■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
■好きなのはハリウッドエンターテイメント。邦画は苦手。イケメン俳優に甘いです。美しい男を発掘するのがライフワークです。
■最近ようやくツイッター始めましたー。→Twitter




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2003年02月27日(木) トランスポーター

内容がどうとか言う以前に、主演のジェイソン・ステイサムのプロモーションみたいな映画でした。例えばトム・クルーズにおける「M:I-2」のような。またはキアヌ・リーブスにおける「スピード」のような。とにかく彼が始めから終わりまでずーっと出ていて、ずーっと見せ場が続く。しかもやたらと強い。っていうか強すぎる。一介の運び屋がなぜそんなに無敵なんだ!


ストーリーもあるにはあるけど割とどうでもいいというか…、まあ序盤の運び屋家業をこなしてるところはそれなりに興味深く鑑賞しておりましたが、後半のアクションに次ぐアクションステイサム氏一人舞台に至っては何故彼はこんなに一人で頑張ってるのだろうそして彼がトランスポーターであるという設定の必然性はどこに?とか思ったり……え?…脚本がリュック・ベッソン?…ああなるほど……っと失礼。えっとー、勢いがあって良かったっす! いや、これはほんとに。テンポは良かった。さくさく進むのでストレスなく見られます。上映時間も私は基本的にこれくらいが好きだ(1時間33分)。

ジェイソン・ステイサムはアクション似合いますね! ほんとに強そうでカッコイイ。格闘シーンがサマになる、すんごい鍛えられた身体してるんですよ。いやあ「スナッチ」では脱いでくれなかったから気付かなかった(笑)。飛び込みの選手だったそうですね。納得。
冒頭のカーチェイスシーンが特にカッコ良かったなー。って、肉体美を讃えておきながら違うところで誉めるなよ、って感じですが。でも男の人が華麗にハンドルをさばく姿って妙に格好良く見えませんか。私だけかしら。マット・デイモンですらカーチェイスの時には格好良く見えてしまったものです。…あわわ、いや、マット君、普段も十分カッコイイYO!
あとそういえば、ラブシーンの唐突さも「ボーン・アイデンティティー」といい勝負でしたね。君達状況考えなさい、と(笑)。



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トランスポーター 【THE TRANSPORTER】 

2002年 アメリカ・フランス / 日本公開:2003年
監督:ルイ・レテリエ
出演:ジェイソン・ステイサム、スー・チー、
マット・シュルツ、フランソワ・ベルレアン
(劇場鑑賞)



2003年02月26日(水) ビロウ

ちょうどこの前「K-19」を見たばかりだったので似たような潜水艦モノかと思ってたらそういうわけでもなくて、というか、全然違いました。むしろちょっとだけ「ゴーストシップ」に通ずるテイスト、かな。あれをきちんとしたサスペンスにした感じです。



率直な感想としては、なかなか面白かったです。ホラーなんだかサスペンスなんだかよくわからないこの曖昧さが良い。いや、茶化してるわけじゃなくて、ほんとにそれがこの映画のポイントだと思うのね。ミステリ風な筋書きに集中してると唐突に脅かされるし、かといって怖がるつもりで身構えてると今度は推理させられる。話がある程度進んでもどういう構えで見てればいいのか判断つきかねて、その状態のまま上手いことラストまで引っ張られます。これで「ゴーストシップ」みたいなオチは勘弁してくれよ!などと一抹の不安を抱いていたんですが(笑)。その点こっちは硬派なサスペンスとして仕上がってますのでご安心あれ
あとストーリー的にも潜水艦という舞台装置がきちんと生かされていたと思いました。「K-19」みたいな派手さはないけどその分静けさとか閉塞感とか地味な方向の演出はしっかりしてる。

ただこの「ビロウ」という邦題はもう少し何とかならなかったんでしょうか。カタカナで「ビロウ」ってなんか間抜けじゃん。それに“below”って単語をぽつんと出されても英語不得手な生粋ジャパニーズの私としてはどうもいまひとつピンとこないしさー。でもまあ「恐怖の潜水艦/Uボートに潜む謎!美人看護婦の運命は…!」とか火サスみたいなタイトルつけられるよりは遙かにマシだけどね(ていうかこんなタイトルいまどき誰もつけんだろ)。見終わってみると、ああなるほどbelowか、と納得します。一応。


