無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年08月12日(木) またまた詐欺メール……しつこいってば。

 しげの話によると、鴉丸嬢のウチに遊びに来た「劇団改FREE’ズ+」の冨田嬢(今度の芝居でダンス協力して頂いている)、私が貸している夢野久作DVD3本立てを見て、いたく興味を示されたとか。「借りたがってたみたいだけど、貸してもいい?」ということだが、否やもないことである。
 かつて貪るように読んだ幻魔怪奇の作家たち、夢野久作、江戸川乱歩、横溝正史、小栗虫太郎、久生十蘭、海野十三、城昌幸、渡辺啓助、渡辺温、稲垣足穂、橘外男、大坪砂男、中井英夫、香山滋、山田風太郎、澁澤龍彦etc.etc.……。彼らは決して埋もれたまま消え去ってよい人たちではない。
 直接小説にではなく、映画というフィルターを通してではあっても、その世界に触れ、魅了され、自ら「妖しい人」となる人がどんどん増えていくことが、彼らが後世まで「生きていく」ことになるのである。
 でも、小説の方は軒並み絶版ってのも多いんだよなあ(T.T)。
 ……そう言えば、なんで最近のヤオイ少女を私がなかなか好きになれないかって言うと、美少年趣味のバイブルとも言える稲垣足穂の『少年愛の美学』や『A感覚とV感覚』とか、全然読んでなかったりするからなんだよな。美少年に対する感覚が、アレを読んでる人とそうでない人とではまるきり違うのである。少年愛ってね、最も純粋だけれども同時に最も実利的なものなんですよ。


 昨日の日記に書き忘れていたが、「ガスト」で食事した時、+eで「バカ度診断」というものもやった。二人で勝負して、バカな方が勝ちというミもフタもないものであるが、おかしなことに、出されたクイズ、私は全問正解でしげは間違ってばかりだったのに、バカ勝負に勝ったのは私の方だったのである。
 「時速40キロで走る車が10キロ進むのには何分かかるでしょう?」
 こんな質問にもしげは答えられないくらいアタマが悪いのだが(一応時間をかければ計算できるのだが、3分くらいかかる)、それでどうして正解した私の方が「バカ」と診断されるのか、あの機械、「プラスe」とか言ってるけど、ホントは「マイナスe」なんじゃないかとか、疑わしくなるのである。みなさんも、「ガスト」のディスプレイにはご注意を。


 昨晩もまた、パソコンの前で椅子に座ったままうたた寝。
 「いつでもどこでも寝られる」が私の33の特技(^o^)のうちの一つであるが、カラダにいいこっちゃないので、今後は控えたい。そのためにはまず、居間に横になれるスペースを作らねばならないのだが。
 午前二時ごろに目が覚めたが、おかげで『ああ探偵事務所』のドラマを初めて見られた。エピソードは「美麗探偵事務所」のお話。演技はみんなヘタクソだけれども、原作をさほど改変することなく、テーマはちゃんと生かしてうまくまとめているのでそう悪い印象はない。美麗探偵事務所長役で、団時朗さんがゲスト出演。かなり恰幅がよくなられているけれど、元気にご活躍のようで嬉しい。去年は『ねずみとり』の舞台にも出演してらしたのだよなあ。福岡で公演してくれたら、素っ飛んで見に行くのだけれど。


 今日はできるだけ寝て過ごす。あまり出来事が多いと、日記に書くことが増えて、それでまた時間が取られてしまうからである。
 朝のうちに、カメの水槽の水替え。玄武と竜宮は洗面器に一旦移して、風呂場で敷き砂を何度も洗うが、水の濁りはなかなか薄くならない。なんとか水をキレイにして、「カメガーデン」(置き石にそういう名前が付いているのである)や水草をディスプレイする。
 掃除には30分くらいかかり、さて、二人を水槽に戻してやろうとすると、洗面器の中に黒い塊が10個ほど沈んでいて、水がえらく汚い。はて、泥や石を一緒に入れたつもりはないのだが、と思ってよく見ると、それは全部カメの糞だった。いやあ、カメZてこんなに大量のウンコを一気にするんだ! これでは2、3日で水が汚れてしまうのも当然である。「週に1回は掃除するように」とカメの飼い方の本には書いてあるが、やはり3、4日に1回は換えた方がいいのだろう。無精ものにはなかなか大変なことである。
 ちょうど今日の『TVチャンピオン』で、「アクアリウム」のスペシャリスト勝負で、汚水槽のリフォーム勝負が行われていたが、手入れをしない人間はここまで何もしないのか、と言いたくなるくらいに水槽を放置しているのである。中の岩に藻だのコケは生えまくるわ、珊瑚は死んでるわ、水は淀んで泥みたいだわ、よくサカナが生きてられているものであった(1、2匹は生き残っていたが、大半は死んだのだろう)。……何だかもう、生き物飼うのにどういうリスクが付いて回るのか考えてないやつって、ブレーンバスターでも掛けてやりたくなるのだが、コーディネーターの方が「生き物を飼う資格なし!」と断言していたが全くその通りである。……「ファインディング・ニモ」が流行ったからって、クマノミ飼いたがるやつは既に根本から考え方間違えてるので、反省するように。
 ……しかし、ウチの中で一番掃除が行き届いているのが「カメの水槽」というのはどうしたものですかねえ(-_-;)。


