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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ビクトリー号の樫材によるビクトリー号の彫刻

「old salt blog」という英語の海洋関係のニュースブログに、「ビクトリー号の樫材から彫り出したビクトリー号の彫刻」が紹介されていました。

実際に写真を見ていただくのが一番だと思うのですが、下記のHPです。
HMS Victory sculpture
http://www.victorysculpture.com/

この作品を作り上げたのは、イアン・G・ブレナン(Ian G Brennan)という彫刻家。
ビクトリー号補修作業の際に下層砲列甲板からとりはずされた樫材の一部を譲り受け、これに彫刻を施したとのこと。
1991年の大規模補修作業では、腐食の進んだ梁材の一部を、新しいものと交換したのですが、ブレナン氏が譲り受けたのはこのうちの一つ。

ブレナン氏はこの樫材から幾つかの彫刻作品を造り出しました。
ひとつはこのビクトリー号、
最大の作品は、ビクトリー号とロイヤル・ソヴリン号が、フランス艦の戦列を崩す様を描いた1m20cmを超えるもので、現在はポーツマスのビクトリー号のミドル・デッキ(中層砲列甲板)に展示されているとのことです。

ブレナン氏のこだわりは、家族の伝統でもありました。
彼の祖先にあたるジョン・ブレナンは海兵隊員としてトラファルガー海戦に参加し戦死しているのです。

このビクトリー号の他にもブレナン氏は、樫材をあますことなく利用し、32ポンド砲のミニチュアなども作成したとのこと、彼の作品の多くはBBCのチャリティー・オークションに出されているとのことです。


2010年11月07日(日)