無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年11月16日(土) バカとバカによるバカ論/舞台『WAHAHA本舗全体公演・大福祭』

 本日は休日出勤。っつーかウチの職場、基本的に休日がないので、休む時に波「休みます」と言わないと休みが取れないのである。土日ごとに休みが全く取れないなんてバカな話があるか、と毎回休みを取っていて、もちろんこれを職場は拒否も出来ないのだが、上司や同僚の見る目は厳しくなる。たまにはこうして出勤しないと職場の方針に対して反抗的だと見なされちゃうのだ。反抗してんだけど。
 でも、盆と正月までこの伝で経営されちゃたまらんのだがな。
 ここで職種をバラすわけにはいかないが、本来ウチは年中無休のコンビニではないのである。それをどの口から「年末年始もお願いします」と平然と言えるかなあ。私が入籍を大晦日にしたのも、この日に仕事を休んで文句言うやつなんて、日本にゃいないだろうと踏んだんだが甘かったなあ。


 午前中でお仕事は終わり。バスで博多駅回りで帰るが、このコースをたどるのも久しぶりである。前にも書いたが福岡空港を迂回する超ロングコースなので、車で15分の距離がバスの乗り継ぎだと1時間半かかるのである。
 某有名店で食ったラーメンがイマイチだったので、うどんで口直し。ここも以前は行き付けのうどん屋で、オニギリだけ頼むとスープをオマケしてくれてたのだが、おばちゃんが別人に変わっている。カラダ壊したかどうかしたのかなあ。
 紀伊國屋を回って本を物色。


 夕方からエロの冒険者さんと待ち合わせ。福岡サンパレスで行われるワハハ本舗公演『大福祭』鑑賞の前に、今度のAIQ公演のチラシ配りをするのである。
 しげの車に乗りこむが、暖房が蒸し暑く気分が悪くなる。窓を開けようとするが、しげが「寒い」というので仕方なくガマンする。気分はますます悪くなってくるが、しげはそんなこちらの具合には全く頓着せずにクドクドと埒もない無駄話ばかり喋りかけてくるので、段々腹が立って来た。
 「オレって物忘れヒドイよね」と言うから「バカだからだろ」と言ったら「だったらバカの車に乗るなよ!」と怒る。自分でネタ振っといてバカにされたら文句言うんだから勝手なものだ。バカであることは罪でもなんでもないが、バカであることを自覚していながら、それを恥とも思わないのはバカを通りこして罪悪ですらある。
 他人はしげのバカを見ていても遠慮してなかなかバカとは言えない。私のバカを他人が遠慮して直接は言いにくいのと同じだ。夫婦でお互いにバカと言いあって何が悪いか。私はしげの指摘する自分のバカはバカだと認めてるのに、しげだけは自分のバカを素直に認めようとしないのである。
 なんだか本気で帰ろうかって気になってきたが、チラシ撒きの仕事があるのでそうもいかない。 

 エロさんとはお宅の前で合流。
 待ち合わせ場所は予め教えられてるのに、注意力散漫なしげはトロンと通り過ぎてしまって、近所をグルグル回るハメになってしまった。こういうところがやっぱりバカなんだが、バカと言われるのがイヤなら事前に場所を調べておくとかくらいのことはしておくものだ。バカと言われない方法など簡単なのである。たいした手間でもないのにそういう大事なことをサボるからしょっちゅう失敗ばかりしているということに気付いてほしい。マジで。
 随分早くに出発したつもりだったのだが、相撲の九州場所が始まっていたせいか、福岡サンパレスまでの道が異常に混んでいる(興行がある国際センターはサンパレスの隣なのである)。
 サンパレスの前まで既に30分以上かかり、時計は5時半を回っている。駐車場にすぐに入れないと困るので、とりあえずエロさんと私が車を降りて、チラシ撒きに行くことにする。実際の会場は6時、開演は7時なのでまだ余裕はあるが、念のため、と考えたのは賢明であった。
 サンパレス下の通りでエロさんとチラシ配りを始めたのだが、6時を過ぎてもしげは戻ってこない。不思議に思って電話連絡を入れると、しげ、なぜか笑っている。
 「どうしたんだよ、今どこだよ」
 「今、箱崎」
 福岡在住でない人にはよくわかるまいが、サンパレスのある博多埠頭のところから数キロは離れたところである。
 「……なんでそんなところにいるんだよ!」
 「車線移動しそこねて、どこ走ってんだろうなーって思ったら目の前が『夢タウン』」

