■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
■好きなのはハリウッドエンターテイメント。邦画は苦手。イケメン俳優に甘いです。美しい男を発掘するのがライフワークです。
■最近ようやくツイッター始めましたー。→Twitter




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2003年04月25日(金) 太陽の雫

まだレイフ・ファインズのことなんて全然何とも思ってなかった去年の秋頃銀座で公開された時には完っ全にアウトオブ眼中(死語)だったこの作品、今回再上映されてると聞いて(kaiさんみぃ♪さん情報ありがとうございました)大喜びで三軒茶屋シネマに駆けつけましたのです。渋谷とか三茶とか下北とか東京の向こうの方(どこだよ)って実は苦手で滅多に出かけないくせに、レイフが絡むと俄然アクティブになってしまうわ・た・し。ああ恋のチカラってすごい! それで勢い余って二件先の別の映画館に入りそうになってしまったことは内緒ですけどね。あやうく「ウェイキング・ライフ」を観てしまうところでしたよ。落ち着け!落ち着いていこうぜ私!

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たいへん壮大な映画でした。激動のハンガリーを生きたあるユダヤ人家族の物語。第一次大戦前の20世紀初頭から第二次大戦を経て'56年のハンガリー動乱まで、100年にわたる一族の様子が三世代の男たちを通して描かれます。上映時間はたっぷり3時間。でも全然飽きなかった。とても丁寧に作られていて見応えあります。
普通に真面目に生きている一家が歴史に翻弄されてゆくさまが見事に描かれていて、彼等は、ある時は幸福の絶頂にあり、しかし理不尽に迫害もされ、同化し、妥協し、反発し、時に加害者にもなる。初代イグナツは改名、二代目アダムは改宗、時勢を見据えて民族としての誇りに触れる決断を下してきた先代の血をを受けつぎ、では、語り手である三代目イヴァンはどう生きるのか? ラストが近づくと、彼は苦悩の末に叫びます。「僕は誰なんだ!?」
この映画の素晴らしいところは、あるユダヤ人一家のお話でありながら、どこか民族を超えた普遍的なアイデンティティの問題に訴える仕上がりにもなっていること。計らずも時代の流れに巻き込まれた人々の姿というものを上手く演出していて、アジアの島国でぼんやり育った私が観ても非常に胸に響くものがありました。一族を静かに見つめてきた女性ヴァレリーの台詞がまた心に染みます。もちろん“ハンガリー(に生きたユダヤ人)の20世紀”という側面で史実的に学ぶところも大きい作品でありますよ。


そしてレイフ・ファインズ様熱演チラシの裏面に「レイフ・ファインズが演じる渾身の大作」とか書いてあるけどまったくもってその通り。レイフたん呼ばわりしてごめんね! わたくし本日は敬意を込めてレイフ様と呼ばせて頂きます。
んでレイフ様がその三世代の男を三役やってるわけですが、単に三人を演じ分けるということだけでなく、各人の青年期から壮年期までをも見事にこなしてるというところがすごいと思いました。もうね、知的だったりスポーツマンだったり軍服着たり泣いたり笑ったり怒ったり(激昂してる姿って珍しくない?)、あらゆるレイフ様が拝めるのでファンとしちゃウハウハですよ。それに三代それぞれが道ならぬ恋に身を投じてしまうあたりはレイフ様本領発揮とでも申しましょうか、特に婚約者がいようと何だろうとお構いなしに無邪気な瞳で強引にアタックしてしまう二代目アダムなどはお手の物でいらっしゃいますわね。得意分野ですわよね。ね、レイフ様!

それにしても若い頃と後年のヴァレリーを演じたジェニファー・エールとローズマリー・ハリスが実の母子だとはびっくり。ヴァレリーはもう一人の主人公ともいえる重要な役ですが、二人ともとても良かったです。他には「クラッシュ」で見て以来のデボラ・アンガーさんとか、それと「スパイダー」でも共演してたジョン・ネビルも出ていて、レイフと並んで食卓についてるシーンでは一瞬ウィルキンソン夫人の下宿にワープしたかと思いましたけど。いえ嘘ですけど。

あと、「スターリングラード」で私のジュードを大胆に誘って惑わしてモノにしていた(間違った見方)レイチェル・ワイズ嬢はまたしても大胆だった!(笑) そういやあの映画ではファインズ家弟のジョセフに言い寄られても見向きもしなかったもんな! さてはあなた始めからレイフ兄さん狙いだったのね! ってああもう私情が入ると役柄も映画も混同しまくりです。
どうでもいい話になってきたのでいい加減にやめますが、この作品既にDVDになってますのでレンタルでもご覧いただけます。ご興味(とお時間)があればぜひどうぞ〜。



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太陽の雫 【SUNSHINE】 

1999年 カナダ・ハンガリー / 日本公開:2002年
監督:イシュトヴァン・サボー
出演:レイフ・ファインズ、ローズマリー・ハリス、ジェニファー・エール、
レイチェル・ワイズ、デボラ・カーラ・アンガー
(劇場鑑賞)


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そして帰り道、偶然地元の本屋で古本パンフ販売をやっていて「アベンジャーズ」と「イングリッシュ・ペイシェント」と「オスカー・ワイルド」のパンフを発見!



「アベンジャーズ」 「イングリッシュ・ペイシェント」 「オスカー・ワイルド」


「オスカー・ワイルド」はかなり嬉しいです。うぎゃージュード美しい〜。


2003年04月24日(木) アベンジャーズ

「アベンジャーズ」いやもう、オープニングから立ち回りを演じているレイフ・ファインズさんにはわたくし驚きを禁じ得ませんでしたよ! だってこの人アクションとかスポーツとか身体動かすイメージがないじゃないですか。こういうのも出来るんだね!『ストレンジ・デイズ』で窓枠乗り越えて逃げ去っただけで「うわ、この人走れたんだ…!」とか思ってごめんねレイフ! 芸域広いね!

作品としては、これラジー賞総ノミネートだったそうで(笑)、なるほどそこはかとなく(でもなく)ラジー風味な味わいであることは否めませんが、でも私は嫌いじゃないです。だってレイフさん格好良いじゃないですか。純情オスカー君を観た後だったからより一層大人の魅力に胸キュン☆で・し・た。やはり決めれば決まる人ですね。私にもブーツ履かせて欲しいよ!

