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JIROの独断的日記
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2013年05月26日(日) 「自民 教育改革の提言を首相に提出」「4・4・4制」もあり。←義務教育で「落第あり」にすれば良いのです。

◆記事:自民 教育改革の提言を首相に提出(NHK 5月23日 15時7分)

自民党の教育再生実行本部は、小学校から高校までの「6・3・3制」について、地域ごとに

「4・4・4制」なども認めることなどを盛り込んだ教育改革の提言をまとめ、23日、安倍総理大臣に提出しました。

自民党の教育再生実行本部は23日、教育改革の第2次提言を取りまとめ、

本部長を務める遠藤元文部科学副大臣らが安倍総理大臣に手渡しました。

提言では、小学校から高校までの「6・3・3制」について、子どもの成熟の度合いが

変化してきていることなどを踏まえ、地域ごとに弾力的に運用できるように

「4・4・4制」や「5・4・3制」なども認めるとしています。

また、大学の入学試験について、多面的に評価できるようにするため、

高校在学中に複数回、受けられる「達成度テスト」を導入し、

その結果と大学ごとに行う論文試験や面接によって、合否を判定するよう改革するなどとしています。

そして、これらの政策を実現するために、来年度予算案に「教育再生特別枠」を設け、

必要な予算を確保することも明記されています。

安倍総理大臣は提言について、「政府の教育再生実行会議や中教審=中央教育審議会などでも議論し、

政府と党が一体となって取り組んでいきたい」と述べました。

また、遠藤氏は記者会見で

「教育再生は安倍内閣の要であり、日本再生の要だ。提言内容を実現していくべく、

しっかりと取り組んでいきたい」と述べました。


◆コメント:教育「制度」ではなく、その「運用」の問題だと思います。

私は、はじめにこのニュースを斜め読みした際、

「4・4・4制」も認める

の文字がまず、目に留まり、こういうことを言い出すのは、文科省の役人か、教育審議会の類だと思いましたが、

そうではなくて、自民党の「教育再生実行本部」だそうですが、いずれにせよ。アホに違いはありません。


とにかく、昔から教育制度、教育政策に関して、凡そ考え得るありとあらゆるバカな提言を行い、

実行して、日本国民がアホになっていく強力な役割を担ったのが文科省といっても過言ではありません。

政治家も同様で、「とにかく黙ってろ」といいたくなります。


ここ数十年で最もひどい、殆ど「犯罪」と言いたくなる愚挙が「ゆとり教育」ですが、

あれを提案した文科省の役人は、公立学校に「ゆとり」を指示しながら、自分の子供は私立に通わせていた

上、いまでも「教育評論家」としてメディアに登場して、小遣い稼ぎをしています。

世間に顔を見せられる立場だと思っているようです。


その他、最近では、体育の授業に「柔道かダンス(ヒップホップ)」とか「英語の授業を英語で」とか、

実行する前から、無理であること、現場が混乱することが、あまりにも明らかな施策を平然と提案・実行する。

その結果、予想通り現場が混乱しても、誰も責任を取らない構造になっている。これが役人です。


とはいっても、文科省役人や自民党の「なんちゃって教育なんとか本部」を罵倒しても、教育はよくなりません。

私は、学年制度などいじる必要はないと思います。基本的なところは、昔ながらの「6・3・3」制(高校まで)を

替える必要は無い。今問題になっているのは、特に義務教育の運用が形骸化していることでは無いかと思います。

本来、制度ではなく、運用の問題です。


◆つまり、義務教育課程を修了していない生徒まで「修了したことにし」ているのが問題です。

小学校・中学校の卒業証書には

右の者は、小(中)学校教育の全課程を修了したことを証する。

とかかれているのですが、現実世界には、かつては考えられなかったこと。

つまり九九を覚えていない「高校生」や、月曜日から日曜日までを英語で表記できない「大学生」がいます。

こういう状態で、高卒・大卒の学歴になること自体、「詐欺」の一種ではないか、と思います。

高校や大学の問題まで書くとややこしくなるので、義務教育に関して書きます。