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ビロウ 【BELOW】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:デヴィッド・N・トゥーヒー
出演:マシュー・デイヴィス、ブルース・グリーンウッド
オリヴィア・ウィリアムズ、ホルト・マッキャラニー
(劇場鑑賞)


2003年02月21日(金) 猟奇的な彼女

えーと、普通に楽しかったです。あくまで普通に。なんかあまりにも巷で大絶賛されているのでちょっと期待しすぎだったかも。

でも確かに好感持てる映画でした。いや、楽しかったことは楽しかったんです、ほんと。この映画が日本でウケてるのはちょっとわかる気がするなあ。こう、マンガちっくなんだよね。キャラ設定とか展開とか。昔どこかで読んだマンガを実写でやってくれてるみたいな既視感と安心感、それをアジア系の役者さんが演じているという親近感。韓国って行ったことないけど街並みとか地下鉄とかどことなく日本と雰囲気似てますね。

強い女の子と尻に敷かれる男の子の様子を楽しむ映画だと思ってたら意外にストーリーが練られていて、その辺も良かったです。これ“延長戦”がいいんだよね。ベタだけどいいんだよね。我々観客は最後まで見て満足して納得して気分良く家路につけるわけですよ。ロマンチックなお話だよなー。
ただちょっと長すぎる。途中ダレます。もうちょいコンパクトにまとまってたらもっとよかった。けど、まあ、この作品に限ってはこの野暮ったさも魅力の一部になっていると思うので、ドリームワークスがほんとにリメイクするのならアメリカ向けに結構手を加えないと成功しないんじゃないかな。そもそもアメリカ社会でこういう話がウケるんだろうか。あ、でもスピルバーグが気に入ったってことは大丈夫なのか。でもキャスト選びなんかはやっぱり難しいだろうなあ。


そういえばお正月に行ったオールナイトの映画イベントで司会者の人が来日スターの裏話みたいのを聞かせてくれて、その時この映画のキョヌ役のチャ・テヒョン君のことにも触れていたんだけど、なんか彼はこれまで来日した映画スターの中で一番スターのオーラがなかったそうです(笑)。思いっきり普通の人だったそうです。しかも私服の趣味が最悪だったそうです。カジュアルなTシャツにダイヤ入りのギラギラしたロレックスの腕時計つけて、「見て見てこれもらったんだ!カッコイイでしょ!」などと嬉しそ〜うにはしゃいでいたそうです。おいおい何だよ。ちょっとカワイイじゃんか。
あと彼は「ドリームワークスがリメイクする際にはベン・スティラーとキャメロン・ディアスに演じてほしい」(公式サイトより)とか言ってるようですが、それでファレリー兄弟が出てきたりした日には全然違う映画にされちゃいますよ。却下。




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猟奇的な彼女 【MY SASSY GIRL】

2001年 韓国 / 日本公開:2003年
監督:クァク・ジェヨン
出演:チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン
(劇場鑑賞)


2003年02月20日(木) カンパニーマン

「CUBE」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督の新作。約5年間の沈黙を破り満を持しての登場です。ってもうとっくに公開終了してるっつーの。今更感想書いてる私ってなんだろう。すみません実は見たの二週間前です。

えーと、スパイのお話、で、キーワードは洗脳。前作がキューブという入れ物の迷宮であったのに対し、今回のラビリンスは一人の男の、脳。ずばりソフトウェアであります。「CUBE」では、ある種の不条理が描かれつつもそこで発生する極限の人間模様を観察していられる視点が我々観客に提供されていたのだけども、今回は見ている側もほとんど主人公と同じ視点しか与えられていない。何がどうなってるのか誰を信じていいのか長い間よくわからない。それゆえアメリカ中を駆け回るというお話になっているくせになんだか奇妙な閉塞感があります。

事の顛末そのものよりも過程において興味を惹くのが上手いというか、うーん何て言うかなあ、これは「CUBE」の時も感じたんだけど、一体どう決着がつくんだー?と見ていてすごくわくわくした割に、私はラストシーンにはそれほど感慨が無いんだよね。この点が両者に共通の後味だったりするわけで、(もっと言うと「ELEVATED」にも似たようなものを感じるわけで、)つまりこの監督は引っ張り方が独特なんだと思う。

あとは映像の不思議な質感も独特です。メタリックで人工的。色がないわけじゃないのに無機質。近未来なのにちょっとレトロ。そういえば、登場人物たちは20〜30年前の英語のアクセントや言い回しで喋ってるのだそうです。(パンフレットに書いてあった)

