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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
コリングウッド提督、没後200年

先週の日曜日3月7日は、トラファルガー海戦で英国艦隊の次席司令官…ネルソン提督の死後、指揮を引き継いだクスバート・コリングウッド提督の没後200周年でした。
コリングウッド提督の故郷、英国東部の港湾都市ニューカッスルでは、記念行事として、当時の32ポンド砲による礼砲発射のセレモニーがとりおこなわれたそうです。
この32ポンド砲は、トラファルガー海戦当時の、コリングウッド提督の旗艦だったロイヤル・ソブリン号の備砲で、1848年より同市に大切に保管されていた、正真正銘の本物でした。

このセレモニーに関する記事はこちら、
Trafalgar cannons fired to mark 200th anniversary

クスバート・コリングウッド提督(海軍中将)は、1748年9月26日にニューカッスル生まれ、艦長であった親戚を頼り13才で候補生として海軍に入り、1779年6月に海尉艦長、翌1780年3月に艦長に昇進、海尉艦長として指揮したH.M.S.Badger、続くフリゲート艦H.M.S.Hinchinbrookとも、実はホレイショ・ネルソンの跡を引き継いだものでした。
栄光の6月1日海戦、セント・ビンセント岬沖海戦で勲功をたてた後、1799年に海軍少将に昇進、1804年に中将、1805年のトラファルガー海戦でネルソン艦隊の次席指揮官をつとめます。
その後1805年から地中海艦隊司令長官の職を引き継ぎますが、病を得、1810年3月7日メノルカ島のポート・マオン沖に停泊したVille de Paris号上で病没しました。

200年後の3月7日にニューカッスルで行われたセレモニーには、海兵隊軍楽隊が市内をパレード、H.M.S.Cumberlandも寄港するなど盛大に行われたとのことです。

英国に住んでいればこのような行事も事前にわかったのでしょうが、海の彼方にいると行事が終わってから書かれた記事でやっと知るので、出遅れてしまうのが残念です。
せめて当日にわかっていれば、翌日朝の衛星放送のBBCニュースあたり試しに録画してみるという手もあったのでしょうけれど。

ちなみにこのセレモニーに参加したというH.M.S.Cumberlandは1986年建造のフリゲート艦で、第二次大戦時の重巡洋艦ではありません。
現在のH.M.S.Cumberlandは11代目、コリングウッド提督時代にも同名の74門艦が存在することから、なにか提督にゆかりが?とも思いましたが、調べた限りでは関わりを探し出すことはできませんでした。


2010年03月14日(日)