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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
「M&C」はホーンブロワーへの追い風

英国でも公開の始まった「M&C」こちらはなかなかのヒットのようです。
さすがに海洋王国の伝統ある国ですね。

The ruler of the waves

インディペンデント紙のこの記事は、この映画のヒットと英国海洋小説の伝統について論じています。
興味深いのは最後の部分、
M&Cのヒットは、ITVのホーンブロワーには追い風となるだろう。ドラマ製作に対する米国からの出資が増えるであろうし、作品もより広く売れる。
ホーンブロワー・シリーズのプロデューサーであるアンドリュー・ベンソンは、この時代の海軍を舞台にした小説の魅力について、「忠節と義務を尽くすこと、水火をも辞せず仲間たちと共にあることが、現代というモラルの不確かな時代に生きる人々を惹きつけているのだ」と語る。このような古風な美徳が、読者の琴線に触れ、映画のスクリーンを通して人々に新鮮に映るのだ。

その他の記事のご紹介

Man of the world wielded a pen for Master

脚本家John Colleeの紹介記事。いずれ、10巻の日本語訳が発売になった後に、先日ご紹介したもう一本の記事とともにご紹介したいと思います。
僻地医療にたずさわっていた経験を持つColleeは、マダガスカルの石油会社の掘削現場に常駐医として勤務した経験から、世間から隔絶され危険の多い現場で働く男たちは、互いに対して時に驚くほど優しくなれることがあるのだと言い、当時の経験がサプライズ号の乗組員たちを理解するのに役立ったと語っているのが印象的です。

Lee Smith on Master and Commander

映画編集者の専門誌より、「M&C」の編集担当Lee Smith氏のインタビュー。
この記事は最大のねたばれです.
さすがに私も途中で読むのを止めました。続きは映画を見てからにしようと思っています。要約はですから、来年の3月ということで、あしからずご了承くださいませ。
私は、ストーリーがねたばれしてしまうのは、気にしない人なのですが、この記事は「監督と撮影と編集がどういう意図でこのカットを撮ったか」「どのような意図で敢えてこのシーンを残し、次のシーンをカットしたか」というような内容に踏み込んでいます。演出の意図というのは、本来観客が画面を見て感じるものだと私は思っているので、これだけは先に先入観を植え付けられたくないと思ってしまいました。


2003年11月26日(水)