でね、でね、特に良かったのはね、フェンシングとかの立ち回りのシーンでさ、動くと髪が乱れて、前髪が、こう、サラッと落ちてくるわけですよ!サラッと。きゃー。それがもうたまらなかった。いやーんサラサラだよー触りたいーとか思ってまた夜中に一人でエキサイト。やれやれ、少しは安眠させてよレイフ、困った人ね!(お前が落ち着け)

それからユマ・サーマンも、序盤で温室に足を踏み入れた時には一瞬「あっポイズンアイビー(@バットマン)に変身したらどうしよう!」などとハラハラさせましたが(嘘)、華やかで美しくて良かったです。ていうかスタイル良すぎ。足長すぎ。ほんとキレイな人だ〜。悪役ショーン・コネリーもなんか楽しそうだったし(笑)、これはこれでよろしいんじゃないでしょうか。


そして、すみません、やっぱり指摘させていただきます。レイフさん、何故そこで脱いでるんですか?(笑) その必要はあまり感じられないんですけど。こういうのって、脚本の段階から決まってるんですよね。脚本読んでなぜそこで裸なのか不思議に思わないんですかね。それとも撮影してて「う〜ん、二人の顔合わせはもう少しインパクトが欲しいな〜、よし、ファインズさん、ちょっと脱いでみてくれる?」とか? それともレイフ自ら率先して「あ、じゃあ僕脱ぎましょうか?(慣れてるし)」とか? それかミラ・ジョヴォヴィッチと二人で“必要のない場面で露出しよう!選手権”でもやってるんでしょうか。
いや、冗談ですよ、冗談。きっとサービスですよね! どうもありがとうございました、と、とりあえずお礼。そしてこれからもよろしく〜。(え?)



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アベンジャーズ 【THE AVENGERS】 

1998年 アメリカ / 日本公開:1998年
監督:ジェレマイア・チェチック
出演:レイフ・ファインズ、ユマ・サーマン、
ショーン・コネリー
(DVD鑑賞)


2003年04月22日(火) オスカーとルシンダ

 ※結構ネタバレ全開トークです。未見の方ご注意下さい。

ひいぃ!参った。このレイフ・ファインズさんはまたしても私のツボだ! 世間知らずの牧師さん役でいらっしゃいますよ。しかも純情で気が弱くて情けない系。か、可愛い…!…ってこう書くとちょっとアナ・バナナのノートン君のようですが、ああいう小洒落た都会派爽やか映画ではなくて、作品としては意外と重くてキッツイです。ギャンブルの話だというので「マーヴェリック」みたいなのを想像してたら全然違った。むしろ大河ドラマ的で文学的で、宗教的要素も強い。
時は19世紀半ば、生真面目で気弱な牧師のオスカー(レイフたん)と、ガラス工場経営者の自立した女性ルシンダ(ケイト・ブランシェット)、実はひそかにギャンブルの魅力に取りつかれている二人が、偶然出会って意気投合。オスカーは極度の恐水症で、父親の教義に背いたことやギャンブルのこととか、とにかく罪悪感でいっぱいの人なのね。常に後ろ向きで社会にとけ込めない。一方のルシンダは前向きな革新派、だけど革新的すぎてやっぱり周囲から浮いてしまっている。
このあたりまではたいして深刻でもなくて、出会って間もなくオスカーがルシンダの船室を訪ねるシーンなどはどこかコミカルで笑えて名場面だと思うんだけど、そこから先二人がひかれあい大いなる「賭け」を実行するに至るにつれ、お話は次第に重たくなってゆきます。

キーワードは水とガラス、そして“賭け”。

二人のお話の結末が不幸なのか幸福なのか、私にはわかりません。オスカーに訪れた運命が罰なのか赦しなのかもわからない。一見残酷なようだけど、彼は確かに救われたでしょ?これまでずっととらわれていた罪悪感から完全に解放されてたでしょ?、と言われれば、その通りなんです。でも!でもさ〜、そんなのって〜! ううぅレイフ〜!…じゃなかったオスカーぁ!
この映画のズルイところ(笑)は、語り手が現代にいて、「オスカーとルシンダ」の話を物語として聞かせる構成になってること。その後子供と一緒に幸せそうにしてるルシンダ(ご丁寧にオスカーがあれほど怖れた水中で)を見せつけ、さらにそのまま現代にまで引っ張ってきて、やっと幕を閉じるのね。ゆえに、厳密な意味での“オスカーとルシンダの”物語に割り切れないものを感じても、作品全体としてのまとまりに何となく納得させられてしまう。切ない余韻はしっかりと残しつつ。と、何とも文学的な後味であります。原作はブッカー賞作品だそうで。機会があれば読んでみたい。

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右がオスカー、左がルシンダとまあ、ストーリーをもっときちんと読み込むと色々面白そうなんだけど、あいにくとそんな余裕はございませんでね。なぜなら目的はレイフ・ファインズ鑑賞だから。ていうかレイフたんマジ美しいです!お人形さんですかこの人は。役柄上髪を赤(というかオレンジ)っぽくしていてなめらかな白い肌がいっそう際立つと言いましょうか、いやケイト・ブランシェットだってかなり色白で綺麗な人だけどさー、全然負けてないの、ほんと。

しかも純で奥手で情けないオドオド君だったりするので、もともと二枚目よりも可愛いキャラに萌え萌えになってしまう傾向のわたくしとしてはちょっとたまらないものがありました。だってケイトのことが好きなのに勝手な勘違いで言い出せなくて、こっそり彼女の靴を胸に抱いたりしてるんですよ! んで、キスしたらもう手一杯。無理矢理自分を抑えてそのまま撤退。えぇ!?うそ?!「ことの終わり」でのあの勢いはどうしたレイフ!(大笑) んもーそんなんだから、その上まるっきり無防備だから後々悪いお姉さんにおそわ(以下自粛)

えっと、個人的に一番好きなのは、ケイトと二人で床掃除の競争をするシーン。よーい、どん!、って始めるんだけど、その直前のまだ?まだ?ボク負けないぞ〜!みたいなワクワク顔がとんでもなく可愛さ爆裂、本気で鼻血出そうでした。テレビ画面から引きずり出して抱き締めてやろうかと思いましたよコノヤロウ! いや、こっちも夜中に見てますからね。無駄にテンション上がって悶えまくり。

