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JIROの独断的日記
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2009年09月15日(火) 「米大統領、金融規制改革に決意=「歴史繰り返さない」−危機1年で演説」←謝罪は無いの?

◆記事:米大統領、金融規制改革に決意=「歴史繰り返さない」−危機1年で演説(9月15日10時34分配信 時事通信)

オバマ米大統領は14日、世界経済を揺るがせた未曽有の金融危機のきっかけとなった

米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)から15日で1年を迎えるに当たり、

震源地のニューヨーク・ウォール街で演説した。この中で大統領は「歴史を繰り返すことは許されない」と述べ、

危機再発を阻止するため金融規制改革を実現する強い決意を表明した。

大統領は金融機関の首脳や議員らを前に演説。「過去2年間の嵐は終わりつつある」と述べ、

崩壊のふちにあった米国経済が回復に向かいつつあるとの認識を示す一方、

「リーマン破綻の教訓から学ぶ代わりに、再び誤った道に進もうとしている者がいる」とし、

危機の拡大を招いたウォール街の利益偏重主義の復活に警告を発した。

 オバマ政権が6月に打ち出した金融規制改革案は、システミックリスク(連鎖破綻)をもたらす恐れのある

主要金融機関の監督権限を連邦準備制度理事会(FRB)に一元化するほか、不正行為から消費者や投資家を守る

「消費者金融保護庁」を創設することが柱。しかし、規制強化に反発を強める金融大手は活発なロビー活動を展開、

議会での法案審議は大幅な停滞が懸念されている。

大統領は演説で改革案について「大恐慌以来、最も野心的な金融システム改革」と強調し、

年内の関連法案成立に向けた審議加速を要請した。


◆コメント:歴史を繰り返さないのは結構だけどさ・・・。

オバマ大統領という人物を私はまだ、十分に把握できていないのだが、「ほう」と感心した発言が二つある。

一つは、地球温暖化に関して、今までアメリカは無責任だったと国際社会に向かって謝罪したときである。

◆記事:「米国は責任欠いていた」オバマ大統領が謝罪 地球温暖化 (NIKKEI NET)(2009年7月10日)

オバマ米大統領は自身が議長を務めた9日の主要経済国フォーラム(MEF)終了後、サミット会場で記者会見した。

地球温暖化に関して「温暖化ガスの予想排出量の大半を出す国の協力が不可欠だ」と述べ、新興国も一定の責任を負うように強く求めた。

同時に温暖化問題に背を向けてきた米国の対応について「責任を欠いていた」と率直に謝罪

米国が初めて数値目標を示したことを指摘して「時代は変わった、とはっきり言いたい」と強調した。

大体、欧米人ってのは、たとえ自分が悪いと分かっていても、絶対に自分から「悪かった」とは言わないものである。

ましてや、地球温暖化に全く無関心だったのはアホのブッシュであって、オバマ大統領が「自分の責任ではない」と開き直るのが、

むしろ、ガイジンの一般的な態度だが、この記事を読んだ時は(米国大統領が謝罪したから地球温暖化が止まる訳ではないが)、

こちらも「率直に」感心した。


もうひとつは、核廃絶に関する発言で、どこまで本気か分からないし、謝罪はしていないのだが、次の通り。
◆記事:オバマ米大統領「核なき世界を目指す」、プラハで演説(AFP:2009年04月05日)

【4月5日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、チェコの首都プラハ(Prague)で演説し、

「核兵器のない世界」の実現に向けて世界をけん引してゆくことを誓った。

また、核拡散を「運命だとあきらめる」姿勢を非難し、北朝鮮のロケット発射について北朝鮮は罰せられるべきだと語った。

米国と欧州連合(EU)の初の首脳会議のため、チェコを訪れたオバマ氏は、

「世界で唯一核兵器を使用したことのある核保有国として、米国は行動を起こす責任がある」と述べ、

「この取り組みをわれわれ一国で成し遂げることはできないが、しかし、世界をけん引することはできる」と語った。

ここで、大事なのは、言うまでもなく、色太文字で強調した、
世界で唯一核兵器を使用したことのある核保有国として、米国は行動を起こす責任がある

という部分で、今までの大統領は、こういう表現を用いなかった。ただ、使用した相手国である日本に対して何かいうことないの?

と言いたいし、「米国は行動を起こす責任がある」というなら、おたく(アメリカ)が世界で最も大量の核兵器を保有しているのだから、

まず、自分のところから減らしたら?と皮肉も言いたくなるが、今までの大統領には無かった発言という点は評価してもいいだろう。


しかしながら、サブプライムローンの貸付を放任し、住宅ローンが不良債権化し、その為に、世界中が「まさか」とにわかに信じられなかった

リーマン・ブラザースが破綻し、その連鎖で世界中が金融危機に陥り、全世界的金融システムの崩壊寸前というところで、何とかくいとめたのは、

世界各国の中央銀行が超例外的な措置として、極めて短期間で自国の民間金融機関の破綻を防ぐ為に公的資金を注入し、市場流動性を確保し、

資金繰りに窮する銀行を出さなかったからである。

しかし、金融機関はどこもサブプラライムローン関連商品に投資していたから、その関連商品の価格が暴落し、損失を補填するために、

自己資本を取り崩した訳で、極度の業績悪化から、民間企業への貸出が困難となり、企業は必要な資金を得られず、世界的同時不況に

陥ったのである。

私の日記・ブログで過去何度も書いた通り、そもそもの発端はちょうど1年前のリーマン・ブラザーズの破綻であり、

前述の通り、その根底には、不動産価格がいつまでも上がり続けると信じきって返済能力の無い者にまで住宅ローンを貸し付けた

住宅ローン専門金融機関や一般金融機関を米国金融当局が放置したことにある。そのためにサブプライムローンが不良債権化した。


米国の監督不行届により、この1年、世界中の庶民が不況の影響をモロに受けて、苦しんでいるのである。

金融危機を発生させたアメリカでは、行政権は大統領に帰する。

この件で、世界中にいつになったら終わるか分からない景気後退をもたらしたことについて、14日の演説で、

オバマ大統領は、世界に向けて、
迷惑をかけて申し訳ない。

と頭を下げるべきだった。

演説、なんか偉そうなんだよ。謝れよ。と言いたい。

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