2004年05月03日(月)  渋谷川ルネッサンス

■渋谷区の恵比寿東公園(大きなたこのすべり台があるので、通称『たこ公園』)で開かれたイベントに行ってきた。公園の脇を流れる渋谷川の再生を願って地元の町内会が企画したこのイベントとわたしの関係はというと、「渋谷川の歌」。渋谷川は有名な唱歌『春の小川』で「♪春の小川はさらさら行くよ〜」と歌われているモデルなのだが、今ではすっかり汚れ、昔の面影はない。この川を蘇らせる「渋谷川ルネッサンス」という活動の一環で歌を募っていたのだった。最近知り合った作曲家のUZ氏から歌詞を書きませんかと言われて、「きれいな川を未来に残してやるんじゃなくて、未来にお返しする」という歌にしたいと思った。わたしの書いた歌詞が、UZ氏のあたためていたメロディにはまり、『春の小川2004』という歌が生まれた。
■応募した歌がイベントでどう扱われるかは行ってみないとわからないというわけで会場に乗り込むと、ミニライブの準備中。○○○○○(メンバーの名前を&で結んだ名前だった)というバンドが自作の歌を披露するために音響設備と楽器を持ち込んだという。『世界にたったひとつの花』など数曲の後に、オリジナルの『渋谷川』を発表。明るいノリで会場を大いにわかせた。小さな女の子たちが思わず踊りだしたのが微笑ましかった。
■ミニライブが終了すると、にわかに空模様が怪しくなり、観客がばらけだした。「もう一曲ありますー」とスタッフの男性がマイクで引き止め、いよいよわが『春の小川2004』の番。バンドさん持参の譜面台と音響設備をお借りし、テープに吹き込んだ伴奏をバックにUZ氏が独唱すると、温かい拍手が起こった。地元の人、何より渋谷川自身に聴いてもらえて、よかった。河川浄化は国際的な活動になっているらしく、「英語の歌詞があれば広がるのでは」というアドバイスをスタッフの方からいただいた。
『春の小川2004』 作詞・いまいまさこ 作曲・UZ

(一番)
お父さんもお母さんも おじいさんもおばあさんも
あゆと泳ぎ 鳥と歌い 花摘んだ この川べ

いつからだろう 子どもらの 声が消えたのは

ひとりぼっちの 涙をためて それでも川は ながれゆく 
今日から明日へ ながれゆく

(二番)
未来の子らに遺すのか 未来にお返しするのか
彼らと僕ら つなぐ手紙 何描く この川に

いつの日かまた 子どもらの 笑顔映そうよ

きれいなことも 醜いことも 運んで川は ながれゆく
今日から明日へ ながれゆく

(Dメロ)
ときどき川は夢を見る さらさら流れた遠い春

(サビ繰り返し)
きれいなことも 醜いことも 運んで川は ながれゆく
今日から明日へ 今日から明日へ

2004年10月26日 ジュアールティー1年分

2002年05月03日(金)  スペクタクル・ガーデン「レジェンド・オブ・ポリゴン・ハーツ」


2004年05月01日(土)  池袋サンシャイン国際水族館『ナイトアクアリウム』

■『池袋15分』という小冊子で「池袋サンシャイン国際水族館でナイトアクアリウム」の記事を見つける。(国境を越えていろんな海の生き物が集まっているから、「国際」水族館?)。懐中電灯を手に、明かりを落とした夜の水族館を見て回るというゴールデンウィーク限定のイベントらしい。2年前に『アクアリウムの夜』というラジオドラマを脚色したとき、閉館後の水族館に忍び込むシーンを描いていたので、興味をそそられて行ってみた。館内は真っ暗というほど暗くはなく、懐中電灯に頼らなくても足下は十分明るい。無料で貸し出された懐中電灯は、暗い水槽の中を照らすのに使う。ただし、魚の目に光を当てないように。親子連れやカップルが水槽にはりつき、懐中電灯を向けている光景は、昼間の水族館では見られない。■水族館に行くこと自体がずいぶんひさしぶりなので、水槽をのぞいているだけで楽しい。『ファインディング・ニモ』を観たおかげで、水中の生き物たちに以前よりも親しみを感じる。いちばん引き込まれたのは、クラゲの水槽。赤いクラゲ、青いクラゲ、しっぽの長いクラゲ、線画みたいに輪郭だけが白いクラゲ……。暗い水の中を透けた体が揺らめいて、ずっと見ていたいぐらい神秘的で幻想的。家にいてもステキかなあと思った。

