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 吉野万理子『雨のち晴れ、ところにより虹』

先日友人がとても素敵な本を薦めてくれました。
吉野万理子著『雨のち晴れ、ところにより虹』という本です。


本には表題作を含めて6篇の短編が綴られています。
友人は「図書館で何気なく手にとってこれは○○(私)に薦めなければ!」と思ってくれたとのこと。
友人が読んだ一篇の内容が「若い夫婦がすれ違い別居していて、夫の実父が仲をとりもってやる」というものだと聞いて、我が家のすれ違い夫婦(笑)に対して薦めてくれたのかと思ったら、そうではありませんでした。

作者の吉野万理子さんは逗子市の生まれ。
この本に納められている6篇は、どれも逗子・鎌倉・葉山の湘南が舞台になっているのです(ちなみに表紙の写真も昨年夏まで逗子海岸&134号線沿いにあった黄色いバスのホットドック屋さん【サブマリンドック】です)。

特に友人が読んだ巻頭の一篇は「なぎさ通りで待ち合わせ」というタイトルで、タイトルそのものにも逗子駅前の商店街の名前が使われています。
更にメインの舞台はその通りにあるスーパースズキヤの1階に位置するスターバックスコーヒー&ラ・マーレ・ド・チャヤ。
しかも「スズキヤの惣菜売り場にある【大繁】の鯖寿司と太巻き」の一文なんて利用したことのある人じゃないと意味不明な程の地元度!
友人が薦めてくれた理由がよくわかりました。
そして逗子発祥のスズキヤとスタバ&チャヤの意外な相関図にへぇ〜へぇ〜でした。

6篇のお話に共通しているのは「ちょっとしたもどかしいすれ違い」。
その相手は夫婦・母娘・親友等さまざまですが、どれも結末はハッピーエンド的に終わる、読後ほんわり心が温かくなるハートウォームな物語ばかりです。
お芝居で言えばキャラメルボックステイストなので、私にぴったり!
ただ友人のメールには「他の人には特にすすめないけど」とのコメントもありました。
友人は月に40冊近くの本を読むという読書家さん。
こういう言い方は吉野さんに失礼ですが、そんな方々には物足りない普通の内容とも言えるのかもしれません。

でも私はこの本を愛読書にしたいと思います(^^)
みゆきちさん、素敵な本を教えてくれてどうもありがとう。

PS。
「6篇の短編」と書きましたが、実はある意味1つの大きなストーリーとも受け取れる不思議な小説でもあります(というのは大げさかもしれませんけど)。
読む時は是非、最初から順番に読んでいくことをお薦めします。
私は最後の小説のタイトルが「幸せの青いハンカチ」だったので、「佑ちゃんかよっ!」とツッコミを入れてそこからランダムに読んでしまいましたが(^^;

吉野万理子『雨のち晴れ、ところにより虹』
発行日:2006年7月20日
発行所:新潮社
価格:1,400円

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