そんな役柄なので脱ぎ率は低めです。だいたい5割ってとこかな。まあ、だからといって濡れ場がないわけではな(以下自粛)

あ、あと!あと!ことあるごとに鼻歌歌ってました!
動物好きの条件は見つからなかったけど(私が見逃してるだけかもしれませんが)、でも歌好きの方はクリアだと思われます(笑)。



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オスカーとルシンダ 【OSCAR AND LUCINDA】 

1997年 アメリカ・オーストラリア / 日本公開:1998年
監督:ジリアン・アームストロング
出演:レイフ・ファインズ、ケイト・ブランシェット
(ビデオ鑑賞)



2003年04月21日(月) WATARIDORI (&J.スペイダー新作「セクレタリー」のことなど)

えーと、レイフ・ファインズ偏愛に精を出しているうちに忘れてしまいそうなのでそろそろ書きます。実は先週末に観てました「WATARIDORI」。
この映画、「kissingジェシカ」を観に行った際に予告編を見て知って、その時から楽しみにしてたのですよ。帰りに窓口で前売り買っちゃったくらい。私は割合こういう自然系が好きだったりします。動物とか。犬とか猫とか鳥とか。

簡単に言ってしまうと渡り鳥の生態を克明に捉えたドキュメンタリー映画なんだけど、その克明ぶりがすごい。鳥の視点での映像が見られるんですよ。鳥目線。何十種類という鳥たちが季節を追って旅をする様子がありのまま描かれます。背景となる世界各地の映像も非常に美しく、スクリーンで観て正解だと思いました。何と撮影期間3年、ロケ地は世界40ヶ国、費用およそ20億だそうで。いやはや圧巻。

ほんとに鳥しか出てこなくて、まあところどころでナレーションも入るんだけど、それがまたいい具合に必要最小限なので私は好感持てました。「イワトビペンギンです。イワトビペンギンは水中や地表を100キロくらい移動します」とかそういう感じで、余計なことは一切言わないの。その後でヒナが食べられちゃうシーンが出てきても、これが自然界の掟である弱肉強食の過酷な生存競争である、とか、そういうことをいちいち言わないのね。ただじっと写してる。そこがとても良かった。制作側は何年も何年も準備して言いたいことや詰め込みたいことがいっぱいあるだろうに、決して欲張らない。その構成の絶妙さ加減が(もちろん素晴らしい撮影技術は大前提だけれども)単なる解説だらけのドキュメンタリー教育映画と一線を画するところで、この映画を芸術作品たらしめているポイントであるように思われます。

メインの鳥たちもいろんな種類が出てきて、ガンやペリカンや小鳥系や白鳥みたいなオーソドックスな鳥から、ちょっと魅惑のチキルーム(@東京ディズニーランド)にでも出演してそうな南国風のカラフルなバード(なぜ英語)まで、とにかく多岐に渡っていて興味深いです。そして、みんなかわいい。ペンギンとか、なで肩ですごくかわいい。でもイワトビペンギンがあんな様子で100キロも移動するなんて私は本当にびっくりした。だって自分の頭くらいの高さの岩に飛び乗るんですよ(あと水中を泳いだりもするみたいだけど)。それで子供守る時とか、親が両側から子供を挟むようにして横歩きで移動するの。みんな一生懸命生きてるのです。

何となく「ニルスの不思議な旅」を思い出したなあ。歳がバレますね。古くてすみません。



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WATARIDORI 【LE PEUPLE MIGRATEUR】 

2001年 フランス / 日本公開:2003年
総監督:ジャック・ペラン
共同監督:ジャック・クルーゾ、ミッシェル・デバ
ナレーション:ジャック・ペラン
出演:鳥 (ハイイロガン、コウノトリ、キョクアジサシ、
イワトビペンギン、コンドル、タンチョウ、…etc.)
(劇場鑑賞)


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そして! ちょっと奥さん! この映画を見にいった高島屋テアトルタイムズスクエアでジェームズ・スペイダー出演最新作「セクレタリー」のチラシを発見しましたよ! ほ、ほんとに日本公開されるんだ…(当たり前)。


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「秘書求ム 従順なタイピスト歓迎」 だって。わーハイハイハイッ!応募しまーす!タイプしますしますファイリングとかスケジュール管理とかも任せてくださいそれにわたしじゅじゅじゅ従順ですっ!(え?) どこまでもお世話いたしますわそりゃあもう公私ともども!

しかし裏面の解説に“「セックスと嘘とビデオテープ」のジェームズ・スペイダー”とか書いてあって思わず切なくなってしまいましたけど、あれですか、やっぱりこの人紹介するにはそんなに昔まで遡らないとダメなんでしょうか…(遠い目)。だって「セ・嘘・ビ」って15年前の映画じゃんよ。そんなのあんた、撮ったソダーバーグだってもう忘れかけてるっつーの。
スペイダー氏の役どころはまたしてもお得意の倒錯系キャラらしいんですが、でも映画全体としては良作ラブコメらしいので(きょうこさん情報色々サンクスでした!)、クローネンバーグが世に放った不朽の問題作「クラッシュ」での彼のアブノーマルぶりにずざざっと退いちゃった方にも(さらにその後の「ザ・ウォッチャー」ですっかり見限ってしまわれた方にも)ここで是非戻って来ていただきたいものです。まあそれ以前にこれ、ジェームズ・スペイダーがどうこうよりも、主演のマギー・ギレンホールさんの映画と言うのが正しいのかな。「ドニー・ダーコ」君(ジェイク・ギレンホール)の実のお姉さん。ゴールデングローブでノミネートされたり今度のMTVムービーアワードにも名前が出ているようですし、今後の注目若手女優さんでありますよ。そんな感じの「セクレタリー」、公開は夏!夏休み!新宿のシネマスクエアとうきゅうにて。

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そして今日は「オスカーとルシンダ」借りてきました。何だかんだ言いつつ今猛烈にぞっこんなのはやはりレイフ・ファインズのようです…。これから見るんだー。ふふふっ。