 箱崎の「youme 夢タウン」とは、サティなどと同様の郊外型のショッピングセンターである。確か前にここまでしげがタコ焼きを食いに来たことがあったと思うが、外見がゴテゴテしててショッピングセンターっぽくないな、という印象があった。箱崎には放生会で有名な箱崎宮があるのだが、日頃から繁盛しているわけではない。日常的に集客できる場所が必要、ということで作られたのだろうが、箱崎に住んでる者以外で、たかがショッピングセンターにわざわざ足を運ぶ人もいまい。
 なんでまたそんなところにまで、とは思ったが、このときには、この「夢タウン」ネタでこの日もう一度「イタイ」目に会うとは、全く思ってもみなかった。

 しげのあまりのアホぶりに呆れたが、ともかく「さっさと戻って来い!」と叱って、チラシ撒きを続ける。エロさんに「しげ、今、箱崎だそうです」と伝えたら口をアングリと開けて絶句していた。こういうマンガみたいなドジをやらかす人間が現実にいるとは信じられなかったのだろう。
 しかし、アナタが信じようと信じまいと、バカは確かにこの世に実在しているのである。

 実際にしげが戻ってきたのは更に1時間後。交通規制に引っかかって戻ってこれなかったそうだ。けれど道を間違えなければもっと早く戻ってこれたはずだから、こんなの自己弁護の言い訳でしかない。
 公演ギリギリまでチラシ配り、三人でおおよそ五、六百枚ほど配ったろうか、以外と手に取ってくれる人が多かったのは嬉しかった。このうち何人が公演に来てくれるものだろうか。

 7時よりいよいよ『〜千年に一度のカーニバルがやってくる!〜 WAHAHA本舗全体公演・大福祭』。
 会場ナレーションが名古屋章だったので驚く。最近テレビで見ることが少なくなっているが、たまに見かけるともう随分老け込んでいて病気じゃないかと思うほどであった。ご本人もそれを自覚して露出を避けているのかもしれない。やや括舌がはっきりしてなくて「ワハハ本舗」が「わはぁあはほんぽ」と聞こえはするが、お元気そうで安心した。二代目ドン・ガバチョ、健在なり。
 最初は神輿と大団扇でのお祭り騒ぎで、祭り衣装にフンドシのワハハメンバー、舞台はおろか客席も走り回る。今回は全ての演目が「祭」のキーワードで括られているのだ。
 何十人もの乱舞はさすがに迫力だったが、特に久本雅美嬢が私の真正面で踊り狂ってるのを目の当たりにしたのは圧巻であった。ナマはやっぱ凄いわ。
 よく見ると、フンドシメンバーの中に知った顔が何人かいる。向こうもこちらに気がついたようで目が合ってニヤリと笑う。知り合いの某大学生が何人か、ワハハのお手伝いに来ていたのだ。ヤバイなあ、あいつらまた私のことをヘンにウワサするんだろうなあ。
 実はこのオープニングセレモニーで、とってもおもしろいことがあったのだが、エロさん、ご自身の日記にも恥ずかしがって書かれていないことなのであえて書かない。聞きたい人はエロさんご本人に聞くように。私は記憶力がないのでそろそろ細部は忘れている(^o^)。

 思いつくままに演目をご紹介。

 柴田理恵、久本雅美嬢による「神輿漫才」。
 お二人が神輿の上に乗って互いの私生活を暴き合う凄まじいもの。神輿を担いだメンバーが二人の罵倒に合わせて「ハグキ、ハグキ、ハグキ(もちろん久本さんのことである)」「ブス、ブス、ブス(もちろん……私はそうでもないと思うんだが)」と罵り合う。久本さんが担ぎ手を○○○に誘った途端に「カンベン、カンベン、カンベン」と一斉に裏切って手を横に振るのが笑える。

 佐藤正宏「新体操日舞」。
 ギャグ一切無しの躍りだが佐藤さんがやるからこそ可笑しい。別にトリックでもなんでもなくちゃんと新体操を日舞の和服でやるのである。生半可な練習でできることではない。客を喜ばせることよりも先に「感心」させてしまうことは、必ずしも舞台役者の本意ではなかろうが、佐藤さんっていかにも失敗しそうじゃないの。驚きと感心がやっぱり先に立っちゃうのだね。