主演のジェレミー・ノーザムは非常に良かったと思います。この映画の雰囲気にピッタリ。序盤〜途中〜ラスト、とほんとに違う印象だったよ。ちなみに「ゴスフォード・パーク」にも出てたそうですが、あの時ともまったく印象が違います。すごい。役者だね。

あとナタリ作品常連らしいデヴィッド・ヒューレットという俳優さんも、気色悪くて大変いい感じです(誉めてます)。なんかリンチの映画の脇役とかで出てきそう。
リンチといえば、主演のジェレミー・ノーザムは時折、すごーく時折ですが角度によってちょっとカイル・マクラクランに似て…ません…か…? え?却下?昔好きだったんですが。新作「ミー・ウィズアウト・ユー」は見に行こうかなあ、と思ってます。(ってこの映画と全然関係ない話で締めるなよ…)



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カンパニーマン  【CYPHER】 

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:ジェレミー・ノーザム、ルーシー・リュー、
ナイジェル・ベネット、デヴィッド・ヒューレット
(劇場鑑賞)


2003年02月19日(水) (雑記:お誕生日おめでとうございますトロさん)

突然ですが、いやこれ自体は別に突然のことではありませんが、本日(というか厳密には昨日)2月19日はベニチオ・デル・トロさんお誕生日だそうですね! おめでとうございまする。

友人が壮絶なファンなので気が付けばつられて私も彼の出演作を結構見ているのでした。今までにアップした感想をざっと振り返ってみますと、「スナッチ」「エクセス・バゲッジ〜シュガーな気持ち」「バスキア」「プレッジ」「ブレッド&ローズ」、その上まだ未公開の「ハンテッド」まで鑑賞済み。おお、私もちょっとしたトロ通じゃん。

それに考えてみると、上記以外の出演作でも鑑賞済みのものがいくつかあるんだよね。ということでせっかくお誕生日だし、思い出して一気に一言感想いってみます。

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■ 「007/消されたライセンス」('89/米・英) ■
ティモシー・ダルトンの007。悪役の手下で出てます。若すぎ! そして超スリム。ちょっとかわいい。「ナ〜イスハネムゥ〜〜〜〜〜ン」とか言っちゃって笑えます(笑)。ていうか鼻血拭け鼻血!

■ 「ユージュアル・サスペクツ」('95/米) ■
え?これに出てたんだ?と後から知った作品。初めて見た時全然意識してなかったよ。だって途中で殺されちゃうし。また盛大に鼻血を出して…、ってそれはともかく、やはり若いです。チンピラが似合うなあ。そして何喋ってるのかよくわからん。そういえば、ブラッド・ピットはベニチオ氏を尊敬していて、この時の彼の喋りを真似てスナッチに生かしたのだと友人が言うんですが、それってほんとですか?

■ 「フューネラル/流血の街」('96/米) ■
クリストファー・ウォーケンとヴィンセント・ギャロが兄弟という素敵なキャスティングのマフィアもの。喪服で銃持ってたりしてうひゃー! でも話は暗いです。何たってフューネラルですから。
ベニチオ氏は対立ギャングのボスっぽい人。チンピラではございません。珍しいね!(大きなお世話) ギラギラのスーツとか着ちゃって、葉巻片手に酒場に入って来て「コニャ〜〜〜〜ック」って!(笑) もう頼むから普通に喋ってくれってば。

■ 「ザ・ファン」('96/米) ■
おい、金髪かよオイ! しかも野球選手。びっくり。

■ 「誘拐犯」('00/米) ■
なかなか良い感じです。でも映画としてはイマイチです。そして実はライアン・フィリップの方に気を取られてしまったことは内緒です。また盛大に流血してます(二人とも)。

■ 「トラフィック」('01/米) ■
オスカー受賞も納得の一作。滲み出る雰囲気とか余裕とか、007の頃とは格段に違いますね。当たり前か。表情で見せる演技が、ドキュメンタリー風に淡々と交錯する話の運びに上手く効いてました。監督ソダーバーグ。
友人によれば、バーで飲み物を注文するシーンでの笑顔がたまらなく良いのだそうです。もう腰砕けちゃうそうです。ふうん。そうなんだ。ごめん、私憶えてないや。…とうっかり口走ったらもう一回DVD貸してやると言われました(笑)。

