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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ハヤカワ文庫NV オブライアン5巻は5月25日

オーブリー&マチュリン5巻「囚人護送艦、流刑大陸へ」(ハヤカワ文庫NV)は5月25日発売…のようです。
ネタもとは、5月10日発売のハヤカワ文庫JAにはさまっていた「今月のハヤカワ新刊」のチラシです。

あぁぁぁ(脱力)。
ゴールデンウィークが終わり、これから10週間連続で週5日働くのね…と思いながら出勤している勤め人の唯一の希望を(大泣)。
10日に本屋に行ってみたら、ある筈の本がなくて、代わりに「グインサーガ101巻」などという、ある筈の無い本がある!(※1)
思わず探したのは、平積みの穴でしたね(売り切れたのではないかと思ったんです最初)。

それから、書店の壁に掲示されている「トーハン5月の文庫新刊」をチェック。
やはりオブライアンは5月上旬になっていましたので、ハヤカワのコーナーに戻ってもう一度舐めるようにチェック。
そしたら、いかにも言い訳を考えているよーな顔の平積みのマーティン・ジェラルド海尉(※2)と目があってしまいましたよ。
その瞬間、私は、クローリー艦長(※3)の気持ちがわかりました。
あぁぁ、クローリー、本当に気の毒に。
※注1)「グインサーガ101巻」ハヤカワ文庫JA 5月10日発売。
このシリーズ、私もむかし25巻くらいまでは読んでいたのですが…。その当時は「この小説は100巻で完結する」と宣言されていました。
ゆえに当初101巻は予定にはなかった筈。
※注2)マーティン・ジェラルド海尉
ハヤカワ文庫NV4月新刊「ドーバーの伏兵」の主人公。時間にルーズな上に学習能力の無い…困った人である。
※注3)クローリー艦長
そのジェラルドを部下に持たされてしまった気の毒な英国海軍カッター艦艦長。

でもこの「北の豹・南の鷹」というグイン101巻の、特定世代には苦笑もののタイトル(狼と、南は虎でしたっけ?…昔の少年マガジン?)先月には見なかった気が(見てたらきっとクスッと笑ってたわ)…ってことは、この本はやはり5月新刊?
手にとって中のチラシを見ると、ピンクで印刷してありました。先月は黄土色でしたからこれやっぱり新しい月のチラシ。
そしてチラシを開いてみましたところ、

「囚人護送艦、流刑大陸へ」25日発売
…となっておりました。やれやれ。

ハヤカワさんのインターネットをチェックしてみたんですけど、こちらはまだ上旬になってますよ。
混乱を避けるために、発売日変更情報をupされた方が良ろしいのではないでしょうか? 早川書房さま>

というわけで2週間お預けです。
でも25日発売ってことは、同じハヤカワから出る谷甲州氏の文庫JA「星空の二人」と発売日がかぶってしまうんですね。
谷氏の今月は何でしょう? 航空宇宙軍史のシリーズだったりすると、連続で同じような話を読むことになるんだけれども。

先日、福井晴敏氏を「日本のダグラス・リーマン」と書きましたが、実はそれ以前から私は、谷甲州氏について「日本のセシル・スコット・フォレスター」だと思っていました。
といってもホーンブロワーというよりはむしろ「駆逐艦キーリング」などの世界なのですけれども。
谷氏ご自身もフォレスターお好きなのではないかしら?
航空宇宙軍史のシリーズの中に、主人公がアナログ(つまり本の形)の「ホーンブロワー」を読むシーンがあって…はるかな昔の地球の海を帆船で航海した士官について、宇宙空間のデジタルな航宙艦で思う…というのがミソだったような(確か「仮装巡洋艦バシリスク」収録の短編だったと思うんですけど…ちょっと記憶が定かではありません)。

谷甲州の魅力は、タナトス戦闘団のようなキャラクター群の魅力も勿論なのですが、もう一つ、
谷氏の描く宇宙って「隔壁の向こうは確実に真空」だということ。宇宙の怖さがひんやりと感じられること。
海って「板子一枚下は地獄」と言われますよね。2週間後に出るオブライアン5巻などを読んでもこれは感じられると思いますが、海には海のこわさがある。ゆえに板一枚で守られたレパード号上の人間ドラマは忘れられないものとなる。
同様に、宇宙も「隔壁の向こうは真空」。
このひんやりとした怖さがあるから、航宙艦の中のドラマはより際だつのかもしれない…と私は思うのですが、いかがでしょうか?


2005年05月11日(水)