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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
掌砲長のWOWOW7月31日

先々週、先週とホレイショ(ヨアン・グリフィス)とアーチー(ジェイミー・バンバー)のWOWOWをご紹介しましたが、この海シリーズ(?)来週も続きます。
M&C2回目の放映(吹替版・土曜日30日)と、日曜日31日にはホッブス掌砲長の「カレンダー・ガールズ」が登場。

ホッブスって誰?とか言わないでくださいね(仰る方多いと思いますけど…泣)。
「ホーンブロワー」第2シリーズ「反乱」と「軍法会議」に登場した、レナウン号の掌砲長です。
最後までソーヤー艦長に忠実で、ずっとホレイショを睨んでいたあの金髪の人。
演じていたのはフィリップ・グレニスター。

「カレンダー・ガールズ」はヘレン・ミレン&ジュリー・ウォルターズ主演の上質な英国コメディ映画。昨年の私のベスト3に入るお気に入りです。映画そのものとしてもおすすめ。

掌砲長、ではないフィリップ・グレニスターが演じているのは、気の良いカメラマン、最初出てきた時に「あれっ?この人…」と思って、「どっかで見た、どっかで見たよ、誰?」とずーっと気になっていて、でもあちらではやぶにらみの掌砲長、こちらでは気のいいカメラマンなのですぐに繋がらず、上映中う〜っと唸り続けたあげく、エンディングのキャスト一覧をみて「あーっ!掌砲長!」って叫びだしそうになりました。
役柄もさることながら、時代劇と現代劇でしょう? コスチューム違うと印象も全然違いますしね。
そうそう以前にヒュー・グラントの「アバウト・ア・ボーイ」を見に行った時にも、グラントの友人役が、シャープの部下の狙撃兵ハリス(Jason Salkey)で、彼も現代劇だと全然印象が違うので、私は最後まで唸ってました。


「マスター・アンド・コマンダー(吹替版)」
7月30日(土)20:00〜22:40 WOWOW

「カレンダー・ガールズ」
7月31日(日)18:40〜20:30 WOWOW


ところで、先週の「ギャラクティカ」、金曜日に友人から録画が届き、昨日とりあえず前編を見ました。
これは…私は好みですわ。暗い話かもしれませんけど。

コンピュータが無力化され、植民星の都市や衛星軌道ステーションが次々全滅していく中、40年前の戦争の教訓を忘れなかった退役間近の艦長が指揮し、各システムを独立させ頑固に手動着艦を守り通していた時代遅れの空母ギャラクティカだけが、前編終了時点で生き残っております。
スピーディな展開にもかかわらず、幾つかのエピソードで艦内の人間関係はくっきり出ていますし、よく出来たドラマだと思います。

ジェイミー・バンバー演じるリー・アダマは艦長の長男、本来は別の部隊に配属されていたところが、この非常事態でギャラクティカの指揮下に入らざるをえない羽目に。
けれども艦長である父との間には、離婚した母、事故死した弟をめぐってわだかまりがある模様。前編終了時点では父の命令を突っぱねていますが、さて後編でどうなるか?

あぁそれにしても。
TVシリーズでこれだけ出来るのに、どうしてハリウッド映画になるとストーリーが単純になるのか。
TVは予算が限られて、大爆発などのスペクタクルが出来ない分、ドラマで勝負しようとしているのか。
実はまだ「スターウォーズ3」は見ていませんし、「宇宙戦争」に行く時間は無いと思うので、これはあくまで「バットマン」と先日TV地上波放映のあった「スターウォーズ2」を見た時点での感想なのですが、

「バットマン」は皆さん面白いと仰るし、リーアム・ニースン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン、ルトガー・ハウアー、マイケル・ケインと渋い名優を揃えてくださったら、それだけでも見る価値があると思ったんですけど…、
主演のクリスチャン・ベールや、渡辺謙も含めて、これだけ芸達者がひしめいたら、もっと凝ったドラマが出来るでしょうに勿体ない…、というのが私の正直な感想で。
「あれはアメコミ(アメリカン・コミッック)なんだから、単純明快でいいの。あれ以上複雑な話になったらアメコミではなくなるでしょう」と友人には言われましたけど、私は…どうも納得できない、あぁキャストが勿体ない…と思ってしまう。

そんな状態でTV放映の「スターウォーズ2」を見て、この映画、公開時に劇場で見た時には映像の目くらましにあってストーリーの穴に気づかなかったんですが、お茶の間のTVで落ち着いて見てみると、アナキンがパドメに惹かれていくのも、母の復讐に狂うのも、何か今ひとつドラマ部分の流れに納得がいかなくて、これって今公開中の「スターウォーズ3」では解決しているんでしょうか?
まぁそれは、スターウォーズ3を見てから…の話ですね。劇場が空いてから行こうと思っているので、8月に入ってからかしら、これも。

ところで、
「バットマン」でまたまたリーアム・ニースンが東洋の鎧まがいを着ていらっしゃいましたが、
この方…本当にキモノ似合いますね。スターウォーズ1のクワイ・ガン・ジンと言い、
でもおそらくは、柔道の稽古着みたいなキモノより、紺の着流しに方が似合うと思うわ。
次回来日時に、どこかの映画雑誌でそういうグラビア撮影していただけないでしょうか? 私見てみたいんですけど、着流し浪人リーアム・ニースン。


…という馬鹿な話は置いて、
「ナルニア国物語」のアスランの声、リーアム・ニースンで決定になりましたね。
一時はブライアン・コックス(「トロイ」のアガメムノン、または「シャープ」のホーガン少佐)という話もあったんですが、最終的にニースンに決まりました。

ラッセル・クロウ=アスランという話は消えて、ちょっと残念。
でもラッセルは9月の「シンデレラ・マン」公開時に、妻役のレニー・ゼルウィガーとともに来日するそうです。
「シンデレラ・マン」は、興業収入や主演の大暴れ騒動はともかく、映画そのものの評価は米国では非常に高いので、私も公開を楽しみにしています。
映画の音楽を担当したのは、アイリッシュ・ミュージックでは有名な作曲者だそうです(今回のラッセルの役はアイルランド系アメリカ人)。こちらも期待しています。

9月には、ホーンブロワーことヨアン・グリフィスの「ファンタスティック・フォー」も公開になります。これも原作はアメコミです。
全米興業収入は、公開週が1位、2週目は新規封切のジョニー・デップ「チョコレート工場」には首位を奪われたものの、「宇宙戦争」「バットマン」を抑えて3位健闘中…と、去年アーサー王がコケたことで先行き心配だったヨアンのハリウッド・デビューも、なんとか安泰かしら? とりあえずほっと一息。

今月発売の映画雑誌に秋以降の話題作が紹介されていましたが、
「ファンタスティック・フォー」「シン・シティ」ともに、SF話題作に挙げられていました。
「シン・シティ」にはアーサー王だったクライブ・オーウェンがご登場です。というより、世間一般的にはフロドことイライジャ・ウッドご登場と言うべきか。いや…ミッキー・ロークとかルトガー・ハウガーとかいう好みの方もあるでしょうけれども(苦笑)。

あぁいけない。あまり外国にばかり目を向けていないで、「亡国のイージス」読んで予習しなくっちゃ。
TVドラマ「海猿」は相変わらずクオリティが高いので、楽しみに毎週見ています。


2005年07月23日(土)