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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
OSCAR Hopeful:「Cut」10月号

9月18日発売の映画月刊誌「CUT」10月号の75ページに、「Master and Commander」の紹介が載っています。「誰も見ていない映画55本」の中の一つ。「あらゆる情報がまだ闇の中につつまれている話題作を一刀両断」…だそうです。
55本は「愛」「家族」「戦い」など10ジャンルに分かれているのですが、「Master and Commander」が入っているのは「Oscar Hopeful・名作を宿命づけられたものたち」という分類…このアオリが泣ける(苦笑)。

このジャンルにくくられた映画は3本、つまりは来年のアカデミー賞をねらうライバル同士ということですね。
他の2本は「コールド・マウンテン」と「シービスケット」。
「コールド・マウンテン」は、ジュード・ロウ&ニコール・キッドマンで南北戦争を舞台にしたラブ・ストーリー。製作はアンソニー・ミンゲラ監督と「イングリッシュ・ペイシェント」のスタッフ。
「シービスケット」は…、堅パンではなくって馬の名前。この夏全米で公開され高い評価を得た、伝説の競走馬をめぐる3人の男の友情のドラマだそうです。

このほかに名前の出てくる作品としては、まず「ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還」(ノミネートは確実、問題は作品賞をとれるかどうか)。「Big Fish」(アルバート・フィニー&ユアン・マクレガー)、「ラスト・サムライ」(トム・クルーズ)、「Veronica Guerin」(ケイト・ブランシェット)、「Runaway Jury」(ジョン・グリシャム原作、ダスティン・ホフマン&ジーン・ハックマン)、「House of Sand and Fog」(サー・ベン・キングズレー)などなどなど。

一昨日あたりの通勤電車で、隣の人が読んでいたスポーツ新聞には「座頭市、アカデミー賞へ」という見出しが踊っていましたが、今のところアメリカのネット上には、まだ市つぁんの名前は出て来ていないようです。でも「ラスト・サムライ」の渡辺謙は、すでに助演男優賞候補に名前が挙がってるんですよ。

「Master and Commander」は、公開が秋に延期されたことで一気にオスカーの本命というウワサが立ち、「アカデミー賞を占う」というような記事には必ず名前が出てくるのですが、本当のところはどうなのでしょう? 
ピーター・ウィアー監督+ラッセル・クロウ主演の実績は大きいと思いますが、でもこれキャストは男性ばかりだし、「シービスケット」以上の渋い作品になることは確実では???
「娯楽映画の中にもきちっと社会性を取り入れるウィアー監督のこと、作品賞を狙える傑作に仕上げているに違いない」という「CUT」誌の紹介文に期待して、来年の2月を待つことに…なんて映画公開前から言っていると、鬼が笑いますね。


2003年09月24日(水)