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JIROの独断的日記
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2005年11月29日(火) 「強度偽装問題で参考人質疑」←「誰も反省していない」というものすごさ

◆記事:「強度偽装問題で参考人質疑」 (NHK)

 

 姉歯秀次建築士による耐震強度の偽装問題で、29日、衆議院の国土交通委員会で参考人質疑が行われ、建築確認を行った民間の検査機関の社長が、外部からの情報がき っかけで今回の偽造が見つかったことを初めて明らかにし、「1年前に別の検査機関が姉歯建築士の偽造に気づいたが隠ぺいされたと聞いた」と証言しました。

衆議院の国土交通委員会は29日午後1時半から開かれました。

 このなかで、民間の検査機関「イーホームズ」の藤田東吾社長は、「外部からの情報提供をきっかけに、姉歯建築士が設計した物件を調べた結果、偽造を見つけた」と述べ、偽造発覚の経緯を初めて明らか にしました。

 そのうえで、「情報は構造設計の関係者からのもので、『1年ほど前にある審査機関が姉歯建築士による偽造を認識していたが隠ぺいされた』と聞いた」と述べ、その検査機関について「私自身は確認して いないが、日本ERIだと聞いた」と答えました。

 また、藤田社長は「問題が発覚する前の先月27日に、関係者がマンション販売会社の「ヒューザー」の本社に集まって対策を話し合った際、ヒューザーの小嶋進社長から『公表して正義を貫くことに何の 意味があるのか。それならイーホームズを徹底的にたたく』と言われ、この問題を公表しないよう圧力を受けた」と証言しました。

 これに対してヒューザーの小嶋社長は「公表するまでに、相当程度調べる時間が必要だと言っただけだ。でたらめな確認業務を行なったのに、いきなり無責任なことをやってもらっては困ると言った」と反 論しました。

 また、「イーホームズ」の藤田社長がこのときの経緯について「こちらから乗り込んで事実関係をただそうという意図で行った」と述べると、横に座っていた小嶋社長が「何言っ てんだよ。このやろう」と声を荒らげ、委員長から注意される場面もありました

 一方、建物の多くを建設した熊本県八代市にある木村建設が、姉歯建築士に鉄筋の量を減らすよう指示したとされる問題について、木村建設東京支店の篠塚明元支店長は、「そのようなことを言ったかもし れないが、当然法令を守る範囲内で減らしてほしいと言ったと認識している。何キロ減らせなどと具体的な数字はなかったと思う」と説明しました。

 また、篠塚元支店長自身が、姉歯建築士に架空の請求書を発行させて、会社の金を個人口座に振り込ませるという不正な経理操作をしていたことについて、「自分の営業経費をねん出するためだった。1、 2年前から行っていたが、金額や回数ははっきりしない」と述べました。

 マンションの住民などへの補償についてヒューザーの小嶋社長は、「資金が30億円しかないので、一度に解約に応じることはできない」と述べ、マンションを住民から買い戻すとしても、住宅ローンにつ いては会社と住民が連帯して支払う方法でしか対応できないという考えを示しました。

 また、福岡市にある販売会社「シノケン」の篠原英明社長は、「偽造を見抜く機会はあったと思うしそれを見逃したことは深く反省している。できるかぎり補償し、代金を返還をして誠意を尽くしたい」と 述べました。


◆コメント:こういうのを「万死に値する」というのだ。

 

 本日、衆議院の参考人質疑に現れた奴らは、「悪党」の見本のような連中だった。

 ヒューザーの社長ってのは、ありゃ一体、何だろうね。イーホームズも、木村建設も。

 こういう連中を、日本語では「万死(ばんし)に値する」という。

 一万回死んでも償えないぐらい、悪いことをした、という意味である。


◆参考人と証人

 

 今日、衆議院国土交通委員会で行われたのは、「参考人質疑」であり、「証人喚問」ではない

 証人喚問ならば、「議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律」という法律があり、証人喚問に呼ばれたら、拒むことが出来ない。

