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2004年02月29日(日) 鳥インフルエンザに見る国の公衆衛生行政の甘さ

◆記事:鶏の処分法見直しへ 住民の反発で京都府

京都府丹波町の養鶏採卵場で鳥インフルエンザ感染が確認された問題で、京都府の青合幹夫農林水産部長は29日、同町役場で会見し、町民の反発が強いとしてすべての鶏を養鶏場の敷地内に埋めて処分するとしていた当初の方針を見直すと発表した。

会見に先立ち、府と町は同日、養鶏場周辺の住民を集め処分についての説明会を開催。青合部長は鶏舎南側の水田に埋める計画を提示した。しかし、参加した約80人の住民は「川の水源に近く、汚染物質が埋められるのは不安」などと猛反発。横山義雄町長(61)も「農地に埋めるのは困難」と難色を示した。

府は鶏舎を取り壊して跡地に埋める案や焼却処分も視野に、早急に再検討するという。処分する鶏は十数万羽に上り、養鶏場では同日から殺処分が始まったが、死がいは袋詰めされ鶏舎内に一時保管されている。(共同通信)[2月29日20時14分更新]


◆コメント:国が処分方法をはっきり指示するべきだ。

あちらでもこちらでも鳥インフルエンザと騒いでいるが、政府の方針は?
全国各地で鳥インフルエンザが確認されたとか、いや陽性ではなかったとか、大量に鶏が死んだのを農場が隠していたとか、ずいぶん情報が混乱している。一般人も国立感染症研究所のサイトなどで調べれば、鳥インフルエンザがいかなるものか、概略はつかめる。要するに、トリから人に感染することはありうる。その結果死亡した例も出ている(ベトナムなんかもう、何人も死んでいる)。ただし、感染した人はトリに接触したり、排泄物などに触れる機会があった人で、トリインフルエンザに感染した鶏の肉や卵を食べたという報告は無い。

◆埋めるだけで、ウィルスが全滅するとは考えられぬ。

国立感染症研究所のサイトによれば最初に山口県でさわぎになったときには、農林水産省が、「鶏の全殺処分と消毒」を指示したとあるが、殺し方が記載されていない。その後、各県が鶏の処分方法を決めているようだが、国は無責任だと思う。

以前、地球温暖化について調べたときに、グリーンランドの氷河を調べた学者が、数十万年前の氷層に、ウィルスが閉じ込められていることを発見したことを知った。そのウィルスは発見されたときに、植物に対してだが、まだ感染する能力を完全に持っていたという。

ウィルスの種類にもよるのだろうが、殺した鶏の死骸は焼却するのが一番安全で、これならば、如何なるウィルスも生き残れまい。地中数メートルに埋めたぐらいでは心配だ。生き残ったウィルスが他の生物に感染するように遺伝子を変化させる可能性が無きにしもあらずだからだ。

農林水産省だけでいいのかね。当然厚生労働省が関与するべきだと思うし、殺した鶏に関して処分方法をもっと明確に示さなければならない。何故、早くそうしないかというと、役人は誰も責任を取りたくないからである。一旦指示を出したら、その者に責任が生じる。それがいやだから、各地方自治体に処分方法を任せている。そうしているうちに、騒ぎがだんだん広まって行く。

お役人さん。自分の仕事には、責任を持ってください。


2004年02月28日(土) 「<訃報>網野善彦さん76歳=元神奈川大教授、歴史研究に影響」私にとっては、「網野さんのおじさん」なんですよ。

◆記事:<訃報>網野善彦さん76歳=元神奈川大教授、歴史研究に影響

日本史像の再検討を迫る独自の社会史的アプローチで歴史研究に大きな影響を与えた日本中世史学者で元神奈川大教授の網野善彦(あみの・よしひこ)さんが27日午前2時7分、肺がんのため東京都内の病院で死去した。76歳。遺志により献体する。葬儀は行わない。自宅は公表しない

「無縁・公界・楽」(78年)、「日本中世の非農業民と天皇」(84年)などの主著は、歴史学界を超え、小説や映画「もののけ姫」など、幅広い分野に影響を与えた。

89年に編著「瓜と龍蛇」で、昨年は故石井進氏との編著「日本の中世 全12巻」で毎日出版文化賞を受賞した。(毎日新聞)[2月27日21時38分更新]


◆コメント:日本史の巨人は、本当にやさしい、楽しいひとだった。

網野善彦氏は日本中世史が専門だが、日本の歴史の見方全体に大きな影響を与えた、天下の大学者である。仮にノーベル歴史学賞というものがあったしたら(あるわけがないが)、研究対象が、日本であっても、間違いなく受賞していただろう。それぐらいの人なのだ。実は、私は、子供の頃から網野さんに何度も会ったことがある。網野氏の夫人と私の母が親友だから、お宅に遊びに行ったのだ。40年近くになる。

辞書に、聖人君子という言葉があるけれども、この言葉は網野さんのために存在するかのようだった。子供の頃は、高名な歴史学者であるということなどわからずに、私は、おじさん、おじさん、と呼んでいたが、頭のてっぺんからつま先まで紳士である。

それでいて全然堅苦しくない。本の原稿を執筆しながら、子供同士の会話を聞いていて、大きな声で笑う。私利私欲など一切ない。贅沢な家にも服にも社会的地位にも、そんなことは一瞬たりとも、興味を持ったことが無かった。好きな歴史の研究、とりわけ、古文書を読んでいるときが何より楽しいのだった。

網野さんは、日本の歴史を単一民族による農耕社会、と割り切る従来の歴史間に疑問を持ち、職人・海民・芸能民など、それまでの日本史学者が見向きもしなかった人々に光を当てた。一箇所に定住せず、移住を繰り返していたこのような人々によって、日本国内の文化的な交流伝播がさかんになり、文化的発展に大きく寄与した、と考えた。これは、はっきりいえば、現代においても差別を受けているような人々の祖先が、実は日本の歴史において重要な意味を持っていたことを実証したといっていい。

凡そ、学問において必要とされるのは、独創的な観点だが、網野史観はまさにそれであった。しかし、それは、決して、網野さんのおじさんが奇をてらっていたわけではない。

おじさんの、天衣無縫、子供のような純粋な心、人に対するやさしい心と、人並みはずれた知性のたぐいまれなる組み合わせが、このような学説を創り出したのだと、私は思っている。

亡くなったあと、自分の葬式で人に迷惑をかけたくないといって、葬式を行わないばかりか、手厚く葬られて当然なのに、医学の発展に寄与すべく、献体(医学生の解剖用に自分の遺体を提供すること)するという。

生きている間の業績だけでも、偉大なのに・・・。亡くなってから、まだ、人の役に立とうという・・・。

網野さんのおじさんのあの明るい笑顔はもおう、みられない。あの、笑い声も、もう聞くことができない。偉大な生涯だった。


2003年02月28日(金) ブッシュ、フセイン、金正日、ビンラディン、シャロンがいなければ、世界はかなり平和になるだろう。

2004年02月24日(火) 「ヤフーBB、470万人分情報流出…恐喝未遂で男逮捕」ソフトバンクは事の重大さが分かっていない。

◆記事:ヤフーBB、470万人分情報流出…恐喝未遂で男逮捕

インターネット接続サービス「ヤフーBB」の加入者情報が記録されたDVD(デジタル多用途ディスク)を入手した男が、同サービスの運営母体「ソフトバンク」(本社・東京)のグループ企業関係者に数十億円を要求し、警視庁に恐喝未遂容疑で逮捕されていたことが24日、分かった。

男は関係者に「DVDには470万人分の情報が記録されている」と伝えており、警視庁も、その大半が実際の加入者情報であることを確認している。最大規模の個人情報流出事件に発展するのは必至で、同庁は情報流出ルートの解明を急いでいる。


◆コメント:どれほど大きな失敗をしたか、ソフトバンクはわかっていない。
私は、今は現場に出ていないが、長年お客様商売をしてきた。お客様商売の常識のひとつに、

「お客様の信頼を得るには、長年の努力の積み重ねが必要だ。しかし、信用を失う事は、一日で十分だ。」

というものがある。

今回、情報を盗み出した男が悪いのは、言うまでも無いが、ヤフーBB、ひいてはソフトバンクは、顧客情報を簡単に盗み出されてしまうような、杜撰な管理をしていた、という意味で、社会的信頼を既に失いつつある。しかし、どうも、この会社はことの重大性が分かっていないようだ。

ヤフー・ジャパンのホームページを見ても、何処にも謝罪文が無い。「プライバシーの考え方」、というページではさすがに何か、事件に触れているだろうとおもったら、あきれた事に、ここでも、何の言及も無い。「会社概要」のプレスリリースの項を見ても、この事件に関する項目が無い。

ソフトバンク及びヤフージャパンのように、急に伸びた会社、社員が皆若い会社にしばしば見られる暢気さであるが、悪いけれどもこういう会社は、私は信用できない。

顧客のプライバシーが漏れてしまう、などというのは、客商売にとって、これ以上の失態はない。取り返しがつかないことなのである。

勢いがある会社だし、顧客も若い人が多いだろうから、のんきなのだろうが、本来、ソフトバンクに怒鳴り込んでもいいような話である。会社が潰れてもおかしくないぐらいの超大ミスなのだ。そこのところを良く考えて、反省して、今後の方針を説明して欲しいね。ソフトバンクさん。

客商売はそんなに甘いものではない。


2003年02月24日(月) 小泉政権は、どうして国民に何の説明もせずに、アメリカ支持を表明するんだ?

