2004年05月15日(土)  レイモンド・ローウィー展→フォトモア展

■「口紅から機関車まで」幅広い工業デザインを手掛けたレイモンド・ローウィーの展覧会へ。渋谷のNHK近くにある『たばこと塩の博物館』の企画展。なぜここかというと、ローウィーの代表作が、たばこのPEACEのパッケージデザイン。学芸員らしい女性 (エピソードに富んで知的好奇心をくすぐる内容で、終わったときには大きな拍手が起きた)の説明によると、デザインを依頼されたローウィーは実際のたばこの箱で試作品を作り、中身の重さまで実物と合わせてプレゼンしたそう。使う人のことを考えたデザインだから長く愛されているのではという話に納得。「押し出し式」が主流だった口紅に、くるっと回して出す「繰り出し式」の革命を起こしたのも、この人。他にも不二家、シェルをはじめ数々のロゴの生みの親だったと知る。年を取っても創作意欲は衰えず、コンビニのSPARのロゴを開発したのは75才のときだったとか。作品はもちろん「作る姿勢」に感銘を受ける。
■夕方からは原宿のPATER'S shop and galleryフォトモア写真コンテスト受賞作品展。「フォトモア」とは「写真をもっと楽しもう!」と富士フィルムが展開しているサイト。写真コンテストも行っていて、今回の応募テーマは 「食のある風景」「旅々」。中学時代の同級生、げんたがパリへパティシエ留学中に撮ったフルーツの4枚組写真が、応募作品300点の中からphotomore賞に選ばれ、展示されていた(画像は、げんたと作品)。他にもケーキにハート型の化粧砂糖をかけている写真など、おいしそうな作品ばかり。白いお皿やチーズの箱の真ん中にパネル貼りした作品を展示していたのが可愛かった。遅めの時間だったせいか、大阪からこのために上京したげんたとわたし以外は、会場スタッフの方だけ。おいしいエスプレッソをごちそうになり、アンケートのお礼にペンをもらい、記念写真も撮ってもらう。19日まで開催。■外苑前のトラットリア・ペコラで食事しながら、積もる話。映画好きのげんたがネットで『パコダテ人』情報を見つけ、いまいまさこカフェにやってきたのが縁で再会したのが3年前。最近観た作品では東西ドイツ統一に翻弄される家族を描いた『グッバイ・レーニン』が面白かったとのこと。旧東ドイツのアンネットと文通していたわたしには、とてもそそられる内容。それから地元の話。わたしたちが通った中学校のある堺市三原台に今も住んでいるげんたによると、三原台は中国人住民が増え、小学校の運動会のアナウンスやスーパーの価格表示が二か国語になっているのだそう。パティシエ修行をしながら製菓器具会社に勤めるげんたとは、お菓子も共通の話題。大阪の製菓業界は東京以上に狭い世界で、「みんなつながっている」のだとか。朝日新聞のbeで読んだツマガリの話をすると、「あの記事が出た後、ますます売れてるねんて」と言ってから、「よかったわあ。おみやげ、ツマガリのクッキーやねん」。気の合う友人は、こんな偶然がよく起こる。

2002年05月15日(水)  パコの不一致


2004年05月13日(木)  246CAFE<>BOOK

■日本最大級のコンバージョンプロジェクトとして注目を集める「Lattice青山」の1階に昨日「246CAFE<>BOOK」がオープン。会社のすぐ隣のビルなので、同僚3人を誘ってランチタイムに出かけていった。わたし以外は全員アートディレクター(デザイナー)。「こういう店に開店早々行くのってカッコ悪いよ」「いかにもデザイン好きですって感じでカッコ悪いよ」と「カッコ悪い」を連発。わたしは気にせず「カフェ好きなんだもん」と笑っていたけど、同じ会社の人が通りがかるたび、「いるいる」と指差して笑われた。新しいものにアンテナは張るべきだけど飛びつくのはカッコ悪いものらしい。■オーダーしたのは季節野菜のカレーのランチ。ドリンクがついて950円。すぐ裏のSTYLOはカレー+プチデザートで850円、ドリンクつけて950円だし、道路を隔てたFrouFrouは恐ろしくおいしいカレーにドリンクとスープとサラダをつけて1000円で出しているので、950円だともう少し何か目玉が欲しいところ。ティータイムメニューに期待。■コンセプトは「モータリゼーションをテーマにした大人のためのカルチャーカフェ」とのこと。インターネットができるカウンター、併設されたブックストア(BOOK246)あたりがカルチャーなのかもしれない。オープン初日ということで混んでいて、サービスはまだこなれてなかったけれど、ウッドデッキのテラスはキモチよかった。真夜中までやっているそうだし、午後のお茶に夜お茶にと使えそう。
(2日後、夜11時に行ってみると、どこからやってきたのかというぐらい外人客だらけ。うちの会社の外人幹部もテーブルを囲んでいて、アメリカのダイナーに来た気分。中の席からテラス席に移動し、気持ちよかった。食後のデザートに食べたバナナのフレンチトーストはボリュームたっぷりでシェア向き。2時まで開いていて、デザートとソフトドリンクも充実しているので、夜のお茶にも使える)

