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JIROの独断的日記
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2013年02月25日(月) 「ネットで百科」2月末でサービス終了です。

◆「分からない時には、まず字引を引くんだ」が父の口癖でした。

「字引(じびき)」という言葉、分かりますか?

文字通り、元来は「字」を「引くもの」(引いて意味や文字を調べる・確かめる)。

狭義では、国語辞典や漢和辞典や、英和辞典など、

辞書=辞典(ことばや漢字を集め、一定の順序に並べ、その読み方・意味・語源・用例などを解説した書)を指しますが、

父は事典(「ことがらを表す言葉を集めて、その一々に解説を施した書物。」)をも含めて総称として「字引」と呼んでいました。


呼び方はどうでもいいのですが、要するに父が言いたかったのは、

分からない事があるときに、他人に訊くことも悪くはないが、まず、自分で調べるんだ。

特に言葉の意味。物事の意味は「字引」に大抵書いてある。それでもわからないことを他人にきくのだ。

と、いうことです。

これは、亡父が特に立派だった、とか向学心に満ちていた訳ではなくて、小学生の頃(戦前です)、今からはとても想像できないほど、

愛情を伴う厳しさに満ちあふれた先生がおられて、父のクラスは、今の「詰め込み教育」よりも遙かに凄まじい量の知識を、

あらゆる教育科目で、これでもか、これでもかと、叩き込まれたのだそうです。


せがれの私が書くのもなんですが、父は公平かつ客観的にみて、何かを専攻した学者ではないけれども、非常に博学でした。

父に言わせるとそれは後年、「旧制高校」や「東京帝国大学」で身につけたものではなく、小学校の先生のおかげだそうです。

父の例を見ると、学校制度は戦争を挟んで変わりましたけれども、今があまりにも、易きに流れすぎていて、

子供だからといってバカにしたものではない。「覚えろ」といえば、ほぼ無限に知識を吸収できるのが、子供時代のようです。


知識を詰め込まれると同様に、父は、小学校の担任の先生から、
分からないことがある時は、ます「字引を引く」こと

を、習慣にして頂いたようです。それ自体が、非常に大切な教育だと思います。

自分でどこに情報源があるかを考えてしらべること。自分で調べて得た知識は簡単に他人に訊いたことよりも、

身に付くことを父は、担任の先生から教えて頂いたのです。

その影響はわたしに及びました。父の担任の先生ほど厳しい先生は学校にいなかったし、

父も私に対しては、特にスパルタではありませんでしたが、
まず、字引をひくんだ。

は、何度言われたか、わかりません。

父を見ていると、息子にいうだけのことはあって、国語辞典の広辞苑や漢和辞典はおもちろんですが、

今は絶版だとおもいますが、小学館から出ていた、ジャンル・ジャポニカ(万有百科)という百科事典は

日本史、世界史、文学、美術など、各分野に分かれていて、ずっしりと重いのですが、今から思い出しても、

父は、面倒がらずに、実にまめに「字引を引い」ておりました。あれは習慣化しているから、面倒くさくなかったのでしょう。


◆ネット上で使えた平凡社の世界大百科のサービスが2月末で終わりになります。

百科事典の平凡社と日立製作所が共同出資して日立デジタル平凡社という会社を作り、

インターネットによる百科事典検索サービス「ネットで百科」(ニフティだけではく、色々なアクセス・ルートがあります)をスタートしたのは、1999年12月14日だそうです。


その前日のInternet Watchの記事がなんと今でもそのまま残っています。

日立デジタル平凡社、百科事典検索サービス「ネットで百科@Home」を14日から開始

残念ながら13年3ヶ月で命運尽きたわけですが、平凡社の世界大百科事典は紙も電子版もあります。

電子版は、世界大百科事典 第2版 & マイペディア、紙の事典は世界大百科事典 [大型本]です。

私は電子版が普通に売られていた頃に買ったのを今だに(OSがWindows98→XP→7となってもどれでも使えます)

持っていますが、これは当然パソコンにインストールしなければなりませんが、ネットで百科は外出先でもログインすれば使えたので

大変便利だったので、なくなるのが残念です。何故なくなるのか? 訊いた訳ではありませんが、

恐らく、使用者が余りにも少ないのでしょう。「字引を引く」習慣を身につけた人が、多分、とても少なくなってしまったのでしょう。


このサービスはなくなってしまうけれども、とくにこれからの若い方、及びご両親。

好奇心旺盛な方、勉強したい方、面白そうだという方。

字引を、無料のwikipedhiaだけに頼ってはいけません

(あれはあれで、他の「字引」には絶対に載っていない項目があり、大変便利ですが)。

辞書類は買える時、ちょっと勿体ないかな?と思ったら、買いましょうそして分からないことがある度に

何度でも引きましょう。昔の多くの作家は「広辞苑」がボロボロになるまで引き倒しました。

司馬遼太郎さんは、毎日百科事典を、手当たり次第一項目、覚えることにしていたそうです。

「字引を引く習慣」は知識そのものと同じぐらい大切なことです。

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