 オムニバス「奉納」。
 メンバー全員がいろんなモノを「奉納」する。
 梅ちゃんが勝栄さんたちに「タン(牛の舌ではなく口から吐くやつである)」を「奉納」されてたのはかわいそうだったが、もっとかわいそうなのは前列の客だった。霧吹きの中に吐いた「それ」を裸の梅ちゃんに吹き付けるものだから、「匂い」が客席にまで漂ってくるのである。我々は前から五番目だったが、それでもしっかり「匂って」ました。一応芳香剤入れてたみたいだけどね。
 すずまささんが博多ネタを披露。
 駅のキオスクで買って来た博多名物「博多ぶらぶら」(そういうお菓子があるんである)を見せながら歌うのである。
 「駅のおばちゃんが歌うんだよ〜、『博多ぶらぶらぶらさげて〜♪』、おばちゃん『知らんね?』って言うけれど〜、そんな歌、全国区じゃないよ〜、おばちゃんも続きを覚えてない〜」
 ……博多の人間にはイタイネタである(-_-;)。
 更にすずまささんは歌う。
 「駅のおばちゃんに聞いたらね〜、『博多の新スポットってどこなの〜?』、おばちゃんしばらく考えてポツリと言ったよ〜、『夢タウン?』」
 場内大爆笑である。私はシンクロニシティにもだえていたが、隣のエロさん、ビックリして「どうしたんですか!?」と私を心配してくれる。心配いりません、心がイタかっただけです。
 このネタは他地方ではやってないだろうから、ここでご紹介しておくのは意味があろう。

 「WAHAHA合唱団」。
 ドリフ合唱団を想起していただきたいが、ナマの舞台だけにアレより過激。
 例えば「健忘症によるハンガリアン舞曲」。なんかおととい聞いたばかりなんだけど。WAHAHA全員によるア・カペラは九響とは迫力が違う。
 文字ではとても写せないが、「あっあああっあっ、あっあっあー!」と、あの旋律に乗せて健忘症の人たちが思い出したような思い出せないような仕草で歌うのである。アイデアが秀逸。
 またもや久本嬢が「男日照のジムノペディ」を披露。
 「占い師が三十五で、結婚できると〜、言ったのは三十七〜♪」と久本さんが歌うと、後ろでコーラスが一斉に「結婚♪結婚♪」と唱和。
 「ファンからこないだ言われたの〜、『ぶっちゃけレズでしょ〜?』♪」
 「お帰りなさいを言ってくれるのは〜、いつもセコムの声〜♪」
 ……見てるこちらは大爆笑だが、歌ってて本気で寂しくないか、久本さん(^_^;)。
 会場参加による「ブーブークッションによる演奏」もあったけど何の曲だったかは忘れた。最後は梅ちゃんによる「次の舞台までの場繋ぎのための『運命』」。
 「ネタがないぞー!」と愚痴る梅ちゃんが情けないけど面白い。


 佐藤正宏・中山省吾「ベアーズ」。
 あー、新宿2丁目限定のギャグシリーズだそうです。
 さすがにこのネタだけは詳しく書きたかね〜な(^_^;)。
 つまり、子供服に身を包んだこの二人、ホモなのね。赤塚不二夫や江口寿史が好んでやってたあのネタなわけよ。
 で、今日はワハハの男メンバーが全員でさ、ホラ、あのポキッて折ると光る棒があるじゃん、あれをお○○に突っ込んで、場内の照明を落として……。
 「ホタル」。
 これがきれいなんだよ〜(T∇T)。色とりどりでさあ。
 演劇史上、最も汚い美しさであろう。
 最後、使った棒は会場のファンに配りました。貰うやついるんだからスゴイよなあ。私の後ろの女の子も「ほしい!」と呟いてたし。……○○コ付いてるけど舐めるの?