2002年05月13日(月)  ディレクター


2004年05月12日(水)  『ジェニファ』完成披露試写@TATOU TOKYO

乃木坂のタトゥー東京にて『ジェニファ 涙石の恋』完成披露試写。一般招待は、直前の募集にも関わらず高倍率となったそう。強運の100名とプレス、関係者を招いてのプレミア上映。『風の絨毯』プロデューサーの益田祐美子さんと待ち合わせて行くと、赤絨毯を敷いた階段を上り、2階の関係者席へ案内される。テーブル席につき、バルコニー越しに見下ろす形。「いい雰囲気ねえ。ここいくらで借りられるのかしら?」と益田さんはプロデューサーモード。と、同じテーブルに相席になった若い男の子を「ああっ」と指差し、「知り合い!」と言う。男の子は「知りません」という顔。またぶっとんでる、と思ったら、スリー・アローズに最近入った新人・松崎裕君で、益田さんはスリー・アローズ社長の山下貴裕さんと一緒に彼の出演する舞台を見ていたことがわかる。世の中狭い狭い。

ステージにはグランドピアノ。音楽の倉本裕基さんがまず挨拶をして、劇中曲を2曲披露。「癒し系ピアニスト」という言葉がぴったり。とてもピュアな音の連なりが、すっと心に染み入ってくる。つづいて舞台挨拶。「山田孝之さんが来られなくなりました」と司会のアナウンスがあると、会場からは「ええーっ」のどよめきと、残念そうなため息。山田さんのファンの方が圧倒的多数だった様子。ジェニファの公式サイト情報ではゲストの中に名前はなかったのだけど、来るという情報が流れていたのかもしれない。遠くから駆けつけた人はとくにがっかりしただろうな。挨拶には三枝健起監督、倉本裕基さん、浅見れいなさん、Jennifer Holmes、修行僧トリオの細井役の西尾秀隆(X-GUN)さんと遠野役の湯江健幸さんが登壇。余談だけど、修行僧の名前は一文字目をつなげると「ほとけ」になるようにつけた。もう一人は、坂本真さん演じる剣持。「修行僧です」と倉本さんがおどけたりして、ところどころに笑いも起こり、和やかな挨拶になった。Jenniferも日本語で受け答えし、「昨日パリから帰ったばかりで、ちょっとボケてるかもー」と自然なトークを聞かせていた。見所を聞かれた監督は、「この作品の後半は自分が得意とするファンタスティックな世界だが、深く考えるより、隆志の頭の中をのぞく感じで味わってほしい」といったことを話し、本作りのときにもこだわった「夏の音」への思い入れを語った。上映の前に倉本さんがもう一曲、『夢への誘い』を披露。プロローグにふさわしい曲。「音楽いいね、いいね」と益田さんも気に入ってくれたよう。

いよいよ上映。作品を観るのは二度目なので、一度目よりは冷静に観られた。事前のマスコミ試写で観た知人の感想は、かなりまちまちだった。『パコダテ人』や『風の絨毯』への反応も人それぞれだったけれど、『ジェニファ』は同じ作品とは思えないほど受け止め方に温度差があった。「俳句のような映画」と七十代の知人は言った。観る人の想像力で行間を埋めるようなつくりになっているので、その自由度が解釈の幅を生むのかもしれない。今日のお客様はどのような感想を持たれただろうか。

