初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2004年08月29日(日)
『スチームボーイ』『誰も知らない』

最初はこれプラス『スパイダーマン2』でハシゴの予定でしたが無理でした。雨じゃなければ何とかなったかなー。歌舞伎町からタカシマヤへの移動は同じ新宿と言えども結構大変です。以下どちらもややネタバレ気味です、ご注意を。

****************

『スチームボーイ』@新宿オデオン座

いや〜待った待った待ちました、大友克洋最新作!監督作としては『MEMORIES』の「大砲の街」以来?長編としては『AKIRA』以来!そうだよ『AKIRA』はまだ実家にいる頃に観たもんな…。

半分近くは破壊シーンだったかな。もーすごいわ、画が。覚悟はしていたけど。そんな気構えなんか途中からどーでもよくなりましたね、圧倒されちゃって。大友さんはホントねじとか歯車とか大好きね!壊すの大好きね!(笑)

途中から話が置いてけぼりになっていた気もするが(レイはふっきれたのか?とか)続編の構想もあるようなので、そこらへんは後々かな。画に関してはもう何も…背景と人物もしっくりきているし、全体的にペールトーンだったところも好き。公式サイトにある、色彩設計を担当した中内照美さんのインタビューも興味深い。

丁度『イギリス人の患者』(買って1年寝かしていた…)の、液体酸素を使って不発弾を凍結→処理する箇所を読んでいるところだったので、何となく、なんとなーくわかりやすいところもあった。圧縮とか蒸気機関とか、細かい仕組みは理解出来ていませんが!いやーあのテムズ川の水が一気に凍るシーンはすごかった。鳥肌たった。

****************

『誰も知らない』@テアトルタイムズスクエア

私事だがウチも10歳くらいからの数年間(のべ4年くらいかなー)を子供だけで暮らしていた。4つ上の姉と私。この作品に出てくる家族とはいろいろ状況は違うが、なんとなーく共感出来るところはあったりする。

違うところはと言うと、学校には行っていたこと。定期的に収入はあったこと。あらかじめ金の使い方についてレクチャーがあったこと。定期的に親が帰って来たこと。当事者は結構のんびりしている。親は帰って来ると信じて疑わない、と言うより帰って来ないと言う選択肢はない。そこ迄考えが及ばない。ウチの親も、帰って来なくなっていた可能性は皆無ではない。年長の姉はもっといろいろ考えていただろうし、大変だっただろうと思う。

で、ウチの方は、最終的に父親が部署変えして貰って、家から通勤するようになった。父親としては単に心配からの決断だろうが、これは子供としては安心したと言うより申し訳なかった。父親にはやりたい仕事があったんじゃないか。それを諦めたんじゃないか。自分たちがもっとしっかりしておけばと言う罪の意識は未だにある。うーん、しっかりしてたつもりではあったけど、そこはやはり子供ですから。

だから何故あの状態になっても、長男が母親に連絡をとることを逡巡したのかは、少し解る。

物語は結果的にサバイバルの様相を呈す。これは紙一重だ。あのまま暮らしていける可能性もなくはない。この映画に糾弾はない。教訓もない。解決もない。物語は続いている。彼等は今日もコンビニにおにぎりを貰いに行く。あの子供たちは、今もどこかにいる。誰にも知られず親を失い、自分達の力で暮らしている。

助けるとか救うとかではなく、まず、気付いてほしい。この映画を観た大人が、自分の周りにいる子供にちょっとでも目を向ければ。

意義があるとすればこういうことかな、と思った。個人的には。是枝監督の意図は別にあるかも知れないが、私はそうとった。解決を見い出さない脚本、演出。全編静かな作品だが、終盤に入る飛行機の轟音がとても効果的。長男の感情を代弁しているかのようだった。

GONTITIの音楽も、タテタカコさん(出演もしている)の挿入歌「宝石」も良かった。映像に寄り添う音楽。

プログラムも充実した内容。出演者の子供たちのプロフィールで、弟くんの好きな食べ物が「にこごり」って書いてあったのが面白かった。渋いなキミ。あれはウマいよな(笑)

****************

真逆の2本を観たなあ〜と思っていたら、何と共通点がありました。どちらにも寺島進さんが出演されてます。



2004年08月28日(土)
『八月納涼歌舞伎 東海道四谷怪談』

『八月納涼歌舞伎 三部 東海道四谷怪談』@歌舞伎座

わーい念願、歌舞伎の四谷怪談〜。過去観た四谷怪談は、上杉祥三さんの『BROKEN四谷怪談』、蜷川さんの『四谷怪談』。蜷川さん分の感想はこちら→12

主な配役は、伊右衛門=橋之助、お岩・与茂七・小平=勘九郎、宅悦=弥十郎、直助=三津五郎、お袖・お花=福助、お梅=七之助。

今回は序幕「浅草観世音額堂の場」「按摩宅悦内の場」「浅草観音裏地蔵前の場」「田圃の場」、二幕目「雑司ヶ谷四ツ谷町、伊右衛門浪宅の場」「伊藤喜兵衛宅の場」「元の伊右衛門浪宅の場」、三幕目「砂村隠亡堀の場」、大詰「蛇山庵室の場」「仇討の場」を上演。これだけでも3時間半かかります。全部通したら6時間くらいになるって言いますからねえ。とにかくサクサク進む!まわり舞台もぐるぐる回る!笑いどころも結構あります。

