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JIROの独断的日記
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2006年04月16日(日) 「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」(ピクニック・コンサート)」←音楽は、楽しい。

◆昨夜「ベルリン・フィル、ヴァルトビューネ」2005を教育テレビで放送していました。

昨日のうちに書くつもりだったのですが、興奮冷めやらず、書けませんでした。

昨日の夜NHK教育テレビ「芸術劇場」で「ベルリンフィル・ピクニック・コンサート」を放送していました。

ベルリン・フィルが毎年6月頃にベルリンの北西地区のシャルロッテンブルク(Charlottenburg)にある「ヴァルトビューネ(Waldbuehne)の野外音楽堂」で行うコンサートです。

野外なので、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートよりももっと気楽です。聴衆は何と2万人も来ます。

皆、芝に横になったり、サンドイッチをつまんだり、ビールを飲んだり、自由です。勿論服装もTシャツとか普段着です。線香花火で遊んでいる人までいます。

幼い子供を連れてきても構いません(普通のコンサートには連れてこないのが世界の常識です)。

そんな風に気楽に世界一のオーケストラの演奏を聴けるのです。羨ましいなあ。


◆「音楽って楽しいなあ」と素直に思えるのです。

私は残念ながら行ったことはありませんが、毎年NHKが放送するのを楽しみにしています。

というのは、ヴァルトビューネでは、聴衆がリラックスしているので、ベルリンフィルのメンバーも普段の演奏会よりはリラックスしているけど、絶対に手を抜いたりしません。

本当にいつも名演なのです。そして、聴衆はサンドイッチなど食べているけど、ちゃんと音楽の勘どころを押さえていて、名演奏の後には大変な歓声と拍手が湧きます。

やはり「西洋音楽の遺伝子」が身体に組み込まれているのでしょう。

聴衆も音楽家も指揮者も皆、笑顔です。こういう風景を見ていると、「ああ、音楽ってたのしいなあ」と思うのです。

世界中、このように音楽を聴いて、皆が楽しく平和に過ごせたらどんなに良いだろう・・。と考え、私は泣きそうになりました。


◆昨日は、フランスもの(フランスの作曲家の作品)が中心だったのです。

毎年、ロシアものとか、スペインとか、あるのですが、昨日はフランスものだったのです。

ラベック姉妹というフランス人の美人姉妹ピアニストがおりますが、この人達をゲストにプーランクという作曲家の「2台のピアノの為の協奏曲」と、

サンサーンスの「動物の謝肉祭」を演りましたが、ラベック姉妹は美人だから呼ばれたのではありません。ベルリンフィルはそういうことはしない。

上手くなければ絶対にベルリン・フィルのソリストには呼ばれないのです。実際に滅茶苦茶上手かったですね。ラベック姉妹。

それから、動物の謝肉祭の中にチェロ独奏曲の代名詞、「白鳥」があるのですが、これが美しかったですねえ・・・・。

実に夢のように美しい。やはりベルリンフィルってすごいです。

全員がソリストとして通用する音楽性と技術を持っている、ということです。


◆そして、「ボレロ」を演りました

今調べたのですが、私は過去において、随分何度も「ボレロ」のことを書いています。

「ボレロ」のトロンボーン 芸術の厳しさが最初で、ラベルの誕生日です。「ボレロ」って知っていますか?とか、今日は、「ボレロ」が初演された日。音楽あれこれ。とか。

何かしら、かこつけて、ボレロのことを書いていますね。何度聴いてもいいですね。きのうも名演だったなあ。



最初のフルートソロはエマニュエル・パユ、という2枚目フランス人奏者でした。

あの人は23歳でベルリンフィルの首席になったのです。

日本が大好き。日本食が世界で一番好きだそうです。私は見られなかったけれども、「徹子の部屋」に出たこともあるらしいですね。

彼のフルートを堪能したい方は、モーツァルトの協奏曲のCDあたりから聴くのがいいでしょう。



話を音楽に戻します。

ボレロの冒頭のフルートソロというのは、フルートにとっては一番低いオクターブを使い、最低音の「ド」の音が出てきます。パユは、このドを朗々と響かせていましたね。見事です。

そして、トロンボーン!

