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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ノリントン提督のH.M.S.インターセプター、H.M.S.サプライズにご対面?

アメリカのファンサイトで「サンディエゴの海事博物館に展示されているサプライズ号は、ちかぢか補修のために乾ドック入りが予定されており、3月からしばらく公開は中止になるらしい」という情報がアップされていました。

それで、この情報のウラをとるためにサンディエゴ海事博物館のHPに行ってみました。
が、現時点ではまだ、3月のニュースは掲載されておらず、サプライズ号ドック入りの真偽は確認できておりません。

ところがところが、ここで思わぬニュースを拾ってしまったのでございます。
1月12日に、レディ・ワシントン号、ハワイアン・チーフテン号、リンクス号の帆船3隻がサンディゴに来航し、海事博物館のカリフォルニアン号とともに、「エキサイティングな砲撃戦を行う!」。
このニュースの詳細はこちら(英文です).。この戦いを見るためにはチケットを買わなくてはならないようですよ。

砲撃戦と言っても空砲の模擬戦みたいなものでしょうけど、ここで問題なのは、これに参加するのがレディ・ワシントン号だということ。

レディ・ワシントンって「パイレーツ・オブ・カリビアン」の快速フリゲートH.M.S.インターセプターですよ!
あの、ジャック・スパロウと鍛冶屋のウィルがたった2人で盗み出した(到底不可能!)、あのノリントン司令官のフリゲート艦を、映画の中で演じた船なんです。
映画ではありえないけど、現実には実現してしまうH.M.S.サプライズとH.M.S.インターセプターのご対面!
あぁサプライズ号を砲撃戦に出してくれればいいのに!

映画の年代で言えば、この2隻の活躍年代は80年ほどずれているのですが、実際のレディ・ワシントンは1750年建造の米国商船の復元船、サプライズは1794年建造のフランスのコルベット艦の復元ですから、この場合のずれは40年ほどですか?

ちなみに今回サンディエゴにやってくる他の2隻、リンクスと、ハワイアン・チーフタンですが、
リンクスは1812年建造のアメリカの私掠船の復元です。1812年の英米戦争に活躍したということですから、オリジナルの艦はサプライズ号と出会っていても(砲撃戦を繰り広げていても)おかしくありません。
ハワイアン・チーフタンはもう少し時代が下り、19世紀半ばに建造された米国商船の復元だそうでございます(ハワイアン・チーフタンの詳細スペックはこちら

なんだか想像しただけでワクワクどきどきしてしまいます。
あぁ私がアメリカに住んでいたら、何としても行くのに!

ところで、最初のニュースであるサプライズ号の公開一時中止ですが、未確認情報によると現在のところは11月までの9ヶ月とか。
船体下部の銅板の張り替えなどを行うとのことです。
船体上部については、FOX社との契約に「サプライズ号の形状を変えてはならない」という一条があるので、損傷部分の補修に留めるとのこと。
この件については、確認のとれ次第またお伝えしたいと思います。

ともあれ3月からしばらくの間は、サンディエゴに行ってもサプライズには会えないようですので、この時期にアメリカ渡航を計画されている方、事前に博物館に問い合わせをされて、見学の可否を確認されることをおすすめします。


2005年01月05日(水)