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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ピレネー山脈の熊

絶滅の危機に瀕しているピレネー山脈の熊を救うべく、スロベニアはフランスに雌4頭、雄1頭、計5頭の熊を送ることになりました…というニュースはこちら↓
http://uk.news.yahoo.com/19042006/323/slovenia-catch-bears-replenish-numbers-france.html

フランス・スペイン国境のピレネー山脈では、野生の熊が減少を続け、このままでは絶滅も。
そこでフランス政府は、まだ自然も豊かで熊の数も豊富なスロベニアから、熊のお嫁さんと、お婿さんをもらうことにしたのです。

これに対して地元は、羊が襲われると猛反発。
そもそも、ピレネーの熊がこれほどまでに減ってしまったのは、山地に放牧された羊を襲う熊を撃ち殺していった結果です。
何年か前にも余所からの熊を放したことがあるのだそうですが、この熊はその後、羊を襲ったかどで撃ち殺されてしまったとか。
野生動物保護か、羊の放牧か、ピレネーでは大問題になっているそうです。

スロベニアから送られた熊を撃ち殺させるわけにはいかないフランス政府は、地元の理解を得るべく、熊を観光に利用できないかと考えているそうで…うーん。

南フランスでしょ? ツーロンからピレネーまで熊道中すれば? すばらしい観光対策になると思うけれども。いかがでしょう?
フランスのオブライアン・ファンは、ぜひ政府にこの提案を行うべきだと思います…え?

熊が町中を歩いていても、熊使いがついていれば、人々は当たり前のように認めていたのでしょうか?
それとも、昔はピレネー山中にも他の動物がたくさんいて、熊は放牧羊を襲う必要がなかったのか。
いずれにせよその時代、熊は人間と羊と共存できていたことになるのでしょう。

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友人に面白いページを教えてもらいました。

Coast Guard Mascots
http://www.uscg.mil/hq/g-cp/history/Mascots.html
U.S.Coast Guard(米国沿岸警備隊)の艦上マスコットを紹介したページ。

初めて人間が海に出た千年以上むかしから、人は船に動物を乗せていた。食用、戦闘用、はたまた純粋な航海仲間であったり。
米国沿岸警備隊でも、この伝統にのっとり、ほ乳類や鳥を航海に同道している。
これらの動物たちは、艦の名簿に名前を記入され、軍服を支給され、医療記録や懲罰記録にも名前を残している。
その活躍によって、昇進したものも。

というような紹介文とともにさまざまなマスコットが登場するのですが、
例えば、2番目に登場する、沿岸警備隊エリザベス・シティ基地のゴールデン・レトリバー「ターク(Turk)」は、チーフ・ボースンズ・メイト、すなわち下士官としては最高のランクにあり、当直任務もこなしている。…うーむ。

アラスカに所属のRevenue Cutter(…は密輸監視船で良いのかしら? 200年前の小説ならそうなんですけど)Thetis号には、驚くほど多彩な動物たちが乗り組んでいたようです。
通常の犬、猫(この2匹がとても仲がいい)の他に、ブラックベアーまで。
この熊さん、沿岸警備隊史上最大の艦上勤務者だろうとキャプションがついています。
艦上に熊!…それは少々キケンでは?

でも熊をマスコットにしていたのは、米艦だけではないとのことです。
英国艦にも熊はいたらしいですし、それどころか、英国巡洋艦ではガゼル(…ってアフリカ・サバンナのあのぴょんぴょん跳ねる鹿の親戚みたいなの)を飼っていたらしく…大丈夫かしら、甲板を跳ね回ったりしないのかしら。
アフリカの植民地をめぐって、列強が勢力を拡大していた時代の話ですけれど。
この時代、ロシア艦には豹がいたと言います。

ほんとうに、こういうことって、日常茶飯事だったんでしょうか???

Kさま>Hさま>ご紹介ありがとうございました。


2006年05月19日(金)