あと現在「ラスベガスをやっつけろ」を借り中。そのうち見ます。そうだ、それから3/26(水)には衛星放送(BS2)でアクターズスタジオのインタビューが放送されるそうですよ〜。

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ところで一体おいくつになられたのかというと、36歳。1967年生まれだそうです。美味しいお年頃でいらっしゃいますね。何が。ええと、私服の微妙なセンスが大好きです(笑)。お誕生日おめでとうございました。


2003年02月16日(日) デュースワイルド

信じられない、いや、信じたくない。いっそ観なかったことにしてしまおうかと本気で思い悩みました。でも書きます。辛くても、目を逸らしてはいけないのだ。現実というものを、時の流れというものを、私は受け入れなければならない。いいえ、内容についてではありません。そんなことはどうでもいいのです。そうではなくて、




ブラッド・レンフロ!



太りすぎだよ!!!


いやはやわたくし久々に己の網膜を疑いたくなるほどの衝撃を受けました。一体何があったんですか彼に。いつからこんななんですか彼は。「依頼人」や「マイ・フレンド・フォーエバー」のイメージを大事に胸に抱えたまま期待していた私が間違いだったのでしょうか。だってあの頃とはまるで別人じゃん!なんでこんなに太っちゃったんだよう!最初誰だかわかんなかったよまじで。ほんとに!
ああ、このような事態となってはわたくしマイフェイバリット美少年リストからブラッド・レンフロの名を抹消しなくてはなりません。遺憾であります。誠に遺憾であります。子役でブレイクするとこういうことがあるから怖いんだよな…。


そういうわけでブラッド・レンフロの変わりっぷりに気を取られてしまってストーリーはあんまり憶えてないです。50年代のニューヨークを舞台にしたストリートギャングのお話。道を挟んで対立している二つのグループ、片方のリーダーの弟(レンフロ)がもう一方に属する娘と恋に落ちる、という。なんか思いっきりどっかで聞いたことあるような設定なのは気のせいですか。ていうか向かいに引っ越してきただけで突然恋に落ちるのは何故なんでしょうか。若いからですか。もうどうでもいいです。ラストもなんか陳腐です。監督はディカプリオの「バスケットボール・ダイアリーズ」を撮った方だそうです。そうですか。何が言いたかったんでしょうか。


まあぶっちゃけ私は内容には全然期待してなくて、目的は最初からキャストだったんだよね。ブラッド・レンフロってどんな風に成長したのか見てみたいっていうのがまずあって(見事に裏切られたけどさ)、その他の面々もスティーブン・ドーフにノーマン・リーダスにジェームズ・フランコというなんだか美味しそうなメンツだし、さらに隠し味にはあなた、80年代の青春スター、マット・ディロンのお出ましときた(笑)。いやあやっぱマット・ディロンはこういう青春映画にはかかせんなあっはっは!とか友人と盛り上がりつつ、ゆりかもめに乗ってわざわざお台場くんだりまで出向いたわけですよ。しかしどうでもいいけどゆりかもめの運賃は高すぎます。新橋〜台場、だらだらレインボーブリッジ渡るだけで310円てどういうつもりだ。京浜急行だったら300円あれば品川から横浜まで余裕で移動できるっつーの。

あーそんなことよりブラッド・レンフロ〜。頼むよ〜。納得いかねーよ〜。もう少し頑張ってくれよ〜。ジョディ・フォスターだって一時期太ったけど復活したんだからさ〜。頑張ってダイエットしてぜひかつてのシャープな雰囲気を取り戻して下さい。大丈夫。まだ、若いんだから。ね!

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ちなみにこの映画、東京お台場のシネマメディアージュで一週間のみの上映でした。今はもうやってません。公式サイトは→コチラですが、そんなに言うならそのブラッド・レンフロの変貌ぶりが見てみたいわ!と仰る方には公式サイトよりIMDbデータのフォトギャラリーがおすすめ。特にヒロイン役の女優さんと向き合って横たわってる写真の中年のようなお腹には萎えること必至です。「マイ・フレンド・フォーエバー」のフォトギャラリーあたりで子役時代の姿を合わせてご覧いただくと驚きも倍増でありましょう。ああ頑張れブラッド・レンフロ!




