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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
カティーサーク、復活へ

今年5月21日の炎上から半年。11月22日の英国BBCニュースで、カティーサーク号復元のその後が紹介されました。
…というニュースが、米国パトリック・オブライアン・フォーラム(掲示板)で紹介されていました。
2週間遅れとなってしまいましたが、この記事をご紹介します。
記事のタイトルは「Cutty Sark rises from the ashes」…日本語訳だと「焼け跡から蘇るカティーサーク」?
原文URL http://newsvote.bbc.co.uk/1/hi/uk/7105813.stm

カティーサーク号は現在、復元作業中です。
9月頃に、復元可能かどうか調査中という記事をご紹介したあと、調査結果発表記事の発見を私はミスってしまったようですが(すみません)、結論から言うと、「異なる部材から構成された複合構造が幸いして、カティーサークの復元は可能」との結論が出たとのこと。

火災時の熱は1,000度に達したものの、鋼鉄製のフレームにチーク材の外板という複合構造がカティーサークを救ったようです。
専門家いわく、完全な鋼鉄船であれば火災時の熱で部材が変形し、復元は不可能だっただろう。木造船であれば、フレームまで完全に焼け落ち、全てが失われてしまっただろう、外板が木製であったおかげで、鋼鉄製フレームの変形はミリ単位の修正で済んだ、とのこと。
木造甲板の一部は焼け落ちてしまいましたが、この部分は腐食がひどく、元から張り替える予定だったところ。
外板、甲板の50%と様々な艤装は火災前に取り外されチャタムの工廠に保管されていたことから、建造当初の部材のうちこの火災で失われたのはわずか5%で済んだのだそうです。

現在の問題は復元費用。
この火災事故のために、900万ポンド(20億7000万円)の追加補修費用が発生、火災の直後に全世界から120万ポンド(2億7600万円)の寄付金が寄せられたものの、現在まだ500万ポンド(11億5000万円)が不足しているとのことです。
このため映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のスタッフが、11月23日にグリニッジのカティーサーク号復元現場前でチャリティ・イベントを企画、様々な品がチャリティ・オークションに出品されたとのこと。
この映画を作成したディズニーの担当者いわく、カティーサークはロンドンのみならず、英国と世界の海の歴史に大切な船、過去の栄光を取り戻す、という点でカティサークとブラック・パールは共通点がある、のだとか。
このニュースは、やはりBBC、
http://www.bbc.co.uk/london/content/articles/2007/11/27/greenwich_pirates_feature.shtml
と、ザ・ガーディアン紙
http://arts.guardian.co.uk/art/heritage/story/0,,2215013,00.html#article_continue
から。


2007年12月08日(土)