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JIROの独断的日記
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2012年04月05日(木) 「福島第一原発4号炉プール、女川原発のポンプ停止(4日)、汚染水漏れ(5日)」でも「<大飯原発再稼働>「これで十分」」だそうだ。

◆記事1:窒素注入停止、1時間気付かず=東電「余裕ある」―福島第1(時事通信 4月4日(水)21時25分配信)

東京電力福島第1原発で4日朝、1〜3号機原子炉に水素爆発防止のため窒素を注入する装置が停止したトラブルで、

東電は同日、停止から約1時間気付かなかったことを明らかにした。

東電は注入が止まっても、水素濃度が爆発の危険がある4%に上昇するまで約50時間の余裕があると説明している。

松本純一原子力・立地本部長代理は「設備の改善を検討したい」と話した。

東電によると、装置が停止したのは4日午前9時51分ごろ。砂やゴミによるフィルターの目詰まりが原因と考えられるという。


◆記事2:非常電源の冷却ポンプ停止=予備機で対応、暴風影響か―女川原発(時事通信 4月4日(水)22時10分配信)

東北電力は4日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)1号機で、

非常用ディーゼル発電機などを冷却する海水ポンプのモーター1台が停止したと発表した。

ポンプも止まったが、すぐに予備に切り替え冷却は維持されているという。

発達した低気圧による暴風で送電線に何らかのトラブルが生じ、

電圧が急変して悪影響を与えた可能性もあるといい、同社が原因を調べている。


◆記事3:冷却ポンプ、停止繰り返す 東通原発1号機 (日経 2012/4/4 22:53)

東北電力は4日、東通原発1号機(青森県東通村)で使用済み燃料プールを冷却するポンプが、低気圧による強風の中、

送電線の電圧低下で2度にわたり停止し、バックアップ用のポンプも同様に一時停止していた、と発表した。


◆記事4:汚染水、また配管から漏れ=12トン、海に流出の恐れ―作業員対処中に増加―東電(時事通信 4月5日(木)9時11分配信)

東京電力は5日、福島第1原発の汚染水処理システムのうち、

放射性セシウムなどを減らす淡水化装置を通った後の塩廃水が配管から漏れたと発表した。

漏れた水の量は推定約12トン、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質を多く含んでいるとみられる。

一部は排水溝に流れ込んでいることから、東電の松本純一原子力・立地本部長代理は

「排水溝を通じて海へ流出した可能性がある。心よりおわびする」と陳謝した。

東電によると、5日午前0時6〜13分、淡水化装置からタンクに送る汚染水の流量が1.4倍に増加したため、自動停止した。

同50分〜同1時10分ごろ、作業員による装置の起動と自動停止が3回繰り返された結果、3〜4トンの水が余計に漏れた可能性があるという。

東電社員が同1時50分ごろ、配管から汚染水が漏れているのを発見。30分後には漏れが止まったことを確認した。


記事5:<大飯原発再稼働>「これで十分」 福井・原子力委員長(毎日新聞 4月6日(金)2時40分配信)

原発の再稼働を巡り、野田佳彦首相と関係閣僚による5日の会合で示された新たな安全基準案の骨子について、

福井県に技術的な助言をする県原子力安全専門委員会の中川英之委員長(福井大名誉教授)が同日、

毎日新聞の取材に応じ、

「私自身はこれで十分だと思う」と答えた。

同委員会は、県が関西電力大飯原発3、4号機の再稼働の可否を判断する際、

政府が提示した安全基準を審査する。西川一誠知事や県議会は同委員会の意見を尊重するとみられ、

委員会で「妥当」と判断されれば、「同意」への手続きが急速に進むことも予想される。


◆コメント:国会は予算案成立しか念頭にないが、重大事故が起こりかけていた。

4日から5日の2日間で原発関係で起きた事故・問題を整理すると、

1.福島第一原発:4日午前、1〜3号機の格納容器と圧力容器に窒素を封入する装置が停止し、約1時間20分後に予備装置が起動し、封入を再開した。実は東電は1時間気がついていなかった。

2.福島第一原発:4日午後1時50分、4号機使用済燃料プール代替冷却システムにおいて、一次系循環ポンプの吸込圧力が低下傾向にあったことから、ポンプを停止し、使用済燃料プールの冷却を一時停止。停止時間は約2時間。

3.福島第一原発:5日午前1時5分頃、淡水化装置(逆浸透膜式)から濃縮水を濃縮水貯槽に送る流量が上昇した。午前1時50分頃、同配管からの水漏れが確認された。

4.女川原発(東北電力):4日午前9時半過ぎ、非常用ディーゼル発電機や空調機を冷却する海水ポンプが停止。

5.東通原発1号機(青森県東通村。東北電力):4日午前6時45分ごろ、使用済み燃料プールを冷却するポンプが、低気圧による強風の中、送電線の電圧低下で2度にわたり停止し、バックアップ用のポンプも同様に一時停止していた。

1から5の繰り返しになってしまうが、

福島第1と青森県の東北電力東通原発1号機では、使用済み核燃料プールの冷却水を循環させるポンプが停止した。

福島第1では、その他に、1号機から3号機で、水素爆発を防ぐ為に格納容器内に窒素を注入するポンプが止まっていたのに、

東電は、ポンプが止まっていることに1時間も気がつかなかった。

更に福島第一原発では3月に冷却水漏れを起こしたのと同じ配管から、汚染水が漏れ、

海に流出した可能性が高い。


これだけの事が、去年の東日本大震災のような、地震と津波ではなくて、日本海の低気圧がもたらした、暴風によって

発生している(汚染水漏れと強風との因果関係は定かでは無いが)。

使用済み核燃料プールは全国何処の原発にも存在するもので、

プールの冷却水を循環させるポンプが故障し、極端な場合、水が蒸発したり、

流出したら、使用済み核燃料が剥き出しになり、メルトダウンを始めるのである。


たかが、「風」でこれだけのことが起きる。


にも関わらず、国は原発を再稼働したくて仕方がない。

記事5に書かれているとおり、福井県の原子力安全専門委員会の中川委員長は、
関西電力の大飯原発3、4号機は、東日本大震災並の地震や津波に襲われても安全だ。

こんなのは茶番で、国は原発を再稼働したくて仕方がないのであるから、「はじめに、再稼働ありき」で、

御用学者の委員会が、コンピューター・シミュレーションで「ストレス・テスト」を行っただけで、

福井県の関西電力大飯(おおい)原発、3,4号機は再稼働しても安全なのだそうだ。

強い風が吹いただけで、冷却水ポンプが止まってしまう。地震が起きなくても止まることが現実に起きていて、

メルトダウンが起きる前にポンプの運転を再開できたのは、運が良かったからで、もしも手間取ったら、

全国どこの原発も福島と同じように核燃料が環境に対して剥き出しになり、

放射性物質が大気や海水を汚染するのである。


福島など、全然事故収拾のメドがたっていない上に、それ以外の、地震では問題が起きなかった原発が

風で事故を起こしかけた、という報告が相次いでいるのに、完全に国会では無視されている。


政治家は予算案の成立で頭が一杯で、首相を含め原発のことなど全く念頭になかったに

違いない。

先日書いたばかりだが、野田首相は、消費税率引き上げに政治生命を賭けるといっている。

国家予算を審議しない訳にはいかないし、財政を考えないで良いとは言わないが、


原発がもう一基、事故を起こしたら、日本の国土が汚染され、日本国そのものが存亡の危機に

陥るのである。


どう考えても国権の最高機関(国会)が優先して考えなければならないことを正しく認識しているとは、

思われない。

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