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デュースワイルド 【DEUCES WILD】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:スコット・カルヴァート
出演:スティーヴン・ドーフ、ブラッド・レンフロ、ノーマン・リーダス
フェアルーザ・バーク、マット・ディロン、ジェームズ・フランコ
(劇場鑑賞)


2003年02月14日(金) レッド・ドラゴン

やー良いじゃないですか!楽しめました。まあ映画に備えて原作読んだりノートン祭り催したりしてたらそりゃテンションも上がって楽しいだろうよ!って感じですけど、でもこれ普通に公平に評価してもなかなか手堅い出来ですよね? どうだろう?

ストーリーはだいたい原作に忠実です。だけど原作を読んでない人にも理解しやすい作りになってたと思います。原作エピソードからの取捨選択が的確でお話の運びに無理がない。これはやはり脚本が良いということなんだろうか(脚本のテッド・タリー氏は一作目の「羊たちの沈黙」に加えて、偶然にもちょうど先日紹介した「ぼくの美しい人だから」を手がけた人だそうです)。トマス・ハリスも満足しているという話をどこかで読んだけど何となく納得だなあ。原作者にしてみればこういう仕上がりは嬉しいだろう。ここらへん「模倣犯」の制作スタッフはぜひとも見習っていただきたい。もう遅いけどネ。苦笑。


さて、じゃあそろそろエドワード・ノートンの話に移ってよろしいかしら。ノートン!ノートン君良かったよ! 犯罪者もいいけど今回はFBI役で正解ではないでしょうか。この人特有の痩せ具合というか、ヒョロッとした体型がいかにも神経すり減らしてる人っぽくてこのお話のグレアムというキャラによくマッチしてたと思います。変な誉め方。
あと細かいことで申し訳ないんですが、横および後ろからのアップのカットの時に思ったんですが、たまに襟元の髪の毛が一筋クルッとはねてたのはわざとですか(笑)。いやわざとなわけないけどさ、なんかそれが妙に可愛くて参っちゃったよ。他に半ズボン姿も可愛いなーあっ今ちょっと笑った可愛いなあとか、こんな話でこんな役なのに無理矢理にでも可愛い要素を見つけ出そうとしている自分が自分で可笑しかったです。可愛いノートン大好きだ。アナ・バナナとか世界中がアイラブユーみたいな役をまたやってくださいお願いします。

次。レイフ・ファインズ。良いです。殺人鬼演ずるにはちょっと美しすぎるんじゃないかと思ってたんだけども、この役に必要な繊細な雰囲気が出ていて大変印象深いものがありました。関係ないけど彼は本作に続けて「スパイダー」の公開が控えておりますよ。いやいや殺人鬼の次はクローネンバーグですかクックック。素敵。そんな貴方のスピリットには思わず惚れるぜ。ええ見に行きますとも。


ま、そんな感じで他の出演者もみんな良かったんだけど、私個人的には彼等を無難に(良い意味で)まとめたブレッド・ラトナー監督に敢闘賞をあげたい気分でございます。主演の二人にはずいぶん翻弄されたんじゃないかと拝察いたしますが(笑)。お疲れさまでした。
この人は「ラッシュアワー」の監督として紹介されることが多いようですが、ニコラス・ケイジの「天使のくれた時間」も撮ってるんだよね。私「ラッシュアワー」シリーズは見たことないけどこの「天使〜」はすごくすごく好きだなー。何というか、ちょっとロン・ハワードっぽい、万人ウケする健全なエンターテイメント的素質を持ってる方じゃないかと思います。今後が楽しみ。




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レッド・ドラゴン 【RED DRAGON】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ブレッド・ラトナー
出演:エドワード・ノートン、アンソニー・ホプキンス
レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、ハーヴェイ・カイテル
フィリップ・シーモア・ホフマン
(劇場鑑賞)


2003年02月10日(月) ボーン・アイデンティティー

あー、
ハリウッドの、
映画を、
見た、
ぞっ!

