングに思えてきて好きになってきた。 逆にカールはモーナのことを四六時中考えすぎ。 そんなにいい女?(失礼) しっかりして! ちゃんと仕事しなさい! ハーディは少しづつ回復の兆しが見え始めアサドの謎は(闇かも)深まるばかり。 天敵パクとはこれからもお付き合いしそうだしアマー島事件は混迷を極め、いとこのロニーは頭痛の種になりそうでカールの前途は多難だ。 どうなっていくんだろう、と期待と不安を込めて次の「知りすぎたマルコ」に行こうかと思う。 最後に、ニーデの人生の中にハンストホルム夫妻がいて本当に良かった。 自分を全て否定され何一つ肯定されることのなかったニーデを唯一認めてくれたのが夫妻。 「きみはそれでいい」とニーデの全てを問答無用で肯定してくれたこと。 なんて力強い言葉だ。 ラストでニーデに捧げられた「わたしはこれでいい!」が悲しくて。 でも少しだけ救われた気がした。
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