三幕目と大詰の間に舞台番・藤松として染五郎さんが登場、今回はやらない「三角屋敷の場」のあらすじを説明。この「三角屋敷の場」で明かされる謎のことや、直助とお袖が死んでしまう件をフリートーク仕様でお話。豆知識も伝授、「お岩さんの干支は何ですか?私も同じ干支なんですけど」とのクイズに常連さん方が「ねずみ〜」と答えたのが微笑ましかった。知らなかった〜、お岩さんがねずみ年だからねずみが頻繁に登場するんだ〜。お染さんもねずみ年だってのも知らなかった(笑)「怪談を上演すると…やってくるって言いますからねえ。…あっ!そこ!…人違いでございました(笑)」なんていや〜な笑いを残して退場されました。この時は笑って済ましてたんですが。

容貌の変わったお岩が髪を梳く「元の伊右衛門浪宅の場」や、化けたお岩がばんばん出て来る「蛇山庵室の場」では照明がかなり暗く、客席のフットライトもちょっと落としてあるのかな、とにかく暗い。歌舞伎座って建物からしても何だか怖い。客の方も緊張感があって、あんなに静まり返った歌舞伎座は初めてでした(笑)うわ〜怖いわ〜と思っていたその時!提燈抜けの後くらいだったかな。

キャーーーーッッッ!!!!!

近くのブロックで悲鳴が。ビックリした〜〜〜!!!息止まりそうになった!!!見ると何かが走り回っている。…お岩さんだー!!!マイ懐中電灯を持っていて、灯りをちょっとつけて客に向かってきたかと思うと灯りを消して別の場所へ。う、うまい(笑)どこにいるかわからん!1階後ろのブロックはパニック状態です。結構近く迄来たよ!もう舞台の進行はそっちのけ。笑いつつも寄って来られると怖いので心臓バクバクです。こんな仕込みがあるなんて〜!何だここは!何なんだ!歌舞伎座面白過ぎる!サービス満点!本気で笑い泣き。あっそうだ、と我に返って舞台を見たら、ちゃんとそっちにもお岩さんはいた。客席に来たのは誰だったんだ…舞台上のお岩さんは勘九郎さんだよね?

終わった後タケダさんに訊いたら「うふふ知ってたけど内緒にしておいた」。言ってよ!まあでも知らない方がいいか、こういうのは…。前回観た時は「2階席だったから何が起こってるかわからなくて、どうなってるのかな〜と思ってたの。今回観られて嬉しかったわー」だって。確かにな…。見えない位置だと悲鳴が各所からあがってるのに原因が判らなくて、それはそれで怖いだろうな(笑)

とまあこんな予想外の飛び道具もありつつ、『四谷怪談』ではお馴染みの仕掛けも沢山観られて楽しかったです。仏壇返しも戸板返しも提燈抜けも壁抜けも!勘九郎さんも早替えオンパレードです、忙しい忙しい。戸板返しが決まった時の喝采が気持ち良かったです。格好いい!

あ、あと仕掛けと言えば、バキバキ折られた小平の指が一瞬にして全部ぶらぶらになるのが怖かった。早替えでぶらぶらの手袋か何かを被せてるんだろうけど、怖い!ある意味これがいちばんビックリした。あとお梅の首が飛んだ時は、最前列から素で悲鳴があがってました。覚悟はしててもぼーんと飛んでくるから驚くよね。

とまあ仕掛けも随分楽しませて頂きましたが、役者さんたちは当然素晴らしく!“色悪”の橋之助さんはやっぱり素敵で、ひっどい男なんだけどちょっと可哀想にもなったり。いやいやそこが手なのだよ、これに惑わされるから女は苦労するんだよ…と言う感じ。着物ならではの脚見せが色っぽい。脚と言えば弥十郎さん脚長い!180cm↑と、歌舞伎界でも1、2を誇る長身だそうです。格好よかった〜。

そしてやっぱり勘九郎さん。もうたまらん。かわいい怖い格好いい。髪梳きのシーン凄かった。提燈抜けもね…もはや美しい。感動する。

あ、そういえば「首が飛んでも動いてみせるわ」って台詞があった。過去感想にもある通り、これは『いろは仮名四谷怪談』での台詞らしいんだけど、『東海道〜』でも入っているのかな?「砂村隠亡堀の場」でさらっと使われていました。『BROKEN四谷怪談』ではこの台詞が大詰めのキメの台詞ですっごく格好良くて、その刷り込みがあるので今回さりげな〜く使われていてショックを受けた(笑)うーん、『いろは〜』版だとキメの台詞になっているってことなのか?『BROKEN〜』での脚本はどのバージョンを使っていたんだろう。気になる…。あと毎回思う、お岩さんの子供って、結局どうなったの?

あー楽しかった!夏に歌舞伎で怪談で。この日は涼しかったけどね(笑)

****************

■どうぶつものに弱い
今回三部のみ観たんだけど、帰って筋書き(プログラム)を見ていたら二部の『仇ゆめ』がすっごく面白そうだった。たぬきもの。深雪太夫を好きになっちゃったたぬきが人間に化けて会いに行くんだけど、揚屋の亭主にばれちゃってボコボコにされて死んじゃう話らしい。うわ〜(泣)35年振りの上演だったそうで、次はいつやら…観たかった〜!