2004年02月23日(月) 「安部被告心身喪失で審理終結…薬害エイズ」原告の無念さを思うと気の毒

◆記事:安部被告心身喪失で審理終結…薬害エイズ

薬害エイズ事件で業務上過失致死罪に問われ、1審で無罪判決を受けた元帝京大副学長、安部英被告(87)の控訴審で、東京高裁(河辺義正裁判長)は23、安部被告が心身喪失状態にあるとして公判手続きの停止を決定した。

回復による公判再開の可能性は低く、審理は事実上終結した。

医師・官僚・製薬会社による3者の複合過失が問われた薬害エイズ事件は、医師の判決が決着を見ない展開となった。

安部被告は、帝京大病院の医師にエイズウイルス(HIV)が混入した非加熱製剤の投与を続けさせ、平成3年に血友病患者を死亡させたとして起訴された。


◆コメント:薬害エイズ概略

血液製剤というのは、人間の血液を原料にして作られた薬ですね。今は安全な血液製剤が出回っているそうですが、1980年代にはアメリカでも、非加熱製剤が使われていたのです。ところが、1982年1月には初の血友病エイズ患者が死亡したのです。この年の7月16日にはアメリカのCDC(American Centers for Disease Control and Prevention 米国疾病対策及び予防センター)が血液製剤とエイズとの関連を示唆し、同日のワシントンポスト紙は、「現在有力な(エイズの原因に関する)仮説はウィルス説であり、それは、血液などの体液を通じて伝播する。血友病患者の場合、それは血液製剤であろう」と報じているのですね。この記事のことは日本でも報じられたのです。

この時点で、厚生省が、非加熱製剤の輸入を禁止すれば、薬害エイズなどという悲劇の拡大は阻止できた筈。しかし、何もしなかった。また、ミドリ十字という会社は、1979年にアメリカのアルファ社を買収して、安い血液製剤を大量に輸入して、非加熱製剤のシェアの5割を占めるに至ったのです。82年に、アメリカでエイズが広がり、アルファ社からミドリ十字に対して、非加熱製剤の危険性が伝えられていたのに、何もしなかった。ミドリ十字は厚生省役人の天下り先だったので、厚生省は、なんと、血友病患者よりもミドリ十字の事情を重視したのです。魔の商人と魔の役人が結託したわけです。

1983年になると、マスコミが血液製剤の危険性に関する報道をはじめ、患者団体も騒ぎ出したのです。それで、表向き、あくまで体裁を整える目的で、厚生省エイズ研究班というのが出来ました。それを率いていたのが安部英被告です。

安部英被告は血友病の専門家で、相当早い時期から輸入非加熱血液製剤とエイズとの関連性を認識していた医師であるといわれているのです。認識していながら、もっと安全な血液製剤の使用を拒み、非加熱製剤を使うことを推奨し続けたのです。

しかし、第一審で裁判所は、判決理由の大半を当時(1985年)のウイルス学的知見の検討に割き、結果として当時は世界の誰もHIVというエイズの原因ウイルスとエイズ発症の関係性を明確に論じていなかったという結論を導き、安部被告に危険性の認識はあったものの、その程度は極めて低いもの(本人は、当時の認識では、非加熱製剤を投与して、最終的にエイズを発症するのは10%程度と供述)であったと認定しました。そして、このように低い危険認識のもとで、有効な代替治療法がなかった当時では(実際には、クリオ製剤という製剤の存在と加熱処理した血液製剤が治験中であり1985年7月に認可されている)HIV感染という結果を回避するのは不可能であったとして、安部医師の当該医療行為に過失はなかったと認定しました。

これは、ひどい判決だと思いましたねえ。

いくらなんでも全然罪が無い、無罪ってことはないでしょう。当然、原告は控訴したわけですが、安部被告人がボケちゃって、もう、裁判にならないから審理おしまい、というわけです。やりきれない話です。これ、非加熱血液製剤のせいでエイズに感染した血友病の患者さんはたまらんでしょう。安部英のことを殺したいぐらい憎いに違いない。一審判決は、やはり、間違っていると思います。安部医師は悪魔だと思いますね。

それにしても、この問題は橋本内閣の時に厚生大臣を務めた菅直人氏が厚生省の役人にAIDS関連厚生省資料の提出を命じて全てを明らかにしなかったら、いまだに不明の点があったでしょう。この功績は大きいと思います。


2003年02月23日(日) 新保守主義者「ネオコン」がアメリカを牛耳り、世界を牛耳ろうとしている。今日、勉強した事。

2004年02月22日(日) 「道路公団完全民営化せず、上場後も国が株保有」 だから、小泉は嘘つきだというのだ。

◆記事1:道路公団完全民営化せず、上場後も国が株保有

国土交通省が今国会に提出する道路関係4公団の民営化関連4法案の概要が21日明らかになった。

道路4公団が分割された後の6つの新会社が株式を上場した後も、政府が株式を保有することを明記し、2分の1以上を保有する方向で調整している。

さらに、事業計画の策定や社債の発行、返済期間が1年を超える借り入れなどについては国交相の認可が必要とし、経営に対する国の関与を強める。国が過半の株式を持ち続け、JR東日本のような完全民営化を行わないことになると、新会社の裁量権は制限され、不採算路線の建設を抑制するとした民営化の目的は後退しそうだ。法案は、3月上旬に閣議決定される。


◆記事2:小泉改革宣言(自民党ホームページ)より抜粋


1.「民間にできることは民間にまかせる」−民主導・自律型の経済社会へ
(1)郵政事業改革 (略)
(2)道路関係四公団改革
・道路公団を民営化する法案を2004年の通常国会に提出
●道路関係四公団民営化推進委員会の意見を基本的に尊重し、2005年度から四公団を民営化する法案を2004年の通常国会に提出する。



◆コメント:小泉内閣総理大臣は嘘つきだと、言わざるを得ない。

小泉首相を支持する人が不思議で仕方が無い。

2001年の自民党総裁選の時に、彼は、1.どんな反対があっても、8月15日に靖国神社に参拝する。2.国債発行残高30兆円を超えさせない。3.ペイオフは予定通りに実行する、ことを公約したが、これらの公約はすべて守られなかった。小泉君は前の約束を破って平然としている人なのに、昨年11月の衆議院選挙に向けて発表した公約は、守るだろうと、どうして考えられるのか。

自衛隊のイラク派遣に関しても、すぐに前言をひるがえすことは2月5日に書いた。今度は、小泉改革の本命である道路公団民営化である。あれほど、民営化、民営化と叫んでいたのに、結局変わらないじゃないか。

多分、先週発表された、2003年第4四半期のGDP成長率が、年率換算7%というびっくりするような好成績だったので、景気さえ回復すれば、公約を破っても国民は自民党を支持するに違いない、と踏んでいるのだろう、が、その手に乗ってはいけない。

景気が回復しようがしまいが、選挙公約は選挙のときに小泉内閣総理大臣が国民に対して行った「約束」であり、それを勝手に破っても構わない、という論理は存在しない。

公然と自衛隊をイラクへ派遣して憲法に違反し、改革の目玉だった道路公団民営化の公約も反故にする人を、私は信用できない。


2003年02月22日(土) アメリカって呪われているのではないか?

2004年02月21日(土) 海老一染太郎・染之助さんとベルリン・フィル

◆芸人の厳しさ

太神楽(だいかぐら)の海老一染太郎さんが亡くなったのが、2年前の2月2日である。

染太郎・染之助さんを初めてテレビでみたときは、例の「おめでとうございます〜!」という叫び声が気になって、何と騒がしい人々かと思った。が、何度も目にするうちに、これはただものではないことがわかった。芸をするのは弟の染之助さんであるが、この人がすごいところは、本番でまず絶対に失敗しない、ということである。ああ、ベルリンフィルと同じだ、と、思った。

勿論、私は、両者について過去から現在にいたるまで、全てのステージを見たり聴いたりしたわけではない。厳密に言えば、失敗した事があるだろう。しかし、その確率は驚くほど低いはずだ。パフォーマンスにおけるミス、というのは意外に強く印象に残るもので、仮に10回に1回失敗したとしたら、観客の印象としては、「あの連中は、失敗ばかりしている」ということになり、その芸人(太神楽であれ、シンフォニー・オーケストラであれ)は、次第に客を失うであろう。

だから、客観的なデータは別として、客に「あの人(たち)は、本番で絶対に失敗しない」という印象を抱かせるのは、日頃の厳しい研鑚を無くしては、ありえない。

染太郎さんの葬儀に来ていたビートたけしが、インタビューに答えて「毎日練習をしなければ決して出来ない芸を、50年も続けている、ということを尊敬している」と謙虚に語っていた。同感である。


◆毎朝、音階練習を学生と続けた、ベルリンフィル首席トランペット奏者

ベルリンフィルの首席トランペット奏者で、ベルリン・ムジーク・ホッホ・シューレ(ベルリン高等音楽学院)の教授だった人は、毎朝、自分の弟子を集めて、全てのスケール(音階)をロングトーンで吹く、という地道な練習を欠かさなかった。

ロングトーンというのは、要するに一つの音を長く吹くことである。どんな管楽器を習っても、管楽器の練習はロングトーンに始まり、ロングトーンに終わると言っても過言ではない。

それは、そうなのだが、完全に技術が出来上がって、ベルリンフィルハーモニー首席トランペット奏者、という世界最高の地位に付いても、なお、毎朝ロングローンでスケールを吹くというのは、大変な事である。へとへとになるのだ。

しかし、このような基礎練習を継続する事が、楽器の演奏技術を維持するためには必要不可欠であることを、この先生は誰よりも良く分かっていたのであろう。いうまでもなく、この人がコンサートでミスをしたのを聴いたことが無い(トランペットの音は目立つので、ミスをするとあっという間に話が広まるのである)。


◆ここ一番、で、ミスをしない立派さ。

海老一染太郎・染之助さんも、ベルリンフィルのトランペット奏者も、要するに、「ここ一番」という大事なところで、絶対間違えない。そして、それは、強靭な精神力に支えられた、毎日の練習の成果である。当たり前のようだが、なかなかできることではない。それを実行しているのだから、立派だ。


2003年02月21日(金) 自己暗示は実際に役に立つ。

2004年02月20日(金) <劣化ウラン弾>自衛隊派遣には問題ない 福田官房長官・・・自衛官を見殺しにする気だね?

◆<劣化ウラン弾>自衛隊派遣には問題ない 福田官房長官

福田康夫官房長官は19日の会見で、オランダ国防相がイラク南部サマワ付近での米軍劣化ウラン弾使用を認めたことについて「オランダ国防省が米国に照会したところ、サマワ周辺のいくつかの場所で、劣化ウラン弾が使用された模様だ」と指摘した。同時に健康への影響を否定、自衛隊派遣には問題ないとの認識を示した。(毎日新聞)[2月19日20時36分更新]


◆コメント:問題が無いということは、自衛官が被爆しても問題ないということだ。

サマワ付近で、米軍が劣化ウラン弾を使用したのは、言うまでもなく、昨年のことであるが、劣化ウラン弾は、45億年の半減期を持つ、まぎれもない放射性物質である。一旦、大気中に撒き散らされれば、その影響は極めて広範囲に及び、人体への影響は長期間に亘り、持続する。

放射能が一度、大気中に拡散したら、汚染を除去して環境を回復する事もできない。従って、劣化ウラン弾を使用した場所で活動する自衛隊が受ける被害は不可逆的なものとなる。

劣化ウランが出す、アルファ放射線と呼ばれる強い放射能は、体内に蓄積される事により、ガン、白血病、先天性の奇形・異常児の誕生、その他、全身にわたり様々な疾病を引き起こす。

アメリカは1991年の湾岸戦争のときに大量の劣化ウラン弾を用いたため、湾岸戦争に従軍した米国兵士50万余の兵士のうち、52%に当る26万3000人もの帰還兵が、体調の異変を訴えている。湾岸戦争時に劣化ウランに被爆した米国兵士は30万人といわれている。9600人はすでに死亡している。

全てが、劣化ウラン弾が原因とは断定できないが、体調の異変のかなりの部分が劣化ウラン弾に被爆したためと、考えられている。

このような、科学的、歴史的、事実に接しながら、なお、日本政府は劣化ウラン弾が使われた場所に陸上自衛隊を駐留させて平然としているのである。自衛官の生命をあまりにも軽んじた態度ではないだろうか?


2003年02月20日(木) 北朝鮮拉致被害者の問題は一体どうなっているんだ?

2004年02月19日(木) 「<劣化ウラン弾>イラク戦争で米軍使用、オランダが認める」これでも、自衛隊を派遣しろ、というのは、どういう論理?

