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JIROの独断的日記
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2003年04月16日(水) <原発運転停止>停電の可能性を指摘 平沼経産相 ・・・冗談じゃないよ。

◆記事
 平沼赳夫経済産業相は15日の閣議後会見で、東京電力が原子力発電所のトラブル隠しに伴う修理・点検で原発全17基の運転を停止したことについて「(需要がピークになる)夏場にかけてこのまま推移すれば、停電の可能性も否定できない」と述べ、首都圏の電力供給に強い危機感を示した。

◆所感
 どうして、こんな一大事に際して、国もマスコミも騒がないのだろう。

 夏に停電・・・。考えただけでも恐ろしい。あの東京の猛暑でエアコンが使えなくなったら、サウナのような部屋で仕事をしなければならないのだよ。夜も満足に眠れない。冷蔵庫に入っている食べ物は全て腐る。食べるものがなくなる。下手をすれば、死人が出るだろう。北朝鮮の事を笑っていられなくなるではないか。

 とにかく、原発の1基か2基だけちょっと具合が悪い、というのならば分かるが、17基全てがトラブルを隠していたがために運転を停止せざるを得ない、というのは、尋常ではない。人災である。

 原子炉にひび割れが見つかったときに、責任者は何故すぐに報告しなかったか。原発アレルギーの強い日本で、そのような情報が洩れたら、大騒ぎになる→当分の間運転できなくなる。という図式が関係者の頭をよぎったであろうことは想像に難くない。

 しかし、それだけではない。日本では組織(特に役所及びそれに準ずる団体)における「減点主義」の伝統がある。真面目に働いていても給料がどんどん上がる事は無い割に、なにか、不始末があると、途端に人事評価に響く。

 「世の中の殆どの人は、毎日、起きている時間の99パーセントは『自分の事だけ』を考えて暮らしている」(デール・カーネギー)という言葉は正鵠を得ている。原発運転停止が世の中にもたらす、重大な影響よりも、まずは自分を守る事を考えてしまう。

 だからといって、どんな失敗をしても、何のペナルティーも受けない、ということになったら、今度はたるんでしまうのが、人間の難しいところなのだが、あまりに露骨な減点主義はやはり、人間の思考を硬直させてしまう弊害があるように思う。原子炉に不具合が生じた場合、それをいち早く報告した人間にはペナルティーを加えないということにしないと、いつまでたっても、安全な原発の運転が実現しないだろう。

 とにかく、夏までに早く何基かの原発運転再開を目指して欲しい。ほら、小泉!のほほんとしているんじゃないよ!


2002年04月16日(火) パレスチナ

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