■さい芸の仇をこちらで返す(笑)
歌舞伎座内の食堂で花かご弁当食べた。おいしゅうございました



2004年08月27日(金)
『小沢剛:同時に答えろYesとNo!』『COLORS』『KITTY EX.』

どんどん警備が厳しくなる森美術館。先日『叫び』を盗まれたムンク美術館もこれくらいやってればねえ…いやでも、作品観に行くだけなのに緊張感がいるこの場は苦手ですな…やっぱり怖い。

****************

『小沢剛:同時に答えろYesとNo!』@森美術館

意外にも初個展だそうです。えーそうだっけ?美術館での個展がってことかな?このひとのことはもう疑ってかかるとこから鑑賞が始まるのでね…コンセプチュアルアートと言えば格好いいが、要はホラふきですから(笑)このひともレントゲン藝術研究所周りで知った。うーん、ここらへんが今の中堅どころになるんでしょうか。

なすび画廊/新なすび画廊、醤油画資料館模型、讃岐醤油画資料館、グローブ・ジャングル、ワンマングループショウ、写楽ワーク、トンチキ・ビューハウス、地蔵建立、アートサッカー・ワールドカップ、ベジタブル・ウェポンの10セクション。まとめて作品を観るのは、2001年に川崎市岡本太郎美術館でやった『小沢剛★中山ダイスケ クロスカウンター』(これは面白かった!)以来なので、初見ものもちらほら。

『なすび画廊』シリーズが一挙に観られたのが嬉しかった〜。昭和40年会の作品も揃っています。『ベジタブル・ウェポン』もやっと実物(?)が観られて嬉しい!これ凄く好きなんだよね…各国へ行って、その土地の郷土料理を作る為の材料を買ってきて、それで小沢さんが武器(主に銃)を作る。料理を作る女の子がそれを構える。写真に撮る。武器をばらして料理を作り、皆で食べる。いろいろ企画意図はあるでしょうが、皆銃を野菜にすればいいんだよ!(笑)食べてしまえ!

『グローブ・ジャングル』は川崎では遊べた記憶があるんだけど、今回は触るの禁止。残念。『ワンマングループショウ』、増えてる…ひとが。岡本四太郎とか六太郎とか知らないよ!八太郎迄増えてるらしいよ!『できるかな2004』とかやってる…勿論あれです、NHKの。のっぽさんの。

『アートサッカー・ワールドカップ』シリーズも知らなかった。サッカーボールを2ヶ国間、各11人でやりとりする。ボールに絵を描いてもいいし、空気を抜いてもいいし、何かくっつけてもいい。ちゃんとユニフォームもあるし、フォーメーションもある(笑)日本はスリーバックでした。中山さんと篠田太郎さんがツートップなの(笑)2002年は日本 VS 韓国のカード。そういえばこの年って、中山さんW杯(本物の方)観る為に帰国した(当時N.Y.在住だったので)ってアートコクーンの上沢さんが仰ってましたが(笑)その時に参加したのかな。

今年は日本 VS スウェーデンだそうで、日本からキックオフ。今のとこ2ー2が終わったところ。会田誠さんがちゃんとユニフォーム着て楽しそうに作業してたのがおかしかった…。次回登場の選手は中山さんと大岩オスカール幸男さんだそうです。うわー!そっそっそれは観たい!経過はどこで観られるんだ、ちょっとチェックしておかないと。

カタログも充実。写真だけでは説明しづらいこのひとの作品紹介を、文献と組み合わせて面白い読み物にしている。略歴とか目録読むだけでもおかしいよー。川崎での『中古タイヤプロジェクト』にエンちゃん(福岡ユタカ)が参加してたと書いてあってビックリ!うわー知ってたらその日に行ったのにー!『相談芸術』シリーズに音楽チームもあって、それに大友良英さんとか栗原正己さんが参加してたり。

技術があるって前提は当たり前で、でもそれを使う必要のない時は使わない。頭の中にあるものを具現化するには、どの手段を使うのがベストかを掴む。描く、貼る、撮る、食べる。場合によってはそれに自分が参加しなくてもいい。

うーん、これって当たり前のことなんだろうけどね。その当たり前のことを当たり前に出来るひとってのは限られている。出来ないひとは観て楽しむ。

森美術館では今後この世代のアーティスト回顧展をシリーズ化していくそうなので楽しみ。中山さんや会田さんの回顧展を観たいなー。遊佐辰也さんとか。レントゲン周りを是非!あと笠原出さんとか須田悦弘さんとか…スタジオ食堂周りも是非!(笑)

****************

『COLORS ファッションと色彩:VIKTOR & ROLF KCI』@森美術館

黒、マルチカラー、青、赤/黄、白の5セクション。17世紀から現代迄の衣装が色別に87点。黒のイメージが強い川久保玲氏の作品は全セクションにあったかな?そだよな90年代あたりからは、ギャルソンは色ものも多いし。渡辺淳弥氏のものが好みでした。ガリアーノものはすっごい好きだなあと思うのといやだなあと思うのがいつも半々。自分が着る着ないは別ですよ!(笑)

部屋の色が服の色に合わせてあるんだけど、赤の部屋はツインピークス思い出した。いちばん強烈だったのは意外にも白の部屋。色がないと遠近感が判らなくなる。ぐらあ〜っと来た。色酔いみたいな状態になった。ちゃんと観たかったんだけど、気持ち悪くなって早々に出てしまった。これは強烈だったなあ。

****************

『KITTY EX.』@森美術館、ラフォーレミュージアム原宿

サンリオのキティちゃんが30歳(ヒー)だそうで、いろんな作家がキティちゃんをモチーフにいろいろやる企画。場所柄か、立体映像ものは六本木、そのまま商品になりそうなものは原宿と言う感じ。

生まれが商品キャラクターのせいか、どうもあざとさを感じるのでちょっとひいて観てしまう。口がないのはあなたのおしゃべりを聞いてあげるため!とか体重はりんご3個分!てとこに“企画もの”の匂いを感じてしまうのですよ。いやでもかわいいとは思うよー。サンリオではパティ&ジミーが好きでした。少数派ですか(笑泣)

と言う訳で、いかに“企画もの”から逸脱しているかってのが見ものだったり…でも結局は自分の好みですなあ。観た中では野田凪さんの半パンダシリーズが好きー!これは欲しい!むしろ半分部分がキティちゃんじゃない、ライオンとかいぬになってるのがほしい!(ダメじゃん)