益田さんは上映中ずっとしゃべり続けていた。冒頭のクレジットタイトルを見て、「あら、これも英語だ(『風の絨毯』のクレジットも英語)」、お風呂のシーンでは「もっと見せたらいいのに」とオッサンのようなことを言い、ところどころで「ここは脚本通り?」「この場所はどこ?」と聞いてくる。ほんとにもう、作品に集中しなさい。「山田君ってすっごくいいね。ああいう難しい表情できる若い役者ってなかなかいないよ」とベタほめしていたけど、ストーリーについてはコメントなし。プロデューサーの佐々木亜希子さんを紹介すると、「彼女美人ねー、すてきねー。好きになっちゃったわー」とあいかわらず魔女田さんぶりを発揮していた。Jenniferとは約一年ぶりの再会。「またあなたとラブストーリーをやりたいわ」と言ってくれた。


2004年05月10日(月)  脚長美人計画

■『ブレーン・ストーミング・ティーン』を送ったお礼に、柳生美結ちゃんからデューク更家の脚長美人スタイルになれるウォーキング(GAKKEN HIT MOOK)が送られてきた。内容はモデルや女優デビューをめざす女の子たちに「オーディションで勝てる脚長美人」になるウォーキング法を伝授するというもので、ピチレモデルの美結ちゃんは、デューク先生の教え子という役回りで登場。『風の絨毯』の撮影から17センチも背が伸び、わたしを追い越してしまった美結ちゃん。それ以上伸びてどうする。さあわたしもこの本で巻き返しを図るぞ、と意気込んだら、「小学2年生以上からはじめてください」と注意書き。とっくに超えているのだけど、上限はないのかしら、と表紙を見ると、「ママのシェイプアップにも効果バツグン」と表紙にデカデカと書いてあった。では早速入門。全ページカラーで丁寧な図解つき。とってもわかりやすくて楽しい。話題のトルネードウォーク、確かに背が伸びそうな感じ。狭いわが家は15歩で壁。何度もUターンしてはくねくね歩く妻を見て、ダンナは不思議そう。「こないだ、行列のできる法律相談所でやってたけど、美しさをキープする努力を怠ると離婚されるらしいし、がんばろうっと」と言うと、「君はいいよ。それ以上失うものはないから」とのこと。せめて余分な脂肪ぐらいは減らしてやるぞ。


2004年05月08日(土)  STRAYDOG公演『母の桜が散った夜』

■新宿・シアターモリエールにて、ストレイドッグ第17回公演『母の桜が散った夜』。家族というものにまっすぐ向き合っている体当たり感が気持ちよかった。役者さん(とくに女優さん)もいつもとは方向の違う役に挑戦していたりして、新しい一面がのぞけて良かった。これまでに観たストレイドッグ公演でいちばん好きだった『悲しき天使』とナンバー1を競う作品になった。今年2月8日の日記に書いたFRIDAYの亀ちゃんこと亀蔦健一君も出演。モデルの見栄えに加えて堂々とした役者っぷりで、今後が楽しみ。


2004年05月05日(水)  映画『チルソクの夏』

■朝起きて、月刊シナリオ6月号に掲載されている『チルソクの夏』のシナリオを読む。いろんな人がほめるのを聞いて期待が高まっていたけれど、これはいい。三十年ほど前、七夕の日の陸上大会で芽生えた、韓国と日本の国境を越えた淡い恋。爽やかでピュアで心が洗われる感じ。だけど、ところどころ痛くて切ない。何度も涙がにじんで、「今日はこれを観る!」。調べてみると、都内は新宿シネマミラノと上野スタームービーで上映中。上野で観ることに。懐かしい雰囲気と職員さんのぬくもりを感じる上野スタームービーは昭和27年生まれだそう。こういう味のある映画館のほうが、わたしは落ち着ける。■シナリオを読んだ熱がさめないうちに作品を観るのは、確かめる楽しみと発見する楽しみがある。この作品は監督の佐々部清さんが脚本も手がけているせいか、とてもシナリオに忠実な印象を受けた。陸上部の女の子たちの屈託のない会話、恋した韓国の男の子と交わす言葉、とても自然な台詞ばかりで素直に入りこめた。シナリオを読んだのと同じところで、また涙。悲しいシーンではなく、うれしいシーンで涙が出てくる。若いっていいな。恋っていいな。友情っていいな。日本の町並みっていいな。70年代の空気っていいな。そんな風にいろんなことが愛しく思えてくる作品。現在がモノクロで回想がカラーという見せ方もよかった。でも、『昭和七十七年七月七日』という企画をあたためている身としては、こんなに素敵な七夕映画を先に作られたら困るなあ、でもある。

2003年05月05日(月)  日本橋三越に「風じゅー」現る!