 昼ごろ起きてきたしげに、麻婆春雨を作ってやる。中辛だったので、しげの舌にはキツかろうと、牛乳で煮込んで卵を絡めて、辛味をかなり取ったのだが、それでもしげ、「辛い辛い」と水をがぶ飲みしながら食べる。もうそろそろオトナの舌に切り替わってくれてもよかろうと思うのだが。
 夕方からしばらく行くのをサボっていた歯医者に。
 明日から盆休みなので、これは行かなきゃ仕方がない。予約外の時間に行ったので、1時間近く待たされる。おかげで待合にあった『サラリーマン金太郎』を4巻まで読んでしまった。さて、1巻読むのにかかった時間は何分?(^o^)
 今日の治療は、今までで一番痛かった。治療してる最中に、歯の中からドロッと何かが流れてきたような気がしたが、気のせいだろうか(~_~;)。

 歯医者からの帰り道、ホームセンターに寄って、カメグッズを物色(またかよ)。
 カメの甲羅に塗るクリームがないかと探してみたのだが見つからず。確かあれはキャナルのペットショップにあったと思うから、今度はそこで探してみよう。手ぶらで出るのも何なので、濾過器のフィルターの詰め替えを買う。


 夕方、広島からこちらに帰省している高校時代の友人のH君に電話をかける。
 同窓会に出るつもりかどうか、聞いてみたのだが、ハガキ自体届いてないとか。高校のころから彼の実家の住所は変わってないのに、ウチの幹事は何やってるのか。まあこの幹事、気はいいし面倒見のイイやつではあるのだが、押しつけがましくて勝手にこちらをヒマと決めつけて同窓会に出ろ出ろと勧誘するので、かえって出る気をなくしてしまうのである。友達に会うのは吝かではないのだが、何しろもう殆ど名前と顔が一致しなくなってるから(^_^;)。当時見てたアニメとかそんなのは覚えてるのになあ。オタクが人として道を踏み外していると感じるのはこういうときである。
 ということをH君に話したら、「オレも同窓会に出るならアルバム見ておかないとな」と来たもんだ。当然、彼も強度のオタクである。私は彼と出会ったときのことを鮮明に覚えているのだが、彼の方はすっかり忘れている。まだ私の方が半身くらい人の道に引っかかっているということだろう(五十歩百歩という説もあり)。


 今日読んだ本。
 江戸川乱歩全集第2巻『パノラマ島綺譚』。
 マンガ、キム・ジウン、古結あかね『箪笥 〜薔花紅蓮〜』
 山田風太郎・せがわまさき『バジリスク 甲賀忍法帖』5巻(完結)。
 原作とは結末がかなり変更されている。でもまあ、いい終わり方だった。アニメも期待。


 タレントのおさるが占い師の細木数子の勧めで、芸名を「モンキッキー」に変更することを正式に発表したが、この名前、「モンキー」と、「金のなる木」という意味の「金木(きんき)」を組み合わせ、画数も考えて「モンキッキー」と命名したのだそうな。てっきり細木さん、『クレヨンしんちゃん』のファンかと思ったのに残念である。
 しかし、細木さんの勧誘の仕方がすごい。「変えなかったら地獄に送る」って、殆ど麻原彰晃じゃん。「落ちる」じゃなくて「送る」だよ? これ、ある意味、脅迫罪が成立しやしないだろうか。私だったら、こんなことを言われたらかえって反発して絶対に改名なんかしないが、芸能人はそうもいくまい。占い師の占いそのものは怖くなくても、占い師に影響を受けているアチラの方やコチラの方のほうがずっと怖い。だからおさるにしてみれば、「改名するしかなかった」というのが現実だと思うが、これが裏目に出ないことを祈るばかりである。
 ……いや、『筋肉番付」に出てる時のおさるって、結構好きだったから。