◆記事:<劣化ウラン弾>イラク戦争で米軍使用、オランダが認める

オランダのカンプ国防相は17日、オランダ軍や自衛隊が展開するイラク・サマワ付近で、イラク戦争の際、米軍が劣化ウラン弾を使用したことを正式に認めた。コソボ紛争などで使われ、白血病などとの因果関係が問題になっていたが、国防相はこれまで「米軍の情報によれば劣化ウラン弾は使用されていない」と説明していた。(毎日新聞)


◆コメント:知っていて、自衛隊を送り込みやがったな?小泉!
私は、何が腹が立つといって、政治家が自衛官(=基本的人権を保障された、日本国民)を、国際政治と国内政治の道具、駒としてしか、見ていないからである。自衛隊が派遣される前に、去年の8月から14回か15回、現地調査団がイラクへ行ったのであり、当然、劣化ウラン弾のついても知っていた筈である。調べないわけがない。この点は昨年11月28日に書いたが、今になって、遂に、公に知られる事になった。劣化ウラン弾とはなにかについても、過去に書いたので、お読みいただければ、ありがたい。
この事実を知りながら、自衛官に知らせずに、サマワへの派遣を命令した小泉君と、石破君は、もしも、自衛官が、放射能の影響により健康を害した場合、どうするつもりなのだろう。はっきり言って、取り返しがつかないことをしているのである。首相を辞める、防衛庁長官を辞める、では、済まされない。昔なら、切腹だよ?間違いなく。

話がそれるが、石破防衛庁長官のことを調べていたら、この男は無類の軍事オタクであることを知った。戦闘機や爆撃機、軍艦、戦車のプラモデルをいい年をしてつくりまくり、今の長官室にまで、所狭しと並べてあるのだそうだ。

個人がどのような趣味を持とうが、他人に迷惑をかけなければ良いではないか、と言われれば、そのとおりなのだが、この男の場合、問題である。

軍事オタクが防衛庁長官になってはいけない。下手をすると、軍人より好戦的になりうる。ゲーム感覚だからだ。石破君が、記者会見で話すときの何か、物に憑かれたような表情は本当に不気味である。多分、部下である自衛隊をイラクへ派遣したことも、石破君にとっては、「ゲーム」なのだ。自分は選挙のときに母親を遊説に付き合わせるマザコンが、他人様に、命を賭けよと、命じているのだ。たまったものではない。

軍事オタクに欠けているのは、想像力である。実際に陸上自衛隊に自爆テロが突っ込んだら、人間の脳みそがとびちり、腕や足を吹き飛ばされた人間が、のた打ち回って苦しむのだ。そういう想像力がないから、平気でイラクへ行け、命じる事ができるのである。恐ろしい事である。

マスコミは情報統制のためだろうか、サマワで劣化ウラン弾が使われていたという、この大変なニュースを殆んど取り上げない。いやだね。日本が本当に、戦時体制になってきている。この重大さに、みなさん、気がついてください。


2003年02月19日(水) 北朝鮮がミサイルを発射した場合の政府対応って、すごいよ。1発目が着弾するまでは、見ているのだそうだ。

2004年02月18日(水) 「イラク戦争は大義あった 党首討論で首相が強調」←だから貴様は馬鹿だというのだ。

◆記事:イラク戦争は大義あった 党首討論で首相が強調

通常国会初となる党首討論が18日開かれ、小泉純一郎首相はイラク戦争の大義となった大量破壊兵器が発見されていない問題に関し「私は大義名分があったと思っている。イラクは度重なる国連決議に従わず、廃棄したとの立証責任を果たしてこなかった」と述べ、対イラク戦争支持の正当性を重ねて主張した。
 民主党の菅直人代表が「大義名分なき戦争を支持し、占領軍に加わる形で自衛隊派遣するのは大きな間違いだ」と追及したのに答えた。(共同通信)[2月18日19時46分更新]


◆所感:小泉内閣総理大臣には、論理的な思考に基づいた答弁をする能力がない。

いつものことながら、本当に嫌になる。合理的・論理的・客観的に物事を認知できない人間は、一国の宰相たるべきではない。戦争を始めたアメリカでは、「米調査団団長としてイラクで大量破壊兵器(WMD)の捜索に当たってきたデビッド・ケイ氏は1月23日に辞任し、ロイター通信に対し、『イラク戦争が始まった段階で、イラクに生物・化学兵器の備蓄があったとは思えない』と語った」ことにより、ブッシュ政権が大量破壊兵器という理由をでっち上げて、戦争を始めたことが大問題になっている。

国連憲章に違反しており、大量破壊兵器という大義名分も嘘だった、アメリカのイラクに対する武力攻撃を支持した、小泉首相の選択は明らかに誤りだった。それを認めて、アメリカ支持を取り下げる事はなんら、道義に反する事ではないのに、いわば、国際社会のならず者であるアメリカを支持し続けるのは、2重に失策を犯したことになる。その意味で、菅代表の指摘は、正しい。

小泉首相は「大義があった」といっている。イラクは大量破壊兵器を廃棄したとの立証責任を果たさなかった、という。ここに、小泉純一郎という人が、勉強をしたことがない人であることが、端的に現れている。

「無いことの証明は出来ない」のである。だから、刑事裁判でも立証責任は検察側にあるのだ。そんな基本的なことも知らないようでは、日本国の政治の最高責任者、自衛隊の最高司令官としての任務を全うすることはできない。

今一度、繰り返すが、小泉純一郎内閣総理大臣は、論理的・合理的思考ができない、知的レベルの低い人物である。


2003年02月18日(火) 学生さんの海外旅行は卒業旅行ではなく、なるべく早く行ってみた方が良い。

2004年02月17日(火) 「海自護衛艦も横須賀出港 室蘭港からクウェートへ」発って行く、自衛官の表情・・・

◆記事:海自護衛艦も横須賀出港 室蘭港からクウェートへ

イラクで活動する陸上自衛隊の装備品を運ぶ輸送艦を護衛するため、海上自衛隊の護衛艦「むらさめ」(4、550トン、乗組員約180人)が16日、神奈川県横須賀市の海自横須賀基地を出港した。

 海自呉基地を14日に出港した輸送艦「おおすみ」(8、900トン、乗組員約150人)とともに北海道・室蘭港に18日に寄港。おおすみに水タンク車などを積み込んだ後、両艦はクウェートに向け20日に出航する予定。

 イラク復興支援特別措置法に基づき陸・海・空の自衛隊がそろって海外展開することになる。海自にとっては、テロ対策特別措置法によるインド洋上への派遣と並行した活動となった。(共同通信)[2月16日19時0分更新]


◆コメント:出発する自衛隊員の表情をじっと、見てみろ。

昨日海上自衛隊が、直接ではないが、クウェートに向けて出発して、これで、とうとう、陸海空全ての自衛隊がイラクに派遣されることになる。

人間は何に対してもすぐに慣れてしまう。最初、航空自衛隊先遣隊が日本を発ったときに比べると、テレビも新聞も扱いを小さくしているが、それではいけない。


ただでさえ、一般国民にとって、自衛隊がイラクにいる、ということ、またそれが、憲法その他の法律に照らして正しい事なのか。正しい手続に則っておこなわれているのか?という問題は、日常生活から大きく乖離している(今のところは)、と感じられ、考えるのが面倒臭い。

だから、マスコミは、本来の使命を果たして欲しい。自衛隊のイラク派遣に関するニュースは、国民の注意を喚起するべく、つねに、大きくあつかうべきである。

インターネットで、何処の国の新聞を読んでも、「これは、日本にとって、戦後初めて、『軍隊を戦地に送る』という重大な意味を持つ」と報じている。他の国の新聞の方が事の重大性を正しく認識しているようで、恥ずかしい。

テレビは、出発してゆく自衛隊員と見送る家族の表情をよーく捉えて欲しい。私は目を背けたくなった。見送る家族や、友人、婚約者には、泣いている人が多勢いた。一方、自衛隊員は凛々しい、「いい表情」をしている。私はこの表情を前に見たことがあるのである。

私の父は、戦争に行った。太平洋戦争後期、士官が足りなくなり、急遽日本政府は学徒動員といって、東大をはじめとする大学生を、臨時の士官として徴兵した。数日前まで経済学や、ドイツ文学を学んでいた者が、いきなり軍人になることを強制される。徴兵とは、残酷な制度である(それを、防衛庁長官の石破は「徴兵制が違憲とは思わない」と、平然とぬかしやがった)。

とにかく、出征前日に自宅で軍服を着て、両親(私の祖父母)と写真に収まっている父は、いつになく、引き締まった、凛々しい、それでいて、寂しい表情をしている。あるとき、祖母が私に、その写真を見せながら「ちょっと、(父が)いい顔をしているでしょう?死ぬつもりだったからよ。」と言った。頭をこん棒で殴られたようなショックだった。

人間は、死を覚悟すると、こういう顔になるのか・・・。そして、今、次々に日本を発つ、自衛官の表情がまさに、「その表情」なのだ。彼らは全員、死を覚悟している。こんな残酷な場面は、たくさんだ。

アメリカを支援するために、強引に自衛隊派遣を決定した、小泉内閣総理大臣と、自衛隊派遣を承認した、与党全員、そして、この政権を成立させた、有権者は、自衛隊員が発って行くときの顔をじっと、見つめるべきだ。その勇気があるかね?


2003年02月17日(月) 栄養素の偏りが抑うつ状態をまねくことがある。

2004年02月16日(月) 当然ながら、ITが発達しても、IQが向上するわけではない。

ITの発達はめざましく、僅か数年前のPCが、遥か過去の遺物になってしまうので、かなわない。多勢おられる日記作者の方々で、私のように貧弱な、PC環境で執筆されている方は、あまり、いないだろう。

私が殆んど40歳で初めてPCを購入して、インターネットに接続したのは1999年だったが、その頃最先端といわれたPCのスペックは今みると、噴飯物(笑った拍子にご飯を噴き出してしまうほど滑稽な事)であろう。CPUはMMXPentium300MHz、メモリーは128MB、HDDは4,3GBしかない。もっとも、HDDは流石に少ないので、80GBの外付けをUSBで接続している。ネットへの接続はいまだにISDNである。

何故、このような古いPCと環境を保っていたかと言うと、なによりも、給料がさがって、ボーナスも下がって金が無く、子供を進学塾に通わせていたので、余計に金が無かった事。それでも、分割払いなど、支払を工夫すれば買えない事はなかったのだが、子供が遊びたいのを我慢して受験勉強しているというのに、オヤジが、金を使って、PCという「オモチャ」を買い換えて喜んでいる場合ではないと、思ったからである。


このたび、その制約条件が解消したので、漸く買い換えて、ブロードバンドにしてやろうと思っているが、PCに関しては、そんなに高いのは、要らないことに気がついた。そもそも、PCでテレビなど、見ようとは思わない。ゲームなんて、子供じゃないから、やらない。DVDドライブぐらいはあってもいいけどね。ただ、何しろ、今のPCは動作が速いから、それだけでも、ずいぶん気持ちがいいだろうとは思う。

このようなことを考えていたら、何故、私が、古いPCでもあまりそのことを意識していなかったのか、分かった。人間の知識は昔も今も、主に文字を媒介として、保存され、表現されている。要するに、私は、テキストデータ(にも種類があるが)を利用することが中心だったのである。

