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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
横浜帆船模型展

先週の日曜日に、横浜帆船模型同好会の「世界の帆船模型展」に行ってまいりました。
会場でばったり海洋小説同好の士に会い、ひさびさに話をしながら展示を見て思ったことは、

同じ帆船模型でも、製作者のそれまでのキャリアによって、模型は違ってくるのだということ。
このキャリアというのは、模型を造り続けてきた歳月のみならず、その方の生きてこられた人生航路や興味嗜好そのもの。
たとえば、仕事で船に乗ってこられた方、趣味で長年ヨットに乗られていた方、
造船に限らず、構造物や、機械などの設計に長年携わって来られた方、
海洋小説が好きで数々の作品を読破されて来た方、
それぞれ皆さんやっぱり、ちょっとずつ、製作される船の選択やこだわりが違うように思われます。

そして、それは見学に訪れる私たちも同じことです。
全64点の展示物の中から、何をどの角度から写真に撮り、ブログでご紹介するか?というのも当然、見学者の趣味がおのずと明らかになってしまうわけです。

というわけで、私がご紹介するのは下記の展示物、
帆船模型としての力作に準じてはおりません。大作がご紹介できていない点については、製作者の方にお詫び申し上げなければいけないと思います。
選択基準は、このブログの対象時代である18世紀後半から19世紀の海洋小説に登場する帆船のうちでも、比較的マイナーでこの模型展でないと拝見できないような作品…ということで、
ビクトリーやバウンティ、エンデバーなどはメジャーな艦であるため、写真には収めてありますが、ご紹介の優先度は下がるということで、ご理解くださいませ。



バジャー(H.M.S.Badger)
初めて見る模型ではないかと思います。1776年にジャマイカで建造されアメリカ独立戦争当時に英国に拿捕されたブリッグ。
ネルソンが艦長として最初に着任した艦だそうです。
思いっきり詰め開きで帆走しようとしているところが、いかにもブリッグらしくて、海洋小説ファンとしては嬉しいです。




グラナド(H.M,Granado)
1742-1763年に就役していた英国海軍の砲艦。13インチの臼砲を2門装備。
「船姿の美しさで選んだ」との製作者のコメントが紹介されてましたが、ナポレオン戦争時代基準だと、砲艦は不格好なものという印象なので、こんな美しい砲艦があるなんて!と感激して、ぜひ皆様にもご紹介したいと思ってしまった次第です。



キャプテン(H.M.S.Captain)
1870年建造なので、ちょっと時代がずれますが、中層甲板(この表現が正しいのかどうかわかりませんが)に旋回砲があり、蒸気機関と帆装を兼ね備えている艦、というものが物珍しくて写真にとってしまいました。



ユニコーンの船体構造(H.M.S.Unicorn)
1790年建造のフリゲート艦ユニコーンは、このHPにお越しの皆様にとっては比較的メジャー(苦笑)かもしれませんが、今回はまだ船体構造の段階ということで、日頃あまり見ることのできない船の構造材を見ることができました。

今までにも構造材の展示はあったのですが、実は私、あまり詳しく見ることはなくて、
なぜ今回、とつぜん興味を持ったかと言いますと、じつは英国グリニッッジのカティサーク号が焼失した後、復元修理中のカティサークの構造材の写真を英国の専門誌で見る機会があったからです。

カティサークは構造材が鉄のため強度が高く、当然ながらこのユニコーンより構造材の間隔が広いんです。
そのカティサークの写真が記憶にあったもので、へぇ〜木造帆船ってこんなにみっちり構造材を入れるんだ…とかなり当たり前なことに今更初めて納得しました。
これは中央部から艦首楼方向を撮っているのですが、いずれ上層甲板と中層甲板が張られる予定のところに艦首方向にななめの面白い構造材が入ってますよね。これってやっぱり構造的に意味があって入っているのかしらん?とか。
私は建設関係に勤務していても文系の事務屋なんで、構造工学はサッパリわかりませんのですが、

そして!
海洋小説ファンには何より!はこれでしょう、「リディア号とナティビダッド号の死闘」


油彩画です。
C.S.フォレスターの「パナマの死闘」。フリゲート艦リディア号の艦長はホーンブロワー!