2003年04月17日(木) (雑記:今更鑑賞アカデミー賞授賞式&「メイド・イン・マンハッタン」のことなど)

す、すみません、もはや誰一人話題にすらしてない忘却トピックスで恐縮ではありますが、この前のアカデミー賞授賞式の模様をですね、やっと垣間見ることができましたのですよ。先週BS2でダイジェスト版が放映されたので。私のようにWOWWOWに加入してない者にも愛の手を差し伸べて下さるとはさっすが天下のNHK様!と感激しつつ(でも時間もないのでガンガン早送りしたりしつつ)ひとりよがりに鑑賞。

◇ とりあえずあんな風にフリルを着こなせる熟年はショーン・コネリーだけであろう…。良くも悪くも。何故フリル…。
◇ ジャック・ニコルソンとニコラス・ケイジが並んで座ってるって、何かこう、独特のインパクトがございますね。空気が濃いというか。ニコラス好きです。早く新作が観たーい。
◇ 一方でクリストファー・ウォーケンは単独で周りの空気を冷ややかにしておりました。黙って座ってるだけで申し分のない迫力でいらっしゃいます。カッコイー。しかしレオ君の父親役として渋い魅力をたっぷり披露したところで次の公開作が「カントリーベアーズ」とは一体どういうことですかウォーケン様…。どうしよう。私どうしたら。観に行くべきですか。(葛藤)
◇ あっノートン君発見。
◇ おっ何気にコリン・ファレルも登場。やあ、お姉さんはキミがお気に入りだ! でも別に普通。残念。凶悪な顔して「ブルズア〜イ!」とか言ってくれたら面白かったのに!(言うかよ)
◇ テータム・オニール久々に見た。ジーナ・デイビスってちょっと太った?
◇ ニコール・キッドマンは、声が(声も)可愛いんだな〜、と思う。おめでと。キャサリン・ゼタ=ジョーンズもおめでと。

そして主要な賞を見せ終えてしまうと衣裳デザイン賞とかメイクアップ賞とか視覚効果賞とかその辺は受賞の様子を静止画像でぱぱぱぱっと映してハイおしまい楽しかったねー……ってちょっと待て。あ、あの!あの!キアヌ・リーブスが視覚効果賞のプレゼンターやってたんですけど!私それが楽しみで録画したんですけど!うわーんカットですかー。恨むぞ天下のN○K〜、「マトリックス」撮った後のすっきりスリム体型キアヌは貴重なんだからな〜。それに久々の まともな格好 タキシード姿だったのに〜。えぐえぐ。
(でもそのかわりと言ってはなんですが、今出てる「TokyoWalker」では表紙を飾ってくれてます。表紙に取り上げられるのも最近はマト関連だけだもんね。頑張るのよキアヌ!)

あと例のマイケル・ムーアの受賞スピーチもカットでした。残念。見てみたかった。

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などと言いつつ一方では相変わらず脳細胞フル活動ニューロン総動員でレイフ・ファインズのことを考えていて、でも「レッド・ドラゴン」も「スパイダー」ももう終わっちゃったし、仕方なく新作「メイド・イン・マンハッタン」の公式サイトを眺めたりして当座の欲望を満たしている今宵でございます。これね、公式サイトがさ、また私好みの渋ピンク系の色合いで超カワイイからリンクはっちゃうよ。→コチラ!

モニタかぶりつきで予告編など見てみたわけですが、何ですかレイフさんは「スパイダー」での怪演が嘘のように優雅でいらっしゃる…!にこやかに微笑んでいらっしゃる!タキシードでダンスまでしていらっしゃる!ジェントルマンですよジェントルマン!シャツも普通に一枚だし背中にタトゥーもございません。殺人鬼と病者を演じておいていきなり王子様だなんて、この日本公開の順序を頭に入れてたとしたらかなりの策士。美味しいとこ最後に持ってきて乙女のハートをわし掴みにするつもりですよ。みんな気を付けて!
なにやらラフな格好で公園を散策するシーンなどもあるようですけれど、やっぱ犬連れてるんでしょうか。動物好きだし(My設定)。まさかひょっとしてリスと戯れでもしてたらどうしよう。ちょっとわたくし鼻血をこらえる自信がありません。だってマンハッタンってよく野生のリスがいるじゃないですか。保護に燃えてるレイフさんのことですから「あっリスだかわいいなあ」とか。「保護してあげようおいでおいで」とか。率先してボランティア実践。それで遊説そっちのけで木陰で一人リスと延々遊んでたりして。上院議員なのにリスの保護! なんてクリーンな政治家なんだ! 見習え世の政治家どもよ! レイフ・ファインズに一票!

だんだんどういう映画かわからなくなって参りましたが、まあ真面目な話、私は完全にレイフ目当てで内容にはそれほど期待してなかったんだけど(失礼な)、よくよく見ればこれ監督がウェイン・ワンだそうですね。「スモーク」を撮った、ポール・オースターの朋友。同監督の「赤い部屋の恋人」を観たいと思いつつ、やっぱり観ずに終わっちゃいそうなので(だって渋谷で夜一度きりの上映なんだもん)、そういう意味でもこっちの「メイド・イン〜」を楽しみに待とうと思います。


2003年04月16日(水) スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする〔※三回目〕 三回目かよオイ

というわけで三度目です→一度目感想→二度目感想
もう…もう見苦しい言い訳は致しますまい…。ハマっちゃったんだよこの映画に!惚れてるんだよレイフ・ファインズに!悪いか!笑いたい奴は笑え!あはははは!