2004年08月25日(水)
さい芸で優雅なランチが出来なかった訳+α

ネタになりそうなので書いておきますわ。

『お気に召すまま』が上演されたさいたま芸術劇場にはあまり行く機会がないので、21日は早めに出掛けて、施設内のレストランで優雅にランチをしましょうおほほほほ。11時ちょっと前に渋谷で待ち合わせ。ところが。

この日の朝は、文化村チケットセンターでチケットを取る予定があった。11月にある吉田美奈子さんのコンサート。美奈子さんはわたくしのディーヴァなのですよ!久々に都内のホールでコンサートなのですよ!シアターコクーンでの公演なので、文化村チケットセンターで取るのがいちばんいいだろうと意気込んでいた訳です。発売開始は10時。待ち合わせには余裕で間に合うだろう。と、その時は思っていたんです。

9時過ぎにチケットセンターに着いた(意気込んでる割に寝坊した)ら、長蛇の列が出来ている。うわーなんだこれ。様子を伺っていると、大半が「『冬のソナタ』クラシックコンサート」目当てのひとらしい。しまった、同じ発売日だったのか!コンサートってことは別に出演者が出るって訳じゃないだろうに、すごい人気。

まあ並んだ順番なのでしょうがないっちゃあしょうがないんですが、せめて窓口を別にしてくれれば…多分冬ソナをぬかせば、私はヒトケタ以内に入っていたと思うのよ(泣)どんどん時間が過ぎて行く。うーんこの際列を離れてTEL予約にかけるか?しかし私は携帯を持っていないのですヨ!困った。

そうこうするうち係のひとが「ここらへんのひとはもうチケットがないと思うので、TELや他のプレイガイドにした方がいいと思います」と言いにきた。でも誰も列を離れないのね…。「冬のソナタ以外のチケットはどうですか?」と訊いたら「ああ、もうぜんっぜん大丈夫です!」と言われた(笑)ので、このまま並んでいればとれそうだ。し〜か〜し〜時間が〜。

とうとう待ち合わせ時間になってしまった。丁度列が公衆電話の真横に来たので、そこから連絡を入れて先に行ってもらうことにした。ら、ランチ…。

11:30過ぎに「『冬のソナタ』クラシックコンサートのチケットは完売しましたー!」のアナウンス。同時に悲鳴があがり、場が騒然となりました。「補助席はないの?」「追加席はないの?」「当日券はどうなの?」と窓口に詰め寄っている。うわーんどいてくれ!もうないっつってるやん!この混乱で事前に預けておいた申込用紙がどこかへ行ってしまったらしく、私より後ろだったひとが先にチケットとれたりしてて半泣きです。でもそのひとは美奈子さんのチケットだったからいいんだ…自分もとれたし。そ、それにしても…(泣)

ダッシュで渋谷駅に走るが埼京線乗り場は遠い。本数も少ない。与野本町駅に到着したのは開演の数分前、全然歩ける距離なのにタクシー使ったよ!何とか間に合いましたがランチが〜(泣)静かなシーンでお腹が鳴りました。ううう。

それにしても、今迄目の当たりにしたことがなかったのでよく判らなかったんだけど、ホントに冬ソナ人気ってすごいんだね…劇場に着いてから状況を説明したら「今は冬ソナ離婚もあるって言うしねえ」。なにそれ。主婦が生活費を注ぎ込んでしまってとかダンナと登場人物を比べてしまったあげくにってことらしい。す、すごいな…。

とにかくチケットとれてよかったよ〜。さい芸のランチは次回(っていつ)だ。

****************

■観てますよ
オリンピック〜。女子バレーは残念でしたが!最後の試合ではブロードのバックアタックなんて珍しいものも観られたし。こんな技持ってるんだったらもっと早くから使ってよ!(笑泣)もうちょっと観てみたいチームでしたな…次回に向けて長い目で〜。
女子レスリング。日本の選手は皆オットコマエでしかもかわいいなあ。そしてバリバリ強いのねー。それにしても段取りが悪かったなあ。ビデオでじっくり確認して判定するのはいいかも知れないけど、その間待ってなきゃならない選手は緊張感の持続が大変そう。
体操のガラ。スケートのエキシビションみたいなものなんだけど、オリンピックでもこういうのあるんだね。トランポリンや新体操の選手も一緒に出てきて皆ニコニコ、リラックス。
カナダのシューフェルトって選手(種目別・床で優勝)が眉ピアスしててビックリした。似合ってて格好よかったけど、本番では外していたのかな。衣裳や髪型も自由だし、演技がライトアップされたりBGMもかかっていて華やか。面白かった。
そういやしばらく見ないうちに跳馬の形が変わっていた。何かオシャレになったね

■やっと聴けた〜
ハラカミくんのトラックでCHA PARIが唄う「あなた」
いぬがかわいい日立のCM。もしも私が家を建てたなら〜♪の「あなた」ですが、バリバリハラカミ節になってます。これリリースはされないのかなー。ここんとこハラカミくんはひとんとこのアレンジ仕事でばかり聴いているけど、そろそろ本人名義の新譜出ないかな

■あー、とうとうか
レピッシュ活動休止だそうです。まあここんとこずっとあんな感じだったしね…何とも感慨深いな、うーん。昨年のミッシェルといい、夏が終わりに近付くと…ねえ(泣)



2004年08月22日(日)
『お気に召すまま』+α

『お気に召すまま』@彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

ど〜してもこの日しか行けなかった、いきなり千秋楽。キャスト全員が男優と言うことでも話題になった舞台です。以下ネタバレしてます、そして長いです。

まずあの森を作り上げた中越さんの美術、原田さんの照明が素晴らしかった!ニナガワ組のスタッフワークは、天井の高さと奥行きを自在に使っていていつも面白い。所謂八百屋舞台だったので、役者さんたちは大変だっただろうなあ。