という後味でした。良くも悪くもハリウッド的だと思います。けど、わたくしはハリウッド万歳の娯楽派なのでこれで全然オッケーでーす。楽しかったでーす。
ま、そうは言っても舞台はヨーロッパなんですけどね。記憶を失った元スパイが自分の正体を突き止めようとするお話(サスペンス風)。主人公は絶体絶命とも思われる危機的状況、ところどころで派手なアクション、偶然出会ったヒロインとちょっとイイ関係になって、ピンチが一転都合良く収拾がついちゃうエンディング。ああ愛すべきハリウッドアクション。いいじゃないですか。ね!これがいいんですって。(でもクライヴ・オーウェンとかブライアン・コックスとか脇役があまり生かされてないような気はしました。勿体ない。)


マット君は頑張ってましたですよ。鍛えた感じのなかなかいい身体してましたぜ、奥さん。お買い得だよ(何が)。
個人的にはマット・デイモンのアクションというものに不安を抱きつつ隙あらばツッコミ入れてやる構えで観始めたんですけど、意外と違和感なかったです。冒頭で漁船に助けられて服脱がされてたあたりでは下に蛍光グリーンの海パンはいてたらどうしよう!とか、今にも起きあがって「Hi!イッツ・トム、トム・リプリー」とか言い出すんじゃないかしら?などとハラハラしてたんですがそのようなこともなく(当たり前だ)、そのうちだんだん(何となく)格好良く見えてくる(ような気がする)から不思議ですね。って不思議なのか。どういう意味ですかそれは。あわわ。いやそのー、決して普段が格好良くないと言ってるわけではなくてですね、えーと、だからあ、とにかく良かったよマット! ね! お疲れさま☆

パリの街でのカーチェイスが特に迫力ありました。この時のマット・デイモンが一番格好良く見えたな。そういえばこのシーンではポール・オークンフォールドの、こないだ出たソロアルバムの中の曲が使われてましたね。「ソードフィッシュ」以来この人大好きです。


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ボーン・アイデンティティー 【THE BOURNE IDENTITY】

2002年 アメリカ / 日本公開:2003年
監督:ダグ・リーマン
出演:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ
クリス・クーパー、クライヴ・オーウェン、ブライアン・コックス
(劇場鑑賞)


2003年02月08日(土) ケミカル51

どういう映画か調べもしないで見に行ったんですがまあまあ面白かった。ただ人によって好き嫌いが分かれるかもしれないです。「スナッチ」なんかを楽しめる人は多分大丈夫。かといって「スナッチ」を好きな人なら必ずこの映画を楽しめるかというとそういうわけでもないんですが。ああ回りくどい言い方ですかすみません。でもほんとにそういう感じなんだよぅ!

麻薬の話です。裏世界で生きてる薬理学の天才(サミュエル・L・ジャクソン)が究極の調合テクニックを用いて開発したドラッグ「ケミカル51」、アメリカからイギリスに舞台を移してこの新種のドラッグを巡り巻き起こる争奪戦。米英の麻薬組織が絡んだり汚職刑事や女殺し屋が出てきたり色々にぎやかなんだけど、どっちかというと話の筋よりブラック(ってほどブラックでもないが)ユーモアとテンポで見せる映画かな。音楽もいいしね。…うーん、でも、正直な感想としては、ちょっと後半にいくにつれて勢いがなくなってしまった印象かなー。最初のうちはすごく面白かった。ほんと。
(*公式サイトは→コチラ

主要登場人物みんなが個性的キャラなところは楽しかったです。特にロバート・カーライル! サッカー狂でアメリカ大嫌いのイギリス人役なんだけど、ぎゃーぎゃー騒がしいチンピラで決してカッコ良い役どころではないのになんだか妙に良かったですよ。何なんだこの人。不思議な魅力。それとリス・エヴァンスの変な人ぶりはやはり素晴らしいです。安心して見ていられるイカレっぷりというか。変な言い方だけど。
それから女暗殺者をクールに演じたエミリー・モーティマー。ね、ね、この人ちょっと雰囲気がデミ・ムーアに似てません? 今じゃなくて初期の。あえて言うなら「セント・エルモス・ファイアー」の頃のデミ・ムーア!もうクリソツ!(死語) っていうかそれ古すぎ。

あ、主演のサミュエル・L・ジャクソンも良かったですよ。
始めから終わりまで貫いたスカート姿に乾杯!(笑)




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ケミカル51 【FORMULA 51】 *英公開タイトル【THE 51st STATE】

2002年 アメリカ・イギリス・カナダ / 日本公開:2003年
監督:ロニー・ユー
出演:サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・カーライル
エミリー・モーティマー、リス・エヴァンス、ミート・ローフ
(劇場鑑賞)


2003年02月07日(金) ぼくの美しい人だから

たいへんだ! すっかり忘れていましたが今日は愛するジェームズ・スペイダーさんのお誕生日でありましたよ! 呑気にエドワード・ノートン祭りなんかやってる場合じゃございませんでしたよ私ったら! スペイダーさんごめんなさいそしてお誕生日おめでとう!
(「Dailymovie」の百合木まりさんありがとうございました!また勝手に参考にさせてもらってますいつもありがとうございます!)