 迷惑メールと言うかスパムメール、最近は特に手口が巧妙になりつつあるようだが、今日来たのはこんな内容。

> 差出人:********.dion.ne.jp
題名: この間はありがとう♪
> この間は誘ってくれてありがとう♪久しぶりに楽しかったよ(^ ^)
でもかなりドキドキだったけどね(^_^;)
やっぱり主人以外の人と遊ぶのって楽しいね!?
かおりは正直どうだった??今度は私が企画してみるね♪


 つまり、間違いメールを偽装するってやつである。慌てた人が「宛先間違ってますよ」と返信しようものなら、スパムメールが山と来る仕掛けになっているのだろう。……でもなあ、文面見る限り、この差し出し人と、相手の「かおりさん」とは旧知の間柄らしいのである。知り合いのメアド間違えるなんて、普通、あり得るかよ。
 この文面の作り手は、つまり「主人以外の人と遊ぶ」ような尻軽女のフリをして、あわよくばそういう女とお付き合いしたいと日ごろから考えている馬鹿男に「チャンス!」と錯覚させてダマしてやろうという目論見なのであろう。
 まあ、実際に返信してみたら、このあとどんなスパムメールが来るのか、興味がないわけではないが、こういうモノに引っかかっちゃアカンよ、と世間に知らしめることの方が大切である。くれぐれも「返信」などはなさらないように。
 万が一、これが本当の間違いメールだったとしても、どうせ知り合いならこのあともメールのやりとりくらいするだろうから、たかが一通、届かないメールがあったからって、差し出し人が困る事態になることは何もないことに気付こうね。

2003年08月12日(火) もうあまり長く書けません/映画『地球へ二千万マイル』
2002年08月12日(月) ほしのローカス(笑)/『トライガン・マキシマム』7巻(内藤泰弘)/『コータローまかりとおる!L』4巻(蛭田達也)ほか
2001年08月12日(日) 代打日記
2000年08月12日(土) 地雷炸裂/『スヌーピー26 ぼくはどこへも行かない夜』(チャールズ・シュルツ)ほか


2004年08月11日(水) ウソツキは恋の始まり

 掲示板で募集したウチの亀の名字、当選は其ノ他君と二上あやめさん。
 オメデトウ〜! チャッ▽~ヽ(・_・)ノ~▼ チャッ△_(._.)_▲ チャッ▽~ヽ(^-^)ノ~▼
 「玄武亀吉」に「竜宮亀太郎」なんて、食い意地張ってるだけのカメにはもったいない名前だけれど、今後、日記に登場させるときにはいちいち「うちのカメの玄武亀吉は」とか注は入れない。数え方も「二匹」と書かずに「二人」と書く。人なのか亀なのか混乱する通りすがりさんがいないかな〜、というイタズラ心なんだけど、まあ、あんまり引っかかるやつはいないか。
 「食い意地が張ってる」と書いたが、実際、ちょっと間を置くと二人ともすぐにガラスにぶつかって来て食事を請求してくる。モノの本を読むと、1日に、2〜3回食べさせるだけで充分、と書いてあるのに、気がついたら5〜6回は食っているのだ。二人のうち、竜宮亀太郎は臆病者でいつも岩陰に隠れているのだが、気配を感じるものなのか、エサに手を伸ばすと、ものすごいスピードで泳いでくる。臆病なくせに無防備である。しかも食い方が玄武亀吉に比べるとやたら汚くて噛んだエサをポロポロこぼしまくっているのである。こいつ、前世はしげだったんじゃなかろうか。
 飼い始めてひと月、二人とも1.5倍くらいの大きさになった。しげは「コイツらでかくなり過ぎ!」とそんなとこにまで文句をつけるが、カメがでかくなってイケナイということはないので、いいのである(そこの人、ヘンな深読みしない、しない)。