2002年05月01日(水)  きもち


2004年04月30日(金)  日本映画エンジェル大賞受賞

森岡利行さんが『第3回 日本映画エンジェル大賞』を受賞した。すぐれた企画を立案・応募したプロデューサーに対して贈られる賞で、企画名は『路地裏の優しい猫』。森岡さんの叔父でメキシコオリンピックのボクシング銅メダリスト、森岡栄治の半生をモデルにしたストーリーには、実話ならではの力強さと面白さがある。

森岡さんは、主宰する劇団ストレイドッグの舞台公演で好評を博した『路地猫』の映画化企画をあたためていた。作品には治子という栄治の一人娘が登場するのだが、映画化にあたっては治子のシーンを膨らませたいと考えていた。そんな折、旧知の木下ほうかさんが出演する『パコダテ人』を観て、脚本を書いた今井雅子に興味を持ったという。『路地猫』は台詞が大阪弁なので、大阪出身というのもポイントだったらしい。ほうかさんの紹介で森岡さんとわたしがつながり、治子の視点から栄治を描いた『路地裏の優しい猫』の脚本が生まれた。黒川芽以ちゃんを治子に見立てたフォトブック『路地裏の優しい猫』(竹書房)のモノローグも書かせてもらった。

エンジェル大賞受賞の知らせを受けた森岡さんは「真っ先にお知らせしようと思って」と電話をくれ、「脚本は僕と今井さんの名前で出してあります」と伝えてくれた。自分の関わっている作品が受賞したこともうれしいけれど、関わっている人の心遣いはもっとうれしかったりする。いい出会いが、いい作品の誕生につながることを願う。日本映画エンジェル大賞は、プロデューサーをたたえるとともに、応募企画の実現に向けてバックアップしていく仕組みがある。受賞によって『路地裏の優しい猫』映画化に弾みがつきますように。

2003年04月30日(水)  2003年4月のカフェ日記
2002年04月30日(火)  焼肉屋『金竜山』で酒池肉林
2001年04月30日(月)  2001年4月のおきらくレシピ


2004年04月28日(水)  黄色い自転車

ご近所仲間であり、元同僚のI嬢が間もなく夫のいるロンドンへ旅立つので、一昨日の月曜日、仲のよかった職場のレディースたちで囲む会を開いた。3人集まっただけでもかしましいのに8人も集まったものだから、息つぐヒマもないおしゃべり合戦となった。楽しい会話が何よりのはなむけ、になったかな。

粗大ゴミの日を気にするI嬢に「何を捨てるの?」と聞くと、「自転車」と言う。わが家には自転車がないので興味を示すと、 「ダメダメ、ボロボロだから」とI嬢。「でも黄色い自転車だよ」と横からY嬢が言い、とりあえず見てから決めよう、となった。店の前に停めた自転車を見て、黄色い車体と茶色いサドルに一目惚れ、「もらう」と即答。酔っ払い運転で会社まで乗って帰ったのだが、そこからタクシーに乗せて自宅まで運ぼうとしたらトランクにも後部座席にも乗らない。やむなく漕いで帰ることにしたのだが、一昨日は雨、昨日は強風で本日決行となった。

夜10時過ぎに青山を出発。まともに自転車に乗るのは学生時代ぶりで、おそるおそるペダルを漕ぐ。四ッ谷まで15分かかり、さらに10分かけて市ヶ谷を通過。神楽坂、飯田橋、後楽園を通り抜けていく。その間、車道脇の広い歩道は途切れることがなく、街路灯も明るく照っていて、東京の都心は自転車が走りやすいことを知る。実際、かなりの数の自転車が行き交っていた。休日前なので、飲みに繰り出した人々が歩道いっぱいに広がっていて、ぶつからないように気をつけて進む。自宅に到着すると、ちょうど1時間経過。子どもを乗せたママチャリにも抜かれるほどのノロノロ運転だったので、あと15分ぐらいは短縮できるかもしれない。ひさしぶりに風を切って走る感覚が新鮮で気持ちよかった。黄色い自転車、粗大ゴミになるにはまだ早い。

2002年04月28日(日)  日木流奈(ひき・るな)


2004年04月27日(火)  二級建築士マツエ

3年ぶりぐらいにマツエに会う。わたしの元同僚デザイナーで、これ以上ないというぐらい毎日一緒に遊んでいたミキの美大時代の友人。昔はミキとマツエとわたしの三人でよく会っていた。三人+わたしの彼氏の四人でクリスマスを過ごしたこともあった。おもちゃメーカーのデザイナーだったマツエは、建築の世界に飛び込み、インテリアデザインの仕事に就いている。今の現場がわたしの会社の近くだというので、ひさびさに会うことになった。