 また、「証人」は、はじめに真実を話します、という「宣誓」を行い、従って、嘘をついたら偽証罪に問われる。

 それでは、今日、衆議院は何故、証人喚問にしなかったのかというと、

 国会法その他で定められている、証人喚問を行うまでの手続きが、非常に面倒で、時間がかかってしまうからである。

 今日、「参考人質疑」にしたのは、とりあえず一刻も早く証言を得たいからである。

 「参考人」として呼ぶ方が、手続きが簡単なのである。

 現在は、衆議院規則第85条の2に規程があるが、以前は明文化されていなかったほどである。

 但し、「参考人」は証人と異なり、出頭は任意である。呼ばれても来ても来なくても良いのである。

 今日の参考人質疑で、問題の中心人物のひとり姉歯設計士が来ないで済んだは、そのためである。

 以下は私の想像であり、何の証拠もないが、多分、誰もが想像しているとおり、あのヒューザーの社長に脅迫されているのであろう。

 また、参考人質疑では、嘘を述べて良いわけはないが、証人喚問とことなり、嘘をついても、罰則規定がない。

 今日の参考人質疑において、どいつもこいつも、デタラメを並べたり、他人に責任をなすりつけたり、

 平然と嘘と分かることを言っていたのはこのためである。


◆同じ、「人間」という動物として認めたくない。

 

 地価が馬鹿高い首都圏で(他の地域でもそうだろうが、何せ東京の地価が異常に高いことは世界的に有名である)、

 住宅を購入するということは、大変な決断である。

 多くのサラリーマンにとって、一生のうち、最大で、最初にして最後の「買い物」である。

 人間が家を所有するということは、普通の事なのだから、本来は、現状が望ましい姿ではないが、

 住宅を購入したサラリーマンは、ローンを返済するために、つまり、一家が住む家を守るために辛くても歯を食いしばって働いている。



 今日、参考人として呼ばれた奴らは、そういう勤め人の悲哀を知りながら、騙した。

 理屈を通すならば、本当は、彼らはまだ刑事告発されてもいないのだから、罪人扱いしてはいけないのだが、

 今日の態度を見ると、さすがにそうも言っていられなくなる。

 国会に参考人として呼ばれ、その様子はテレビで全国に放送されているというのに、

 土建屋や検査屋は、お互いに責任をなすりつけ、木村建設の社長は東京支店長に責任をなすりつけた。

 ヒューザーの社長は、日本中の人間が見ているのに、検査会社「イーホームズ」の藤田社長を怒鳴りつけていた。



 要するに、全員、自分が責任から逃れることばかり考えているのはあまりにも明らかであり、被害者のことなど、頭にない。

 欠陥住宅の購入者は、何千万円というローンを組んで住宅を購入したというのに、

 それが欠陥住宅であるがために仮設住宅に引っ越さねばならない。

 プレハブの仮設住宅に住みながら、これから先、一生ローンを返済しなければならない。

 はっきり言って、部屋の広さの割にあまりにも安いマンションというのは、やはりもう少し警戒した方が良かったと思うのだが、

 騙す人間と騙される人間がいたら、まず、騙す奴が悪いに決まっている。



 ヒューザーの社長のあのふてぶてしい顔からは、反省の色は微塵もうかがえない。

 悪魔だ。

 欠陥住宅を買った人々の一生を台無しにしておいて、よくもまあ、いけしゃあしゃあと開き直れるものだ。

 ここまでの悪人になると、もはや人間とは認められない。



2004年11月29日(月) 「予防は評価されない」(養老孟司と小池環境相の対談より) 不正得票ねえ・・・
2003年11月29日(土) 「氷河溶解で数十億人に水不足の危険=WWF」皆、ことの重大さがわかっていないでしょう。
2002年11月29日(金) 割り箸事故の医療訴訟。親も、医師も、病院も、悪い。

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