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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
シャンテで映画

毎晩、フィギュアスケートの録画に振り回される日々を送っている葉山です。
しかし、どういう差配か、水曜日ってフィギュアスケート無いんですね。先週も、今週も。


先週は珍しく早めに仕事も上がったので、これぞ「映画に行け!」という天の声だと思って日比谷シャンテに走りました。
「僕が9才だったころ」という韓国映画です。

1970年代の韓国の地方都市が舞台、ガキ大将の3年生ヨミンのクラスに、ソウルから、アメリカ帰りだという女の子ウリムが転校していくる。
ヨミンとウリムと、クラスの仲間たちの他愛のない…けれども本人たちにとっては一大事な、日常が描かれます。

韓流はドラマチックなものが多いですが、私はこういう、日常の些細な人間のふれあいを描いた韓国映画って結構好きで。
効果音とか間の取り方とかの感性が近い…とくに、鳥の声とか虫の音とか風や雨や…そういう自然の描き出す間が、日本人の感性にもアピールするんです。

この映画、原作が韓国ではベストセラーで、人々を少年少女時代に誘いヒットしたそうです。
日本でも同じ思いを抱かれる方は多いでしょう。よく似てるんですよ、小学校が。教材用の巨大なそろばんがあったり、木製の三角定規、分度器、コンパス、職員室に入る時のおじぎの仕方…とか、日本の70年代の小学校と全く同じで、こんなに似ているものかしらんとびっくりします。

でも…、
だからこそ気づいてしまった。
私はこんなに純粋な小学生ではなかったし、70年代の日本はすでに近代化の弊害が出てゆがみ始めていたんだなぁということに。
この映画…、たぶん、日本だったら60年代に小学生だった方には懐かしいんじゃないかと思います。
私が70年代でも東京の小学生だったことは多少、この差異に関係するのかな。ソウルから転校してきたウリムは結構複雑な性格の子で、私にはむしろ彼女の方がわかるんです。

最近の子供が防犯ブザーを下げて歩いていて、学校でも「大人を疑え」と教えなければならないのは、子供の世界を害するものだ、嘆かわしい…という論調はよく聞きますが、それって何も今に始まったことじゃないでしょう?
「しらないおじさんやおばさんに、とつぜん『たいへんだよ。おかあさんが交通事故にあったんだ、いっしょに病院へいこう』って言われてもついていってはいけません」という教育は私も受けてましたし、「小学○年生」という学習雑誌にも載ってました。
今の子たちが持ってるのより一回り大きくて重い防犯ブザーは、私も持ってましたよ。塾やらおけいこやらで、真っ暗な夜道を一人で帰ることがけっこうあったから。

過激派の爆破事件が多発して、電車に忘れ物の紙袋でもあれば爆弾じゃないかと疑って、
あさま山荘事件が一日中、生中継されていて、血だらけで運び出される機動隊員を見てしまって、夜のニュースでその人が死んでしまったと聞いた時にはとてもショックでした。
ウルトラセブンやキカイダーや、子供番組のヒーローがみんな複雑な性格だったのだって、絶対にこの時代の影響ですよね?
それが日本の70年代だったような気がします。

それでもあの頃は、アメリカではよく起こる猟奇な事件を「なんであんなこと起こるんだろうねー」と言ってました。
最近では日本でもよくありますけど。
世の中って近代化が進めば進むほど、おかしくなるんだろうな…なんて。
子供時代の幸福な気分に帰ることを期待して行った映画だったのに、かえって考えこんで帰ってきてしまいましたよ。
同じ結果なら「ホテル・ルワンダ」に行っても良かったか…。

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帰りにシャンテの向かいのイングリッシュ・パブHUBに寄ってみました。
3月31日まで「炎の英雄シャープ」の予告編を上映していると聞いたので。
でもちょうどオリンピック中継の時間だったので駄目なようでした。

シャープのDVDボックス1は今週の金曜日、2月24日の発売です。
CD屋さんでもらい損ねたチラシがあって、取ってきてしまったのですが、DVDは日本語吹替もありなんですね。
シャープの声は寺杣昌紀、ハーパーは西前忠久。どんな感じになるのでしょう?
ゲスト・キャストのところにポール・ベタニーの名前が入ってましたが、ポールが出演するのは最終巻ですから3月24日発売のボックス2です。


2006年02月18日(土)