いよいよ今週で終わりということで、居ても立ってもいられず映画館に駆けつけてしまいました。ガラガラだろうと予期していたらそれなりに人が入っていたのでちょっと驚いちゃったよ。なんだいなんだい、みんな結構気にしてるんじゃんかー。

例によって以下ネタバレ感想。ですので未見の方は下の■■■までずずっと飛ばしてくださいませ。今回はサラッと行きます。


 ※ ↓ここからネタバレ


◇ オープニングはほんと独特だなー。薄気味悪いのにアーティスティックな美しさがある。あの歌も含めて。クレジットの書体もよく見ると何気に凝ってるし、それに本編に移る直前の壁紙のインパクトときたら。どこであんなの探してきたんだ。
◇ 列車から降りてきたレイフを見た瞬間反射的に「リス!」とか思ってしまい必死で笑いをこらえる。もう必死。
◇ あっそういえば歌ってるじゃんレイフ(笑)!(<「きよしこの夜」)。口ずさんでる程度だから×××がバレなくてよかったね!〔※以上詳細はkaiさんのレイフ・ファインズ情報をご参照下さい〕
◇ ミランダ・リチャードソンの演技は、わかって見ててもスゴイ。今更だけど感服。声から喋り方から仕草からまったく違う。
◇ 子供スパイダーを演じたブラッドリー君も上手いなあ。頭のてっぺんの髪の毛がいつも微妙にクシャッとなってて可愛い。あと畑で耳をふさいでしゃがみこんでる姿が可愛い。
◇ …って、三度目にしてやっとレイフ・ファインズ以外の役者に目を向ける余裕ができたのか、私。レイフにうつつを抜かすにも程があります。
◇ 畑でヌード写真がイヴォンヌに変わるシーン、注意深く見てると、直前にスパイダー以外の二人が「女なんてみんな一緒さ」という会話をしてるのね。この台詞の後でスパイダーが手で隠すと、写真がイヴォンヌに変わるんです。さらに言うと、ウィルキンソン夫人がイヴォンヌに見えてくるのもこのシーン挿入の後から。女は全て同じ→ウィルキンソン夫人もイヴォンヌだ→どうしよう、大変だ、始末しなきゃ、…と考えると以後のスパイダーの行動の説明かつくかもしれません。
◇ 終盤。ハンマー片手に寝室に忍び込んだスパイダーに気付くとウィルキンソン夫人は「何をしたの?!」と言う。変じゃない?こういう場合普通は「何してるの?」でしょ? でも“ホワット・ハヴ・ユー・ダン”って確かに言ってた。つまりこれは、直前にスパイダーが思い出してた母親殺しの記憶を受けての台詞なんだよね(多分)。この前触れたパズルの件も含めて、ウィルキンソン夫人の言動は色々意味深い。
◇ 作品全体的に、体よくまとまってる感じ。電車に乗ってやって来てお話が始まり、車で帰ってゆくシーンで終わるという物語的構造は原作者(=小説家)の脚本ならではで、今作が「クローネンバーグ作品にしてはソフト」という印象を与える要因には、(グロい描写が全くないという視覚的演出だけではなく)こうした目に見えない形式的なまとまりも関係していると思う。クローネンバーグが書いた話だと、もっと唐突で突き放すような仕上がりだったんじゃないかな。



■■■ 以上ネタバレ終わり ■■■

全然サラッといきませんでした。すみません。てへ。

しかしアンタ、この映画に限ってものすごい入れ込みようだねえ!と思ってる方がいらっしゃるかもしれませんが、ええと、実は私、気に入った作品は結構リピートするタイプだったりします。今までいちいち報告してなかっただけなんですよ。よっぽど暇なんだなこの人とか思われそうだし(いや実際暇なんですが)。
「レッド・ドラゴン」を二度観たことは先日言いましたけど、それ以外にも例えば、最近だと「ヘヴン」も短期間に二度観ました。それから「スパイダーマン」も二度、「クライム&ダイヤモンド」も二番館落ちしてきてからもう一回観ました。あ、「オーシャンズ11」に至っては三回観てます。それから「陽だまりのグラウンド」も三回…もう、馬鹿です、ここまで来ると。



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スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
【SPIDER】

2002年 カナダ・フランス・イギリス / 日本公開:2003年
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:レイフ・ファインズ、ミランダ・リチャードソン
ガブリエル・バーン、ブラッドリー・ホール
(劇場鑑賞)


2003年04月11日(金) デアデビル

実を申しますとわたくしベン・アフレックさんがちょっとあんまり得意ではなかったりするのでこの映画どうしようかな〜と微妙に躊躇していたのですが、でもコリン・ファレルを見たいという欲望がアフレックさんを避けたい気持ちを上回りました。だってこの子(この子呼ばわり)なんか可愛い。ポストブラピとか言われてたけど既にそこから離れた独自の魅力があると思うの絶対。っつーことで今回アタシの目的はコリン君☆だから!、と高らかに宣言したところ「ほんっとに、おすぎと似てるよね」とすかさず友人の指摘が入りました。何やらおすぎも先日テレビでコリン・ファレルについて熱く語ってたそうで……うむ、やはりそうであったか…おすぎ、我が同志よ。いや、むしろライバル?

そんなおすぎと私の心を捉えてやまないコリン君、良かったです!実に良かった!(笑) 「マイノリティ・リポート」でのかわゆいエリートメガネちゃん(サスペンダー着用)役も記憶に新しいところですが、本作では強面スキンヘッドの悪役。役名:ブルズア〜イ 特技:手裏剣。いや、ほんとだってば! 手裏剣投げる投げる。それで手当たり次第投げて投げて殺しまくってたくせに、手裏剣の予備がなくなっちゃったとたん突然半泣き。かわいい。でも投げるものが出来たらまた嬉々として復活。えらい単純です。かわいい。あと、あれだけインパクトのある出で立ちをしてながら「俺もコスチュームが欲しい」って!(爆笑) ちょっと、作ってあげてよ誰か! ていうかそのままでもデアデビルよりよっぽどイケてると思うけど。
いやあ、期待を裏切りませんでしたコリン・ファレル。何というか、馬鹿馬鹿しい役に全力投球なとこがグー! バッチグー! お姉さんはキミが好きだ!


