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一番読みたかったC.L.ムーアの「ヴィンテージ・シーズン」読了。 なんて美しく残酷な余韻なんだろう。 ムーアの美麗な文章が光り輝く5月を映し出し、優雅で礼儀正しい人々のおぞましさを炙り出す。 異国から来た彼らの正体は薄々わかるものの不穏さの正体がわかるのは本当にラスト近くになってから。 邪悪さとも違う、もっと救いようのない冷淡で残酷な何か。 でも人間本来が持っているものを抽出しただけなのではとも思える。 そしてラストの救いのなさは。 なんてこと........。 今、この世界観を出せと言われても出すことは叶わないだろう。 1946年作。 戦後まもなくのアメリカの田舎町。 その時代を封じ込めたような黄金色の日々が全編から匂い立つ。 だからこそ、残酷なのだ。 忘れられない一篇になった。 それにしてもムーアの男たちのなんと受け身なことか(笑) スミスしかり、今作のオリヴァーしかり。 女性作家であるムーアだからこそかしらね。 しかしこれを映像化したとは知らなかった。 邦題が「グランド・ツアー」で1991年とか。 ちらっと調べてみたら設定が異なっていて父が娘のために奮闘する物語になっていた。 これ、結末はどうなったんだろう。 あのバッドエンドは描かれているのかしら。 いつか機会があったら見てみよう。 さて残りはあと1篇。 でもビジョルドのペンリックが届いたのでどうしたものやら。 サムガまでとりあえず残りを読んでしまうか。
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