長渕剛 桜島ライブに行こう!



自分のスタンスを見つけましたか? (桜島ライブ33)

2004年10月03日(日)

『自分のスタンスを見つけましたか?』−桜島ライブ(33)

                 text  桜島”オール”内藤





スポーツ報知は、かなり見上げた新聞でした。
なんと言っても、22日と23日の二日間に渡って、記事を掲載!
まず今日紹介したのは、22日の紙面。
速報的に、まだ明るい21日の桜島会場の写真を掲載しています。
そして、翌日23日の紙面は・・・


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M-20 STANCE  −アルバム『Hungry』(1985)−



深夜2時としては、なんともまったりと、
いい感じでした。
『JAPAN』から『ガンジス』までの3曲。

お祭りだの、命懸けだのと、
にぎやかな形容がされるこの桜島ライブですが、
まあ・・・実際問題、
一晩中ガンガンやるわけにはいかないんだしね。
バラードもいい曲がいくらでもあるし、
まあゆっくり行こうよ。ねえ、剛。

ドン!ドン!ドン!ドン!

あれ? なんだか、ずいぶん激しいドラム。

「行くぞーーーっ!
起きてるかーーーっ!」


と剛の絶叫。

そうですか・・・・
ガンガンやりますか(^_^;)


甘っちょろいことを考えてしまいました。
剛、やる気だ。一晩中。
一晩中、歌い、拳を上げるつもりなのだ。

よっしゃ!
腹はくくった。
何が第二部だ。何がゆったりまったりだ。
何が午前2時だ!
朝までやるぞ!朝まで歌うぞ!

もう、休憩なんかいらない!!(暴言)

僕はマフラータオルを今度は頭に、
はちまきを巻くように巻いて、臨戦体勢。
さあ、なんだ?
『明日へ向かって』か?
それとも『桜島』か?
もう、なんでもきてくれ!
なんでも、驚かないぞ!

そして、届けられたイントロのメロディは、
前日、僕が実際に聴いていたあいだだけでも、
1時間以上も、念入りに、念入りに、
リハーサルが行われていた、あの曲でした。

耳をつんざく花火が爆発!
千載一遇、『STANCE』!

きたーーっ!
激しいビート!
激しい観衆のリアクション!
みんな、大喜びだ!

臨戦体勢を取っていたはずの僕も、
赤子の手をひねるように驚いてしまう始末。

前日のリハでも、僕はこの曲を延々と聴いていたのですが、
本番の『STANCE』のかっこよさときたら、
ちょっと例えようがない。
これだけかっこいい曲が、
僕がファンになってからの15年あまり、
まったく演奏されていなかったなんて。

逆に言えば、なんという層の厚い、曲のレパートリー。
それとも、とっておきのとっておきか。
この人生最大とも言えるビッグイベントまで、
あたためにあたためてきたのか。

激しく、激しく、沸き立つ大観衆。
午前2時、関係なく熱狂フェスティバル!

早口でたたみかける剛のボーカル。
大きく足を開いてステージに突っ立ち、
キャップを目深にかぶり、
しびれるようにかっこいい『STANCE』を歌う。


背骨が折れるほどの苦しみを 
しょっちまった
俺はギターのゲージを張り替え 
いつものステージへ向かった
腹わたが煮え繰り返るほど 
愛した女を振りきり
まずは自分に勝つために生きようと
俺はのどをからした



一時期、剛は口癖のように、
スタンスという言葉を使っていました。
スタンスにこだわるからこそ、
芸能界において、ミュージシャンとして、
他に比類なきスタンスを探し出した。

そのスタンスを見つけるまでに10年かかったことを、
この『STANCE』では歌っているのです。


おお、スタンス!スタンス!スタンス!
俺は変わっちゃいないさ
おお、スタンス!スタンス!スタンス!
お前を守りたいから



この大舞台でも、いや、この大舞台だからこそ、
自らのスタンスをこれでもかと見せつける剛。

俺の魂はけして変わらないさ。
俺はお前ひとりを両手で守りたいんだ。
足を踏ん張り、そう叫ぶ男。

かっこ良過ぎる・・・。

変な意味じゃなく、男が惚れる男だ。

「なに、この曲!かっこええ!」

後ろから、そんな声が聞こえた。
そうだよね。もう20年も前の曲なのに、
なんだろう、このかっこよさときたら!

前日のリハーサルでさんざん聴いている僕でさえ、
この『STANCE』にはうならずにはいられませんでした。
観客の歓声もライブの演奏音の一部なんだということが、
身に染みて、体でわかりました。

それにしても・・・ライブ前日に1時間以上、
いや、その1時間のあと、
僕らが立ち去ったあとも、
いったいどのくらいの時間をかけて、
リハーサルしていたかわからない曲。

桜島入りする前もさんざんリハーサルを重ねているというのに、
さらに前日に、あそこまで入念にリハーサル・・・
『STANCE』の熱狂は、そんな努力に支えられている。

20日のリハーサルは、10時間以上に渡ったとのこと。
それも、深夜3時まで・・・
信じがたいことですが、剛は、
2日続けてオールナイトをやっていたのです。

なぜに・・・
そこまで・・・
やるのか・・・

剛は変わっちゃいないから。
剛は何かを守りたいから。

そう、それが、
長渕剛という男のスタンスだからなのでしょう。



続く



<次回予告>
まさしく、驚愕の選曲!
剛マニアですらア然のあの曲が、
問答無用のポップチューンとして堂々登場!
普通なら中だるみがあっても不思議じゃない、
深夜の第2部なのに・・・恐るべし・・・(-_-;)

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