えーと、この人は何というか、明るく大きな声で人に勧めることのできる出演作が少ないので色々難しいんですが、これなら無難な代表作ってことで紹介できるよね?ってことで「ぼくの美しい人だから」。無難でもないかしら。でもほら、お誕生日にわざわざ「クラッシュ」とか持ち出すのもちょっとアレだしね。クックック。笑うなよ。
早い話が歳の差恋愛モノです。歳だけでなく、暮らしてる環境も、社会的地位も、性格も、何もかもが違う。男は妻に先立たれた27歳のエリート広告マン、女は43歳のハンバーガー屋の店員。演ずるはジェームズ・スペイダーとスーザン・サランドン。

若い男が年上の女性に恋い焦がれる姿っていうのはそのシチュエーションだけで私のツボなんだよなー。キアヌの「ラジオタウンで恋をして」なんかもそういう意味で大好きなんだけれども、あれよりこっちの方がずっとアダルトな内容(観念的にもね)。まず二人は、完全に肉体関係からスタートする。このあたりからしてスペイダーさんの得意分野なわけですが、いやそんなことはどうでもいいんですが、その後で16歳の年齢差とか、価値観の違いとか、いろんな障害に向き合っていくわけです。それでも互いを愛せるのか。互いにどこまで誠実になれるのか。…まあでもここだけの話、これ映画はともかく(オイ)、原作の小説が非常に良いです。おすすめ。

それにしてもこの頃のスペイダーさん若くて美しい〜。懐かしい〜。私はこの映画ではっきりと好きになった気がします。今日のお誕生日で…うーんと、43歳ですかあ?うひゃー!
もっとエンターテイメントなメジャー作品にたくさん出てくれると嬉しいんだけどな。今からでも遅くはないぞ!頑張ってくれ! ほとんど唯一とも思えるメジャー作「スターゲイト」がちょうど明日のゴールデンシアターで放送されるらしいですのでとりあえずはこれで我慢我慢。
それととぎれとぎれに聞こえては消えてゆく新作「secretary」の日本公開話はどうなってるんでしょうか…。gagaさーん、どうかよろしくお願い致しまする。




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ぼくの美しい人だから 【WHITE PALACE】

1990年 アメリカ / 日本公開:1991年
監督:ルイス・マンドーキ
出演:ジェームズ・スペイダー、スーザン・サランドン
ジェイソン・アレクサンダー、キャシー・ベイツ
(ビデオ鑑賞)


2003年02月06日(木) アメリカン・ヒストリーX (他二本:エドワード・ノートン祭り)

さて突然ではありますが「レッド・ドラゴン」がすごーく楽しみなので、気分を盛り上げるために一人でエドワード・ノートン祭りを開催することにいたしました。私もともと映画はキャストで観るタイプなのでこういう独り遊びは大好きでーす。で、「アメリカン・ヒストリーX」「ぼくたちのアナ・バナナ」「世界中がアイ・ラブ・ユー」。豪勢に三本。


■ 「アメリカン・ヒストリーX」
ひえぇノートン君が「俺」って言ってる…!
と、字幕を見てびっくり。いかにも英語ができない日本人らしいピントのずれた驚き方です。だってエドワード・ノートンの翻訳日本語一人称は「僕」以外にあり得ないと思ってたんだもん!ハリウッドきっての僕ちゃんだと思ってたんだもん!「真実の行方」と「ファイト・クラブ」しか知らなかったからさ!こんな役演じるなんてびっくりだよ!