この、古いパソコンには、英和辞典なら、「ランダムハウス」、「リーダーズ&リーダーズプラス」、「英辞郎」、国語辞典として「広辞苑」、百科事典が平凡社の「世界大百科」と、小学館の「スーパーニッポニカ」、法律関係では「模範六法」、有斐閣の「法律学小辞典」、時事用語事典として、「知恵蔵」、がHDDに入れてあり、さらに、オンラインで月200円で使い放題の「IMIDAS」、英語の百科事典で月10ドルで使い放題の"Encyclopaedia Britannica"を購読している。順番が前後するが英和辞典でBabylonも入れていた。

ローカルに搭載した事典・辞典類も、300MhzのCPU、128MBのメモリーで不自由なく閲覧できる。オンラインの辞典もISDNで、十分使える。こういうとき、私のような昔の人間は、都合よく考えることができる。

私が学生の頃は、英語の本を読むのに、厚さが10cmもあるランダムハウス英和辞典をドタンバタンとひっくり返しながら読んでいたものだ。それが、物理的な場所を取らなくなって、キーボードを叩けば内容が表示されるというだけで、殆んど奇跡であった。リーダーズに至っては、マウスポインタをあわせるだけで、単語の訳が表示される、ロボワードというソフトを用いている。これでは英語を読めないという言い訳は不可能である。

ITがいくら進歩しても、使う人間に、知識を増やそう、とか、技術(語学とかね)を習得しよう、という気概がないと、あまり意味が無い、ということだ。

そうはいっても、環境を一新して、PCの動作が一層速くなれば、きっと、私は、何故もっと早く買い換えなかったのだろう、或いはブロードバンドにしなかったのだろう、と感じるのだろう。日本に帰ってきてから、7年間、いい事がなかったからな・・・。 もしも、神というものがいるのならば、せめて、これぐらい、許し給え。

それから、PCのお詳しい読者諸氏がこの文章を読むと、PC用語の用い方に誤りを発見なさるかもしれないが、文脈から意味を汲み取っていただきたい。40になってから、周囲に全然詳しい人間がいないのに、PCを買って、ネットに接続して、いろいろトラブルを解決して、というのを全部、独りでやるのは、結構大変だったのである。大目に見てください。


2003年02月16日(日) 「私たちと同じ悲しみをイラクの人々に味わわせてはなりません」(NYで反戦デモに参加した、911テロ被害者の遺族)

2004年02月15日(日) 「UMRC情報速報 <重要> イラクでのウラニウム汚染に関する警告」それでも新たに自衛隊を派遣する、日本政府。

◆法律:イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年八月一日法律第百三十七号)

第二条 第三号 対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。

第九条 第九条  内閣総理大臣及び防衛庁長官は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、イラク復興支援職員及び自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない。


◆記事1:<サマワ迫撃弾>バース党残党の犯行か 米当局

米英軍に近い軍事情報筋は13日、毎日新聞に対し、サマワの市街地で12日に起きた迫撃砲攻撃は旧フセイン政権のバース党の残党による犯行との見方を米当局が強めていることを明らかにした。目的は攻撃直後の陸上自衛隊の行動パターン、他の米英占領当局の外国軍の反応や動きを分析するための「仕掛け」の意味合いが濃く、こうした分析はバスラなどイラク南部に潜入するイスラム過激派に逐一報告される可能性が高いという。

迫撃砲攻撃後、イスラム過激派らが自動車爆弾による自爆テロや日中の兵員狙撃を試みる事例は多いと同筋は指摘する。これまでの米当局の分析では、迫撃砲攻撃後、さらに規模の大きい攻撃を仕掛けるまでの期間は、バース党残党の場合「6〜8週間」でイスラム過激派が絡むと、さらに早まる傾向にあるという。(毎日新聞)[2月14日20時46分更新]


◆記事2: UMRC情報速報 <重要> イラクでのウラニウム汚染に関する警告(引用者注:UMRCとはカナダの医学研究機関組織。Uranium Medical Reserch Center)

<重要> イラクでのウラニウム汚染に関する警告 2004年2月6日
イラクにおけるNGOのスタッフ、連合軍兵士、海外からの連絡要員や市民に対するウラニウム汚染に関する警告最近出された研究所の分析結果から、ウラニウム医療研究センター(UMRC)の現地調査団の団員二人が劣化ウラン(DU)に汚染されていることが判明した。カナダおよびベイルート出身の二人は、「イラクの自由」作戦の空爆と地上戦休止後5ヶ月たった2003年10月に、13日間にわたってイラクを調査して回っていた。UMRCと協力関係にあるドイツの研究所は、質量分析法で二人の尿を検査した。


◆記事3:衆議院「国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会」1月29日会議録(衆議院ホームページ)より、抜粋

○照屋委員 それでは、こう聞きましょう。
 派遣された先遣隊は、サマワにおける放射能汚染の実態については調査をされたんでしょうか、さらに、その結果は先遣隊からの報告書には記載をされておるんでしょうか、お伺いしましょう。

○石破国務大臣 先遣隊が線量計を持参したということは、もう答弁を申し上げたとおりのことでございます。

 劣化ウラン弾というものが人体に与える評価、影響というのは、皮膚を通過しない、直接採取をしない限り影響は生じない、それも重金属性によるものであるということも答弁を申し上げました。

 しかしながら、念には念を入れて線量計というものを持参させる、それはガイガーカウンターというふうに世の中で言われるものでございます。彼らが活動するときに、それがたとえ放射能ダストというものであるにせよ、普通の人間界、普通の自然界において生じないものがあればその線量計は反応することができるというものでございます。そういうものが反応したという報告は受けておりません。

○照屋委員 人体云々じゃなくして、ずばり答えてくださいよ。先遣隊は、サマワで放射能汚染についての調査はやられたんですかと私は聞いているんです。

○石破国務大臣 放射能の調査というものに特定して調査を行ったということはございません。しかしながら、持っていった線量計が反応したという報告も受けておりません。



●コメント:日本が法治国家であるならば、論理的に考えて、既に派遣した自衛隊は撤収するべきであるし、新たに自衛隊を派遣するべきではない。


イラク復興支援特別措置法では自衛隊は活動の期間を通じて、安全と認められる、非戦闘地域においてのみ活動することを許されている。

記事1を読めば反米武装勢力が、サマワにテロを仕掛ける可能性が高いことがわかる。アメリカほど戦闘に慣れていない日本の自衛隊は格好の標的である。

記事2を読めば、やはり、の感が強いが、イラクに上陸している自衛隊員も既に被爆している可能性が高いということだ。

つまり、自衛隊はテロに襲われる危険に直面しており、さらに放射能の真只中で活動していることになる。イラク復興支援特別措置法第九条により内閣総理大臣は自衛官の安全を確保する法的責任がある。自衛隊を現地にとどめる事は、この法律に違反している。


読者諸氏は衆議院の議事録を読んだことがない方も多いだろうと思い、記事3に「イラク復興特別委員会」(正式名称は御覧のとおり、やたらと長い)の一部を写した。これを読むと、石破防衛庁長官というのが、いかに、のらりくらり、誤魔化してばかりの答弁をしているかわかるだろう。こいつは、いつも、この調子なのである。しかし、肝心なのは、ウラン及び、放射能に関する恐ろしいほどの無関心である。


「劣化ウラン弾というものが人体に与える評価、影響というのは、皮膚を通過しない、直接採取をしない限り影響は生じない」?


これ、本当に、自衛官に対する傷害の故意があるんじゃないの?正気の沙汰とは思われない。

いずれにしても、自衛隊のイラク派遣に賛成する人間に共通するのは、「自分は絶対にイラクに派遣もされない」安全地帯にいる、ということである。

多くの日本人にとって、自分が死なずに済み、痛くも痒くもなければ、赤の他人である自衛官が何人死んでも知ったことではないのだろう。

しかし、それではいけないのだ。

他人のことであれ、想像力によって我が事のように考えられること。身の回りで起きていること以外にも構想の範囲が及ぶ事、が、人間のインテリジェンスだ。


2003年02月15日(土) 欧州で百万人超す反戦デモ 日本政府はアメリカのご機嫌とり・・・。

2004年02月14日(土) 「ラスト・サムライ」もいいが、新渡戸稲造の「Bushido」を読むと、あまりの教養と語学力に度肝を抜かれる。

◆新渡戸稲造氏(1862-1933)略歴(「5千円札の人」ではひどすぎる

教育家、農政学者文久2年9月1日、盛岡に生まれる。東京英語学校(現:東京外語大)を経て、1881年、札幌農学校卒業。在学中に受洗し、クリスチャンになる。84年アメリカに留学。その後ドイツにも留学。1991年帰国。札幌農学校教授となる。1906年旧制一高(当時のエリート中のエリートが行く学校)校長。その後、東京帝国大学(東大ですね)教授、東京女子大学(西荻窪にある。俗にトンジョと呼ぶ)学長。子供の頃から公言していたとおり、「太平洋の橋となる」(日米の交流のために貢献したいという意味)ために、渡米。国際連盟事務次長(1920〜26)あるいは太平洋問題調査会理事長(1929〜33)として、国際理解と世界平和のために活躍した。


◆物凄い教養と語学力に触れるだけでも、感服する。

新渡戸稲造氏の著書でひときわ有名なのが「Bushido」(武士道)である。何故、ローマ字を先に書いたのかというと、この本は、原本が英文、つまり、英語の本であり、"Bushido"こそ、正式の書名なのだからである。

映画の「ラスト・サムライ」がヒットしたのに乗じて、また、訳本が出ている。ラスト・サムライの製作にも、この本が影響を与えたとか、本の帯に書いてあるが、ほんとかね。

とにかく読んで御覧なさい。これが日本人が書いた英語とは信じられない。ハーバードの英語の教授が、「外国人が書いた英語とは思えない」と舌を巻いているのである。


◆英語が出来ない、言い訳がなくなる。
この本が書かれたのは1899年。今とは比較にならぬほど、語学学習の材料も、道具(テープも、CDも、ビデオも、PCも、電子辞書もなかったのですからね。当たり前だが)も無かった、100年以上も前に、これほどの英語力を持った人がいた(他にも、漱石とか、岡倉天心とか、すごい人がいるが)ことを知ると、最早、現代の日本人が、英語が出来ないことに関して、肉体的障害などの理由を除けば、如何なる言い訳も出来ないことを悟るであろう。英語が出来ないのは努力が足りないのである。

武士道が日本古来の優れた精神性だと述べているこの本は、しかし、決して、封建的でも、国粋主義でもなく、武士道の中から現代にも通用する価値観、そして、西洋文化との接点を探っている、たぐい稀なる名著である。この本を書いたときに、新渡戸博士はまだ、37歳だったのだ。何たる教養と見識・・・・。

新渡戸博士のような人物が、今の日本にいたら、決してこんな卑屈な国にはならなかっただろう。偉大な人物はどうして、ある時期に集中して出現して、一度にいなくなってしまうのであろうか・・・。


"Bushido"を一部書き写して、訳してみた。ちょっと読んだだけでも、分かるでしょう。これを読んで、大した事は無い、下らない。と思う人は自分がそれぞれの形容詞に該当すると思った方が、いいだろう。

◆"Bushido"より一部抜粋と日本語訳

Courage was scarcely deemed worthy to be counted among virtues, unless it was execised in the couse of righteousness. In his Analects Confucius defines courage by explaining, as is often his wont, what its negative is, "Perciving what is right,"he says "and doing it not, argues lack of courage." Put this epigram into a positive statement, and it runs "Courage is doing what is right." To run all kinds of hazards, to leopard one's self, to rush into the jaws of death --these are too often identified with valour, and int the profession of arms such rashness of conduct--what Shakesperare calls "valour misbegot"-- is unjustly applauded; but not so in the Precepts fo Knighthood.Death for a cause unworthy of dying for, was called a "dong's death.""To rush into the thick of battle and to be slain in it," says a Price of Mito, "is easy enough and the merest churl is equal to the task; but,"he continues,"it is true courage to live when it isi right to live, and to die only when it is right to die"--and yet the princehad not even heard of the name of Plato, who defines courage as "the knowledge of things that a man shouldfear and the he should not fear."