 「世界の祭」。
 世界各国の祭で『遠山の金さん』とか『ぶらり日本歩き旅』とかの日本のテレビ番組を世界の人々が演じるというなんだかアタマがクラクラするようなスケッチ集。
 一番受けたのは『渡る世間はケチャばかり』。
 赤木春恵(柴田理恵)と泉ピン子(勝栄)の口ゲンカを回りでみんな「ケチャケチャ」言ってるのである。意味はないが意味がないからこその迫力がそこに生まれる。佐藤さんの角野卓三は実物ソックリで驚き。

 とても中身を全部は書ききれないが、最後は歌って躍って、花を会場に撒き散らして終幕。3時間半、あっという間であった。いい席を取ってくださったエロさんに感謝である。

 エロさんをご自宅に送って帰宅。
 しげ、公演の間中ムッツリしたままだったので、バカって言われたことずっと気にしてたのかと思ったら、そうではないらしい。しげにはワハハの笑いがイマイチ趣味に合わないようなのである。
 もともと私がWOWOWでワハハを見ていたら、「なんでそんなん見るん!」と怒るくらいワハハを嫌っていたので、よく公演に行く気になったな、と思っていたのだが、「芝居をナマで見られる機会があるなら別」なんだそうである。
 「でも、つまんなかったんだろ?」
 「『渡る世間はケチャばかり』はすごく好きだよ。でももっとやりようがあると思うけどね」
 ……やっぱりけなしてるじゃん。確かに洗練された芸というのとはほど遠い舞台だが、「笑いはこうでないと」というシバリは、喜劇の場合は舞台を硬直化させかねない。下品でも直裁的な感覚に訴えるギャグもあっていいと思うが。


 ヨソの芝居を見てばかりもいられない。
 ウチの芝居の原稿、明日までに多少加筆せねばならないのである。
 帰宅したあとは徹夜で原稿書き。
 こういう時にこそ、しげに「はい、夜食♪」とか言ってオニギリでも握ってくれたら嬉しいんだけど、さっさと布団に潜りこんで寝てしまったのであった。
 なんだか今日は終日、しげに振りまわされてたような。

2001年11月16日(金) 若葉マークはどこへ行く/歌劇『さまよえるオランダ人』(ドイツ・ザクセン=アンハルト歌劇場)ほか
2000年11月16日(木) 風邪がまだ治らんがな


2002年11月15日(金) 爆走�ァ拭愼芦菎舂Α拌茖渦�

 昨日散々叱っておいたので、今日も遅くなったけど、しげは今度は文句を言わないで静かに待っていた。私もわざと遅れてるわけじゃないし、都合で連絡ができないことも多々あるので、文句言われても困るのである。ちゃんと「ごめん」って謝ってるし。
 文句さえ言わなきゃ、あんなんでもしげがかわいらしく見えないわけでもないような気が若干しないでもないような錯覚を覚えないでもないので、帰り道、マルキョウに寄って、焼き鳥にタコヤキに弁当を奢ってやる。優しい夫である。

 こないだ上げた第一稿について、しげからいろいろ加筆の注文を受ける。
 みんなと話しあって、クライマックスに何らかのカタストロフがほしい、と言うのである。それはもちろん承知なのだが、しげ、その話し合いのときにまたマヌケなことを言ったらしい。
 ……予測のついた方もいらっしゃるだろうが、英語はしげの脳では全てデータから抹消されるようになっているのである。
 「カタストロフって……Sつくよね?」
 「なにそれ?」
 「カタストロフィーS」

 「……それはアポストロフィーSだっ!」

 その場のみんなが一斉に突っ込んだそうな(-_-;)。
 ロイヤルホストで食事して、ホンダで本を買って帰る。

 しげ、職場の方から、「ヨーグルトのタネ」を貰って帰ってくる。
 なんでもこれを牛乳で培養すれば、いくらでもヨーグルトが作れるのだそうな。先日、私がうっかりその「タネ」を飲んじゃってたので新たに貰ってきたのだ。リクツはわかるが、感覚的にはヘタなコピーみたいにどんどん薄まったり歪んだりしてくんじゃないかって気がするが。
 でもできたら飲む。ブルーベリーを混ぜたらこれがもう美味いのなんの。


