ぷみぷみが、最近学童のお友達とあまり遊ばなくなってつまらない、と言っている。保育園時代あんなに仲良しだったNちゃんとは全然遊ばなくなっちゃったし、最近学童に入った同じクラスのAちゃんは休みがち。だから今日は外で一人で遊んだり、ビーズ遊びをしたりして過ごしたのだそうだ。
それを聞いていたユイマが、「ぷみぷみ、あんまり友達を信じちゃいけないよ。」なんて急に言い出した。
「あのね、絶対信じられると思う人だけ、信じていいよ。だってさぁ、友達なのに、ウソをつくヤツもいるんだよ。それでボクは裏切られたことがあるんだ。」
真に迫るそのお言葉に、ぷみぷみは全然脳天気に、「じゃぁアタシはツルちゃん!」なんて言っている。
そういえば、ユイマ君は、ずっと仲良しだと思っていたゲーマーRくんに騙されて涙したこと数知れず。ユイマはすぐ人を信じるから、Rくんに「すごい裏技があるんだよ。こうこうこうやってこうやればこうなるんだ〜」みたいなことを吹き込まれると、「え〜!ほんと〜〜すっげ〜〜ありがとう!教えてくれて!」と喜んで、実際試してみたら何も起きなくて(だって、Rクンは最初からウソの操作方法を教えてるんだから!)、Rくんや周りの友達に笑い者にされたことが何度もあった。 ほかにもRくんとKくん、Tくんとユイマの4人でドッジボールをしたら、RくんがKくんとTくんに目配せしたかと思うと、3人グルになって徹底的にユイマにボールをあてて、遊ばれてしまったことがあった。そのときはさすがにユイマも傷ついて、家に帰ってきてから、泣きながらいかにRくんがひどいことをしたかを私に訴えた。「ひどいよ、あんなこと〜」と、それはそれは悔しそうだった。 それ以来、Rくんのことは許せないらしく、そのうち、KくんやTくんとも遠ざかってしまったのだった。
ユイマくんは友達というものに対して、憧れにも似た期待がある。恐らく、自分が尊敬できる相手であり、相手も自分のことを尊重してくれる、そんな関係を、本当は望んでいるのだと思う。人のことを信じやすい、素直なユイマ君。裏切られても遊ばれてもおちょくられても、ユイマ自身がだれかにそういうことをしなければ、ユイマ自身がいつも誠実ならば、きっと良い友達と巡り会えるよ、と、ドッジボールで泣いてしまった日に、言い聞かせたのだった。
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