長渕剛 桜島ライブに行こう!



鈍感で平和ボケの日本人ですか? (桜島ライブ31)

2004年10月01日(金)

『鈍感で平和ボケの日本人ですか?』−桜島ライブ(31)

                 text  桜島”オール”内藤



<桜島 雑誌紹介◆


これまた素晴らしい雑誌が発売されています。1,380円。
ようやく本日、書店で購入してきました。
なんと、桜島30ページというボリュームです。写真が素晴らしい!
ライブレポートと、イベンターの後藤豊さんのインタビューもあり。
剛だけではなく、吉田拓郎や矢沢永吉のライブも!(^o^)


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M-18 静かなるアフガン
 −アルバム『長渕剛BEST〜風〜』(2002)−



なにやら行進曲のような、
静かなドラムのリズムの中、
剛がとつとつと語りました。

「この曲は、
 どこの放送局もかけてくれなかった。
 今でも、納得できない。」


ああ、そうか、あの歌か。
空〜SORA〜ツアーで披露された、あの曲。
2002年にシングルで発売され、
当初、ラジオ局ではどこもオンエアされなかったという・・・

戦争への、アメリカへのNOの叫び!
『静かなるアフガン』!

この歌がリリースされたとき、
その内容が一時的に話題になりました。
社会派ソングがときどきそうなるように、
いわゆる放送禁止に近い状況になったことが、
メディアに面白がられていました。

その一方で、売れ行き的には、
剛のシングルの中では比較的おとなしめで、
タイトルのとおり、
静かなるチャートアクションとなっていました。

「なんだ、おまえ、こんな毎日、日記書いていて、
 そんな程度のファンだったのか!」

と言われることを覚悟で事実を書きますと、
実は、僕も、このシングルを買っていませんでした。
同じく、この曲が収録されているベストアルバム、
『長渕剛BEST〜風〜』も、僕はまだ買っていません。

正確には、いつか買おう、と思ったまま、
桜島ライブの当日を迎えていました。

CDを買い、ライブに出かける音楽ファンの大部分、
もちろん、僕もそのひとりなんですが、
実はそういうファンの多くは、
社会派メッセージソングを、
それほどしっかりと受けとめないものです。

そんな人たちは、このような歌を、
ただ、ただ、静かに聴いているのです。
僕も、そうして、この『静かなるアフガン』を、
ただただ、静かに聴いていたのです。


海の向こうじゃ 戦争がおっぱじまった
人が人を殺しあってる
アメリカが育てた テロリスト
ビンラディンが モグラになっちまってる

ブッシュはでっかい 星条旗を背に
ハリウッド映画の シナリオをすげかえる
悪と闘う ヒーロー
アフガンの空 黒いカラスに化けた

ほらまた 戦争かい
ほらまた 戦争かい
戦争に 道など ありゃしねえ
戦争に 正義もくそも ありゃしねえ



僕は、桜島でも、ただただ静かに聴いていました。
戦争を深く受けとめるでもなく、
アメリカを深く考えるでもなく、
このままでいいのかと真剣に思うでもなく、
愚かな僕は、
戦争に鈍感な平和ボケの日本人の僕は、
なんとなくCDも買わなかった先延ばし体質の僕は、
ただただ静かに、剛の語りに耳を傾けるように、
この桜島でも聴いていたのです。

その一方で、この歌は、
その内容に敏感に反応する人たちのあいだで、
大きなインパクトを持って受けとめられていました。
いくつかのメディアの記事で、
僕は『静かなるアフガン』の剛のメッセージを、
すり抜けることなく真剣に、受けとめている人たちが、
かなりの数存在することを知りました。

中でも、今でも思い出すのは、
剛自身がこの曲について語っていたインタビューでした。

「あの戦争があったとき、
 僕はツアー中だったんです。(空ツアー)
 こんな歌を歌っていていいのか!
 こんなライブをやっていていいのか!
 自分が恥ずかしくなった。
 そして、『静かなるアフガン』を作ったんです。」


ということを剛は語っていました。
僕らが熱狂していたあのライブを、
僕らが聴き惚れていたあの歌を、
「恥ずかしくなった」と剛が言っていたことに驚きました。


ああ はやく アフガンの大地に
平和と緑よ やどってくれ
あのときの少女の瞳を
壊さないで
僕は祈る アフガンの大地に
僕は祈る アフガンの大地に



スクリーンには、ときおり、
戦争をイメージさせる映像も映されていました。
一方、剛自身は、
歌の内容に関しては、MCで何も語りませんでした。

歌を桜島の観衆に向かって、そっと差し出して、
そして、きびすをかえして、立ち去って行ったように、
僕は感じました。


「どうもありがとう!」


静かに聴いていた僕らに、
剛は、妙に素直に、お礼の言葉を贈りました。
じっくり聴いてくれてありがとうな!
と言っているように僕は感じました。

『JAPAN』に続き、オリジナルそのままのアレンジで、
そのままのサイズで、『静かなるアフガン』は歌われました。
第一部に比べると、短い時間で、
快調に曲がこなされている印象でした。
ZEPPのライブでは演奏されなかった曲ばかり。
いったいどんな曲が演奏されるのか、まったく想像がつかず、
僕はワクワクしながら、
選曲についての剛の思いを汲み取ろうとしていました。

最後に余談ですが、桜島から帰ってきて、
僕は渋谷のタワーレコードに行きました。

戦争を深く受けとめるでもなく、
アメリカを深く考えるでもなく、
このままでいいのかと真剣に思うでもなく、
戦争に鈍感な平和ボケの日本人の僕は、
愚かな僕のままです。

だけど、今、僕の部屋のCDケースには、
『静かなるアフガン』が入っています。



続く



<次回予告>
剛の戦争への怒りの根源には、”生命”へのこだわりがある。
計らずも、それに気付かせられた、第二部前半の曲順。
生命の歌、大いなる河の歌に酔いました。


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