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〜〜ぱるたの子育て日記〜〜



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■…2004年10月07日(木).......ブランド志向なのかそれとも・・・
私の友人Nちゃんの友人Hさんが、陶芸家になった。Hさんは大学では数学を専攻していたというから、全く違う分野への転身である。 そのHさんが、私の会社のすぐ近くで個展を開く、とNちゃんが教えてくれた。 私はNちゃんとは同じクラスになったことがあるが、Hさんとは一度も一緒になったことが無く、顔を知っている程度、という間柄。
でも、せっかくおしえてもらったのだから、今日は天気も良いのでお弁当を早々に終えて、歩いて個展に出かけてみた。

陶芸というと器をイメージするが、もうちょっと大きな作品、ライトとか置物や、小さな植木を入れられるような置物などが展示されていた。素人なのでわからないけど、信楽焼のような肌合いの作品である。これをみんな手で創ったのか?とびっくり。かわいらしいおとぎの国のような世界。

運良くご本人にも会えてお話してきた。
先日の同窓会でもお目にかかっていたせいか、高校が一緒でしたよね、とすぐに認識してもらえた。すぐに自己紹介して、お話してみたら、思いの外楽しかった。
どうして数学専攻からこの道に入ったのか、ご主人を結婚1年と1日で事故で亡くしたことや、そこから陶芸家になろうと決めたことなど、波瀾万丈の今までを、いともからりと語る。
きっとものすごく大変だっただろうに、大変さとか暗さとか重さとか、そういうネガティブなものを微塵も他人には感じさせない人だ。

思い切ってジュンコが美大目指して浪人していることを話すと、彼女の答は、こうであった。

芸術の道で生きたいと思うのなら、1年浪人するメリットは無いと自分は判断した・・・

彼女にもジュンコと同い年の娘さんがいて、やはり美術系に進みたいと言ったらしい。そして、今春、AO入試という手段で某美術系女子短大に入れてしまったそうだ。
理由は、短大から4年制大学(勿論美大)に編入したり、そのあと、芸術系の大学院に進む方が進みやすかったりするからなのだそうだ。

がーん!ジュンコはその4年生大学目指して浪人してるよ・・・

続きを聞いてみると、彼女自身が美大出身ではないが、創作の道に生きているという事実。回りのアーティストを見ても様々な経歴であってむしろその方が面白かったりすること。大事なのは、何かを作りたいという意欲であって、浪人することによって(特に予備校で朝から晩まで缶詰になって絵を描くことで疲弊しきってしまって)意欲がそがれることの方がコワイ。
それよりも、創ることに何かしら近いところに身をおいていることの方が大事。
芸大とかそういうアカデミックな世界に行きたいという人なら別として、芸大に行ったからといって、創作活動を一生続けているかというと実態はそうでもない。

そんな内容だったと思う。

人それぞれ考え方はあると思う。でも、実際にアーティストとして生きている人の言葉には説得力がある。少なからず動揺してしまった。

私はもしかしたら芸大って言うブランドに惹かれているのだろうか。
大学っていうブランドに惹かれているんだろうか。

勿論、行くのはジュンコ本人なのだから私が動揺したって仕方がないのだが。


ジュンコは最近、予備校が嫌で嫌で仕方がないらしい。みんな受験絵画を描いていることに息苦しさを感じるそうなのだ。
受からないと始まらない。でも受かるために受かるように絵を描くのは嬉しくない。
そんなところかな。


まだHさんの話をジュンコにはしていない。




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