勇気は、正義のために為されるのでなければ、美徳としての価値は殆んど、無い。孔子は論語の中で、「義を見てせざるは勇なきなり」という言い方をしている。彼は、いつもこういう消極的なものの言い方をするのである。これを積極的な言い方に直せば「勇気とは正義を実行する事である」と、なろう。
あらゆる危険をおかして、生命を危険に晒して突進する事は、しばしば、勇気と混同された。しかし、このような行いは、シェークスピアがいうところの「勇気の私生児(misbegot)」であり、不当に美化された。

しかし、武士道においては、そうではなく、死に値しない死を「犬死」といって、いやしめた。水戸光国は、「戦いに臨んで討ち死にする事は、難しい事ではない。しかし、それは、最も愚かな田舎者でもできることだ。」彼は、こう続けている「生きるべきときには生きて、死ぬべきときに死ぬ事こそが本当の勇気なのだ。」

水戸光国はプラトンの名前さえ知らなかったけれども、奇しくもプラトンは勇気を次のように定義している。「恐れるべきものと、恐れるべきでは無いものを区別することだ」


2003年02月14日(金) 外務省、バグダッド滞在邦人に退避勧告。日本人だけ助かればよいというものではない。

2004年02月13日(金) 「<差別発言>担任教諭が小3女児に 半年以上も不登校 奈良 」 これは教育問題ではない。犯罪だ。

◆記事:<差別発言>担任教諭が小3女児に 半年以上も不登校 奈良

奈良県天理市の市立小学校の男性教諭(47)が昨年5月、担任する3年生の授業でクラスの女児(9)の姉が養護学校に通っていることに触れたり、障害者を差別するような発言をし、ショックで女児が半年以上も不登校になっていることが分かった。この教諭は「女児が学校に来れば謝る」との姿勢を変えず、家庭訪問もしていない。学校と市教委も、事実を把握しながら打開策を講じていない異常事態となっている。

 学校などによると、教諭は昨年5月、養護学校との交流授業に向けた事前学習で、女児に「お姉ちゃんが(養護学校に)行ってるよね」と発言。「養護学校の生徒にはよだれがついていることもあるが、犬や猫のよだれに比べてまし」「手をつながなくてもいいが、つないだ方がいい」などと話した。

市教委は「保護者と教諭が歩み寄る努力をしてきたが、ことごとくうまくいかなかった」とこれまでの対応の不十分さを認めたが、「他の児童とは良好な関係。資質は不十分だが粘り強く指導したい。年度途中に担任を代える考えはない」としている。

教諭は取材に「以前よだれを気にする児童がいたので話をした。犬や猫の例は失言だった」としながらも、「女児が学校に来れば謝る」との姿勢を崩していない。


◆コメント:この教諭は精神的傷害罪に問われるべきだ。

もちろん「精神的」傷害罪なんて罪は、刑法に記載されていないが、会社でいじめによりうつ病になったり、その結果、自殺した職員に対して、労災が認められた例が何件もある。精神的に出来上がった大人でさえ、そうなのだ。

子供は、人格が完成しておらず、繊細な感受性を持っている。そして、教師は学校においては明らかに生徒に対して優位にあり、よほどしっかりした、気の強い子供でもなければ、教師の暴言を糾弾することなど出来るわけが無い。

本件の9歳の女児は、既に教師の差別的な言辞が、トラウマ(心的外傷)になっている可能性が高く、恐らく、時間をかけた治療が必要だ。


◆子供の頃にどういう大人と接するかで「人間観」が決まる。

子どもの頃、大人がどういう接し方をするか、は、極めて重要である。人生の初期に親に愛された者は、人間を完全に信じなくなったり、人を傷つけたりすることはないだろう(確率は低いだろう)。逆に、このニュースにおける教師のような変な大人に接していると、他人を思いやる気持ちが育たない。


◆今の(公立小学校の)教師はまず、社会人として、失格。

私の子供が通っている、東京都多摩地区の某市もひどいものである。公立小学校の職員は東京都の職員であるから、どこでも似たりよったりである。とにかく、教師が、社会人としての基本的な訓練を受けていない。

簡単な例でいうと、担任に話があり、学校に電話したところ、本人は離席中だというので、電話を折り返し掛けるよう、伝言を頼む。しかし、いつまで経っても、かかってこない。訝しく思って、もう一度学校に電話すると、先刻、伝言を受付けた教師が、平然と、「本人は、帰宅しました。」という。

「伝言をお願いしたじゃないですか?」と問いただすと、「(伝言を伝える事を)忘れました。」と、全然反省していない声が返ってくる。開いた口が塞がらない。

これが、民間会社、しかも、相手が顧客だったら、大変な事だ。ちょっと短気な客なら、取引を切られてしまう可能性だって、大いにある。やはり、人間は自由競争の世界で揉まれないと、ものにならないのかもしれぬ。


◆授業もひどい

とにかく、一事が万事、電話の取次ぎぐらいなら、まだしも、こういう人間は何をやってもだめ。授業もいいかげん。それに加えて土曜日が休み。「総合」という全く意味の無い、時間の無駄、としかいえないような時間が週に3時間もある。これでは、バカになるわけだ。最近、高校で九九を復習しなければならない者がいるという話を聞いたが、あり得る、と思った。


◆それは、ともかく、本件は、教師の質などと言う前に、「犯罪」である。

繰り返しになるが、9歳の女児が不登校になるほどの精神的ダメージを与えたこの教師は、傷害罪で刑事被告人として、裁きを受けるべきである。それぐらいの、取り返しがつかないことをしているのに、分かっていない。今の教師、こういうのが、ゴロゴロいる。だからこそ、きちんと刑事責任を負わせなければダメだ。だからといって、良い教師が突如現れるわけではない。しかし、有害な教師は駆逐しなければ、子供の人格がおかしくなってしまう。とんでもないことだ。


2003年02月13日(木) 日本人で他のアジア人を蔑視する人は、白人に劣等感を抱いているのであろう。

2004年02月12日(木) 「<小泉首相>議員年金、見直しに賛同」←自分の給料は引き上げようとしているの、知ってます?

◆記事1:<小泉首相>議員年金、見直しに賛同 与野党協議を注視

小泉首相は12日午前の衆院予算委員会で、議員年金(国会議員互助年金)の見直し問題について「改正する必要があると思う」と述べ、現行方式の見直しに積極的な姿勢を示した。首相はさらに「よく議論していただきたい。与野党で協議しているので方向性を見守りたい」などと与野党の協議を注視する考えを示した。(毎日新聞)[2月12日12時22分更新]


◆記事2:首相の給与引き上げ検討(2月5日の記事)

福田康夫官房長官は5日午前の参院予算委員会で、官房長官の私的懇談会「幹部公務員の給与に関する有識者懇談会」の検討状況について、「首相の現行の給与水準は低過ぎるという意見があった」と述べ、現在月額222万7000円の首相給与の引き上げが検討されていることを明らかにした。民主党の辻泰弘氏への答弁。(時事通信)[2月5日13時2分更新]


◆コメント:議員年金を下げるのは、結構だ。小泉首相の給料も下げてくれ。

国会議員は10年間務めると、議員を辞めた後、一生、最低でも月34万円の議員年金を受け取る事ができる。詳しくは、昨年1月に書いたので、お読み頂けると有難い。

とにかく、けしからんのは、国会議員というのは、いったん当選してしまうと、勤務評定が為されない、という点だ。居眠りをしていようが、欠席しようが、議員の資格があるだけで、かなりの所得が保証されていて、それが、議員を辞めた後も続く仕組みになっている。議員の給料の仕組みを決めるのが議員自身なのだから、自分達に都合が良いように、決めてしまうのは当たり前で、こういうことこそさっさと改革すべきだ。

今日、小泉首相が、議員年金の見直しに言及したのは、参院選に向けてのポーズだろう。あれほど、バカの一つ覚えのように「聖域なき構造改革」を標榜していたのだから、当然なのだが、そのうち、うやむやにしてしまう可能性が高いから、国民はウォッチしなければいけない。議員年金の財源の大部分は税金なのだから。

それにしても、記事2は何事だ?自衛隊員をイラクへ送り込んで生命の危険にさらして、道路改革も郵政事業改革もなにがどうなっているのか分からない、つまり何一つ、めぼしい改革を実現していない。銀行の不良債権を無理やり減らさせたために、バタバタと企業は倒産し、完全失業者数は2003年12月で300万人もいる。そんなときに、議員年金でいいところをアピールして、自分の給料はあげようというのか?

改革をすると言うのならば、国のリーダーが率先して、気概を見せてもらいたいものだ。伊藤忠商事の丹羽社長は、業績建て直しのために社長になったとき、1年半、無給で働き、電車で通勤したのは有名な話である。電車通勤は今でも続いている。一私企業のトップですら、そういうことをするのである。まして、国政の最高責任者について、何をかいわんや、である。

本来、一国の宰相は、公を優先すべきであり、私欲が優先してはいけないのである。しかし、小泉首相の頭脳にうずまくのは私欲ばかりである。だから、何も、良くならないのだ。


2003年02月12日(水) 何故ブッシュは平気で戦争、戦争と騒ぐのか?=自分は行かなくて良いからだ。

2004年02月11日(水) 「<小泉首相>憲法9条改正に改めて積極姿勢」改正ってのは「改めて正しくすること」(広辞苑 第5版)ですよ?

