三楽の仕事日記
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2011年08月02日(火) 「学びのたより」から思い出す

 昨日の日記で取り上げた「校長が協同的な学びの中心に立つ」(日本教育新聞社8月1・8日号社説に記載)とはどういうことなのだろうか、今日もあれこれ考えてみるが、イメージがわいてこない。あらためて社説を読む。

 これからの授業検討会は、教師が「反省的実践家」の立場に立ち、提案された授業および検討会でどんな発見をしたか、どんなことを学んだかを交流し、同僚性を築く場としたい。「反省的実践家」は、教師同士はもちろん、児童・生徒とも対等な関係で問題解決を目指す。
 校長は、このような「協同的な学び」の中心に立ち、…


 なるほど「校長は進んで反省的実践家となれということ、まずは自分の学びを語れ。指導助言者としてではなく」ということか。

 あれこれ考えて検索しているうちに「東海国語教育を学ぶ会」に行き着く。「学びのたより」(PDF)の最新号に引き込まれた。

 文責JUNと書かれているので、おそらく石井順治先生なのだろうと思うが、「中学校数学・連立方程式の導入」の授業を取り上げている。テーマは「複数の考えから学ぶことはどういうことか」ということ。

 わたしが取り上げた数学の授業の事例が示すように、複数の考えの「つながり」をとらえる考え方です。教師にその「目」がなければ、さまざまな考えから学び合う学びはできないのです。

 この記述を読んで、随分と古い話を思い出した。19年から20年ほど前、附属中勤務の時だ。「学びのたより」で取り上げられた授業とほぼ同じ問題で、同じ流れで授業を行った同僚がいた。その時に指導助言いただいたのは、柴田録冶教授(愛知教育大学名誉教授)。その時の柴田先生のコメントを思い出した。

 表、一元一次方程式、連立方程式、それと直感(笑)という色々な考えが出てよかったね。出された考えをみんなで鑑賞するともっと良かったねえ。表と連立方程式を見てごらんよ。同じに見えてくるところはないかい、などと聞いてみるといい。

 同僚がこのようなコメントをもらっていたことを思い出した。「鑑賞」という言葉が新鮮だったのでよく覚えている。今思えば、柴田先生は、一人一人の考えがそれぞれつながっていることを生徒に気付かせることが大切だよ、と指導されたのだと思う。

 その当時の研究テーマは「個を生かす授業の創造」。最終的には連立方程式のよさを実感させることになろうが、「連立方程式」の考えの中に、実は他の考えが生かされていることを分からせなくてはいけない。「個を生かす」ということはこういうことだ。連立方程式以外の考えを出した個をつぶしてはいけません、と言われたかったのだろう。柴田先生とこの「学びのたより」が結びついた。

 ちなみに本日も特別休暇(夏季)をとり出勤せず。


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