2004年05月03日(月)  渋谷川ルネッサンス

■渋谷区の恵比寿東公園(大きなたこのすべり台があるので、通称『たこ公園』)で開かれたイベントに行ってきた。公園の脇を流れる渋谷川の再生を願って地元の町内会が企画したこのイベントとわたしの関係はというと、「渋谷川の歌」。渋谷川は有名な唱歌『春の小川』で「♪春の小川はさらさら行くよ〜」と歌われているモデルなのだが、今ではすっかり汚れ、昔の面影はない。この川を蘇らせる「渋谷川ルネッサンス」という活動の一環で歌を募っていたのだった。最近知り合った作曲家のUZ氏から歌詞を書きませんかと言われて、「きれいな川を未来に残してやるんじゃなくて、未来にお返しする」という歌にしたいと思った。わたしの書いた歌詞が、UZ氏のあたためていたメロディにはまり、『春の小川2004』という歌が生まれた。
■応募した歌がイベントでどう扱われるかは行ってみないとわからないというわけで会場に乗り込むと、ミニライブの準備中。○○○○○(メンバーの名前を&で結んだ名前だった)というバンドが自作の歌を披露するために音響設備と楽器を持ち込んだという。『世界にたったひとつの花』など数曲の後に、オリジナルの『渋谷川』を発表。明るいノリで会場を大いにわかせた。小さな女の子たちが思わず踊りだしたのが微笑ましかった。
■ミニライブが終了すると、にわかに空模様が怪しくなり、観客がばらけだした。「もう一曲ありますー」とスタッフの男性がマイクで引き止め、いよいよわが『春の小川2004』の番。バンドさん持参の譜面台と音響設備をお借りし、テープに吹き込んだ伴奏をバックにUZ氏が独唱すると、温かい拍手が起こった。地元の人、何より渋谷川自身に聴いてもらえて、よかった。河川浄化は国際的な活動になっているらしく、「英語の歌詞があれば広がるのでは」というアドバイスをスタッフの方からいただいた。
『春の小川2004』 作詞・いまいまさこ 作曲・UZ

(一番)
お父さんもお母さんも おじいさんもおばあさんも
あゆと泳ぎ 鳥と歌い 花摘んだ この川べ

いつからだろう 子どもらの 声が消えたのは

ひとりぼっちの 涙をためて それでも川は ながれゆく 
今日から明日へ ながれゆく

(二番)
未来の子らに遺すのか 未来にお返しするのか
彼らと僕ら つなぐ手紙 何描く この川に

いつの日かまた 子どもらの 笑顔映そうよ

きれいなことも 醜いことも 運んで川は ながれゆく
今日から明日へ ながれゆく

(Dメロ)
ときどき川は夢を見る さらさら流れた遠い春

(サビ繰り返し)
きれいなことも 醜いことも 運んで川は ながれゆく
今日から明日へ 今日から明日へ

2004年10月26日 ジュアールティー1年分

2002年05月03日(金)  スペクタクル・ガーデン「レジェンド・オブ・ポリゴン・ハーツ」


2004年05月01日(土)  池袋サンシャイン国際水族館『ナイトアクアリウム』

■『池袋15分』という小冊子で「池袋サンシャイン国際水族館でナイトアクアリウム」の記事を見つける。(国境を越えていろんな海の生き物が集まっているから、「国際」水族館?)。懐中電灯を手に、明かりを落とした夜の水族館を見て回るというゴールデンウィーク限定のイベントらしい。2年前に『アクアリウムの夜』というラジオドラマを脚色したとき、閉館後の水族館に忍び込むシーンを描いていたので、興味をそそられて行ってみた。館内は真っ暗というほど暗くはなく、懐中電灯に頼らなくても足下は十分明るい。無料で貸し出された懐中電灯は、暗い水槽の中を照らすのに使う。ただし、魚の目に光を当てないように。親子連れやカップルが水槽にはりつき、懐中電灯を向けている光景は、昼間の水族館では見られない。■水族館に行くこと自体がずいぶんひさしぶりなので、水槽をのぞいているだけで楽しい。『ファインディング・ニモ』を観たおかげで、水中の生き物たちに以前よりも親しみを感じる。いちばん引き込まれたのは、クラゲの水槽。赤いクラゲ、青いクラゲ、しっぽの長いクラゲ、線画みたいに輪郭だけが白いクラゲ……。暗い水の中を透けた体が揺らめいて、ずっと見ていたいぐらい神秘的で幻想的。家にいてもステキかなあと思った。