◆記事:<小泉首相>憲法9条改正に改めて積極姿勢

小泉純一郎首相は10日午後の衆院予算委員会で、憲法改正に関して「国民の間で条文によって解釈が違憲、合憲と分かれる状況をなくすためにも、すっきり改正していった方がいい」と述べ、9条の改正に積極的な考えを改めて示した。民主党の岡田克也幹事長の質問に答えた。

さらに首相は「将来(憲法を)変えた方がいいという考えから、自民党も憲法改正論議を進めているし、民主党も憲法改正論議を進めている」とも述べ、自民、民主両党の憲法論議の加速への強い期待感を示した。

これまで首相は、自衛隊派遣に対しては、9条との整合性をめぐる議論が先鋭化するのを避けるために、国際協調を掲げる憲法前文を根拠に「合憲」との見解を示してきた。しかし、与党の中にも「イラク派遣は武力行使につながりかねず、9条に抵触する」との批判は依然としてある。このため、首相は「憲法の条文をそのまま受け取ると、自衛隊の存在も海外派遣も憲法違反と取る向きもあることは承知している」と語り、9条改正による自衛隊の海外派遣を目指すべきだとの考えも強調した。(毎日新聞)


◆日本国憲法第9条

    第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
    第2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

◆コメント:一番危ないのは集団的自衛権の行使、海外派遣。

第9条の第1項は変えてはいけないと思う。これは、平和主義を明文化した、極めて重要な文言であるからだ。世界でも、有名なんだよ。この条文は。他に例がない、貴重な規定なのだ。

但し第2項は、戦力を保持しないといいながら、実際には自衛隊は戦力であるし、朝鮮半島の首領様が、ミサイルを撃ってきたときに、日本国民の生命・財産を守るための備えは必要だ。

だから「ただし、我が国の安全を保持するために最低必要とする防衛力は、別途法律の定めるところにより、認める」とかなんとか、書き足すのは、構わないと思いますね。

問題は、小泉が、集団的自衛権の行使も憲法で認めるようにしようとしていることだ。これは、「改正」ではない。「改悪」だ。

集団的自衛権とは、連帯保証人みたいなもので、、自分の国がまったく攻撃されなくても、同盟国、つまり、アメリカが攻撃されたら、日本に対する攻撃とみなして、相手に武力を行使する、ということです。

こんなものをみとめたら、おせっかいのアメリカはしょっちゅうどこかと戦争しているのだから、日本も、どんどん巻き込まれる。第9条第1項の精神に、完全に反している。こちらが攻撃すれば、相手の国は日本本土を攻撃してくるかもしれないのだ。冗談じゃねえよ。

それから、海外派遣を憲法で合法化しようという。これも、「改悪」だ。今回のイラクのように、戦地へ自衛隊を派遣することが普通になってごらんなさい。こちらが、鉄砲を撃たなくても、誰かに撃たれるかもしれない。その時は撃ち返さざるを得ない。そうしているうちに、完全な交戦状態になる。これは、日本が戦争をする、ということで、やはり、第1項の平和主義の思想から逸脱する。

これを認めてはいけない。

いいですか、小泉内閣は軍事路線なのです。有事法制など整備して、きわめて危険だ。防衛庁長官の石破のバカは、「徴兵制は、違憲だと思わない」とはっきり言っている人間です。この連中の政権、次の選挙では、必ずつぶさなくてはいけない。


2003年02月11日(火) 小泉首相支持率低下。そりゃ、そうでしょう。

2004年02月10日(火) 物事の軽重を考えよ。小泉首相の学歴詐称疑惑と、公約を守らないのとどちらが重大なのだ?

◆小泉の留学が大した事がないことぐらい、あの英語を聞けばわかるだろう。

妙に、アクセスが増えていると思ったら、「小泉 ロンドン留学」などのキーワードで検索して、私の2月7日の日記がヒットしたらしい。小泉首相がロンドン大学に留学していたが、実際には取得した単位はゼロだった疑惑が生じているとか言う話だが、どうしてそういうときに、みんな、夢中になって検索するのだろうか?

小泉首相が英国に留学していたとしても、本当に、本気で勉強したわけではない事は、あの、ぶつぶつ切れる、流暢さからは程遠い、ものすごく日本人的な英語を聴けば、一瞬にして分かると思うのだが。


◆学歴詐称などより、公約を破ったり、答弁をコロコロかえることに注目せよ

小泉首相の嘘に着目するなら、昔の留学の記録などという下らない事をしらべていないで、今、内閣総理大臣としての彼がしばしば嘘をついている。或いは、答弁を曖昧にしているということこそ、重大である。

数日前に、小泉首相が如何にして嘘をつくかについて、書いたのでお読みいただきたい。世の中の様々な事柄の中で、何が重要なのか見極める能力をSense of proportionという。小泉首相の国会答弁には無頓着なくせに、学歴詐称疑惑などという下らない話題に目の色を変えるのは、Sense of proportionの欠如、というものだ。


2004年02月09日(月) 「14人全員を救助=凍傷で入院−関学生の雪山遭難・福井」遭難は、他人に迷惑をかけることだ。

◆記事:14人全員を救助=凍傷で入院−関学生の雪山遭難・福井

福井、石川県境にある大長山(標高1、671メートル)で関西学院大学(兵庫県西宮市)ワンダーフォーゲル部員14人が遭難した事故で、現地対策本部は9日午後2時半ごろまでに、山頂付近に残されていた部員全員を、福井県などのヘリコプターでつり上げて救助した。助けを求める無線連絡が入ってから約48時間半で、救出作業がようやく完了した。

現地対策本部や病院によると、いずれも手足などに凍傷を負っており、入院した。1〜3週間程度の治療が必要だが、重傷ではなく治癒する見通し。低体温症にかかった部員も含め、命に別条はないという。勝山署などは、部員らから簡単な事情聴取を済ませ、今後、健康状態を見ながら、遭難に至った状況などを改めて詳しく聴く。(時事通信)[2月9日23時2分更新]


◆コメント:滅多な事で冬山なんか、登るものではない。

冬山登山は、いかなる準備をしても、天候がどのように急変するか予想がつかない。極端にいえば、冬山に登るのは、死を覚悟してから、行うべきである。学生たちは、吹雪で下山できなくなり、ビバークして、無線で救助を求めてきた。救助してくれるのが当然と思っていたのであろうが、救助する方はたまったものではないのである。自分の命が危なくなるのだから。

本件では、福井県と、多分、自衛隊のヘリコプターが出動して学生たちを吊り上げてくれたわけだが、全くご苦労様といいたい。

ヘリコプターで吊り上げるときには、当然、空中で停止する「ホバリング」という技術を用いるわけで、周知のとおり、これがヘリコプターを特徴付ける能力であるが、パイロットは大変な神経を使っているのである。

ヘリコプターがホバリングしているとき、パイロットは、絶えず変化する風の向きと強さ、そして、吊り上げる人間の重量を体感しながら、エンジンの出力の強さとローターの角度を小刻みに調整し続けているのである。経験者に言わせると、とてつもなく難しいことなのだという。ちょっとバランスを崩して、ローターがどこかに触れれば、一巻の終わりなのである。

学生の部活動がいけないとは、無論、言わないが、自分達は学生であり、クラブ活動はどんなに理屈をつけても、大人から見れば親の脛を齧っている者たちの「お遊び」なのである。お遊びで勝手に危険な冬山に登って、遭難して食糧や燃料も尽きかけてきたときに、駆けつけてくれたのは、普段彼らがバカにしているオヤジさんと同じ社会人である。

大いに反省してもらいたい。


2003年02月09日(日) 川口外相、国連決議あればイラク攻撃支持を明言←異議あり。

2004年02月08日(日) 「イラク大量破壊兵器問題、米大統領が調査委員会を設置」 つまり、開戦時に確証が無かったという事だ

◆記事:イラク大量破壊兵器問題、米大統領が調査委員会を設置

ブッシュ米大統領は6日、イラク戦争の大義だった大量破壊兵器に関する情報収集の問題で政治的圧力が強まっていることを受け、超党派の調査委員会を設置した。

委員長に選ばれたのは、チャールズ・ロブ前上院議員(民主党)と、ニクソン、フォード、レーガンの各共和党政権で要職に就いたローレンス・シルバーマン元判事。

大統領はホワイトハウスでの記者会見で、イラクで大量破壊兵器の捜索を指揮したデビッド・ケイ前中央情報局(CIA)特別顧問が、開戦前に収集された情報を確認できなかった原因を究明する考えを表明した。


◆コメント:こんなことは、戦争をする前に、当然、済ませておくべきことだ。

はじめに、書いておくが、仮にイラクが大量破壊兵器を持っていたとしても、今回のイラク戦争、アメリカのイラクに対する武力行使は、国際法に違反しているのだ。今の国際法では、戦争は違法行為なのである。国連憲章が例外として認めているケースは2つだけ。


  • 他国に侵略されて個別的自衛権を行使する場合(個人で言えば正当防衛)。
  • 国際連合安全保障理事会が、必要と認めた場合。

米国のイラクに対する武力攻撃は、このいずれにも当てはまらない。各国が尊重しようとしている国連憲章を踏みにじった暴挙である。因みに日米安全保障条約も、その第1条で国連憲章を尊重する、と明示している。米国は日本に対する約束も破ったのである。

だから、大量破壊兵器があろうがなかろうが、米国のしたことは、許されない事なのだが、百歩譲ったとして、大量破壊兵器が米国にとって、差し迫った脅威となっていた、というのなら、100%に近い裏付けがあって然るべきだったのだ。情報の集め方に問題が無かったか、今頃確かめるなんて、言語道断である。しかも、調査委員会を設置したのは、ブッシュ大統領自身である。それだけで、この調査委員会の独立性・客観性に疑惑が生じる。さらに、調査報告書の提出期限は大統領選が終わった後なのだ。

ブッシュ君、ヤブヘビじゃないですか?全ての状況は、大量破壊兵器に関する情報収集に問題があった、つまり、でっちあげだった、そしてそれを貴方が知っていたことを物語っている。そのおかげで、何千人という、無辜のイラク人が死んだんだぜ?よく、おめおめと生きていられるね?


2003年02月08日(土) カウンセリングについて

2004年02月07日(土) 派遣された自衛官の生命が危ないというのに、国会は何を下らないことを議論しているのだ。

◆記事1:バグダッド空港付近で迫撃砲攻撃、米兵1人が死亡

イラク駐留米軍の報道官は5日、バグダッド空港近くの米軍施設が迫撃砲の攻撃を受け、兵士1人が死亡し、1人が負傷した、と発表した。報道官によると、空港や空港関連施設の周辺から発射されたとみられる4発の迫撃砲弾が着弾したという。(ロイター)[2月6日8時22分更新]


◆記事2:<空自輸送機>当面、バグダッド国際空港への物資輸送は見合わせ

防衛庁は7日、イラク復興特別措置法に基づき派遣した航空自衛隊・C130輸送機のイラクでの活動について、当面、バグダッド国際空港への物資輸送は見合わせる方針を固めた。同空港は散発的に米軍機が地対空ミサイルで攻撃されるなど危険度が高いため、イラク南部の比較的安全な空港への輸送を優先させることになった。(毎日新聞)[2月7日11時58分更新]


◆記事3:小泉首相「非戦闘地域の要件を満たす地域存在」(1月27日)

小泉首相は、イラクの治安情勢について、「予断を許さないが、戦争状態ではない。非戦闘地域の要件を満たす地域は存在する」としたうえで、陸上自衛隊の活動拠点となるサマワや、航空自衛隊が物資輸送を予定しているバグダッド空港などは非戦闘地域に当たるとの見解を示した。(読売新聞)


◆コメント:バグダッドは「非戦闘地域」だといっていたね?小泉君?

