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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
M&C公開時を思い出すキング・アーサー評

7日から全米で公開が始まった映画「キング・アーサー」の評を、ぼちぼち拾って読んでいます。
この映画の評価はかなり割れているのですが、この割れ方が「M&C」の時とよく似ているのが面白い、何やら去年の11月のM&C全米公開時を思い出します。
「M&C」の評価が高かった東海岸の高級紙(ニューヨーク・タイムズ紙など)の「キング・アーサー」評価は、やはり高いのですね。

「M&C」評によく見られた「海洋冒険と聞いてジェリー・ブラッカイマーの「パイレーツ・オブ・カリビアン」のような作品を期待する人は、この映画(M&C)を見て失望するかもしれない、しかし…」というフレーズ、今回、アーサー王の評に同じスタイルの文章を見つけた時には、思わずくすっと笑ってしまいました。
ただしここでは、「海洋冒険」の部分が、「いわゆるアーサー王伝説」になっているのですが。

「キング・アーサー」のプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のプロデューサーでもありますが、いわゆる「誰もが思い描く海賊物語」の「パイレーツ」とは異なり、今回は「いわゆるアーサー王伝説」ではない、史実に近い物語を描きだそうとしました。
結果として、地に足はついているが地味な映画が出来上がってしまったようです。

ということは、「M&C」ファン的には、これはむしろ好みの映画に仕上がっているのではないかしら?…などど、世間さまとはハズレた期待をしている私です。

まぁ「M&C」と異なり、「キング・アーサー」の予告はかなりリアル(別名:薄汚れて泥泥)な映像をそのまま流しており、幸いなことに天使や妖精が登場しないので、誤解は少ないと思われます。
が、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のブラッカイマーではなく、「ブラックホークダウン」のプロデューサーであるブラッカイマーを思い出した方が良いだろう…という米国の新聞評を見ると、日本もあまり「パイレーツ」をだしに宣伝しない方が良いのではないかなぁと。

もう一つ、今回見てい面白いと思ったのは、ランスロット役のヨアン・グリフィスについて、ダーク・ヘア&ダーク・アイのウェールズ人であることが、米国では強調されている点でした。
ヨアンが英国で活躍していた頃、同じディズニー映画でも「102」に出ていた頃の紹介では、出身地の話題はあってもここまで強調はされなかった記憶があります。
ウェールズ出身の英国俳優・女優は他にアンソニー・ホプキンスやキャサリン・ゼタ・ジョーンズなどがいますが、彼らの出身についても、これまではあまり強調されてこなかったような気がします。
ここで彼がウェールズ人であることが話題(もしくは売り)になるのは、やはり「アーサー王」だからなのでしょうか?

…とか、公開前からあまりいろいろ言っていると、サイトを鞍替えしたのでは?と疑われそうですが、そんなことはありませんし、アーサー王の記事を訳そうなどという大それたことも考えてはおりません。
ただ基本的に歴史映画は好きなもので、ついつい記事など探してしまうのでした。


2004年07月10日(土)