無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年08月11日(日) 島田賢志君、元気?(読んでねえって)/DVD『∀ガンダム�供〃邯�蝶』/『キカイダー大全』(岩佐陽一編)ほか

 今日もまた出張。
 車で送ってもらおうと思ってたのだけれども、しげ、めんどくさがる。
 『外、暗いよ。雨も降りそうだから送ってくれん?」
 「雨、降ってないよ。電車の方が絶対速いから行って来なよ」
 「電車は途中までじゃん。現地までの足がないし」
 「乗り換えのバスがあるよ。ちゃんと知ってるもん」
 しげの言葉を信用して、電車で現地に向かうが、駅を降りてみると乗り換えのバスなんてない。しかも雨も降り出した。しげの適当なウソに騙されたのだ。
 遅刻するわけにはいかないので、タクシーを拾う。この分のタクシー代はしげに請求してやるぞ。

 帰りにバス停で偶然、知り合いの女の子たちに出会う。
 「こんなとこで何してるんですか?」と驚かれるが、確かに、ここは「こんなところ」だ。仕事がらみなんで具体的には書けないんだが、普通、私のような職業の者がいる場所ではない。案の定「仕事で」と言うと目を丸くされる。
 すぐバスに乗らなきゃならなかったんで、たいして会話もしなかったが、実は知り合いと言っても顔をあまり覚えていなかっので助かったのである。ただでさえもの覚えが悪い上に、人の顔があまり見えてないせいなんだが、相手は覚えられてないとわかったら気を悪くするだろうなあ。すまんこってす。
 いや、努力はしてるんですけれどもね。若い女の子って、このトシになるとみんな同じに見えちゃうんでねえ。
 あの、道端で私と出会って無視された経験のある方、私、単に相手の顔が見えてだけなんで、許してくださいね。声かけられたらわかりますから。


 昨日に引き続きDVD『∀ガンダム�供〃邯�蝶』。
 宇宙編に入ると途端につまんなくなるんだよな、これが。と言っても、テレビシリーズ初期の演出が素晴らしかったんで、反作用的に後半のキャラクターのウスさが目につくってことなんだけど。
 テレビシリーズを見るのを途中でやめてたんで、この後半部分は実は今回が初見。だもんでテレビシリーズとの細かい比較は出来ないが、『地球光』と『月光蝶』との間には、相当カットがあるらしい。
 ディアナがいつの間にか埒されてるのは、映画版だけを見ていると確かに戸惑うのだけれど、不思議と説明不足じゃないか、という気が起こらない。やはり「勢い」の演出で見せてしまう点は評価しないとなあ。
 それにしても、どうして今回の敵方、バカばっかりなの?
 アグリッパ・メンテナー、一応オマエ黒幕だろう、ギム・ギンガナムみたいな
狂人と組んだら自分の身が危なくなるって気付けよ(-_-;)。「地球の重力に引かれて」云々のセリフも、「黒歴史」引きずってるしなー。思想に凝り固まったバカしか為政者にはなれないって皮肉のつもりか?
 こんな後半にステロタイプな悪役がゾロゾロ出てきちゃったっていうのは、キースを悪役にし損なった構成ミスじゃないかと思うがどうかね。石丸博也のちょっとおかまチックなアグリッパの声アテは好きだけどさ。
 テレビ放映終了時に論争となった「ディアナ様はラストで妊娠してたのかどうか」問題、いや、思い入れの激しいお方がネットでンなこと仰っていたのだけれども、富野さん、ロランとディアナを本気でそういう関係にしたいんだったら、もっと具体的な描写するよ。温かいスープと厚着だけでそう決めつけられたら、冬場の女は皆、妊娠してることになるがね(^_^;)。
 
 テレビ版のラストでちらっとだけ流れた「祭の音」、劇場版ではカット。ディアナ様のまどろみは、そのまま星空に沈んで行く。些細だけれどもテレビから劇場に移って、富野さんの心情に何か変化があったのかな。それがどんなものかはよく分らないんだけれども。


 夜、仕事から帰ってきたしげと食事に出かける。
 ふと、車の助手席から手を伸ばして、しげの肩に手を置くと、「うひょひょい!」と叫んで驚かれる。
 「……何、驚いてんだよ!」
 「だっていきなり手を置くやん! 誰か分からんでビックリするよ!」
 「誰かわからんって、オレ以外に誰がいるんだよ!」
 「誰かおったらって思うから怖いんやん!」
 「自分自身の妄想で勝手に怖がるな!」
 うーん、久しぶりにラブな雰囲気でも演出してやろうかと思ったのに、しげ相手ではムリなのであった。

 食事はガストで。
 そろそろまた金欠病が始まっているので、しげに奢ってもらう。となると高いメニューは選べない。スパゲティと目玉焼きハンバーグで千円以内。スパゲティもハンバーグもしげに分けてあげるので、これくらいの量ならなんとか納得してもらえる。自分がたかるときには二品も三品も頼んでデザートまでつけさせるのに、私に奢るときにはケチケチ値切るのである。これだから貧乏人は(以下自粛)。