小泉首相が、バグダッドが非戦闘地域であると、本気で信じていたとすれば、これは、もはや知能の問題である。つまり、小泉首相はバグダッドが危険であることを十分承知していたにもかかわらず、航空自衛隊に対して、クウェートからバグダッドへの物資の輸送を任務として命令していたわけである。記事1に書いてあるのは、迫撃砲だが、携帯できる対空ロケット砲で、米軍機やDHLの民間機までもが何度も攻撃されているのだ。安全な場所だと考えるのは、普通の人間にとっては、不可能である。

はっきりいえば、航空自衛隊のC-130輸送機はいつ撃墜されてもおかしくない。だから、私は何度も、この日記で、自衛隊をイラクへ派遣するべきではないし、「小泉首相には自衛官を殺害する未必の故意がある」といっているのである。

日本国民は我が国の首相は、それぐらいの冷血漢なのだということを、はっきり認識しなければならない。


◆記事4:サマワの陸自宿営予定地で地雷見つかる

陸上自衛隊がイラク南部のサマワで建設している宿営予定地の道路工事現場で、古い対人地雷が1個見つかっていたことが4日、わかった。
オランダ軍が爆破処理し、けが人はなかった。宿営予定地で地雷が見つかったのは初めて。

防衛庁によると、地雷が見つかったのは、2日午後零時40分(日本時間同6時40分)ごろ。工事現場の表土を積み上げた盛り土の上に、直径10センチの円筒状の地雷があるのを、地元住民が見つけ、先遣隊に通報した。地雷はヘリコプターなどで、上空からまいて使われる対人型とみられる。同庁は「発見時の状況などから、相当古い」としている。

発表が発見から2日後になったことについて、同庁は「政府部内の調整とオランダ軍の了解に時間がかかった」と、説明している。(読売新聞)[2月4日22時8分更新]


◆記事5:<イラク>劣化ウラン弾、兵士に脅威オランダ軍報告書

自衛隊先遣隊が活動するイラク・サマワで展開中のオランダ軍について、派遣直後3カ月間の活動状況を調査したオランダ国議会の報告書を毎日新聞は入手した。それによると同軍は治安維持を目指し、武器や車の密売団を摘発。劣化ウラン弾や皮膚病などを兵士の健康面での「現地での脅威」として警戒していたことが分かった。(毎日新聞)[2月5日15時5分更新]


◆記事6:川口外相「劣化ウラン弾、健康に害を及ぼすものではない。

川口外相は、同志社大学の特殊講義「大使講座」の特別フォーラム「日本外交を語る」(イラク戦争で米軍が使用した劣化ウラン弾の影響について、「世界保健機関(WHO)が(米軍などの空爆があった)コソボで調べた研究では、健康に(害を)及ぼすものではないというのが結論だ。国際的には、危険があるとは判断されていない」とのべた。(2004年1月18日)


◆コメント:現代の「天動説」

この表現は、私のものではない。川口外相の発言を検索しているときに、誰かが、上の川口発言をこのように表現していたので拝借したが、正に正鵠を得ている。記事5からわかることは、日本政府は十数回もサマワに調査団を派遣していたにも関わらず、劣化ウラン弾の使用の有無を確認していなかった。あるいは、確認したのに、国民に対してその事実を隠蔽した、ということである。

そして、記事6に至っては、驚天動地。タバコは健康の元、と発言するよりももっとすごい。放射能を浴びても、人間の健康には影響はないのだそうだ。これを発言したのは、人類史上唯一の被爆国の政治家なのだから、開いた口が塞がらない。


◆要するに、政治家は自衛隊員のことなど、考慮していないのである。

バグダッドの爆撃事件にせよ、サマワの放射能にせよ、自衛隊員の生命は確実に危険に晒されているのに、平然と陸海空自衛隊に派遣命令を出す、小泉首相と与党は、私には、悪魔に見える。

◆自衛官に危険が迫っているというのに、国会議員どもは何をしているか。

ニュースでは、安倍幹事長の留学期間が実際よりも長く記載されている、と、先日古賀議員の件で煮え湯を飲まされた民主党がここぞとばかり、反撃に出ている、とか、今日は、小泉首相のロンドン留学にも虚偽の記載があったらしいと、昨日の夕刊紙が報じたとか、そんなことに終始している。政治家同士の勢力争いの方が、自衛隊員の生命より大切らしい。

どうでもいいんだよ、そんなことは。派遣されてしまった(派遣自体には私は徹頭徹尾反対である)、日本国民たる自衛官の生命の安全を確保する。それが、トップ・プライオリティ(至上課題)だろう!


2003年02月07日(金) アメリカに質問

2004年02月06日(金) 「患者が選ぶいい病院」は、意味が無い。医療機関評価機構という組織があるのだ

◆歌謡曲のヒットチャートの会社が出版した「病院ランキング」

昨年、もともと歌謡曲のヒットチャートを作るオリコン(オリジナルコンフィデンス)という会社が(厳密にはオリコン・メディカルという子会社を設立したようだが)、患者が決めた!いい病院―患者9万人アンケート という本を出して、随分売れているらしい。

私は、精神科の患者だから、精神科の様子を調べたら、相当、病院も迷惑しているようである。この本で上位にランキングされた個人クリニックは、大変な事になっているという。東京の真中にあるのだが、東京中は勿論、神奈川県や埼玉県からも患者が押しかける。

病院は、前もってこの本に名前が出ることを知らされていなかったのに、怒涛のごとく患者が押し寄せるので、医師が足りず、パニック状態に陥り、急遽アルバイトを雇ったが、それでも、3分診療ですませないとさばききれないのだという。1人の医師が8時間ぐらい全く休みを取らず、60人の外来を診なければならないのだそうで、それじゃあ、医療の質は下がらざるを得ない。結局「いい病院」ではなくなってしまうじゃないか。医学に素人の会社が勝手に本を出すからだ。バカな話である。

患者にアンケートをとったって、患者が良いと思う病院は、往々にして「患者にとって都合がよい病院」、(たとえば、この薬が欲しいといったら、すぐくれる、というような)になりがちである。医療はなるべく少ない薬や治療行為によって、患者の自然治癒力を引き出すのが、名医の技であるが、素人にはそれは理解できなくて、こういう医師や病院を、「不親切な病院」と判断することは、毎日、日本のどこかで起きている筈である。

知識の裏づけの無い素人の主観的、感情的な回答は、井戸端会議の噂の域を出ず、客観的な評価からは、程遠い。


◆第三者であり、評価専門の組織の見解を参考にするべきだ。

医療機関を評価するならば、同じ調査者、しかも、患者ではない第三者、が一定の評価基準に従って、複数病院を廻って、時間をかけて行うべきである。要するに、医師でも患者でもないが、医療機関を見るポイントは押えている、第三者による評価を参考にするべきだろう。そして、そういう機関が実在するのである。

医療機関機能評価機構という。ここでは、順位などは掲載されていないが、前回問題点があり、指摘して、それが、改善された病院には認定証が出る、という仕組みになっている。全ての病院が網羅されているわけではないし、この組織の評価が100%妥当かどうかは、私にも分かりかねる。しかし、少なくとも、「患者アンケート」によるランキングよりもあてになることは、確かだろう。


2003年02月06日(木) 日本政府がアメリカによるイラク攻撃を支持するだと!?・・・子供が殺されるのを黙って見ているということだ。

2004年02月05日(木) 「米兵輸送は戦争加担でない 参院予算委で首相表明」小泉君がどのように、約束を破るかをお見せしましょう

◆記事1:米兵輸送は戦争加担でない 参院予算委で首相表明
小泉純一郎首相は、4日午後の参院予算委員会で、航空自衛隊がイラクでテロ掃討作戦などに当たる米軍の兵員、物資を輸送する可能性を認めた上で、「何でも米軍に協力すれば、戦争に加担していると言うのはどうかしている。米軍が復興、人道支援のために何かやりたい、日本はどうかと言われれば、日本はできることはやる。当然のことだ」と強調した。


◆小泉首相は、虚言癖のある、一種の人格障害者ではないかという気がしてきた。

「当然のことだ」と、おっしゃいますか・・・。なるほどねえ・・。しかし、小泉君は、昨年12月9日の記者会見において、記者の質問にはっきりと、次のように答えている。

記者:武器、弾薬の輸送は行うのか?
首相:武器、弾薬の輸送は行わない。


皆さん、読みましたね?それから、もう一度、記事1を読んでください。「小泉首相は航空自衛隊がイラクでテロ掃討作戦などに当たる米軍の兵員、物資を輸送する可能性を認めた上で」とあります。テロ掃討作戦の任務につく米兵が武器・弾薬を持っていないわけが無いではないか。

軍事オタクと呼ばれる奴等は、こういう時に、「そのようなことは当たり前だ」などと、得意そうにいうのだろうが、そんなことは問題ではない。国政の最高責任者が、公の席、全国民がテレビ中継を見ている前で、一度、「自衛隊はイラクで武器・弾薬の輸送は行わない」と、はっきりと述べたのである。

上のリンクから、記者会見のときの小泉君の言葉を読んでもらうとわかるのだが、彼は、「自衛隊は戦争に行くのではない」とも述べている。しかし、記事1を見よ。航空自衛隊の輸送機が米兵を運ぶことは、当たり前だといい、しかもそれが、戦争の加担ではない」という。

一体、我が国の宰相の頭脳はどのように機能しているのであろうか。アメリカ軍は、依然としてイラクの反米武装勢力と戦闘中なのである。その戦争の当事国の兵士を運ぶことは兵站(へいたん)の一種である。兵站とは完全に軍事行動の一部なのである。従って、日本は、戦争に加担しているのである。

小泉君は、だから、とんでもない発言をしたのだが、どうも、其処のところが、本人も、質問する野党も分かっていないか、わかっていないふりをしているのである。マスコミも取り上げ方があまい、一面トップで五段抜きぐらいの大見出しで報じるべき発言なのだ。

今一度繰り返すが、小泉首相は「米軍に協力する」とはっきり言った。これは、日本が戦争に加担、いや、参加していることを意味する。我が国の憲法は変更されておらず、その第9条は戦争を永久に放棄すると謳っている。これほど明らかな憲法違反を行う人間が首相でありつづけてよいわけがない。野党は、結果のいかんに関わらず、内閣不信任決議案を上梓せよ。


2003年02月05日(水) イラクが核兵器開発を否定。米パウエル長官「証明してみろ」←「無い事の証明は出来ない」のだ。

2004年02月04日(水) 「高3女子が署名5000人収集 武力使わぬイラク復興願い」←小泉君。その少女の目を真っ直ぐに見ることができますか。

◆記事1:高3女子が署名5000人収集 武力使わぬイラク復興願い

武力を使わないイラク復興支援を小泉純一郎首相に求める署名活動に宮崎県三股町の高校3年生、今村歩さん(18)が1人で取り組み、1日までに全国から約5200人分の署名を集めた。今村さんは2日午前上京し、内閣府の担当者に請願書と署名簿を直接手渡す。

イラク戦争終結後もテロが相次ぐイラク国内の現状に「いても立ってもいられなくなった」という今村さんは、昨年12月10日から署名活動を開始。知人への呼び掛けが口コミで広がり、国内だけではなく米国やオーストラリアなどからも署名が届けられた。

請願書では「自衛隊や軍隊では問題は解決しない。血を流さない平和的解決こそがイラク国民に必要」と指摘、小泉首相に「各国軍隊の撤退を呼び掛けて、これ以上イラク国民を傷つけないよう勇気ある行動をとってください」と求めている。(共同通信)[2月1日19時4分更新]


◆記事2:自衛隊派遣の意義を学校で 首相が教育現場に注文

小泉純一郎首相は2日、宮崎県の高校3年の女子生徒がイラクへの自衛隊派遣に慎重な対応を求める首相あての請願書と署名を提出したことについて、自衛隊がイラクで平和的貢献をすることを学校で教えるべきだと指摘、教育現場に異例の注文を付けた。首相官邸で記者団の質問に答えた。

首相が自ら「国論の二分」を認める政治的テーマについて、派遣推進の立場から教育現場の指導の在り方に直接苦言を呈したもので、波紋を広げそうだ。

首相は請願書を「読んでいない」と断りながら、教師が自衛隊の「平和的貢献」を教えることが「いい勉強になる」と指摘。「自衛隊は平和的に貢献するんですよ。その辺を学校の先生もよく生徒さんに話さないとね」などと強調した。(共同通信)[2月2日20時57分更新]


◆小泉君、怖くて、その女子高生に会えなかったのだろう?