カフェで席に着くなり、「イマイ用に家具をデザインしてみました」と棚のデザイン画を差し出される。オレンジとイエローの水玉がかわるがわる並ぶポップなデザイン。「イマイの本を読んでイメージがわいてきたんだよ」とのこと。あちこちの本屋を回って『ブレーン・ストーミング・ティーン』を手に入れてくれたそう。「イマイは水玉だなとか、色はオレンジは入れたいとか。きっとこの棚におもちゃとか飾って、それに合わせてバックの色変えてくれるかな?なんて想像が膨らんでなかなか楽しかったよ」とのこと。「本がきっかけで、こんな風に家具にイメージが膨らむこともあるんだね」とマツエ。知り合いにはデザイナーもイラストレーターもカメラマンもいるし、『ブレスト』をテーマにしたデザイン展なんてできたら面白いだろうなあ。

ミキのこと、昔話、今のお互いの仕事のことなどをひとしきり話して、「あ、お互い仕事中だったよね」と抜け出してきたことを思い出し、また会おうねと約束して別れる。初対面から気が合った人は、何年ブランクがあっても話が弾む。「会えてうれしかった」とメールを送ると、「こちらこそ。イマイブランド出来てるね。久々に会ったのにこんなにイメージできる人なんて、なかなかいないよ!」と返事。こんな風にわたしを面白がってくれる友だちがいるって、とても幸せ。

2002年04月27日(土)  映画デビュー!「パコダテ人」東京公開初日


2004年04月23日(金)  くりぃむしちゅー初主演作『パローレ』(前田哲監督)

渋谷シネカノン試写室にて、『パコダテ人』の前田哲監督の最新作『パローレ』を観る。主演の海砂利水魚あらためくりぃむしちゅーは最近わたしのまわりで注目している人が多く、気になる存在。夜な夜な幽霊たちが踊りにくるラテンクラブに迷い込んだ生身の中年カップルがプロポーズにこぎつけるまでの一夜をつづった物語。お笑いで来るかと思いきや全体的にシリアスでオトナ。大蔵省君は本屋の店員役でいい味出していた。この作品の小道具に使ってもらえたら、とわたしはアフロのかつらをいくつか差し入れしたのだが、残念ながら劇中でかぶっている人はいなかった。有田さん演じるプレイボーイのはだけたシャツからのぞいていた胸毛、あれがもしかして……真相は確かめていない。公開は6月5日(土)より池袋HUMAXシネマズ4にてレイトショー。

試写の後、前田監督と近くのセガフレードへお茶しに行くと、『パコダテ人』で函館スクープ編集長役だった木下ほうかさんに会う。間もなくトヨエツ主演の『丹下左膳 百万両の壺』(山中貞雄監督の傑作の現代版)が公開される津田豊滋監督をご紹介していただき、4人でお茶。津田さん、関西人のむっちゃ面白い人。