過去に何度も書いたのが、リンク先をご覧になると分かるけれど、ボレロのトロンボーンソロっていうのは本当に難しい。

曲が始まってから7分間ぐらい一度も音を出さないでいて、いきなり、「ソロで」「最高音域のBフラットから」吹き始める。

ちょっと間違えると一音上か下の音が出てしまうんです。そして、ソロの終わりは低音です。



昨日も上手かったねえ・・。惚れ惚れしてしまいました。

私はコンサートでも滅多なことでは「ブラボー!」と叫ぶことは殆どないのですが、昨日はテレビに向って「ブラボー」で、スタンディング・オベーションをしてしまいました。


◆序曲「ローマの謝肉祭」ベルリオーズ

話が前後しますが、ラベック姉妹などが出る前、ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」という、有名な曲を演りました。独立した曲です(レスピーギの「ローマの松」じゃないですよ)。

「序曲」という言葉を音楽のタイトルに付けるとき、二つのケースがあります。一つ目は、「本当の序曲」つまり、歌劇の序曲の場合です。、「歌劇フィガロの結婚序曲」という具合。

この場合、「序曲」は後ろに来ます。

二つ目。歌劇があるわけじゃないけど、独立した序曲という形式がありまして、その代表格が、この、ベルリオーズの「序曲 ローマの謝肉祭」やベートーベンの「序曲 レオノーレ第3番」です。

そのときは、このように「序曲」を曲名の最初に付けるのが習慣となっています。



それはさておき、「序曲ローマの謝肉祭」は、序奏部では長いコールアングレ(イングリッシュ・ホルン)の牧歌的なソロがあります。

その後俄然、生命力のほとばしる、本当に、イタリアの燦々と輝く太陽を彷彿とさせるようなワクワクする音楽になります。リズムのキレの良さが肝心です。

中でも活躍するのが、タンバリンです。ベルリオーズは、タンバリンパートを二人の打楽器奏者で演奏する用に指示しています(楽譜上で)。

これを時々一人で演らせる指揮者がいますが、ダメ。

ローマの謝肉祭と云ったら、何が楽しみって、二人のタンバリンソリ(ソロを複数で弾くのをソリといいます)なんだから。カッコ良いんだ。これが。

曲の最後は金管を中心としたフォルティッシモのアッコード(和音)が華やかに空気を貫きます。

この最後の音を聴くと、これほど楽しい曲なのに、私はいつも泣けてしまうのです。

ああ、これが、オーケストラだ!これが金管だ!何たる、輝かしさ。何たる音楽の喜び!


◆「ヴァルトビューネ」のDVD楽しいですよ。小澤さんとか。

ウィーンフィルのニューイヤーコンサートのみならず、このヴァルトビューネもDVDになっています。

小澤さんは、わたしの覚えているのは、1993年と2003年ですが、ヴァルトビューネ1993 ロシアン・ナイトが楽しいですよ。

「ロシアン・ナイト」というと、何だか怪しげですが、要するにチャイコフスキーの「くるみ割り人形」とかボロディンの「だったん人の踊り」(絶対、聞いたことあると思います。皆さん。)とか、「剣の舞」とか。

「剣の舞」なんてパーカッション(打楽器)とブラス(金管)がノリにノッて演奏してます。でも、そういうときでもいい加減な、乱暴な演奏にならないのがさすが天下のベルリンフィル。

Amazonで「ヴァルトビューネ」でDVDを検索してみると、他にも面白いのがあります。

あの3大テノールの一人、ドミンゴが指揮をした年があります。

今年のウィーンフィルのニューイヤーコンサートを振った、マリス・ヤンソンス氏も実は数年前にヴァルトビューネを振っています。

クラシックは堅苦しいと言う方。こういうのを見て下さいな。


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