この女子高生は立派だ。問答無用である。私は、この少女を尊敬する。少女はひたすら平和を願った。「自衛隊や軍隊では問題は解決しない。血を流さない平和的解決こそがイラク国民に必要」という言葉には、清く、純粋な心がこもっている。

小泉内閣総理大臣は、勿論逃げた。忙しくて会えなかった?違うだろう。アメリカの機嫌をとり、自衛隊員の命を危険に晒しても、自らの政治権力を保つ道を選んだ邪悪な心の持ち主は、この少女のような純粋な心、正しい事を訴える清らかな心がなによりも恐ろしいのだ。それは、あたかも、悪魔が十字架を恐れるがごとくである。

記事2は、大事件である。国政の最高責任者が、特定の思想を強要しようとしたのだ。読者諸氏もこれで、小泉政権の軍国主義的意図がわかるだろう。自衛隊は平和的に貢献する?ざけんじゃねえよ、この野郎!じゃあ、何故、航空自衛隊がアメリカ軍の物資を運ぶんだよ?嘘つき、売国奴め。


2003年02月04日(火) 国会―代表質問で野党党首は小泉即時退陣を求めるが、政権を任せられる野党もないんだよね。

2004年02月03日(火) 「陸自本隊 クウェートへ出発 」←これが大ニュースにならない。それを「既成事実化」というのだ。いけない。

◆記事1:陸自本隊第1陣が出発
イラク派遣の陸上自衛隊本隊第1陣の約90人は3日午後2時40分、航空自衛隊千歳基地(北海道千歳市)から政府専用機でクウェートに向けて出発した。4日にクウェートに到着。米陸軍キャンプで訓練を行った後、7日にも陸路で国境を越えてサマワに向かい、先遣隊と合流する。(共同通信)[2月3日18時2分更新]


◆記事2:<自衛隊派遣>日弁連が反対決議
日弁連(本林徹会長)は3日、理事会を開きイラクに派遣された自衛隊の即時撤退と今後の派遣中止を求めることを決議した。決議は「イラク特措法は自衛隊の武力行使容認につながり、憲法違反のおそれが極めて大きい。国連中心の枠組みのもと、非軍事的な分野・手段で復興を支援すべきだ」としている。(毎日新聞)[2月3日19時24分更新]


◆コメント:このニュースに慣れてはいけない。

自衛隊のイラク派遣の一番最初は、12月26日に出発した航空自衛隊の先遣隊である。その後、陸自先遣隊と空自の本隊、そして、今回、遂に陸自の本隊が出発してしまった。

世間は次第にこの問題から関心を失いつつあるようだが、そういう慣れが一番怖い。政治家の思うツボなのである。日本では、一旦既成事実化してしまったことは、止められない、若しくは、極めて止め難い。

しかし、私が、この日記で何度も書いたように、イラクへの自衛隊派遣は、違憲である。国民は平気でいてはいけないのである。
政府は陸上自衛隊の人道支援活動のみを強調するが、空自はクウェートから、イラクの各地へ物資を運ぶ。その中には米英軍の物資が含まれているが、中身は点検しないという。当然、武器が含まれている筈だ。12月9日の、例の憲法前文を引用した記者会見の時に、小泉内閣総理大臣は、「武器・弾薬は運ばない」と云ったが、嘘である。この国の政治の最高責任者は平気でうそをつく人間であることを忘れてはいけない。

米英軍のために物を運ぶ事は、それがたとえ武器弾薬でなくとも、交戦中の同盟国に対する後方支援活動となり、それは、集団的自衛権の行使といって、日本国憲法で禁止された行為なのである。記事2を読んで欲しい。法律の専門家が違憲だとはっきり述べている。

どうしても、集団的自衛権を行使したいならば、法的に云って、日本は戦争をする国である、又は、戦争している国を公然と支援する国である、と云う内容に憲法を変えてから行わなければならない。


◆みんな、そんなに戦争をしたいのですか?何を考えているのですか?
今の石破防衛庁長官という男は、戦争したくて仕方がない、としか思えない人間である。「徴兵制は違憲だとは思わない」という恐ろしい発言を公の場で行う奴ですよ?日本国民は、昨年11月9日の衆議院選挙で、こういう人間を防衛庁長官にするような政党を、与党にしてしまったのですよ。あなたの子供が将来、兵隊に取られるかもしれないのですよ。冗談じゃないよ。たった60年前に東京中焼け野原になり、原爆を2発も投下されたというのに、再び戦争をする国になろうとするなんて・・・。

日本人がそこまで黙っている事は無いと信じたい。もっと賢い民族の筈だ。



2003年02月03日(月) 天下国家を論ずるのも良いが、身近な人に親切にするのも大切だ。

2004年02月02日(月) 「自衛隊のイラク派遣に反対する者は左翼である」。という人は・・・頭が悪いねぇ。

◆自衛隊のイラク派遣に反対するのは左翼なんだそうだ

私が日頃から読ませて頂いている方の日記を読んで驚いた(その日記作者の方も驚いておられる)のだが、近頃の若い人で、「自衛隊のイラク派遣に反対する奴は日本を愛していないサヨ(左翼)だ」という人が結構いるとのこと。
こういう人には、何を言っても無駄であることが多いのだが、とりあえず、疑問を挙げてみる。


  • 自衛隊のイラク派遣に反対する事は、憲法が禁じる集団的自衛権の行使に反対する事であり、日本が60年来至上課題としてきた、平和主義に合致することなのに、それが、何故、「日本を愛していない」ことになるのか?
  • 日本が戦争に巻き込まれるような政策に反対を唱える、という、国防政策に関する議論と、経済に関するイデオロギーである共産主義とが、どうして結びつくのか?

◆左翼って何だか知っているのかな?

それから、付随的なことだが、左翼=共産主義と考えているようだが、左翼とは相対的概念であり、必ずしも共産主義、社会主義を意味するわけではない。そもそも左翼の語源は知っているのでしょうな?調べましょうね?

◆他人の言葉を自分の思想と勘違いしてはいけない。

こういうバカな主張をする若者は、自分の頭で物を考えていない。反戦論者イコール左翼、という話をどこかで聞いたり、読んだりして、それを自分の思想であるかのごとく、勘違いしているのだ。類型的思考という奴である。いや、「思考」といえないな。「模倣」だ。

自分の頭で考える事が大切だ。戦争に反対する。自衛隊を海外におくり、米英軍の支援をすることに反対する。それと、共産主義が関係があるのか、ないのか?よく考えろ、といいたい。

人の言葉を自分の思想と勘違いするな。

「考えろ、考えろ、考えるんだ!」


2003年02月02日(日) 毛利衛さんの悲しみ

2004年02月01日(日) 「合格して、泣こう」今日だけは、私事を書きます

私は、普段はこの日記で私事について書くのをよしとしないのだが、今日だけは、書かせて頂く。以前から、この日記を読んでくださっている方にはおわかり頂けると思うが、私が自分や身内の人間の事をここに載せるのは、極めて例外的なことである。その他の方も、目次を見て頂けばわかる。

結論は、私の息子が、今日、私立中学を受験して合格した、ということである。自慢ではない。麻布や開成などは雲の上の話。名も無い学校だが、何度か私が見学して、教師、生徒の質(というか雰囲気)、その他が、私の出来の悪い息子にも適当だと判断した。そこに受かった。

知らなかったが、最近の合格発表は試験日当日の夕方にインターネットでも見ることができる。これはなかなか、いい方法だ。昔ながらの、学校の掲示板に紙を貼るのは、合格した者と不合格の者の明暗が同じ場所ではっきりとわかり、落ちた者には残酷だ。大学の合格発表では、合格者を胴上げしたり、やたらとはしゃぐ人がいるが、あれは、思いやりの無い行動だと思う。同じ場所には落ちて悲嘆に暮れる人もいるのである。

話がそれたが、何故、私立中学を受験させたかというと、東京の公立小中学校の教育のレベルがものすごく劣悪だからである。教師の質が低い。当然授業のレベルもあきれるほど低い。生徒は平気で授業中でも席を立って教室を出ていく。もはや、「学校」とはいえない。こんなところで、子供時代を過ごしたら、何も知らず、物を考えることもできない馬鹿になってしまう、と思った。

子供時代、頭が柔軟なときには「ゆとり教育」など不要であり、できる限りの知識を「詰め込む」べきだ。ガキの頃に覚えた事は、忘れないものである。1月7日にCry now. Play later.という話を書いたのだが、正にその気持ちだった。

私の業界はどんどん給料もボーナスも減っている。私はうつ病患者だから、余計に減らされる。その中で、進学塾には2年半通わせたが、毎月4万も5万も月謝を払い、さらに夏期講習、冬期講習には十何万円も取られるのは正直言ってきつかった。

途中、うつ病が再発しかけて、本来なら休職すべきだと思われる時期もあったが、そういうわけにはいかなかった。辛かった。しかし、生まれて10年ほどしか経っていない子供が毎日、夜11時、12時まで勉強しているのをみると、なんとかよい教育を受けさせてやりたいと思い、辛抱した。

今日は、試験会場へ送ってゆき、そのまま控え室で、4時間待っていた。これで落ちたら、あまりにも可哀想だし、私も頑張った甲斐が無い。などと悲観的な思考のループに陥った。出てきた子供に出来栄えを尋ねてもなんだか、はっきりしない。落ちた、と思った。

発表は、午後5時ちょうどに、その学校のホームページで行われた。インターネットを使用し始めてからこれまで、あるWebページを見るのが今日ほど恐ろしかった事は無い。マウスを持つ手が震えた。息子の受験番号をパソコンの画面上に見出したときには、安堵のあまり、気が遠くなりかけた。

テレビをつけたら、進学塾のCMが流れていた。「合格して、泣こう」というキャッチコピーだった。

息子が合格して、泣いたのは、私だった。


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