2002年04月23日(火)  プラネット・ハリウッド


2004年04月11日(日)  日暮里・千駄木あたり

■日暮里のペルシャ・トルコ料理店『ZAKURO(ザクロ)』で『風の絨毯』プロデューサーの益田祐美子さんにお昼をごちそうになる。絨毯に座り、炬燵の上板のようなテーブルでいただくのが本場っぽい。「食べきれない」とメニューにうたってあるとおり、次々と皿が運ばれてくる。このコースはトルコ・ウズベキスタン料理らしいが、ペルシャ料理との違いはよくわからない。スープ、豆の煮物、肉の煮物、シシカバブ、ソーセージ、ヨーグルト、サラダ……食べるのも大忙しだけど、超陽気なイラン人店長氏が客にちょっかいかけてくるので、うかうかしていられない。じゃがいもと肉をつぶして食べる料理の説明は、「昔の男のこと思い出して頑張ってねー」。「脱がすの得意だよー」とおどけながら、客に片っ端から民族衣装を着せ、女性は抱き上げ、連れの男性には「帰っていいよー」。「今日誕生日の人がいるから踊るよー」とミュージックスタートで無理やり踊らされ、音楽は止む気配なし。天井ではミラーボールがぐるぐる……。こんな感じで店長のペースに巻き込まれているうちに、自分が真昼の日暮里にいることを忘れてしまう。おまけに、隣には魔女田さん。「ドキュメンタリー映画を申請したら助成金が下りて、撮り始めた」とか、「次の合作映画のシノプシス作ってる」とか、「シネマカフェブログ書いてる」とか、相変わらずじっとしていない様子。わたしの本も各地で宣伝してくれている。ブログのネタにもしてくれるそうで、著書を持って一枚パチリ。「どうしよう、今井さん、かわいく撮れちゃったわー」と正直。この人とは妙に気が合うというか、考えていることが近い。ついに先日あるパーティーで「今井雅子さんですかって声かけられた」とか。見た目は似ていないのだけど、美人に間違われるのはいい気分。そこに店長の奥様(これまた陽気でパワフル)が「平日昼にお客さん呼ぶにはどうしたらいいと思う?」と加わり、雑談ブレスト。まずは、いまいまさこカフェで宣伝しましょう。ザクロは平日ランチが狙い目。■日暮里から歩いて五分、千駄木で幼馴染みの植物博士N君から「ピンクの花がいっぱい咲く苗」を受け取り、SendagiCafeでお茶。N君は高倉台小学校、三原台中学校時代の同級生。「ブレーン・ストーミング・ティーン」に高倉さん、三原さんが登場すると知って喜んでいる。■日暮里から千駄木経由で自宅までは30分ほどの散歩コース。団子坂の途中にある、気になっていたパン屋さん『パリットフワット』に立ち寄る。小さなお店の中は、手作り感あふれる素朴でちょっと不揃いなパンがいっぱい。食感はモチモチ、噛みしめるほどに粉の甘みが口の中に広がって、幸せな味。

2003年04月11日(金)  ちょっとおかしかった話
2002年04月11日(木)  ネーミング


2004年04月10日(土)  大麒麟→Весна(ベスナー)

■根津の『大麒麟』にて、ご近所仲間6人でちゃんこ鍋を囲む。今夜の趣旨は、「I嬢を囲む会」。ご近所の会のメンバー、I嬢とC君のカップルが、C君の突然のロンドン異動で電撃入籍を果たし、C君は3月末に渡英。彼を追いかけ、新妻I嬢も近日中に日本を離れる。日本らしいものを食べましょうということで、春の鍋。まずは、ソップ(醤油味)と味噌、二つの味をそれぞれ二人前注文。三時間で喜多方ラーメンを二杯平らげるツワモノどもは、あっという間に平らげ、追加注文した具もすぐに消え、仕上げの雑炊とうどんもペロリ。いつものごとく、後には草一本残らないきれいな食べっぷり。
■10分ほど歩いて本郷に移動し、『Весна(ベスナー)』にて、さらに飲み、食べる。わたし以外のメンバーは何度も来ているこのお店、「マスターはパンチパーマ」「ディープな客が夜な夜な集まる」と聞いていたので、豆電球が怪しく灯るアングラな店を勝手に想像していたのだが、店内はダークというよりパステルトーンで、明るく健康的な雰囲気。常連さんたちが思い思いにくつろぎ、語り、ホームパーティーに紛れ込んだような感覚なのだった。ちょうど4月生まれのお誕生会の真っ最中で、いつも以上に和み度数が高かったのかも。マスターも4月生まれなのに、ずっとホスト役(まあマスターだしなあ)でお忙しそう、でも楽しそう。格闘技系のような体つきに愛らしい笑顔、人が好きというオーラを放っているマスターの人柄に、皆さん引き寄せられてくるだろう。店名の「Весна」はロシア語で「春」の意味。メニューにはロシア料理も出没するとのこと。■I嬢とは会社の同僚として親しくしていたし、大好きな人だったけど、休みの日に誘いあう仲ではなかった。彼女が別の会社に移り、しばらく経ったある日、散歩途中にはじめて入った本郷のレストランで、たまたま隣のテーブルに居合わせたのがI嬢と本郷に住むC君。C君とは初対面だったけど、話が盛り上がり、「家も近いことだし、また会いましょう」となった。さらにご近所さんが加わり、旅行に行くようになり、いつの間にか、このメンバーで集まっていなかった頃を思い出せないほど、ご近所の会は大きな存在になっていった。「神様や仏様を心から信じているわけではないけれど、BTTのみんなが出会えた事に感謝したい気持ち」とI嬢。きっかけを作った偶然の再会、その舞台となったレストランの名前は、『angela』という。