横浜帆船模型展の楽しいところは、帆船模型に限らず、絵画や彫刻など帆船関係のあらゆるものが展示されるところですね。
さらに、


ロドニー提督の船首像彫刻。
ロドニー提督と言えば、海洋小説的にはボライソー・シリーズの「栄光への航海」で、セイント諸島沖海戦ですが、
H.M.S.Rodneyという名の艦は19世紀から歴代で数隻あります。(第二次大戦時の戦艦がいちばん有名かと)
でも船首像がある艦となると、1809年進水の戦列艦か1833年進水の戦列艦のいずれかに絞られるのでは?と思われます。どちらでしょう?
Admiral Rodney という瓶は、調べてみたらウィスキーではなくラムでした。

Admiral Rodney ; extra old St. Lucia rum
http://www.rndrumreviews.com/RnDRumReviews/Admiral_Rodney_Extra_Old_St_Lucia_Rum.html
£33は結構なお値段ですね。水兵には手が出ないラム酒かも…さすがロドニー提督。

もひとつおまけ! ここは映画情報HPでもあるので、


ジャック・スパロウの海賊船ブラックパール。むろん模型キットなどあるわけはなく、なんと、DVDを見ながらのスクラッチビルドだそうです。

模型展本当にいろいろと楽しませていただきました。
また来年の開催を楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。

さて、今回の展示会場は、横浜みなとみらい地区のクイーンモールですが、私はJR桜木町駅からランドマーク経由で歩いていきました。
途中、ランドマークタワー展望台の呼び込みのお兄さんが「今日は視界がクリアです。伊豆半島からスカイツリーまで見えてます!」と宣伝中、
日曜日は台風直前のあの強風です。全ての雲は吹き払われ、猛暑だけど抜けるような青空。
これは滅多にない機会かもしれないと思って、帰りにランドマークタワー展望台にも上がってきました。
ほんとうに伊豆半島からスカイツリーまで、肉眼では見えたのですが、写真にとってしまうと遠方の見分けはちょっと苦しい、私のデジカメ一眼レフではなくて、ごく普通のオートフォーカスなので。
でも望遠で頑張って撮ってみた東京湾はこんな↓感じ。


対岸は房総半島です。手前にベイブリッジ南側のアプローチ部が映ってますから、浦賀水道(最狭部)よりはちょっと北になるかもしれませんが、それでも東京湾が大河に見えます。海ほたるから見ると東京湾って広い海だと思うのですが、こんなに小さかったですかね?



横浜港全景。夏の陽光と雲ひとつない青空と蒼い海。
お天気にめぐまれないと撮れない光景だと思います。

さて、明日からまた関東地方にも猛暑が戻るようです。今日は電力使用率60%ということで、このような大量更新が可能でしたが、今後、電力事情が厳しくなった場合、不用不急の更新を控えることがあるかもしれません。
その場合、トップの記事タイトルのところに「今週は更新はありません」と出しますので、全国的に、無用のクリックはお避けください。
そのあたり電力使用率を見ながら対応しようと思いますので、秋の涼しい時期を迎えるまではよろしくお願いいたします。

余談ながら…先月の職場の私のフロアの電力使用は前年同月比マイナス20%達成だったそうです。
冷房を28度にして、デスクの無いところの蛍光灯を抜いて、廊下とエレベーターホールの電気を消し、各部署で最後に帰る人はその部署の上のライトを消した…と細々節電した結果がこれなんですが(以前は最終退出者が残業を終えるまで大部屋は全部の電気がついてました)。
20%減はそこそこの額の経費節減になるようで、総務の人がほくほくと喜んでました。

うちは3年ほど前から既にクールビズになっていて、去年の冷房設定は27度だった筈、今年は一度上げてこまめにあちこちの電気を消してこの結果。
ではその昔の、男性陣が真夏にネクタイ締めて背広を着て23度で冷房設定していた頃は、どれだけ無駄に電気(と電気代経費)を使っていたのか…と思うと、
節電結構じゃない?と思う今日この頃です。


2011年07月23日(土)