 巷では『ゲーム脳の恐怖』(森昭雄/NHK出版)という本について喧しいやりとりがなされているそうである。唐沢俊一さんが日記の中で確かにトンデモ本だが、ゲームの悪影響についてはやはり考えておく必要がないか、と苦言を呈しておられたが、と学会会長として山本弘さんがWEB上の『All About Japan』で、本格的な批判インタビューを受けていた。
 現物を読んでるわけじゃないから、憶測は混じるが、山本さんの批判通りなら、トンデモ本というより明確な差別本ではないのだろうか。「ゲームしてる人の脳はと痴呆者の脳波がソックリ」とか、その痴呆者っての、誰のどういう人のデータをもとにしてるのか。
 山本さんは「63ページに、『痴呆の人の聞き取り中と健常な人がボーッとしているときの脳波が似ていることがわかります』ってあるでしょ。要するに安静にしてれば誰でもそうなっちゃうんですよ」と引用して批判しているのだが、この痴呆者の脳波が常に一定で変化がないような書き方はまず間違いなく誤りであろう。「痴呆者の脳波がおかしい」ということの根拠にはまずなるまい。
 差別表現を許さないと糾弾する団体さんはあちこちあるけど、どうして『ゲーム脳』だけはお目こぼししてるのかね。本気で差別なくそうなんて考えてないんじゃないのか。


 CSキッズステーション新番組『動画大陸』。
 『奇鋼仙女ロウラン』と『プリンセスチュチュ 雛の章』の。
 録画ができないのでナマで見るしかないが、『ロウラン』はなんか特に目立った印象のないファンタジーもの。『十二国記』とか、この手のはいささか食傷気味である。
 『チュチュ』はたった15分じゃ何がどう展開するかわからない。先週見損なってるからるうちゃんがどうなったのかわからずじまいなのも痛い。やっぱりDVDが発売されるのを待つしかないかなあ。


 徳間書店『アニメージュ』&角川書店『ニュータイプ』12月号。
 『鉄腕アトム』に『バロムワン』に『サブマリン707R』と、リメイクのアニメ化がやたら多い。このうちマトモなものになりそうなのは、カンだが『アトム』だけじゃないかな。あとの二つはこれをアニメ化しようってコンセプトが見えて子ないし、何より絵柄を原作と変えてあるからである。『アトム』はやや昔の、ちょうど『電光人間』のころの絵柄に戻しているのが好感度アップ。
 ほかの二つは、今時ゃ絵柄を変えずに成功してるアニメが殆どなのに、わざわざ今風のつもりなのかどうか、ガラッと変えてるんである。そうしなきゃならんのは、スタッフに作画技術がないか、監督が職人としての自覚がないかのどちらかだ。……でも『707』はそれでも見てみたいな。
 ほかにも『キノの旅』がテレビアニメ化だそうな。脚本が『ブギーポップ』『千年女優』の村井さだゆき。ヘンなウンチク出さないで原作通り寓話として書いてほしいな。ちゃんとしたスタッフで作れば結構面白いシリーズになると思う。キノの声、前田愛だそうだが、『ガメラ3』以来の代表作になるかな。

 『ニュータイプ』の付録、またもやDVD。『サイボーグ009』のプロモフィルムがたっぷり収録されてて、これは買いであった。

2001年11月15日(木) お客様は皆の衆です/『真・無責任艦長タイラー�の瑳�編』(吉岡平)ほか
2000年11月15日(水) みんな妄想の中に生きているのね/『リアル国家論』(教育資料出版会)


2002年11月14日(木) 爆走�ぁ振絛船灰鵐機璽函拭愍个い鮑遒襦‐緤�芸能笑いの放送史』(澤田隆治)

 どこで聞いたかは事情があって言えないが、「九州交響楽団」のコンサートを聞く。初心者向けの催しなので、有名曲ばかり。若い人にクラシックへの興味を持ってもらおう、ということなんだろう。知ってることには反応するけど知らないことにはアタマを働かせようとしないって単純な人多いし。でもそんなやつらに興味持ってもらっても音楽を志すまでにはいかないと思うけどな。
 MCは地元テレビのアナウンサーが務めてるけど、これが解説にもならない駄弁りばかり。ディズニーアニメ『ピノキオ』の主題曲『星に願いを』を紹介するときに言ってほしくないなあ、と思ってた「子供に夢を与える」もやっぱり言っちゃったし。私コドモのころからディズニーに夢を与えられたことなんてないから、どうしてこんなに人が「夢」にすがるのかわかんねーっす。
 もうちょっと曲に興味持てる話してくれないものか。
 ラインナップはほかは『パッヘルベルのカノン』とか『ツィゴイネルワイゼン』とか『ハンガリアン舞曲(何番か忘れた)』とか『ツィゴイネルワイゼン』とか『千と千尋の神隠し』とか『アイネ・クライネ・マハトムジーク』とか、なんか人をバカにしてないかってくらいの有名どころ。でも聴衆はこんな有名曲でも「しらな〜い』って言っちゃうくらい、音楽とは縁もユカリもない人たちだからこれでいいのかも。ホントか?
 ほかにも何曲かやってたけど、寝てたからよくわからん(^_^;)。