 昨晩は久しぶりの仕事だったせいか、しげ、朝方帰ってきて2時まで高イビキで眠る。
 レディースデイで、しかも招待券も溜まっていたので、キャナルシティまで珍しくも昼間から映画を見に行く。
 夏休みに入って、AMCの窓口にも長蛇の列が出来ていたが、中に入ってみると『サンダーバード』を見に来た客はそう多くはない。やはりたいていの客は『ハリポタ』とかに流れているのだろう。まあ、デート向きの映画じゃないしねえ。
 映画はテレビシリーズの前日譚的造りで、トレーシー家の五男、アランが正式隊員になるまでを描く。員数外と思われていたキャラクターが大活躍するというよくあるパターンで、新味はなかったが、子供連れで見に行くには一番丁度いいかな、という感じ。しかしベン・キングズレーもオスカー俳優だってのに役を選ばない人だ。

 そのあと、店をいくつか回って買い物。
 浴衣を手に入れて以来、しげは髪止めとかに凝り出して、あれやこれやと集め始めている。二つ同じ形のものを見せて、どちらの色が似合うか聞いてくるのだが、色弱の私にはどちらも同じ色にしか見えない。だからそういうものの見立てに私を引きずり回すなって言ってるのに(-_-;)。
 帰り道、ガストで食事。注文したのはロースステーキセット、しげのピンハネ付き。
 久しぶりに店内の「プラスe」で占いなどして遊ぶ。いつもこの手の占いをしげと一緒にすると、しげの方ばかりヒドイ結果が出るのだが、今日は珍しくもしげの方が好調。お互いの恋愛観をおカネに換算するのだが、これが私は一億四千万円くらいなのだが、しげは二億一千万もするのである。まあ、情熱度ってことなんだろうけれど。でも「人生の罰金」を占ってみると、私が一億円以上払わなければならないのに、しげが六千万円ぽっちでいいというのは、なんだか納得がいかないのであった。いや、たかがゲームの端末に怒ることもないのだが。
 「無意識的についているウソを診断する」という、「ウソ発見器」ってのもやってみたのだが、結果は、私が7割5分くらいウソツキなのに、しげは6割くらいしかついていない、と出るのである。どう考えてもしげの方がウソつきまくっているのになあ。
 「これまで浮気をしたことがありますか?」の質問に、しげ、躊躇なく「イエス」を押す。「誰と浮気したんだよ?」と突っ込んだら、「ひ・み・つ」と返事された。なんだよその「間」の置き方は。まあ、墓までヒミツとやらを一生持ってくつもりなら、それはそれで構わんけどね( ̄△ ̄#)。
 レッドキャベツに寄って、水を汲む。「またカメの水? オレのほうが現在進行形で浮気されとうやん!」と文句をつけるが、だからカメにまでヤキモチ焼くなよって。しげにとっては私が他人と喋ること自体が浮気になるので、どうしたって浮気者のレッテルを剥がすことが出来ない。
 浮気と言えば、昨日も一人で映画に行ったら、偶然知り合いの女の子と出会って、お喋りをした(もちろんこれだけである)。つい昨日の日記に書くのを忘れてしまっていたが、そういう出来事をあとから思い出して「そう言えば」なんて言った日には、「何で隠してたの!? やましい気持ちがあるから!?」としつこく問い詰められて叶わない。ただ単に書き忘れてただけだっちゅーのに。この程度でも、しげにとっては「浮気」ということになってしまうのであろうが、面倒臭くて仕方がないのである。……ああ、でもういう「記憶のケツラク」が無意識の「ウソ」ってことになるのかも、かも、かも?


 先日、章子怡(チャン・ツィイー)主演にならないかなと書いていたアーサー・ゴールデン原作の映画『さゆり“Memoirs of a Geisha”』のキャスティングが固まってきたようである。
 主人公のさゆりはめでたくチャン・ツィイー、さゆりをいじめる芸妓の初桃に鞏俐(コン・リー)、さゆりが慕う先輩の豆葉に楊紫瓊(ミシェル・ヨー)という布陣。見事に日本人俳優がいないが、この分だとどうやら製作のスピルバーグ、故・黒澤明監督の遺言である「日本人に英語を喋らせないように」という忠告は確実に無視する意向のようだ。黒澤監督の気持ちはわかるけど、世界配給もしようって映画を日本語オンリーで通すのは商売としては無理があるよな。どうせ『ラスト・サムライ』以上のヘンテコ映画にしかなりゃしないことはハナからわかってるから、何語で喋ろうがカタコトだろうがどうだっていい。
 申し訳程度に渡辺謙の出演も決まったみたいだけれど、キャリア落とすことにならなきゃいいけどなあ。他にも栗山千明や小雪にオファーがあるって話も聞いたけど、スピルバーグにしろ監督のロブ・マーシャルにしろ日本を舞台に映画撮ろうってわりに日本の映画見てないよな。少しはタランティーノを見習え。鈴木杏とか小西真奈美、深田恭子、加藤夏希、蒼井優、市川由衣、伊東美咲、釈由美子、いくらでも候補者はいると思うけどなあ。