 ガストのディスプレイ、以前はあった唐沢俊一さんの一行知識コーナー、消えてしまっている。利用者が少なかったのかなあ。準備期間が長かったわりには、実際の利用期間はえらく短かった気がする。
 仕方なくほかのコーナーを見たら、「夫婦の値段」を計るというのがあって、私はこういうのに目がない。試しにしげとやってみたら、「マイナス一億二百万円」と出た。千万の単位がないところが妙にリアルだ(^_^;)。
 どうやら、今日は我々、最悪に相性の悪いカップルらしい。さっきの「肩に手」が影響してるか? 以前、ジョイポリスで占ったときは「最高」だったんだけれど、やっぱりそのときそのときの気分で結果は違うもんである。


 マンガ、奥田ひとし『新天地無用!魎皇鬼』3巻(角川書店/角川コミックスドラゴンJr.・588円)。
 新シリーズになって、長編ばかりになっちゃったなあ。以前みたいなおバカな短編シリーズの方が好きだったんだけれども。
 鷲羽ちゃん中心の話になっちゃって、魎呼も阿重霞も影が薄くなったよなあ。ブラック鷲羽軍団との団体戦でも多分負けるだろうと思ったらその通りだったし(^_^;)。90年代版『うる星やつら』って雰囲気で始まったこのシリーズだけど、本来ヒロインになるべき魎呼・阿重霞より、砂沙美、鷲羽、美星の方に人気が偏っちゃったのが、ドラマを作りにくくした要因じゃないかなあ。ぶっちゃけた話、魎呼がラムで、阿重霞がしのぶなんだから、魎呼はもちっと露出度がないと、阿重霞との差異がハッキリしないんである。……じゃあ主役の天地はどうなるんだって話だけれども、天地があたるみたいに男の煩悩の塊になっちゃっても困るけど、品行方正で無個性すぎるのもちょっとね。そのへんも『天地無用』がオタク人気に留まっちゃった原因の一つかも。
 ブラック鷲羽改め多麻ちゃんの登場で、また新キャラ増えたけど(今更)、このネタ、新OVAシリーズには繁栄されるのかね。

 『天地』と言えば、これのテレビ版第1シリーズの動画を担当してた島田賢志君、昔の知り合いなんだけれど、最近ようやく原画に昇格したみたいだ。遅えよ(^_^;)。ビンボーしてるんじゃないかとは思うけど、アニメーターを辞めてなかったのはホントに立派だ。まだ三十歳にはなってないんだし、がんばって監督目指してほしいなあ。
 私信。よしひとさん、島田君は『アベノ橋魔法☆商店街』の10話の原画やってるので、その巻だけでも買ってあげてね(^^)。
 

 岩佐陽一編『キカイダー大全 人造人間キカイダー/キカイダー01の世界』(双葉社・2100円)。
 双葉社の大全シリーズはこの種のムックとしては資料的価値が高い方だが、以前に出た角川書店の『人造人間キカイダーTRIBUTE』の方が資料的に正確な部分も多く、そっちを参考にしておきながらどうしてウソ書いてるのかなって疑問に思う部分も多い。
 例えば「原作萬画は、原作者の石ノ森章太郎の筆で連載された」とか書いてるけど、石森さんは下書きを担当しただけで、実際には土山芳樹、細井雄二、山田ゴロが作画してたのは有名。そういうボカし方って、かえって石森さんを傷つけることになると思うんだけど、どうなんだろ。
 原作版登場時に名前のなかった服部半平の助手に、アニメ版に準拠して「猿飛悦子」って名前を記載するのも資料としてはどうかと思うけどなあ。……光明寺博士の名前、原作のときから「伝」だったっけ? 
 インタビューの類は充実。一人一人の思いが違っているのをつき合わせて見るのも、見方としては意地悪だけれど楽しい。ワルダーとビジンダーの恋など、平山亨プロデューサーや脚本の長坂秀佳は嬉々として語ってるのに、ジロー役の伴大介は、主役の池田駿介をないがしろにしてる、と怒ってる。
 どっちかと言えば、私は伴さんの意見に組したいところだな。路線変更と言えば聞こえはいいが、実質的にはテコ入れだ。元からギャグならともかく、途中からオチャラケになっちゃ、第1話から見てきたファンにとっては腹が立つのも当然だよ。もうビジンダーの「ムネのボタンをはずして!」だって、嗤うしかなかったし(すみません、私、志穂美悦子はそんなに好みじゃなかったんです)。ワルダーだって、いくらなんでもサムライロボットはねえだろと思ってたし。原作コミックでワルダーがただ単に「ミエ子の兄」と設定されてたのも、さすがにあれはない、と石森さんが考えたからじゃないかな。
 原作の精神に忠実に、と作られた新アニメシリーズが、「01編」に入って監督交代、ダイジェスト版になっちゃったのは残念でしかたがない。これで岡村天斎監督版のリメイクはまず作られなくなったってことだろうからなあ。アニメ版ワルダーも見たかったのに。

2001年08月11日(土) 代打日記
2000年08月11日(金) 小心者は女房に内緒で寿司が食えるか?/『冥王と獣のダンス』(上遠野浩平)ほか



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藤原敬之(ふじわら・けいし)