『お気に召すまま』自体が初見で、この際だからと戯曲も読まずまっさらな状態で観たのですが、台詞のひとつひとつが美しいこと!喜劇でこんなに泣くとは思わなかったよ〜。「これは追放ではなく、自由への出発なのです」とか「こんな世の中でなくなったら、あなたとは親しくさせてもらいたい」とか(記憶で書いているので正確ではありません)。そういうのにいちいちジーンときました。一幕目終盤の、ジェイクイズの長台詞も良かったな。人間は皆役者、人生は七幕の芝居。

で、しみじみ思ったのですが、やはりこういう台詞はきちんと“聞きとれる”ことが大事だなあと…正直成宮くんの台詞まわしは厳しかったです。滑舌の悪さに加えて、声自体が嗄れ気味で勿体なかったな。でもこういうのは訓練次第で改善されるものだと思う。ロザリンドとしての所作は非常に美しかったので、これからいろんな舞台をやって経験を積んで、またこの役に挑戦してほしいなと思った。台詞が明瞭、なおかつ美貌で(「この美貌では盗賊に襲われる」みたいな台詞がある。しかもそれを自分で言う(笑))、所作が美しく、それでいて恋する少女の初々しさがあり、女形としての色気をも表現する。これってすごく難しいことだと思うけど、成宮くんにはきっと出来るよ!(とプレッシャーをかけてみる)

小栗くんはとても舞台映えする。このひと写真うつり悪いよ〜、実物は本当に格好いいです。スタイルいい!レスリングの試合着もセクシーで良かったし(骨格も肌も綺麗!)、婚礼での盛装もとても映えていた。複雑な事情で家を出ることになるけれど、基本的にひとを信じるいいコで、すくすく育った感じのオーランドー。空腹で倒れてしまったアダムの為に強盗を働こうとするが、森の住人(前公爵)に優しい言葉をかけられ素直に涙するシーンがよかった。ひとに尽くすコだよオーランドーは!なんていいコだ!(泣)アクションがドンくさいのはご愛嬌、屈折感もあるけれど、悩んでいる姿すら清々しい若者でした。

この若手ふたりを、しっかり周りの役者さんが支えている。ニナガワカンパニー(*)の面々も、場をきっちり締める。ル・ボー役の清家さんとアダム役の岡田さん良かったなあ。そしてニナカンと言えば!大石さんが良かった〜(涙)またいい役なんだシルヴィアスが!ああ恋ってひたむきなものなのね!見返りを求めない愛を贈り続けるのね!いやもう久々にまっすぐなナイーヴな一生懸命な役柄の大石さんを観られたのは嬉しかった〜。

あとあれだな、大石さんと高橋くんを同じ舞台で観られる日がまた来るなんてなあ…と違う意味でもしみじみしましたわ…。

で、その高橋くんは“鬱ぎ屋”ジェイクイズ役。諦念だらけの世捨て人を自認し、黒一色の衣裳も喪服のよう。その反面、生きることに喜びを感じている風にも見える。最後の門出は『桜の園』のトロフィーモフを思い出した。無知故に前向きで、希望に溢れているトロフィーモフとジェイクイズでは全くタイプが違う役柄の筈なのに、不思議なものです。興味を惹かれる魅力的な人物像。良かった!あと発声が変わった?すごく聞きとりやすい!過去こんなにこのひとの台詞が聞きとれたことはなかった!(苦笑)その分輝くような言葉のひとつひとつがとても沁みました。前述の長台詞はも〜ホント心に響いた。このひとの声で、今回の発声でこの台詞を聞けたのは本当に良かった。

女形は全員キャラが立っていて面白かった〜。月川くん演じるシーリアは、容姿を活かしただけでなく、ちょっとボンヤリのロザリンドにツッコミを入れたり尻を叩いたりと、立ち位置がとてもいい。コメディエンヌとしても巧いし、女形としての所作も素晴らしかった。こんなに出ずっぱりの役で観たのは初めてだったので驚きました。すごい役者さんだ…。不細工担当(役柄がね!)のオードリー役・杉浦くんとフィービー役・山下さんはやりたい放題でした(笑)ふたりとも元は格好いいのに!顔の造作も綺麗なのに!オードリーなんてわざわざ鼻の穴の周り黒く塗ってすんごいブサメイクでさ〜、そして乳首が透けている。勿論偽胸ですけども。そんな細かいとこ迄仕込んでるとこがおかしくてたまらん…パンツは丸見えだし。私の位置からは脚がとても綺麗に見えたんですが(筋肉モリモリだったけどな)ムダ毛処理もバッチリだったんでしょうか。最前列のひとはいろんな意味で大変だったんじゃないでしょうか(笑)

オーランドーの兄・オリヴァー役の鈴木さんも長身で顔ちっちゃくてスタイルいいよねー。この兄弟は眼福でしたな。そっしってっ鋼太郎さん!途中で出演が決まったので驚きつつも楽しみにしていたのですが、よっかっっった〜〜!幕開きの私服(ニットみたいなの)がもう〜格好よくて!しかもタイタスを彷佛とさせる金髪で!あまりの素敵さに狼狽してしまい、せっかくの成宮くんと小栗くんの私服姿を見逃してしまいました…。役柄としては勿体ない!もっと観たい!ってなくらいの特別出演仕様だったのですが、その短い出番が全て印象的なシーンになっていた。思慮深く、人徳があり、部下から尊敬されている雰囲気の前公爵。何か知将肌なんだよね…強盗に来たオーランドーに食事を差し出し、優しくしかしガッチリとハグするシーンはすっごい良かったよ〜。小栗くんの「大人に優しくされたー!」ってなうわーんぶりともども泣けたシーンでした。