 北海道石狩市の佐々木多恵子さん殺害事件、犯人の私立高校1年生男子、やっぱり佐々木さんの長男に中学時代にいじめられていたそうな。「カッターで肩を切りつけられたり、(壁に)頭をぶつけられたりしたこともある」というから、かなり陰湿なイジメだったのだろうが、どうして今頃になって復讐を思い立ったのかと言うと、「中学の卒業アルバムを見ているうちにそれを思い出し、次第に腹が立ってきた」のだそうな。
 「佐々木さんが死ねば中学時代にトラブルがあった(佐々木さんの)長男が悲しむと思った。(佐々木さんに対しては)今は悪いことをしてしまったと思っているが、自分をいじめていた長男に対してはまだ思っていない」と堂々と言い放っているから、こないだまでの報道にあった「長男がいなかったから代わりに」という話とは随分食い違っている。ただの馬鹿かと思っていたがそうではないのか。
 もしも犯人が最初から「母親の方をターゲットにしていた」というのなら、この復讐、辛辣というか、胸糞が悪くなるくらいい陰険である。被害者の長男は、まさか自分がイジメたことで母親を殺されるとは思ってもみなかっただろう。これからは「自分のせいで母親が殺されたのか」と、一生後悔し苦しみ続けることになる。これは本人を殺すよりもずっと復讐としての目的を果たしていると言えるかもしれない。
 粘着質の人間に関わると、いつまで執着されるかわからんという見本のようであるが、出会いは偶然であることが多いから、逃げようったって逃げようがないのである。しかし、事件そのものが起こらずにすんだ可能性は決して低くはない。
 生徒の代理人の弁護士によると、生徒の母親も「息子がいじめられていたので、中学の担任教師に相談した」と話したとか。これも「いじめはなかった」と先日発表していた学校側の答弁とは真逆である。結局は学校のコトナカレな姿勢が、犯人の思い込みを助長させたとは言えまいか。少しずつ、少しずつ、この犯人が狂っていった可能性だって充分にあるのだ。
 「いじめが原因にあった」「学校が対策を取らなかった」となると、この犯人、情状酌量の余地が出来てしまう。しかし、中学卒業後4ヶ月も経って復讐、というところに私はどうしても引っかかりを感じないではいられない。推測だが、そのあたりの粘着質の背景に、日頃から奇妙な言動があったとか、やはり何か心に病気があったと診断されるような状況があったのではなかろうか。
 そういう点に周囲が気付いて何らかの「治療」が行われていたら……。言っても詮無いけど、少年犯罪の原因の一つに、いつだって「オトナの見て見ぬふり」があることは疑いようもないと思うんである。……タメイキ。

2003年08月11日(月) 水がまた来る/『さちことねこさま』1巻(唐沢なをき)
2002年08月11日(日) 島田賢志君、元気?(読んでねえって)/DVD『∀ガンダム�供〃邯�蝶』/『キカイダー大全』(岩佐陽一編)ほか
2001年08月11日(土) 代打日記
2000年08月11日(金) 小心者は女房に内緒で寿司が食えるか?/『冥王と獣のダンス』(上遠野浩平)ほか