日本の学習指導要領では小学校二年の算数で、
乗法九九について知り、1位数と1位数との乗法の計算が確実にできること。

と明記してあるのですから、本来、全ての日本人は小学校2年生のうちに九九を完全に覚えなければいけないのです。

そして、数学などは特に、それまでに習ったことを理解・記憶してあることを前提に次の段階のことがらを教えるのですから

あるところで、理解できない状態がつづいたら、そこから後は、全く何も分からない。1桁のかけ算(九九)ができなければ、

2桁以上どうしのかけ算を習っても、出来る訳がない。この当たり前の事実が無視されている。

私が「教育制度の問題というよりも、その『運用』の問題だ」というのは、そういうことです。

分からなかったら、分からない所を分かるようにしなければならない。それなのに日本は、「分かったことにし」て、

進級させ、挙げ句に「全課程を修了し」たことにするのが、いけません。


◆義務教育だからこそ、「落第」を取り入れるべきです。

高校・大学では、あまりにも点数がわるければ、落第があり得ますが、

義務教育では、落第はない。本来逆です。

日本国憲法第26条には、

1 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

第二項は「子共にはキチンと義務教育を受けさせなさい」と定めていますが、これは立場を替えると、子共は義務教育を受ける義務があるのですから

義務教育で教わることを覚えないままでいることは、「国民の義務」を果たしていないことになります。


義務教育で教わることは「日本人なら、せめて知っていなさい。出来るようになりなさい」ということです。

ですから、全てを終えるまで、義務教育を止めては(止めさせては)いけないのです。


これを完璧に実行するには、小中学校でも「落第」を可とすることが必要です。

日本の教育は制度ではなく運用の問題と書いてしまったので、すこしばかり、矛盾しますが、ここだけは

「制度」を変えた方が良いとおもいます。九九を覚えないというのがそもそも言語道断なのですがそれでも

卒業させることが出来てしまうので、生徒も教師も必死になりません。


一年進級する前にその一年間でならったことを、「進級試験」で確認し、合格した者だけが、上がれる。

出来ない者はいつまでも上がれない。卒業させない。勉強しないと、

15歳で小学生のまま。20歳になっても中学生のまま。いつまでも社会に出て働けないし、

生徒にキチンと理解させることができない教師は、首にすればいいのです。

今は、公立がダメだから、おカネにゆとりがある家庭の子供ばかりが、私立の学校で相対的に質の高い教育を受け、高学歴になる。

これは、不公平です。


公立にまともな教師がいないなら、教育ほど大切なことはありませんから、税金を使ってよいから、

高給を提示して、私立から優秀な教師を公立に呼ぶのです。


義務教育をまともに、全部身につけたら、本来、相当な「教養人」になるはずです。


◆義務教育は、「詰め込み」が足りない。

そうはいっても、日本は何か勘違いしていて、欧米は「考える力」を養う教育をするが、

日本は、知識の詰め込みを偏重する、という「妄説」が昔からはびこっていて、それがあの犯罪的な「ゆとり教育」正当化事由に

なるらしいです。

私はイギリスに住んでいたことがありますが、私が見る限り、欧米人が日本人よりもすぐれた思考力、論理の展開力を持っている、

という事実は、ありません。それがあるとしても、ごく一部のエリートの話だと思います。その上、庶民は思考力以前に、知識もないのです。


だから日本は、勘違いしてはダメです。「考える力」など、あとで考えれば良い。

頭脳が柔軟で、記憶力の良い、子供時代に詰め込めるだけの知識を詰め込むべきです。

体力も知力も健全な子共に「ゆとり」など必要ない。そんなものは私ら年寄りのものです。

極端な話、百科事典を丸ごと覚えてしまうぐらいの能力が、本気になれば、人間には有ると思います。

正しい知識がないから、正しく思考できない。だからアホな政治家を選ぶ大人ができあがり、

アホな大人が選んだ政治家や、それを操る役人ばかりが甘い汁を吸っている。

そのことにすら気がつかない、情けない国になるのです。

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