 しげとの口ゲンカ、昨日から続く。
 いい加減飽きてんだけど、こんなことでもしないとしげとはコミュニケーションが取りにくいのである。こういうときに年齢差夫婦ってのを感じるなあ。


 深夜テレビの藤井隆の番組に『カレーライスの女』に続いて『津軽海峡の女』をリリースしているソニンという女の子が出ている。ヘンな名前だなあ、と思ったら韓国の人なんだね。実は曲は全く聞いたことなかったんだが、タイトルだけは知っててちょっと興味を持っていた。裸エプロンだったり胸開け衣装だったり、売り方も妙なんだが、意外とこういうの受けてんじゃないかな。なんとなくコメディもできそうな感じがするのでちゃんと育てりゃ伸びるようにも思うが、果たしてブレイクするやいなや。


 澤田隆治『笑いを作る 上方芸能笑いの放送史』(NHKライブラリー・914円)。
 『人間大学』の講義をまとめたものだが、どうにも中身が薄い。
 いや、関西の芸人さんたちの動きを随分押さえてくれてはいるのだが、文庫じゃもともと量的にその概略しか語れないってこと。特に「ギャグ」の紹介がないので、なぜダイマル・ラケットが稀有の漫才師だったか、なんてこともイマイチ伝わって来ないのである。「いうてみてみィ」「きいてみてみィ」だけ書かれても、なんのことかわかんないでしょ。ダイラケにはなんとか間にあってるから私はピンとくるけど、関西芸の放送の少ない関東人は、自分たちの笑い芸が絶対だと思っちゃいないか。両方を見て育ってきた私にしてみれば、ベクトルが違うだけで、関東、関西どちらが上ってことはないんだけど(例えば志ん朝・談志と、米朝・枝雀のどっちが上かなんて論争、無意味でしょ?)。
 こうなると何だかんだ言って、小林信彦が「ギャグの筆録」という形で喜劇史を書いてきたことの偉大さが解るというものである。
 でも初心者向けにはいいかな、この本。

2001年11月14日(水) 『千と千尋』新記録!/アニメ『ヒカルの碁」第6局/ドラマ『死者の木霊』
2000年11月14日(火) 年7回は風邪引いてるな、私/『まどろみ消去』(森博嗣)ほか


2002年11月13日(水) 爆走��/『若者の法則』(香山リカ)/DVD『刑事コロンボ さらば提督/ルーサン警部の犯罪』

 朝、しげ、寝腐って全く返事をせず。
 「今日は遅くなるかもよ」と声をかけるが起きない。
 職場から夕方になって連絡を入れるが携帯も繋がらない。
 結局、またしげを駐車場で待たせるハメになったが、文句をつけてきたしげに怒り返す。なんかもー、いちいちメモでも置いていってやらないとイカンかなあ。でも突然遅くなることもあるからなあ。
 「なんでしょっちゅう怒るんだよ。お前が腹空かしてるときなんか、オレの方は弁当買い置きしてやったりしてるのに。そういうのどう思ってんだよ」
 「……ラッキー?」
 この人でなしめ。

 晩飯はハンバーガーと、昨日買った弁当の残り。米がカチンカチンになってて電子レンジにかけてもやわらっこくならない。侘しいなあ。
 アニメ『ヒカルの碁』、佐為と塔矢行洋戦の直後の話。いよいよクライマックス近し……でも作画はイマイチだった。


 香山リカ『若者の法則』(岩波新書)
 「いまどきの若者」の言動を、6つの「若者の法則」に従って解説。

 1「確かな自分をつかみたい」の法則
 2「どこかでだれかとつながりたい」の法則
 3「まず見かけや形で示してほしい」の法則
 4「関係ないことまでかまっちゃいられない」の法則
 5「似たものどうしでなごみたい」の法則
 6「いつかはリスペクトしたい、されたい」の法則

 心理分析にしてはちょっと薄っぺらい印象。「確かな自分をつかみたい」どころか、「何も考えたくない」って若者も急増してると思うが。不況とか言ってるわれにフリーターでそれなりに食っていけてる人多いからなあ。
 一つ一つのエッセイも、なんか歯切れが悪い。結局出て来た結論が「若者ってわかんない」って結論出すんだったら、これ、ただの「症例集」にしかならないじゃないの。