2004年08月10日(火) 本名、また変わりました(T∇T)。

 しげ、結局、朝まで帰って来ず。
 なんでも鴉丸嬢と、シンミリした話までしていたそうな。しげも鴉丸嬢も、決して裕福とは言えない家庭に育っているので、つましい話はいくらでもある。具体的なことはあまり書けないが、聞けば「お前たちゃ闇市世代か」と言いたくなるような話もいっぱいだ。しかも自分たちのことだけでなく、時として他人さまのことまで気にかけているのだから、そんな余裕があるのか、まずは自分たちの足元をしっかりと固めることの方が先決じゃないかと思うのである。
 「これから子供ができたとしてさあ、誕生日のプレゼントには、せめて3000円くらいのものはあげたいよね」って、月収いったいいくらなんだ。物価が30年は逆行してないか。
 不況だとは言え、がむしゃらになって働けば、20代でも月に15万から20万は稼げるはずである。贅沢したり、遊んだりしなければ、子供の喜ぶものを借金せずにプレゼントすることだって可能なのだ。それができない親はそもそも親になる資格がない。
 パチンコに行ってる間に子供を車の中で死なせてしまうような馬鹿親のことを嘆いたところで仕方がない。まずは自分がそうならないよう、ハラを括っていかなきゃならないだろう。


 帰宅したしげを休ませる間もなく、車を運転させて区役所に向かう。昨日父から頼まれた戸籍謄本を取りに行くのが目的。
 しげは「眠い眠い」とブツブツ言ってたが、出かけることは分かっていたのだから、ちゃんと夜には帰ってきて、寝ておけばよかったのである。
 「だったらいいよ、わざわざ送ってもらわなくても」と言うと、「送るよ、送ればいいっちゃろ!?」と逆ギレされる。逆ギレするくらいなら、最初から素直に送ればいいのに。
 謄本を取って驚いたのは、以前は手書きだったものが、いつのまにか印刷に切り替わっていたことだ。それはそれで構わないのだけれど、よく見ると私の名前の漢字の「字体」が違っている。つまり私は、私の知らないうちに本名が書き換えられていた、ってことになるのだが……って、ちょっと待てコラ、仮にも役所がそれでいいのかよ。それって、こっちが本名書いたら、本人として認めてもらえないってことじゃんかよ。
 でも、ここで文句をつけて時間を食うと、またしげがキリキリしそうだったので、苦情を言うのは諦めた。まあまた何かの機会に訂正してもらうことはできるだろうし、できなくても名前なんて所詮、記号だからどうでもいいのである。
 ……つかさ〜、私の本名って結構珍名なんで、やたら書き間違えられるんだよね〜、だからも〜、人は自分の思いたいようにしか人のことを認識しないんだな〜って、悟っちゃってっからさ〜、みんな好きなように書けば〜? みたいな感じでとうの昔にヤケになっているのである。
 謄本には当然、しげの名前もしげの両親の名前も載っているのだが、それを見てしげが目を丸くしている。「どうしたんだ?」と聞くと、「母さん、こんな名前だったんだ!」
 誤解のないように解説しておくが、しげは別に母親の名前を知らなかったわけではない。知ってはいたが、亡くなったのがしげが5歳の時だったので、字でどう書くかまでは覚えていなかったのである。
 でも、婚姻届出すときもしげは同じこと言ってたんだがな。多分また10年くらい経ったら、母親の名前を忘れてしまっているだろう。

 父に謄本を渡した帰り道、「はかた文具館」に寄って「認印」と「訂正印」を注文する。さっきも書いた通り、私の本名は珍名なので、ほとんど三文判で売ってた例がない。しげが職場で訂正印がほしいと前から言ってたので、思い立って作ってもらうことにしたのである。……つか、なんでしげは今まで自分で注文しなかったのかな。
 しげの旧姓も実は珍名である。しげは以前、「鳳啓介と京唄子みたいに、離婚と結婚繰り返して、記念日たくさん作らん?」とか言ってたのだが、そのためには改めて旧姓の印鑑を作らなければならないので断念したのである。つか、そんな理由で離婚しようとするなって(-_-;)。

 今日読んだ本。
 マンガ、小林よしのり『ゴーマニズム宣言 EXTRA』1巻。
 横山光輝『音無しの剣』。
 矢也晶久『なんだかコワレ丸』6巻(完結)。
 天樹征丸・金成陽三郎原作、さとうふみや作画『金田一少年の事件簿』3、4巻。