蜷川さんが演出する作品は、喜劇ですらゾッとする空気や、未来への暗雲がいつも感じられる。今回も、お芝居自体は幸福なシーンで終わるけれど、タッチストーンの「結婚は2ヶ月で終わる」と言う台詞にも暗示される、人生の不安定さが見え隠れしていた。フィービーがシルヴィアスと結婚するのも、ロザリンド(ギャニミード)との約束を守る為だしね。モノトーンの森の風景も然り、生死が同居している。美意識の高さもいつも感じる。しっかっしっ、結婚の神として、福助(そう、あの福助ですよ)の書き割りを3体ドーンと出してきた演出にはたまげた。あ、あれは……深く考えなくてもいいのかな?福助ってことでいいのよね?いやはやすごい爆弾でしたわ、客席がどよめいたもんね…久々にこういう殺傷力の高い演出を観ました(笑)

あと馬の脚が良かったです(笑)動きがすんごく巧いの。耳が動くのもツボでした。遠目で見たら本物と間違えそうな程。そしてホンマモンの羊・メー子(ちゃんとプログラムのキャストにクレジットされてるの)がかわいかった〜。やっぱ本物の動物出されちゃうとそっちに目が行っちゃうわ。タッチストーンとコリンがすごくいい会話をしてた筈なのに、すっかりそっちがお留守になってしまいました。ああ、リピートしたかったよ…。

千秋楽だったので、カーテンコールがもーすごい盛り上がりでした。10分以上やってたんじゃないかな?6回目迄は数えていたけど、あとはもうわからん(笑)蜷川さんも登場、とてもいい笑顔でした。スタッフが仕込んだ紙吹雪や花火(高橋くん、首の後ろに火花が落ちたようで「あ゛ち゛ー!」とかなってたよ(笑))が舞って、スタオベも満開。楽しかった〜。

いやーそれにしても言葉が美しかった。訳も良かったんだろうなあ。早速戯曲を読むぞー。そしていろんな感想を見て回るぞ!楽日迄ネタバレ読めないってのはツラかったわ…。

(*)
プログラムの清家さんのコメントで知ったんだけど、劇団としてのニナガワカンパニーは解散してしまったのか…ガーン。もう『待つ』シリーズは観られないのかなあ。うわさみしー(泣)

****************

■近所で行ってなかったけど気になっていたお店に(以下略)
熊本ラーメン屋。「オロチョン」って名前のラーメンがある!これって方言なの?熊本はウチの地元と隣の県だけど聞いたことないよ!
松尾スズキさんが飼ってるねこ(オロチ)の名前、最初はオロチョンだったんだよね…池津祥子さんが名付け親だそうですが。池津さんって熊本出身なんでしょうか…そしてオロチョンってどういう意味なんだ。お店のひとには訊けなかった。検索してみた。行ったのはこのお店ではありません

■延々観ている
オリンピック。井上康生くんが負けたのにはビックリした…地元が一緒だとついつい応援する田舎者の踏み絵。前回優勝した時は市役所からロイヤルホテル迄パレードしてくれたんだよ!(とローカルな話を)ひっそりな田舎(実家の庭にはイタチが出ます。飼ってたインコは蛇に喰われました)なのに、写真を見たらどこにいたんだと言うくらいひとが沢山。ウチの親も行ったんだろうか。
女子マラソンもすごかった〜。寝ようと思ってたのに全部見ちゃったよ!タイムはともかく(まああの気候じゃね…)レースとしてはすんごいドキドキな展開で面白かったです。ラスト10kmはも〜こっちが呼吸困難になりそうな程心臓がバクバクになっていた。
それにしてもあんなに皆がゲーゲーなってるレース初めて見た…死人が出るんじゃないかと違う意味でもハラハラしました。そういやアテネを走り切ったマラトンって、完走した後死んじゃったんじゃなかったっけ?(ゾ〜)大体距離が死に行くゴーkmだもんね…
女子バレーは何とか決勝トーナメント進出決定。韓国戦を落としたのが痛かったな。あとはもー開き直ってのびのびやるがいいさ!



2004年08月19日(木)
ねこ好きの話

もうすぐ職場が800m程引っ越すので、「近所で行ってなかったけど気になっていたお店にお昼を食べに行くツアー」(長い)をやっています。

前にここにも書いた憶えがあるんだけど、鼻水のたれたちょっと頭のおかしそうなねこが入口にいる店。民家!な感じで店内が外からは見えず、ずっと気になってはいたものの何となく入りづらかったんだけど、勇気を出して入ってみました。最近ねこを見かけなくなっていたので心配でもあり。

ホントに家だった。2階が住居で、1階の10畳くらいのお座敷にテーブル3つ、うちひとつはほりごたつ式。入るといきなり白黒のねこがとろとろ寝ている。おばあさんがひとりでやっている。ねこ嫌いですかと訊かれ、いえいえ好きですう!と言ったら普段は上にいるんだけど、14時過ぎてお客が減ると降ろしてやっていると言う。寂しがりやで、1匹にさせておくと階上で暴れるそうです(笑)一緒にウチに来たもう1匹のねこと大層仲が良かったんだけど、そのねこが目を悪くしてずっと治療にかかることになり、お店ではつきっきりで面倒みれないので、ずっと看病してくれるところに貰われて行ったそうだ。

で、ねこの話を延々していたんですが(笑)どうもあの鼻水のねこが出てこない。気になったので鼻水のたれたねこがいませんでしたか?と訊いたら死んでしまったとのこと。えー(泣)まだ4歳だったそうだ。なんでもおばあさんのだんなさんが数ケ月前に亡くなって、あとを追うように衰弱していき、ある日ちょっと目を離した隙にいなくなってしまったとのこと。あんなにふらふらだったのにねえ、ねこは死ぬ時姿を隠すと言うけど本当だったのねえと言っていた。あー(泣)写真もいろいろ見せてもらいました。