まあ映画としては、こう、どことなく少々散漫な気が…どうせマンガちっくにするならもっと弾けてもよかったんじゃないかなあ、と思いました。水の中で寝るんじゃ寝返りうつのも命がけだなあ、とか、デアデビルのマスクの額に付いてるあの微妙な大きさの突起物は一体何?何なの?ツノ?触覚?とか本筋とは無関係などうでもいいことが気になって仕方なかったです。アメコミ原作ということで、ちょっとスパイダーマンとかぶる感じもありました。暗い過去とか、あとビルの谷間を飛び回るし、…って、これからマンハッタンはデアデビルがいるわスパイダーマンもいるわでなかなか大変じゃないかしら。テリトリー的に。ヘルズキッチンはデアデビル、ソーホーはスパイダーマンとか分担したりして。あーでも二人ともびゅんびゅん空飛び回るから地区で割るより曜日別シフト制にした方がいいかもしれないですね。月水金はデアデビル、火木土はスパイダーマンとか。(何の話だ。)


あ、それから、蛇足ながら。コリン君ファンは最後まで席を立ってはいけません。たいしたことないけどね。



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デアデビル 【DAREDEVIL】 

2003年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:マーク・スティーヴン・ジョンソン
出演:ベン・アフレック、ジェニファー・ガーナー、
コリン・ファレル、マイケル・クラーク・ダンカン
(劇場鑑賞)



2003年04月09日(水) スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする〔※二回目〕(&その他雑記)

えーと、二度目の「スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする」。わたくしも行って参りました。で、感想思いつくまま箇条書きです。ちなみに一度目の感想は→コチラ。以下ネタバレ大放出なので未見の方は下の■■■まで飛ばして下さい。あと感想というよりほとんどレイフ・ファインズ鑑賞録の様相を呈しておりますが、何卒ご容赦下さいませ。すんません、マジ惚れてるんスよ。てへ。


■↓ここからネタバレ感想


◇ まず序盤、期待のレイフたん入浴シーンで思わず頬が緩む(もはや処置なし)。横にいる友人に気付かれないようにするのが大変大変。こんな奴いないよな普通。この映画観ながらニヤニヤしてる東洋人がいると知ったらクローネンバーグもびっくりだよ。絶対どうかしてる。目を覚ませ、私。そんなにレイフが好きか。(好きだ)
◇ 畑の三人組シーンのレイフもいい!穏やかな表情しててso good。(それと最初見た時も思ったけどこの畑のシーン、原作読んでないと意味不明かもしれない。)
◇ あと最初の方の、子供スパイダーがパブで父を呼ぶ時のレイフも好きだ。ちょっと視線を泳がせて「Dad…」って何度か呟く時。この人憂い顔が似合うと思う。端正だし。なのに時折急に甘えた子供顔になるんだよな。いい歳してよ。たまんねぇな。どこまでも美味しい男だぜチクショウ。
◇ 今回は大きい劇場で観たため音響がしっかりしていて、途中の病院のシーンで、ガラスを割って騒ぎを起こす人の叫び声に本気で驚いて全身ビクッと震わせた挙げ句、咄嗟に後ろを振り返ってしまった。は、恥ずかしい…観るの二回目なのに…。
◇ そういえば、病院にいた頃のシーンでもスパイダーはやっぱり重ね着をしていた。コットンのシャツを3枚くらい着てた。確かにそれでも、今回のレイフは華奢な印象ですね。「レッド・ドラゴン」の時のがっしり体型とは全然違う。すごいな。
◇ 前回の感想で私、パズルが「完成するのを怖れてる」みたいに書きましたが、それは飛躍しすぎだったかも。そういう要素がないとは言い切れないけど、このシーンでのスパイダーは、はっきりと「ピースが合わない、きちんとはまらない」ことに対して苛立ってました。つまり、記憶の断片が上手く繋がらないことに対する苛立ち。そしてここですかさずウィルキンソン夫人が「すぐに拾いなさい。一つ残らず拾いなさい」と指示したりして、なかなか意味深な演出だと思う。
◇ パンフレットでミランダ・リチャードソンが言ってる“スパイダー母のクリスチャンネーム”が気になるYO!後半父と子供スパイダーが語り合うシーンで母の名前がチラッと出たような気がするんだけど気のせいかな?

□ 「出血ジャガイモ」撮ってたんだ!やっぱり! いやあそれでこそクローネンバーグ。じゃあ鶏肉の中のネズミの死骸とか肋骨の中から黒いアザラシとかも撮ってたんじゃ(笑)。
□ ヌード写真は、手で隠した後イヴォンヌに変わってました。コレは確実。しっかり見ました。 
レイフ&別れた奥さんのエピソード、初めて知った時は私も笑いました。いかにも彼らしい。抱きしめたさ倍増。現パートナー様が思いっきり年上なところもさらに私のツボを深く深くえぐってやみません。子供顔+甘える眼差しは演技じゃなく、きっと素でありましょう。思う存分恋に生きてくれレイフ!
(>以上私信/笑)


■■■ ネタバレ終わり ■■■



こんな感じでした。短期間に二度も観てしまった後遺症として、オープニング(とエンディング)で流れるあの曲が、現在頭の中をぐるぐるぐるぐるぐるぐる…回って……ああ誰か止ーめーてー。うっかり気を抜くと電車の中とかで歌い出してしまいそうで要注意であります。


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ところで私も今回一緒に見た友人に、ねえねえ実は私近頃レイフ・ファインズがすっごい好きになっちゃってー!と持ちかけてみたところ、はぁ〜また始まったよコイツという眼差しで一瞥され、
「あーイングリッシュペイシェントの人でしょ。私あれ退屈で観てられない」「いや別にそんな昔の映画持ち出さなくてもさ、ついこないだ「レッド・ドラゴン」に出てたじゃん」「そうだけど、私の中ではイングリッシュペイシェントの人って感じだからもうそれだけでダメ」
何なんでしょうこの人は。てんで話になりません。


そして上映前。
友「ねえ「ハンテッド」(※ベニシオ・デル・トロ最新作)の予告やらないかなあ!やるといいなあ!(わくわく)」
私「さあねぇやらないんじゃない?(←どうでもいい) ていうかお正月に本編観たじゃん。今更予告見たいって意味不明」
友「……(怒)」

そのうち予告編上映がスタート。まずは「X−メン2」
私「ヒュー・ジャックマンいいよねーかっこいー」
友「…いや、この人何かが足りない。だめ。クセがなさすぎてつまんない」