 『キング・コング(1933)』(間にクロマルが入ることで、悪名高きリメイク版『キングコング(1976)』との区別が付くようになっている。これを忘れるとマニアからえらく叩かれてしまうので、気を付けないといけないのである)のヒロイン、フェイ・レイが、8日、ニューヨーク・マンハッタンの自宅で死去、享年96。
 『キング・コング』の悲鳴女優(あちらでのニックネームが“The Queen of Scream”である)としてあまりに有名になってしまったために、モノの本を紐解くと、他の作品が忘れられて不遇の女優であったように書かれている記述も多い。確かに『キング・コング』以降、彼女のセックス・アピールばかりが重宝されて安手のスリラーとかに起用される例も多かったようだが、50年代には中年の自然な演技派女優として、カムバックを果たしている。『ペリー・メイスン』や『ヒッチコック劇場』『ハワイアン・アイ』などのテレビ出演も多い(ちなみに、リメイク版でのヒロイン、ドワンを演じたジェシカ・ラングも同様の運命を辿り、カムバックに時間がかかった)。
 それでも私が見ているフェイ・レイ映画は『猟奇島(1932)』と『キング・コング』だけなので、その匂うような美しさばかりが印象に残る。苦労はしたかもしれないが、『キング・コング』に出演したことを後悔はしていないのではないか。あちらの小説を読んでいると、たまに「フェイ・レイのような悲鳴」という表現に出くわすことがあるが、それくらい、彼女の恐怖の表情と声は、人々の心をつかんで離さなかったのだから。
 現在進行中のピーター・ジャクソン版『キング・コング』は、1976年のリメイク版のときと違って、ヒロインの役名もオリジナル版と同じ「アン・ダロウ」(演じるはナオミ・ワッツ)である。これを見た彼女の感想をぜひ知りたかった。あれから70年を経てようやく、スリラーやモンスター映画に出演することが決して女優としての格を落とすことにはならなくなった現状を、喜んでいてくれたらいいと思うから。
 遺作はヘンリー・フォンダ主演の法廷もの、『冤罪』(1980/劇場未公開・テレビムービー)。ビデオ屋かどこかに置いてないかな。


 夏も中盤に入って、映画興行の成績も大方、結果の予想が見えてきている。
 何と言っても一人勝ちしているのは、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』で、累計興収が100億円を突破、まだまだ数字は伸びると見られる。続くのは『世界の中心で、愛をさけぶ』で、来週までに80億円到達の見込みだそうな。この二つまでに届くか届かないか、というのが『ポケットモンスター・アドバンスジェネレーション』と『スパイダーマン2』、先週までの興収が『ポケモン』が公開4週間で27億円、『スパ2』が公開5週間で45億円である。『シュレック2』と『キングアーサー』がこれに続いて、ここまでで全体の興行収入の8割以上を締めているというのだから、あとの作品の成績は推して知るべしである。『スチームボーイ』の無視のされ方は、大友克洋神話が完全に崩れ去ったことを意味はしないか(つか、そんなもんあったんかいって感覚なのだが)。この分だと15億にも届かないような気がする。
 あとは先週初登場の『リディック』が公開2日間の興収で既に2億円弱とまずまずのスタート、最終的には興収15億円以上になろうかというところ。『金色のガッシュベル!! 101番目の魔物』は5位デビュー、注目の『サンダーバード』は7位デビューで、両作とも興収10億円見当というところで、まあ、上位作品の牙城を崩すところまでは行きそうにない。けれども、『ガッシュ』は充分奮闘していると言えるだろう。それに引き換え、『サンダーバード』の不振ぶりはちょっと予想外だった。いや、つまんないだろうとは思いながらも一応見に行くつもりではいたから(どうしようかなあ)。なんと本国アメリカでもベストテン入りできずに大コケ中なので、やっぱり企画から何か間違ってたんだろうなあ、なんでもかんでもリメイクすりゃいいってもんじゃないよ、と判断するしかない。私はオリジナルの『サンダーバード』は黒柳徹子と大泉滉目当てで見ていたので、マリオネーションでも吹替えでもない『サンダーバード』には魅力は殆ど感じないのである。