 DVD『刑事コロンボ さらば提督/ルーサン警部の犯罪』。
 異色作二本。『提督』のほうはどこが異色かトリックに関わるので言えないのだが、本放送当時、テレビ欄でしっかりそのトリックをバラしていた。すごく腹たてたこと覚えてるなあ。未見の人でこのトリックに引っかからない人がいたらお目にかかりたい。監督はピーター・フォークの盟友、バトリック・マッグーハン。本来これが最終回になるはずだったエピソードである。カミさんに会いにボートで一人海に出る(なぜ?)コロンボの背中が寂しい。
 この回にもアホな誤訳を一つ発見。「サージャント刑事」って、「サージャント」は人の名前じゃなくて「巡査長」って階級だ(軍隊だと「軍曹」ね)。いつもはこんな誤訳してないのに、なにをトチ狂ったかな。新録の部分なんで、額田やえ子さんじゃないと思うけど記載がないので誰の失敗か分らん。
 『ルーサン警部』はウィリアム・シャトナーが大根役者を演じるというシャレにならないほどリアルな話。よく引き受けたなシャトナー。声がまた山城新伍なものだからその大根ぶりは日本語版でも際立っている。ある意味名作と言えるかな。

2001年11月13日(火) また書く原稿が増えそう(^_^;)。/『時をきざむ潮』(藤本泉)ほか
2000年11月13日(月) 泣いてるようだが怒っているのです/『藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版』4巻


2002年11月12日(火) 爆走�◆拭愼�本の古都はなぜ空襲を免れたか』(吉田守男)

 しげ、今日は昼の仕事のため帰りはタクシー。
 乗ったタクシーの運ちゃん、また顔馴染の人。不景気の話から「博多にゃ職人がいなくなりましたねえ」という話になる。
 ウチは祖父が沈金師で、両親が床屋なので、その二つともが絶滅した話をする。バブルのころから職人は不景気だったからなあ。審美眼のある客なんて、二十年以上前からいなかったのである。
 晩飯はセブンイレブンで買った弁当。しげの分も買ってやる。
 私はこうやってしげを気遣うが、しげは全く感謝しない。


 吉田守男『日本の古都はなぜ空襲を免れたか』(朝日文庫・672円)。
 京都・奈良・鎌倉など、貴重な文化財の残る古都が米軍の空襲を免れたのは、日本文化に造詣の深かったラングドン・ウォーナー博士がルーズベルト大統領に直訴して、その価値を認めさせたからだ、という「定説」が、まったくの虚偽だったことを資料から検証した一冊。作者は、世間で未だにそれを信じてる人が大勢いるために、以前出版して絶版状態にあった本書を文庫化して再出版したんだと。
 ……すみません、私も「眉唾だなあ」とは思ってたけど、疑ってはいませんでした。だってこれ教えられたのほんのコドモのころで、しかもお袋から聞いたんだもの。ガキは疑いませんて(^_^;)。
 破壊目標から外れてたどころか、京都は第三の原爆投下目標のひとつだったのである。空襲が行われなかったのは、いざ原爆投下した時の破壊状況の調査がしにくいから、というのが真相だそうな。戦後は逆にアメリカはこの「ウワサ」を積極的に利用して、日本人の懐柔策を取った。「アメリカのおかげで被害がこれだけですんだ」ってやつな。広島・長崎の悲劇が「この程度」だよ。
 情けないのは未だに京都で「アメリカさんありがとう」とか考えてる人が、多いらしいことだな。それこそ、広島・長崎の悲劇から目を背けさせようってアメリカの策略に見事に乗せられてるんだから、京都にゃ文化はあっても教養は育たなかったらしい。
 この説を流布したものの中に志賀直哉がいたというのが面白い。この人、作家としても高く評価されすぎてる気がするが、戦後は「日本語は全部フランス語にしたら」とか結構トンデモなことばかり言ってた人なんである。
 人は自分が安心できる説には検証もせずに乗っかりたいもののようである。今でもこの体質変わってないよな。

2001年11月12日(月) だからアメリカは戦争好きなだけだってば/『ザリガニマン』(北野勇作)
2000年11月12日(日) せめて漢字くらいは……



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藤原敬之(ふじわら・けいし)