2002年04月10日(水)  なぞなぞ「大人には割れないけど子供には割れる」


2004年04月09日(金)  五人姉妹の会@タンタローバ

■小石川のとてもおいしいイタリアン『タンタローバ』にて、第二回『五人姉妹の会』。会社の同い年の子たちとの飲み会で、誕生日順に幹事を務めることになっている。今回は次女仕切り。わたし以外の四人は営業で、受け持っている得意先もばらばらだけど、共通の知り合いは社員の数だけいるし、同世代ならではの話題も豊富。自家製パンを頬張りながら、おいしいパン屋の話で盛り上がり、「頼れる上司は誰か」で欠席裁判がにぎやかに行われ、最近の社内での珍事を笑い飛ばし、「今さら聞けない広告業界用語」を教えあう。「片足ばかり400足の女性靴を盗んだ泥棒」「ダイヤモンドでできた星」にも話は及び、とにかく会話が途切れることがない。ワインを頼むのも忘れ、食前酒だけで一時間ほど過ごしてしまう。ワインが来てからは酔いでさらに弾みがつき、ますますおしゃべりは白熱。11時半を回り、「そろそろデザートを」と言うと、高嶋政伸似のさわやか系ウェイター氏が「すいません、ラストオーダー終わりました」。たちまち五人姉妹は「なんで言ってくれなかったのよー」「デザート楽しみにしてたのにー」「すぐ食べるから、ダメ?」と大騒ぎ。「でも、声をかけるタイミングがなかなかなくて……」とウェイター氏。話の切れ目を待っているうちにタイムオーバーとなってしまったよう。「大縄跳びに入れない人状態だったんですね」と言って返ってきた苦笑が「図星」と語っていた。
■お茶したい熱がさめない姉妹は、G嬢の車に乗り込み、カフェ探し。「そういやアグネスホテルって知ってる?」「そこ、気になってる」「いつか行きたいよねー」「じゃあ今度」などと言っていると、M嬢が「あ、アグネスホテル」と指差した先に看板発見。願えば本当にかなってしまう。半地下のラウンジでケーキ盛り合わせをシェアし、お茶をする。低めの天井とあったかいオレンジの間接照明とテーブルのキャンドルが醸し出す山小屋の暖炉端のような雰囲気は、くつろげていい感じ。でも、「外国人客が多いアパートメントホテルなのに、お茶にも柿ピーが出るセンスはいかがなものか」「コーヒーと紅茶、お替わりできないの?」と姉妹の突っ込みは続くのだった。

2002年04月09日(火)  東京コピーライターズクラブ


2004年04月08日(木)  劇団ジンギスファーム「123」

■三軒茶屋のシアタートラムで劇団ジンギスファームLive vol.11「123(ひふみ)」を観る。前田監督に「よかったら」と誘ってもらったのだが、出演者の中に昨年観た『ワンダフルボーイ』に出演していてとっても印象的だった丸山優子さん(スーパー・エキセントリック・シアター)の名前を見つけて、「行く!」と乗った。「女の幻」を演じる松本英子さんの歌で幕が開ける。透明感のある伸びやかな声。篠原ともえさんとユニット 「ZuTTO 」を結成している歌手とのこと。その幻を見ているのが、主人公の新聞配達員。女の幻が消えると、幼馴染みの男の幻が現れ、彼を苦しめる。夜毎夢にうなされる彼は、住み込み先の新聞販売所で朝刊・夕刊の社会面を必ずチェックするのだが、彼の抱えている事情が次第に明らかになっていく……というストーリー。■舞台が新聞販売所というのが新鮮。うちの近所にも小さな販売所があって、薄く開いた扉から輪転機がチラシを吐きだすのが見えたり、若い兄ちゃんたちが新聞の束を抱えて出てくるのに遭遇したりする。その中で何が行われているのか、大いに想像をかきたてられていたのだ。新聞にチラシを挟み込んでいるところに追加のチラシが届いて「オイオイ」となったり、購読者からの「届いてない!」コール(「不着」と呼ぶらしい)に洗剤持って飛び出したり、朝刊配った後にみんなで朝ごはん食べたり、へぇーこんな感じなのかなと思いながら興味深く観た。新聞配達員の誰かに何かあったとき、その記事が載った新聞を仲間が配る。悲しい記事のときは、泣きながら。そんな視点も新鮮だった。どんなに機械化が進んでも、新聞を戸口に届ける仕事は人の手を介さなくてはできない。毎日当たり前のように届く新聞、その向こうには必ず誰かの手があり、誰かの走る姿がある。

2002年04月08日(月)  シナリオに目を向けさせてくれた「連載の人」

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