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JIROの独断的日記
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2011年11月11日(金) 「野田首相がTPP交渉参加を正式表明」←衆院解散・総選挙すべし。

◆記事:野田首相がTPP交渉参加を正式表明(ロイター 2011年 11月 11日 22:40)

野田佳彦首相は11日夜の記者会見で、あす開幕するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合で、

環太平洋連携協定(TPP)交渉への参加に向け、関係国と協議に入ることを正式に表明した。


◆コメント:民主党政権奪取時のマニフェストにTPPも関税撤廃も含まれていない。

民主党が政権を獲得したのは2009年8月30日に行われた衆議院議員選挙の結果である。

この時の民主党のマニフェストには、TPPという言葉は全く含まれておらず、

かつ、それに近似する内容、即ち関税・非関税障壁を全ての分野で完全撤廃する

趣旨の文言も含まれていない。

従って、野田首相はTPP交渉に参加する「決意を表明し」た段階で、

国民の審判を受けるべきである。震災からの復興を第一といっても

こうなると、日本がアメリカになってしまうかどうか、という決断であるから

復興対策に遅れが出てもやむを得ない。国家の存亡に関わることなのだ。


2005年9月11日の所謂、「郵政民営化選挙」では、有権者はものの見事に、

あの、天下の大悪人、小泉純一郎のペテン師野郎に騙されたが、

今回、TPPに関する、ネット上の世論を読んでいると、日本国民としては珍しく

これに「反対」という正しい意思表示が目立つ。

これに真っ向から反対の政策を唱える野田首相は、TPP交渉参加決意表明を

行い、実際に交渉に参加する前に、国民の判断を仰ぐべきである。


TPPは、農業ばかりではなく、ありとあらゆる分野にアメリカの干渉を許すことになる。

キリがないが、今まで私が書いていないことから一例を挙げると、

食品の安全に関して、重大な危険が生ずる。

現在の日本の食品安全基準は、概して国際標準よりも厳しい。

BSE(狂牛病)対策として、食肉牛の全頭検査を義務づけている。

厚労省の牛海綿状脳症(BSE)等に関するQ&Aには、

国産牛についてのBSE対策はどのようなものですか?

平成13年9月、国内において初めてBSEの発生を確認しました。厚生労働省は同年9月27日、生後12ヵ月以上の牛の頭蓋(舌、頬肉を除く。)及びせき髄並びにすべての牛の回腸遠位部(盲腸の接続部分から2メートル以上)を除去、焼却するよう指導を開始し、同年10月18日にはと畜場における牛の特定部位(Specified Risk Material:Q2参照)の除去・焼却を法令上義務化しました。また、(1)牛の月齢が必ずしも確認できなかったこと、(2)国内でBSE感染牛が初めて発見され、国民の間に強い不安があったこと等の状況を踏まえて同日、食用として処理されるすべての牛を対象としたBSE検査を全国一斉に開始しました。

 平成16年9月には、食品安全委員会においてBSE国内対策に関する科学的な評価・検証の結果がとりまとめられ、厚生労働省及び農林水産省は、この評価・検証の結果を踏まえ、同年10月15日に国内対策の見直しについて食品安全委員会に諮問しました。平成17年5月6日に答申を受け、これを踏まえて、同年7月1日にと畜場におけるBSEに係る検査の対象となる牛の月齢を規定する厚生労働省関係牛海綿状脳症対策特別措置法施行規則第1条を改正し、BSE検査の対象月齢を0ヵ月齢以上から21ヵ月齢以上としました(同年8月1日施行)。

とあるが、国際標準の検査対象は月齢30ヶ月以上で、日本よりも、甘い。


また、日本では、遺伝子組換え食品に関しては表示が義務づけられている。

遺伝子組換え食品及びアレルギー物質を含む食品に関する表示の義務化についてには、
遺伝子組換え食品の表示については、消費者の選択に資する観点から、農林水産省がJAS法の品質表示基準として、平成13年4月から表示を義務化することとされている。

という文言がある。他国には、ない。


TPPに加わればこれらが「非関税障壁」と見なされ、

他国(アメリカ)から撤廃を要求されるだろうが、それは

なんと、国内法よりも優先されてしまうのである。野田首相は

「守るべきものは守る」というが、原理的に不可能である。

一事が万事で、日本の厳しい食品安全基準はTPP参加他国と同じレベルに

平準化され、それによって全体的に安全性が阻害される可能性が高まる。


何度も書くけれども、様々な分野でこのようなことが起きる。

それを説明しないで、良いところだけを強調するのは、詐欺である。

どうしてもTPP交渉参加するのならば、衆議院の解散・総選挙により、

民意を問うべきである。

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