続いてデンゼル・ワシントンの「アントワン・フィッシャー」
友「これ見たいなぁ。本まで買っちゃった」
私「…ふーん(興味なし)」

続いて「T3」
私「楽しみぃ!ファーロングが出ないのが唯一残念だけど」
友「私ターミネーターって合わないんだよね。何度見ようとしても途中で必ず寝ちゃう」


さらに「名探偵コナン」
私「面白そーう」
友「?!(信じられないという表情)」
私「馬鹿にしちゃダメだよ。コナン君面白いよ」
友「あのね、アニメなんか見てる暇あるなら「戦場のピアニスト」早く見なってば。見るべき」
私「いやあ戦争モノはどうも苦手でね」
友「そういえば「ボーリング・フォー〜」も見てないんでしょ。あれも見とくべきだよ絶対」
私「いやあドキュメンタリーはどうも苦手でね」

ことごとく趣味が合いません。なぜ私は日頃彼女と仲良く映画館に通ってるんだろう。謎。


2003年04月07日(月) スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする

いやはや、kaiさんがご自身の日記からリンクはって下さったここ数日というもの、カウンタがかつてない速度でぐるぐる回っているのでわたくし非常にうろたえております(笑)。kaiさんありがとうございます。R指定な「ことの終わり」での彼の(ジュリアン・ムーアじゃなくて/笑)白い肌は、嗚呼、確かに格別で御座いましたわね!思い返して一人ニヤつく生暖かい春の昼下がり、レイフ萌え絶・好・調☆

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んで、やっと観ました「スパイダー」。
っていうか昨日観てきたばかりなのにもう早速リピートしたい気分なんですけどどうしましょう! 観終わってから公式サイトのネタバレBBS見たりパンフ熟読したりネットで感想読み漁ったりしたらアナタ、再確認したい事項満載。事前の思い入れ→その1→その2→その3のせいかもしれないけど私はこういうの好きだぞクローネンバーグ〜。まあ人によって確実に好き嫌い(or合う合わない)が分かれるタイプの映画なのでみんな見てネ楽しいヨ!とか明るく言えませんが。つーかやはり興行的にはイケてないんだろうか……今週で終わっちゃうし……劇場は新宿スカラだと思って出かけたら二軒先の文化シネマ(の一番小さい部屋)に移ってたし(笑)。視聴覚教室かよ(席数56)。

※ここから下↓は何もかもネタバレです。未見の方は注意!




えーと、まず前評判の段階で耳にしてはいたんだけどやはり意外だったのが、クローネンバーグ的エログロ描写が本当に控えめだったこと。控えめも何も、ほとんどなかった。原作に出てきた鶏肉の中のネズミの死骸とかジャガイモに血が滲むとか小腸が背骨に絡みついて頭蓋骨に抜ける等々、絶対映像化してくれると思ってたのに(笑)。あ、でもウナギがどどん!と食卓に登場したシーンはちょっとクローネンバーグっぽかったかも。
一人の男の錯乱した精神状態を表現し、さらに観客をもそこへ引き込んでしまおうというのが今作でのポイントで、そのために始めから終わりまで全てをスパイダーの視点で統一してます。客観性の排除。原作においてもこの点が非常に重要だったんだけど、でも小説ならともかく、映像で主観世界を徹底させるって大変なことだと思いませんか。例えば「私は…」とナレーションで一人称語りを入れたりとか、そういうありきたりな手法を使ってるわけでもないし。
要するにこれね、この映画、謎解きがメインではないんですよ。だから単純なミステリとして受け取ってあーそういうオチかよ!簡単に読めたよ!などと指摘するのは間違ってる、…とまでは言わないけど、それじゃ面白くないじゃん。ストーリー(=コトの真相解明)よりも、スパイダーの精神世界に巻き込まれてわけのわからなさを一緒に味わわされることに興味が持てるかどうか、が、作品としての好き嫌いの分かれ目でありましょう。

現在・過去・妄想・記憶が入り乱れる構成で、kaiさんも仰ってましたが、記憶の中の、おとなスパイダーとこどもスパイダーの存在による規則性(二人同時に存在してるかしてないか)って確かに気になりますね〜。汽車で帰ってきて日記を付けながら過去を追想してる「現在の」スパイダーは一見客観的に描写されてるように見えますが、騙されてはいかん。寮母が時折イヴォンヌになったりしてたってことは、やはり「現在」もスパイダーの妄想混じりの視点で描かれてるということなんだよね。…あーもう一回色々確認したい!場面の切り替わり具合を。スパイダーの心理パターンを。


レイフ君は熱演。熱演というか、やはりチャレンジャーでありましたよ。うつろな目つきで延々ぶつぶつ独り言を言っていて…ってそういえばまともな台詞ほとんどなかったじゃん!主演なのに!(笑) でもレッド・ドラゴンのダラハイド役もそうだけど、この人の繊細な男前ぶりが役に生きてたと思うなあ。なんか同情を煽るのよ。
それにあああの入浴シーンはたたた確かにサービスショットではないかと! 「バイオハザード」冒頭のお色気ミラ・ジョヴォヴィッチといい勝負、つうか全然負けてないです(笑)。ほんと真っ白で綺麗な肌してるよな〜。髪ぐちゃぐちゃにして爪とか顔とか汚くしててもその美しい肢体は隠せないわねレイフ!きゃ!(末期) あと最初の方の畑にうつぶせになって「母さん…」のシーンが好き。抱きしめたい…!(<ヤメロ)

それからジグソーパズルをやってる場面があるんだけど、完成が間近になってきたところで、うわあああ!ってバラバラにしちゃう、そこがすごく切なかった。わからないから苛々して、というよりも、どこか完成するのを怖がってるように見えました。パズル=記憶の組み立てというメタファーだと思いますが(あからさまだな…)、過去と向き合うのはスパイダーにとって究極の恐怖なんだよね。だからラストシーンの安堵の表情もまた一層切ないわけで。

もう一人、賞賛すべきはミランダ・リチャードソン!びっくりした。女優さんはすごいな〜。最初の胸を見せた女は別人って、私も言われてから気付きました(笑)。どこでどう入れ替わってたのか確認したいー。


あとは何だろう。グロさはなかったけど、独特の映像美はクローネンバーグらしかった。オープニングの雰囲気とかめっちゃ格好良かったです。それに抑えめの音楽がまたイイんだわ。ハワード・ショアとは相性抜群ですね。


そんな感じで今、見た人のご意見を片っ端から聞きつつ語り合いたい気分ですよ。というかその前にもう一回見直したいですよ。もう!明日のレディースデイはコリン・ファレル鑑賞のために(アフレックではなく)「デアデビル」の予定だったのに!クローネンバーグめ〜(笑)。