で、今いるのはそのコと入れ違いに来たコだそうで、鼻水のねこは鼻のところにチャップリンのひげみたいなぶちがあったんだけど、新しく来た白黒にも同じようなひげぶちがある。これも何かの縁だわと貰い受けたそうです。うう〜ん、お盆明けに何だか不思議な話を聞いた。この間ごはんを含め1時間。じみじみした昼休みでした。

頼んだまぐろ丼(う、うまい)以外にもおかずを2品もつけてくれた上に、まだありますよと迄言われた。いいとこだ!しかもどれもうまかった!暑くなければお土産に持たせるんだけどと言ってくれたがいやそんな!おいしかったし楽しかったので、引っ越す迄にまた行ってみよう。

****************

■どうでもいいが
店の前にねこがいる魚屋にはうまいさかながいそうな気がするのは気のせいか。しかもそのねこが毛ヅヤ良かったりしたらもー



2004年08月15日(日)
『偶然の男』楽日+α

『偶然の男』@スフィアメックス

はやい…もう終わるのかー。寂しいよー。狼狽しつつ観てしまうのが常の1ヶ月でした。おろろん

それにしてもこういう話を書けるのは、ヤスミナ・レザが女性だからだろうか。どうなんだろう?ファン心理ってものは、男性側からすればどんなもんなんでしょう。

冷静になって観てみると、マルタの言動は一歩間違えば結構ヤバい(笑)でも彼女には好感が持てるし、共感する部分が多い。一種のヤバさも、「うんうんそんなもんだよね!」と思える愛らしさがある。それは演じたキムラさんの存在も大きいが、あのモノローグが、心の声だからこそなんだろうなあと。マルタはとても思慮深い。口には出さない。勿論パルスキーの作品を読んできたからこその影響もあるだろう。でもそれだけではない筈だ。「人間は自分で形作るものなのだ」みたいな台詞があったけれど、そうでなければならないし、そうありたいとも思う。

でも、人格なんてものは自分ひとりで形成出来るものではない。風土、民族性、生活環境も影響する。その環境に身を置くことはある意味偶然だ。きっと神様はいないんだ。そういう存在はいるかも知れない。しかし、それに名前は付けるもんじゃないんじゃないか。あえて名前を付けるなら、それは“偶然”でいいんだ。

マルタは共感のトラックを鳴らしたんだと思う。心の中で躍ったひとは沢山いたと思う。

カーテンコールは2回。ホントいい公演だった。寝てるひとがポツポツいたのが残念でした(苦笑)最前列で船漕いでるひとがいて、しかもそこ、長塚さんがステージから降りてくる位置だったのね。長塚さんちらっちらそのひとのこと見ててさ…うう〜起きろ!起きてくれ!(泣)

とっかかりで流れに乗れないと厳しいのかなあ。演劇って、オーバーアクションでデカい音で派手な照明でってなものだけじゃないのにな。静かな会話劇だけど、その内容はとてもスリリングで、エキサイティングで、そして美しいものだった。言葉をとらえるってのはとても面白いことなのにな!再演、あるといいな。自分的にはかなりキました。

****************

■偶然の男と言えば
以前池田成志さんと電車で向かい合わせに座ったことがある。コンパートメントじゃなかったし、5駅間くらいだったけど、ぱっと顔あげたら真正面にいたよ!ビックリした…勿論声なんぞかけられませんでした

■偶然の女もあるよ
10数年前、フキコシソロアクトライヴがレイトショーで22:00くらいにスタートだったことがあって、初めて行くスペースだったのでちゃんと行けるかなあ、迷わないかなあと思いつつ電車に乗ったら、目の前に渡辺信子さんがいたことがある。当時はまだふたりともWAHAHA本舗所属だったので、これは間違いなく付いて行けば会場に着く!と跡をつけました(笑)無事着きました。有難うございました(笑)

****************

■書いてるのは18日です
オリンピック三昧。眠い。女子バレー勝てないな!でもそんなに落胆することでもないような気がするんだけど…実力的にはこのラインでしょう。ブラジルもイタリアも強いんだからそんなに気にするな!チームの雰囲気が沈んで、今日からの落とす筈がない!ってなゲームを落としそうなのが心配。今日の相手は地元だしなあ。ここをしっかりとれば波に乗れそうなんだけどなあ。
それにしてもあんなにバックアタックが決まらないとは。カット返球率はいいのにコンビネーションが甘甘なのか。落ち着け!(泣)

■しかし
男子バレー、日本出てないけどさ、ちょっとはオンエアしてくださいよ…。トップクラスの試合が観たいよー。セルビアモンテネグロがもう2敗してるんだよ!どうしたんだ!ポーランドってそんなに強かったっけ?経過がわからん。映像で観たいよ…

■そういえば
昨日の柔道の中継で久々に瀧本誠さんを観た。某映画評論家と同姓同名だったので当時ビックリしたんだよねー(笑)髪が伸びてました



2004年08月14日(土)
ありがとねー

あっ、今北島が金メダルとったよ!(書いてるのは16日)おめでとー!オリンピック始まると国内にいながらにして時差ボケになりますな…。

ぢゅんこさんホントにアテネにサッカー観に行ってしまった。毎度のことながらすごい行動力。予選競技場は結構へんぴなとこだそーで交通とか宿泊とかかなり不安がっていたが道中無事だといいねえ。

久々に原宿に会ったら、5月のREEL UP@WOMBのイシイくんはDJではなくライヴだったとのこと。しまった…。BBC Radio 1に音源出てるらしいのでチェックしてみよう。しかし最近はWOMBかAgehaくらいでしかやらないねえ、LIQUIDROOMくらいがいちばんいいんだけどねって話をする。

