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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
鉄骨とマスト

私の職場のとなりのビルは、建替え工事中です。
現在、鉄骨組み中で、おととい5階あたりまで来ていました。
そして昨日の朝までは、うちのビルの6階コピー室の窓(建設中のビル向き)の外はまだ何もない空間だったのですが、午後コピーに行ったら、窓のすぐ横に「人」が!

午前中に6階の鉄骨の吊り上げが終了して、午後から設置固定作業ということらしいのですが、
何がありえないって、6階の窓のすぐ真横に作業員…鳶職の人…がいる。

いやそりゃ今までに、窓拭き屋さんとは6階でも窓越し遭遇をしてますよ。でも窓拭き屋さんはゴンドラや吊り椅子に乗ってるじゃないですか?
ところが、鉄骨鳶さんたちは、幅50cmほどの鉄骨の上をすたすた歩いてるんですわ。
それってなんと言いますか、昼間仕事中にいきなり、隣にサーカス団が来ちゃった…みたいな感じで、

「やだわ、こんなのハラハラして、落ち着いて仕事してられない」と総務の人が嘆く。気の毒なことに彼女の席からは、窓の外が見えてしまいます。
でもよく見ると、鉄骨にロープが張ってあって、鳶さんたちは命綱をそこに引っかけてるんですね。
「海星」や「あこがれ」でマストに登ったことのある方はごぞんじだと思いますが、あの時に装着する腰の安全ベルトとフック状の命綱…あぁ海星のと同じだ、と思いました。
ただ、マストをまわり込む時と同じで、鉄骨をまわりこむ時は一旦このフックを外して、つぎのロープにかけかえなければならない。

でも作業を見てると、きちんと3点確保(手足の4点のうち、3点を確保して動かすのは1カ所のみ)してるし、
6階というのはだいたい地上20〜25mですから、日本丸だったらもっとマスト高いし、
鉄骨は幅50cmもあって、足場のロープよりよっぽど広いし、
何よりビルの鉄骨は船と違って、地震でもない限り揺れないし、
とか、つらつら考えて、自分を納得させて、安心して仕事に戻ることにしました(笑)。

でも隣のビルは確か10階を超える筈で、そうなったら日本丸のマストより高くなってしまう可能性もあるのか?
鳶職さんたちって、やっぱり凄いですね。


2009年08月08日(土)