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JIROの独断的日記
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2011年06月23日(木) 「東電社員の父持つ小6の手紙 全国から反響」←誰かが書いたことに対して反応するのではなく、自分でゼロから書きなさいよ。

◆記事:<福島第1原発>東電社員の父持つ小6の手紙 全国から反響(毎日新聞 6月23日(木)11時2分配信)

東京電力社員の父親を持つ、東京都内の小学6年生の男子児童から毎日小学生新聞編集部に届いた手紙に対し、

全国から反響が寄せられている。

福島第1原発事故を受けて「世界中の人が無駄に電気を使ったことが原発を造るきっかけになった」

などとする手紙に、各地の小学生が子供なりに考えて賛否の意見をつづっている。

◆ぼくは、東電がまちがっていると思います。

人々が大量に電気を消費するから原発をつくるしかなかったというのは、いいわけにしか聞こえないと思います。

安全だといい、人々をだまし、古くなった原子炉をうごかしつづけてきたことにより

事故が起こってしまったことも問題です。(男子児童の)手紙には、

原子力にみんながたよっていたから事故が起こってしまったという感じで書いてあったけれど、

それは東電の人たちが、福島の人たちに、道路をよくしたり、

補助金を出したりして、たよらせるようにしむけたのだと、ぼくは思います。(京都府・小6)


◆私は、原発事故にかんして国民全体に責任があるという考え方には反対です。

電気の無駄使いについては責任があるかもしれません。

でも、私たちは(原発の)危険性についてどれだけ知らされていたでしょうか? 

学校で習ってきたでしょうか?

むしろ、学校の掲示板に、原発はクリーンなエネルギーで、

安全で不可欠なものだというポスターがはってありました。

そうしたポスターや作文の募集もありました。それをしたのは、東京電力と国です。

そんな教育をうけた私たちが、原発はあぶない! つくらないほうがいい! 

という意見をもつことができたでしょうか。これからみんなで話し合って、

大人が何を間違えたのか、を考えていく必要があると思います。(神奈川県鎌倉市・小5)
(注:他の「反響の手紙」は省略)。

◇男子児童からの手紙の要旨

突然ですが、僕のお父さんは東電の社員です。(原発事故や計画停電についての東電の責任を指摘した毎小の記事を読んで)無責任だと思いました。原子力発電を造ったのは東京電力ですが、つくるきっかけをつくったのは、日本人、いや世界中の人々です。発電所を増やさなければならなかったのは、日本人が夜遅くまでスーパーを開けたり、ゲームをしたり、無駄に電気を使ったからです。中でも原発を造らなければならなかったのは、地球温暖化を防ぐためです。温暖化を進めたのは世界中の人々です。そう考えると原発を造ったのは、東電も含み、みんなであり、みんなも無責任であるといえます。


◆コメント:子供も大人も「他人の意見」を待って反応するのではなく、自分でゼロから考えろ。

一応、「毎日小学生新聞」に手紙を送った、東電社員の小学生の息子の手紙と

それに対する「全国の小学生の反響」を載せたが、その内容について論評しない。

最初の投稿者も、賛否両論も所詮子供で、前提となる知識が無いままに謂わば思いつきを

書いているだけだ。

毎日新聞は何を言いたいのか。

子供が「活発な議論を交わし」ていることが好ましいことだ、といいたいのか。

辛うじて評価するならば、「最初に」知識が不足してはいるが、東電「だけ」の責任を追及する

世論は無責任である、という趣旨の手紙を「毎日小学生新聞」に投稿した子供だけである。


繰り返すが、私は、一番始めの投書の「内容」を評価するのではない。

最初の投書だけは、「自分の頭でゼロから考えた」その姿勢を、一応評価する、と言いたいのである。


私は、ご覧の通り時事問題をずっと書き続けている。

過去の記事をたまに読むが、あまりにも冗漫で、エスプリもユーモアもなく、

鋭い着眼点から快刀乱麻を断つという趣きでもない。我ながら、いい年をして、

幼稚で、無教養で、月並みで恥ずかしい。

しかし、ただ一つ。原則として私はメディアが提供する、オープン・インフォメーション

つまり、誰でも読める記事を元に、自分でゼロから思考している。

ある事柄に関して、他人が書いた文章に反論する、

という書き方はしない(3,000本以上書いているから例外はあるが)。


ところが世の多くの人々は、自分では何も書かず、他人が書いた文章を読んで、

完結していないセンテンスや破綻している論理に難癖をつけて、良い気持ちになるのである。

私とて、文章を公開しているから、コメントを頂くのは甘受するが、

たまに、露骨な揚げ足取りや、私が知らない知識をひけらかして得意げなメールを頂くことがある。

正直、不愉快である。


そこまでいうなら、自分でブログを開き、ゼロから論理を構築し、

自分の思想を自分の言葉で、文章に綴るべきだ。


それは毎日小学生新聞とて、同じである。

東電社員の息子の、毎日小学生新聞への投稿を読んで、多くの反響があった。

何も考えないよりは良いが、他人の文章やら発言を聞いてから、これに反応するのは、

実は非常に簡単なことなのである。ゼロから書くのとは比べ物にならない。

ましてや、子供の不完全な議論を呼んで大人がその不備をあげつらっても

何も意味を為さない。mixiでは、この記事に関して3,000件を超える日記が書かれているが、

原発報道そのものに関して、自らの意見を日記に文章で残す人はほとんどいない。

結論的に繰り返す。

ある事柄について書くのは、自分でゼロから考える作業である。大変しんどい。

その事柄について書かれた他人の意見に対して何かを書くのは、厳密には

自分の思考ではない。それを認識するべきである。

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