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スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
【SPIDER】

2002年 カナダ・フランス・イギリス / 日本公開:2003年
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:レイフ・ファインズ、ミランダ・リチャードソン
ガブリエル・バーン、ブラッドリー・ホール
(劇場鑑賞)


2003年04月04日(金) ホーンテッド・キャッスル(+レイフたん萌え話パート2)

kaiさんありがとうございまっす!私信ぽくて申し訳ないんですが昨日に引き続いてレイフ・ファインズ萌え語りの補足ですごめんなさい。ご興味ない方はお手数ですが下↓の映画感想までずずっと飛ばしてくださいませ。

「レッド・ドラゴン」DVD決まりましたね!TSUTAYAメール私にも来ました。件名からして思いっきり強調されてたのでいやぁ参ったなぁおととい映画館で観たばかりでもうDVDかぁ!と一瞬嬉しい悲鳴だったんですが発売はずっと先なのでちょっとがっかり(当たり前)。ええすかさず予約はしましたとも!(ちなみに→こっちだと予約限定15%オフでした)
しかしこれほんとオマケがすごいっつーか、確かにレイフたん仕様のタトゥーシールなんか戴いちゃった日にはとりあえず背中に貼り付けて裸で家中走り回るのが基本ではないでしょうか(笑)。ゴシップ新聞記者見つけ(て監禁す)るのは少々難儀ですけどネ。あとあれですよ、ダラハイドの日記がついてるなら取り急ぎ金庫を準備しないと! レイフたんのように金庫で大事に保管して何かあったら取り出して眺め、時にスクラップも追加したりして…、…って…はっ!もしや別口オマケのタトラー新聞はそのために…?!(絶・対・違)

あとベニシオ氏はほんと残念っすね…。「ニッポンでトロが食べたかった」などと気の利いたコメントしてくれるところが確かにエレガントでいらっしゃる(笑)そんなアクティング・アニマル・デル・トロ。友人は嘆き悲しんで見事な落胆ぶりです(笑)←笑うなよ。ていうか私としては(皆さんそうかもしれませんが)来日決まってたことの方にびっくりでした。でもそれだけにいっそう無念さもつのるというか、本人だって来る気で、こっちも受け入れ態勢で、なのに目下の情勢のせいで不本意に見合わせなきゃならんというのは悲しいことだと思います。いつか近いうちにきっと来て欲しいです。近いうちに世界が落ち着いて欲しい。

しんみりしてしまったところでレイフたんの話に戻しますけど、何ですか「スパイダー」は11日までですか!しまった急がねば。それと入浴シーンあるんですかハァハァ。ってことは原作の割と序盤あたりの、あのシーンかな〜? 我らがレイフたんいつも実に気持ちの良い脱ぎっぷりですからね! ふふ。楽しみが増えました。マジ早めに行きます。それから「ママ…」にも期待(笑)。ほんとこども顔がたまらんですよねこの人。

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ということでレイフたんのお話は尽きないんですが簡単に映画感想。

えーと、アイマックスシアター専用の3D映画、専用のメガネをかけて鑑賞すると3Dに浮き出て見えるというアレね。ジャンルはホラーです。でもいわゆる普通のホラー映画とは全然違って、テーマパークのアトラクション、またはちょっと豪華なミュージックビデオと言った方が近い。ベルギーで実際に活躍してるARIDというバンドのボーカルさんが母親の残してくれた謎の古城を探検する設定で、ストーリーというほどの筋はありません。上映時間40分程度の短編だし。まあ3D映画を2時間とか見てたら酔いそうだけど。


私アイマックスシアター(→説明)好きなんですよ。3Dも大好き(昨年末に見た「サンタVSスノーマン」も子供向けなのにすごい楽しかった)。この映画は登場人物がほとんど主人公一人だけ、悪魔とかそういうのは全部CG。しかも彼の視点でカメラが動く場面ばかりなので、主人公の冒険をまるで自分の体験のように味わえます。ドアを開けるシーンのドキドキ感、ジェットコースターの浮遊感など全てが非常にリアル。楽しいです。映画だと思ってはダメですよ。アトラクションだと割り切るとほんとに楽しめると思います。
あとどうでもいいことですけど、主人公の男性が、ミュージシャンという設定の擦り込みのせいか遠目だと「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」の時のスチュアート・タウンゼントっぽく見えて、ああひょっとして美形かしら?近くで確認したいわ!と思いつつちっともアップで映らないのでイライラしましたよ。いやラストでちゃんと見られたけどね。レスタトみたいにわざとらしく色気振りまいてませんが雰囲気はちょっと似てました。

多分見られるのは今のところ品川のアイマックスだけなんだろうなあ。詳細は→コチラ、作品の公式サイトは→コチラです。



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ホーンテッド・キャッスル
【Haunted Castle】 ※I-MAX 3D

2000年 ベルギー / 日本公開 2003年
監督:ベン・スタッセン
出演:Jasper Steverlinck(ARID)
(劇場鑑賞)


2003年04月01日(火) (雑記)

◇ 4月1日だし、ちょっと楽しい嘘、というかおふざけ。
→ロード・オブ・ザ・リング架空キャスト

良くできてるよなあ。ゴラムには笑いました。いざとなったらライトセーバー出したりて(笑)。個人的に納得いかないのはアラゴルン様くらいかしら。



◇ 「デュースワイルド」の衝撃も記憶に新しい→ブラッド・レンフロ、来日してましたね。

……あれ? えーっと、こうして見るとそれほどでも…ない…か…?  「デュースワイルド」の感想文では、子役時代の面影が見事に消え失せた彼のあまりの変貌ぶりにわたくしかなりエキサイトしてしまいましたが。 う〜〜ん微妙。いや、あの映画ではほんとにめちゃめちゃ太ってたんだって!
でもどっちにしろ、母性本能くすぐられるというか人を寄せ付けない目つきをしてるくせに何だかほっとけないのよ〜!って感じの陰のある美少年だった頃(この頃とかこの頃)とは、やっぱりちょっと雰囲気変わったなあと思います。新作は観に行くけどね!


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