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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
「ペリーの顔」展

友人に誘われて、神奈川県立歴史博物館の特別展「ペリーの顔・貌・カオ―黒船使者の虚像と実像」に行ってきました。

神奈川県立歴史博物館特別展
http://ch.kanagawa-museum.jp/tenji/toku/toku.html

1953年のペリー提督黒船来航を描いた肉筆画、瓦版などを展示しています。
「たった四杯で夜も眠れず」と言われたほどの国家的大事件、でも写真の無かった時代なので、その様子は多くの絵画で記録され、瓦版で印刷され、庶民にも広く知れ渡りました。

お近くの方、お時間のある方、ちょっと覗きに行かれると面白いと思います。
当時の日本人にはおそらく初めての(サン・ファン・バウティスタ号の時代を覚えている人はいないでしょうから)大型帆走汽船ですが、じつに克明に描かれていて面白い。西洋式の画法が伝わっていないので、パースはおかしいんですが、細部がよく記録されていて感心します。

西洋式の兵隊(ペリー艦隊の海兵隊のことですが)も初めてなので、解説が面白い。
銃をかついだ一般兵が「足軽」、士官が「号令長」とか説明されています。
でも軍服の細部とかもとても詳しい。ただし肩章のおそらくは鷲…がフクロウみたいですが。

幕府が見学を禁止したにもかかわらず、浦賀へ黒船見物に行く庶民や、見物客相手に黒船グッズ(?)をいち早く作って売り出す商売人もたいしたものです。なんだか最近の東京スカイツリー・ブームを思い出さないでもない。
江戸っ子って昔からそういうところがあったんでしょうか?
あちらこちらで思わず「くすり」と笑わせてもらえる展示会です。


2012年08月12日(日)