いやあ演技派だとわかっていたのにまたしても驚かされてしまいました。二重人格演らせたらこの人の右に出るものはないと思ってだけど本作ではほとんど一人三役ですよ。恐るべしエドワード・ノートン。やはりただ者ではありません。カワイイ日本語に騙されちゃダメだよみんな! 「オーサカに、住んでマシタ、水族館作りマシタ、お好み焼きダイスキ♪」って(→レッド・ドラゴン記者会見動画→参考ニュース)、そそそそんなかかか可愛い子ぶってもだだだ騙されんぞ! あーでもやっぱ可愛い! どうしよう!(どうもするな)

などというレッド・ドラゴン記者会見ネタはどうでもよくて「アメリカン・ヒストリーX」なんですけど、映画としても非常に素晴らしかったです。ずっと息を詰めて、思わず集中して見続けてしまう緊張感。こういう内容にどうコメントしていいのか正直言葉が見つからないのですが、社会派ドラマでありながら家族(兄弟)の物語としても見せているところが深いと思います。
でもしつこいようだけどやはりエドワード・ノートンの功績は大きいというか、この映画は明らかに俳優陣の演技力が出来映えの鍵を握る性質の作品であると思うのね。極端な話、仮にノートン(やファーロング)の役を大根役者が演じてたら説得力も緊張感もない凡作になっていたんじゃないかと。ノートン万歳。ついでにファーロングも万歳。Wエドワード万歳。

それにしてもエドワード弟(ファーロング)は相変わらず美しゅうございますな! どうかこのまま時を止めて永遠に美少年でいてください。彼はさ、この瞳の冷たさがイイと思いません? 冷たい刃物のような美しさ。遙か昔、学ラン姿でカップヌードルのCMに出てきた頃からわたくしの美しい男リストに名を連ねておりますよ。などと言いつつ彼の映画見るのは「ペット・セメタリー2」以来なのでした。(って10年(以上)前かよ!)


■ 「僕たちのアナ・バナナ」
ああ久々の映画日記なのでうっかり語りすぎてしまいました。簡潔に行きます。
ドリカム編成男女3人恋物語。そこにユダヤ教とカトリックという宗教的な要素を絡めてるんだけど、あくまでラブ・ストーリーとして爽やかに仕上がっているので気持ちよく見られます。エドワード・ノートン初監督作。やるじゃーん!
ノートン君は真面目な神父さん。可愛らしくて大変良いです。とことんいい人でちょっと情けなさ気で微笑ましくて、なーんかこういう役を自ら演じるなんて絶対自分の可愛らしさを自分で理解してるでしょキミ。やい。やいやい。
「アメリカン・ヒストリーX」を見た直後だったので、どこかで突然キレるんじゃないだろうかとドキドキしてしまったんですが杞憂でした(笑)。ノートン君は最後までいい人です安心してご覧あれ。ベン・スティラーもヒロインのジェナ・エルフマンも良いです。あとニューヨークが舞台なとこもいいっすね。ニューヨーク大好きです。


■ 「世界中がアイ・ラヴ・ユー」
いきなりエドワード・ノートンのお歌で幕を開けるミュージカル映画。ノートン君は「僕たちの〜」に輪を掛けてかわゆいです。好みだー。
キャストは随分豪華です。ドリュー・バリモアも可愛い〜。ナタリー・ポートマンなんて出番が少なくて勿体ない感じ。語り手役のナターシャ・リオンて「ニューヨークの恋人」に出てた彼女だよね。ハスキーな声が印象的な。それからゴールディ・ホーンにジュリア・ロバーツ、あとティム・ロス、この人ほんとにいつ見ても達者だなあ。
私は何となくウディ・アレンが苦手で今まで敬遠してたんんだけどなかなか楽しめる映画でした。

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ということで思惑通り私の頭の中はすっかりエドワード・ノートンで満たされ「レッド・ドラゴン」への準備万端でございますが、残念ながら諸般の事情で鑑賞は来週以降になりそう。ううー無念。






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アメリカン・ヒストリーX 【AMERICAN HISTORY X】

1998年 アメリカ / 日本公開:2000年
監督:トニー・ケイ
出演:エドワード・ノートン、エドワード・ファーロング
ビヴァリー・ダンジェロ、フェアルーザ・バーク
(ビデオ鑑賞)


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僕たちのアナ・バナナ 【KEEPING THE FAITH】

2000年 アメリカ / 日本公開:2001年
監督:エドワード・ノートン
出演:ベン・スティラー、エドワード・ノートン
ジェナ・エルフマン、アン・バンクロフト
(ビデオ鑑賞)


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世界中がアイ・ラヴ・ユー 【EVERYONE SAYS I LOVE YOU】

1996年 アメリカ / 日本公開:1997年
監督:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン、ゴールディ・ホーン、ドリュー・バリモア
エドワード・ノートン、ジュリア・ロバーツ、ティム・ロス
(ビデオ鑑賞)


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