 それにしても毎年思うことであるが、映画好きを標榜していながら、その年の興行収入上位の作品を劇場で見ていない場合って、すごく多いんだよね。あとでテレビ放送で見たりはしてるけど。例えば今回も、『ハリポタ』と『セカチュー』は“まだ”見ていない。理由はいつも「しげが見たがらないから」であるのだが、『スパイダーマン2』も『シュレック2』も、しげはそんなに見たがってはいなかったのだ。
 いや、ヒットした映画が必ずしも面白いとは限らない。しかし、いやしくもモノを作ろうとする人間が、“あえてヒット作を避ける”態度を取るというのはどんなもんかと思うのである。しげの演劇の師匠は、火野葦平とも交流の深かった劇作家の鶴島正男先生であるのだが、「芝居を見るのは素人だ。素人に分からない芝居は一人よがりなものでしかない」ということを強調されていた。忘れっぽいしげでも、そのことは覚えているはずである。自分の好みは好みとして、その国、その時代における人々のニーズを全く無視して芝居を作ろうというのはエンタテインメントを目指す者としては明らかに間違っているだろう。しげの、「嫌いなものを好きなふりはしたくない」という意見自体は間違ってはいない。多分、『ハリポタ』も『セカチュー』も見ればかなりつまらないのだろう。
 けれど、ならばその「つまらないもの」がヒットしている理由は何なのか、「つまらない」と感じている中にも実は「面白いもの」、人々の心をつかむ何かがあるのではないか、それは確かめておかなきゃならないことではないのか。そうでなければ、自分たちの作るものが、人々に何らかの形で訴えかけるものには決してならないと思う。


 というわけで、夜になって、しげを置いてきぼりで天神東宝まで『世界の中心で、愛をさけぶ』を見に行く(ホントはしげは仕事です)。
 公開15週目で、平日の最終回だというのに、劇場内にはまだ三、四十人ほどの客がいた。こりゃ本気でヒットしてるんだなあ、と感心。恋愛モノなんていつの時代でもあるありふれたものだろう、と思われる方もあろうが、そういった中でも時代のニーズとぴったり一致した「当たり年」ってのはあるのだ。
 予告編は『感染/予言』(『予言』はつのだじろうの『恐怖新聞』の映画化)、『NIN‐NIN ハットリくん・ザ・ムービー』『ゴジラ FINAL WARS』『笑の大学』『ハウルの動く城』など。
 『笑の大学』はあの傑作戯曲を映画としてどう構成するんだろうと心配の方が先に立っていたが、どうやら「笑の大学」の舞台も映像化するようだ(戯曲版を知らない人のために簡単に解説すると、戦時中、「笑の大学」という名前の軽演劇の座付き作者が、警察に台本を検閲されて削除、改訂されるたびになぜか芝居が逆に面白くなってしまうというストーリーの、三谷幸喜作のシチュエーション・コメディである)。「おみゃあさまはお宮でないか」「さるまた失敬」のあのしょ〜もなくも楽しいギャグはちゃんと踏襲されるようである。映画も傑作になってくれるといいなあ。
 『ハウル』はついに倍賞千恵子、美輪明宏の声が聞けたが、この二人は声優経験も何度となくあって手馴れたものであった。でもキムタクの声はまだ流してないんだよね。……不安材料があるのかな〜(^_^;)。

 で、本編の映画はというと、ところどころ“つまずく”ところはあるものの、かなりよくできたホンになってはいるのだった。ああ、これなら結構なオトナも泣くでしょ、という印象。ちなみに私もやっぱり泣いてしまったのだけれど、「人死に」のある映画では私はほぼ泣くので、映画の出来とは関係なし。
 不満は「愛の奇跡」を描ききれていない、ということ。こういう大時代的なメロドラマは思いきって大ウソをついた方がいいのである。白血病をリアルに描く気がないのなら、なおのことである(だって死ぬ間際までヒロイン、血色よくてツヤツヤしてるんだもん)。
 台本のセリフそのものに力がないのも、弱点か。山崎努の「生きてる者にできることは、死んだ者の後始末をすることだけだ」ってセリフはなかなかよかったんだけれども。

 帰宅途中、しげの店に寄って遅目の夕食。
 レジで代金を渡すと、しげまで「千円“から”お預かりします」なんて言いやがった。嗚呼!(T∇T)

2003年08月10日(日) 二元論の陥穽/『魔法先生ネギま!』1巻(赤松健)/『金田一耕助ファイル6 人面瘡』(横溝正史)ほか
2002年08月10日(土) 映画ファンってどこにいるの?/DVD『∀ガンダム�機|狼絽�』/『アフター0 著者再編集版』1・2巻(岡崎二郎)ほか
2001年08月10日(金) 代打日記
2000年08月10日(木) トマトの罠/『太陽がいっぱい(リプリー)』(パトリシア・ハイスミス)ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)