お昼に近所の中華料理店(いわゆる町のラーメン屋さん)に行ったときのこと。 そのお店、座卓が6つおいてあるお座敷が奥にあって、我々のような大人数かつ子連れ家族はそこに通される。出てきたラーメンやチャーハンをみなで食べていると、隣の卓にやっぱり我が家のような子連れ家族が座った。子供は3人、4才お姉ちゃん、2才弟、0才末弟といった感じ。 で、0才の末弟赤ん坊は、おとなしく座って床や座布団の研究に余念がない。
そのうちその家族の卓にも料理が運ばれてきて、みなの前に皿が並ぶと、赤ん坊君、泣き出した。自分の前に料理が無い!と怒っているのだな、きっと。しばらくお父さんが片手であやしたりしていたが、そのうちお母さんの方からミルク瓶が出てきて、ミルクをあてがわれた。こうなるとミルクを飲むしかない。赤ん坊はミルク瓶を抱えて寝転がり、しばらく静かになった。 ミルクを飲み終わると、また、座布団の研究、壁の研究に戻っていった。
さて、その赤ん坊に注目した我が家の元赤ん坊ノイノイである。
あまりお腹がすいていなかったことも手伝って、ラーメンそっちのけ。 まずじっと注目。でもときおり目をそらして相手に無用の緊張を強いることなく赤ん坊を観察。 そのうち赤ん坊もノイノイに見られていることに気付き、何となくこちらを観察し始める。 ノイノイ、じわじわと近づき、また遠のく。 ここですぐ近寄らないところが心憎い心遣いだ。 しかし、次の瞬間には、もう赤ん坊のすぐ目の前に座っているノイノイ。 おお、いつの間に!!
それでもすぐにさわったりはしない。赤ん坊の真ん前に陣取って自分を観察させる余裕を彼に与えているようにも見える。しかし、大抵、子供は子供が好きだ。ご多分に漏れず、この赤ん坊も、それほど警戒心も抱かずにノイノイに対してニコニコし始めた。
こうなるともうノイノイのペースである。
ちょっと手を伸ばして赤ん坊にさわり、すぐ手を引っ込める。赤ん坊は驚かないし泣きもしない。さらにもう一度触って、こんどは顔をじっくりのぞき込む。それでも赤ん坊は泣かない。同じようにノイノイをのぞき込んでにらめっこ。 すっかり仲良しだ。
さすが、保育園っ子は違う。赤ん坊の扱いがうまい!
しばらく遊んでいるうちに、私たちの食事も終わり、そこでバイバイ、となった。
それにしても、後で良く考えたら、あの子の親御さんが、よその子の振る舞いを寛大に見守ってくれていたから、そして、うちも、うちの子がよその子に近づいていっても、よほどのことがない限り好きにさせていたからこそ、あんな風に面白い場面を見られたのだ。 下に行けば行くほど、こういう場面を面白がって見られる親たちなのであった。 いや、あちらの親御さんが子供らにどのくらい注目していたかは知らない。 つーか、ご自分たちのお食事に結構集中されていたような気もしないでもないが(笑)
そして、ノイノイは、結局ラーメンは半分くらいしか食べなかった。 でもすごく満足していたよね、赤ちゃんと遊べて。 良かったね、ノイノイ。
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