2002年05月01日(水)  きもち


2004年04月30日(金)  日本映画エンジェル大賞受賞

森岡利行さんが『第3回 日本映画エンジェル大賞』を受賞した。すぐれた企画を立案・応募したプロデューサーに対して贈られる賞で、企画名は『路地裏の優しい猫』。森岡さんの叔父でメキシコオリンピックのボクシング銅メダリスト、森岡栄治の半生をモデルにしたストーリーには、実話ならではの力強さと面白さがある。

森岡さんは、主宰する劇団ストレイドッグの舞台公演で好評を博した『路地猫』の映画化企画をあたためていた。作品には治子という栄治の一人娘が登場するのだが、映画化にあたっては治子のシーンを膨らませたいと考えていた。そんな折、旧知の木下ほうかさんが出演する『パコダテ人』を観て、脚本を書いた今井雅子に興味を持ったという。『路地猫』は台詞が大阪弁なので、大阪出身というのもポイントだったらしい。ほうかさんの紹介で森岡さんとわたしがつながり、治子の視点から栄治を描いた『路地裏の優しい猫』の脚本が生まれた。黒川芽以ちゃんを治子に見立てたフォトブック『路地裏の優しい猫』(竹書房)のモノローグも書かせてもらった。

エンジェル大賞受賞の知らせを受けた森岡さんは「真っ先にお知らせしようと思って」と電話をくれ、「脚本は僕と今井さんの名前で出してあります」と伝えてくれた。自分の関わっている作品が受賞したこともうれしいけれど、関わっている人の心遣いはもっとうれしかったりする。いい出会いが、いい作品の誕生につながることを願う。日本映画エンジェル大賞は、プロデューサーをたたえるとともに、応募企画の実現に向けてバックアップしていく仕組みがある。受賞によって『路地裏の優しい猫』映画化に弾みがつきますように。

2003年04月30日(水)  2003年4月のカフェ日記
2002年04月30日(火)  焼肉屋『金竜山』で酒池肉林
2001年04月30日(月)  2001年4月のおきらくレシピ


2004年04月28日(水)  黄色い自転車

ご近所仲間であり、元同僚のI嬢が間もなく夫のいるロンドンへ旅立つので、一昨日の月曜日、仲のよかった職場のレディースたちで囲む会を開いた。3人集まっただけでもかしましいのに8人も集まったものだから、息つぐヒマもないおしゃべり合戦となった。楽しい会話が何よりのはなむけ、になったかな。

粗大ゴミの日を気にするI嬢に「何を捨てるの?」と聞くと、「自転車」と言う。わが家には自転車がないので興味を示すと、 「ダメダメ、ボロボロだから」とI嬢。「でも黄色い自転車だよ」と横からY嬢が言い、とりあえず見てから決めよう、となった。店の前に停めた自転車を見て、黄色い車体と茶色いサドルに一目惚れ、「もらう」と即答。酔っ払い運転で会社まで乗って帰ったのだが、そこからタクシーに乗せて自宅まで運ぼうとしたらトランクにも後部座席にも乗らない。やむなく漕いで帰ることにしたのだが、一昨日は雨、昨日は強風で本日決行となった。

夜10時過ぎに青山を出発。まともに自転車に乗るのは学生時代ぶりで、おそるおそるペダルを漕ぐ。四ッ谷まで15分かかり、さらに10分かけて市ヶ谷を通過。神楽坂、飯田橋、後楽園を通り抜けていく。その間、車道脇の広い歩道は途切れることがなく、街路灯も明るく照っていて、東京の都心は自転車が走りやすいことを知る。実際、かなりの数の自転車が行き交っていた。休日前なので、飲みに繰り出した人々が歩道いっぱいに広がっていて、ぶつからないように気をつけて進む。自宅に到着すると、ちょうど1時間経過。子どもを乗せたママチャリにも抜かれるほどのノロノロ運転だったので、あと15分ぐらいは短縮できるかもしれない。ひさしぶりに風を切って走る感覚が新鮮で気持ちよかった。黄色い自転車、粗大ゴミになるにはまだ早い。

2002年04月28日(日)  日木流奈(ひき・るな)

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