ケイケイの映画日記
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2011年12月25日(日) 2011年 年間ベスト10

今年は午前十時2本を含み、82本観ました。
ちょっと物足らないけど、好きな作品が多くて楽しい一年でした。

洋画部門

1位 「愛する人」

2位 「ウィンターズ・ボーン」

3位 「キッズ・オールライト」

4位 「127時間」

5位 「メアリー&マックス」

6位 「人生ここにあり!」

7位 「ヒア アフター」

8位 「BIUTIFUL ビューティフル」

9位 「イリュージョニスト」

10位 「リアル・スティール」

邦画はあまり観ていないので、恒例の順不同で三本です。

「毎日かあさん」

「死にゆく妻との旅路」

「八日目の蝉」

洋画の一位「愛する人」は、観た直後今年は絶対これだと直感、以降ちょこちょこ浮気心が起こるものの、読み返してみて、改めて自信を持って一位に選びました。女性に生まれた意味を深く考える機会を持たせてくれる作品で、中学生以上の全世代の女性に、是非観ていただきたい作品です。

娯楽作・インディーズ系入り乱れて、10本中実にアメリカ映画が7本!今年私が豊作だと感じた理由はこれだなと、選びながら感じました。幼い頃テレビの洋画劇場で育った私には、映画=ハリウッド映画なんです。今年は大作・小品問わず上出来の作品が多く、嬉しい限り。ハリウッド映画の王道作品として、10位は「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」とすんごく迷いましたが、心を熱くさせてくれた点と、ダコタ・ゴヨ君の頑張りにより、「リアル・スティール」を選びました。

今年のアメリカ映画は元気の出る作品が多く、世界規模で閉塞感がいっぱいの今だからこそ、値打ちがあると感じました。この調子で来年も期待したいです。

邦画三本も妻として母として、手に取るようにヒロインたちの心情が理解できて、深く印象に残っています。「死にゆく妻との旅路」と「毎日かあさん」は、共にダメ夫を持つ妻です。夫たちのリアルなろくでなしぶりを描きながら、彼女たちがダメな夫を何故愛したのかが描かれており、夫婦は理屈ではないよなぁを、改めて感じました。

我が家も世間様同様、仕事に悩み多き一年でした。昨年夏、長く勤めた職場の廃業により、秋には同種の勤め先を見つけた夫でしたが、長時間の拘束に加えて雇い主とも合わず、ずっと鬱々した日々を送っていたのはわかっていました。普段愚痴やぼやきは多い人なのですが、それもなし。これは相当参っているぞとは思いましたが、本人から「辞めたい」と聞くまで、こちらも辛抱。それで再びの夫の転職に備えて、私もクリニックの空いた日に、デイサービスのお手伝いのパートに就きました。人生初のダブルワークです。

やっと「辞めたい」と聞いたのが五月。夫は仕事に対して誠実で辛抱強い人なので、私も二つ返事で了承。早速夫の留守を見計らって息子三人に相談。長男から「今までお父さんとお母さんで家族5人支えてきたけど、今は息子もみんな社会人や。俺ら三人で力を合わせたら、親だって養える。安心してお父さんには仕事辞めてまた就活したらいいって、言ってあげて」との言葉を貰いました。その言葉、直接お父さんに言って頼むと、了承してくれました。子供の言葉で涙する夫を初めて見ました。

辞めたいと勤め先に伝えた三日後、目先を変えた職種で応募した今の職場の面接、次の日に採用となり、家族全員拍子抜け。夫58歳です(当時57歳)。収入は下がりましたが社会保険など保障の厚い職場で、中高年にはありがたいです。おまけに定年がなく、二方合意なら、ずっと働いて下さいとのこと。息子たちの飯代も一万の値上げだけで済み、お陰様で親の威厳も保てています。

夫より大変だったのが次男。五年務めた仕事を退職直後震災が起こりました。日本中先行きに暗雲立ち込める中の就活は厳しく、一度正社員で雇って貰ったのですが、そこは所謂ブラックで二ヶ月で退職。その後はアルバイトをしながらの就活です。今年から7歳下の弟が安定した企業で働き始めたため、身の置きどころがなかったでしょう。親の目から観ても小さくなっているのが可哀想で(身長185cmです)。

書類や面接で落ち続ける中、「ごめんな、お母さん」「俺会社辞めたん、間違いやったんやろか?」と何度も聞かれ、母親として私も辛い日々でした。次男は大人です。励ましすぎてもダメ、でも放任もダメ、親として「見守る力」が試されているなと感じ、まだ自分も母親の仕事が終わったわけではないと、痛感しました。

毎日ネットやハロワで求人を探す日々、心折れずに頑張った御陰で、10月より正社員で今の職場で働いています。次男は我が家の中でも規格外の変わった子で未熟な部分も多く、向いた職種の方が少ない子です。でもツボにハマれば誰より力が発揮出来るタイプで、今の職場はそうみたい。仕事は大変そうですが、暗黒の就活時代が勉強になっているみたいで、愚痴をこぼさず頑張っています。

私の方も精神科の方の受付スタッフが一人退職、穴埋め無しの方針が決まりシフト増に。おばあちゃんたちに可愛がってもらい、楽しく仕事していたのですが、デイサービスは円満退職させてもらいました。精神科は福祉の側面も強く、介護の現場を少しでも経験したのは、精神科スタッフとして良い勉強になりました。

4位の「メアリー&マックス」は、ダブルワーク中で時間が取れず、一日に三本観た結果、感想が書けずに終わってしまって、非常に残念!他にも「ソウル・キッチン」など良かったのに時間がなくて書けなかった作品が何本かあります。今年はサイトを持って一番、観て書く時間の確保に苦労しました。

お陰様で私も精神科勤務も一年過ぎ、楽しくお仕事させてもらって有難いと思っています。事実は小説より奇なりを地で行く患者さんが多く、この職場で働くようになってから、小さい事にも心の底から感謝できるようになりました。仕事が出来る年齢の家族五人全員職場を得て、心身共に健康でいられる環境に、本当に感謝しています。

現在仕事で恵まれない境遇の方に、少しでも励ましになればと、今年の我が家の状況を書きました。我が家は優秀な者は一人もなく、平凡を絵に書いたような家庭ですが、今年ほど家族のありがたさを感じた年はありません。

皆様、今年も拙い私のレビューを読んで下さり、ありがとうございます。私がいつも平常心で明るく過ごせるのは、映画のお陰(まっ、時々は沈みますけど)。来年もマイペースで、観て書いていこうと思います。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。


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