そしたらmoguさんに、恵比寿に移ったリキッドはオールやらない方針のハコだと聞いてビックリ!えーそうなの!?リキッドなのにリキッドなのに!夜遊び出来ないリキッドそれはクリープを入れないコーヒー!いやわたくしコーヒーはブラックで飲みますけども。それはともかくかなりショックだ…オールの出来ないリキッドなんて。ビルが建て直されたら歌舞伎町に戻ってきてくれないかな…ウチの近所のミスドのようにさ。

ANIKIとも何年振りか。ドイツサッカーがものすごいことになっていた。ヤンカー面白過ぎます。

kaollyさんとも半年くらい。フジロック行ったそうで羨ましい。PEARL JAMのサンタバーバラ祭の映像があるとのこと。有難うございます!ジャック・ジョンソンもだけどジャック・アイアンズの新譜出るのが嬉しいって話をする。アイアンズ、本当にもう音楽には戻って来れないと思っていたから…。自分のペースで、身体に気を付けて、のんびり好きな音楽をやってって貰いたいな。

スズカツさんの話を5年分くらいしましたよ。て言うかいろんなひとにスズカツさんいっぱい仕事始めて良かったねって言われた(笑)積もる話もあるわあるわ。いやホント、来年どうなるやら。コワ楽しみ。

中山さん(阿佐スパ)は見ようによっては嵐の大野くんに似ていると言うことを諭されハッとする。

周防さんマジ助かりました、有難う!イケテツさんはホントに綺麗なひとだと思うよ!ただそれが紙一重なのね。綺麗は汚い、汚いは綺麗(マクベス)だよ!(笑)

やまこさんいいもの有難うございました!伊達くんすてきー!大事にしますわ。ほろり。

レイフ・ファインズ出演作品ベスト5は何かって話をしてて、その場では結構すいすい出たが、帰ってから考えると迷いだした(笑)かわいさベスト5とか、ヘタレベスト5とか、美しいベスト5とか、部門を分けたいです。

いやはや楽しかった!ありがとねー!



2004年08月08日(日)
M.O.P.『虚飾の町に別れのキスを』+α

M.O.P.『虚飾の町に別れのキスを』@紀伊國屋ホール

「黒いハンカチーフ・L.A.バージョン」。『黒いハンカチーフ』が随分面白かったので(その後『演技者。』でドラマ化もされたので、TVで観たひとも多いのでは)それを何故わざわざL.A.バージョンにするのかなあと思いつつ観に行きました。以下ネタバレしてます。

「男たちは集められた。悪者をギャフンと言わせるために。」『黒いハンカチーフ』は映画『スティング』を下敷きに、昭和30年代の新宿・赤線地帯を舞台にしたもの。政界の大物に虫けらのように殺された娼婦(いいコ)のリベンジを果たすため、腕利きのイカサマ師たちが約20年振りに集まり、丁丁発止のコン・ゲームを繰り広げます。『スティング』観てたのにすっかり騙されました。で、またいい話なんだよねー。人情を信じてみよう!ってな気持ちになる。

で、今回はそれをまた赤毛ものに作り直し。プログラムでマキノさんが書いていた通り「『七人の侍』を『荒野の七人』に書き換える」てことになります。でんぐり返り。

正直序盤は、アメリカナイズ!な台詞の言い回しや大仰な所作が気になった。でも舞台をハリウッドに移した分、夢破れて行く女優のヒヨコちゃんたち(ブラック・ダリア思い出した…)や、孤児からメジャーリーグのエースになった男の子の話がより切実になったかな。ドリームズカムトゥルーはなさそうだけどある。でも、そんなにあるもんじゃない。

個々のキャラクターの背景がちょっとずつ出て来るとこもいいんだよー。「これを機に堅気になれよ」って言われたギャングくんが、後にホテルのボーイになって出てくるとことか。おお、ちゃんと働いとるやん!イカサマ師たちがレッドソックスの新人エースに入れこんでいるのは、そのコが20年前、自分たちの仕事のいざこざに巻き込まれて家族を亡くしてしまったから。彼らはずっとそのコの養育費を匿名で送ってたのね。うー(泣)そーゆーほろりものを見せてくれるとこがニクいです。

役者さんは皆さん達者。三上さんと慢太郎さんの美声コンビも堪能出来て嬉しゅうございました。その美声で言い争いとかされるとたまらないね!説教してほしいです(笑)

時間と場所をパッと把握出来るボードに照明当てる演出もニクかったです。ああ粋だ!日曜のお昼に楽しく観られるお芝居でした。

****************

■ミスド復活〜
1年半前「30年間有難うございました(私○○は22年間店長を勤めさせて頂きました)」との貼り紙を残して閉店した(涙)近所のミスドが帰って来た!店舗が入っていたビルが取り壊されて、新しいのが建ったので「テナントに入れ入れ」と念じていたのでしたはっはっは。おかえりー!店長さんも同じひとかしら。頻繁には行かないけどないと寂しい、ここのうすーくてキンキンに冷えたアイスコーヒーが大好きです

■クアアイナ
この前初めて骨董通りの方の店舗に行ったら、3階建てで、ダム・ウェイターがありました。ういーんての。こちらはホントに食べ物が運ばれてきます。お芝居のやつ程うるさくなく働き者、見ていた限り注文も間違えてなかった(笑)ここのコーヒーも好きー

■と言えば
ヴィレッジ・ヴァンガードのコーヒーも好きー。食べ物を持ち帰りで頼む時、出来上がり迄時間がかかるので、待ってる間コーヒー飲むのが習慣に。阿佐ヶ谷店も吉祥寺店もお店のひとが大層親切で、しかも女の子はかわいく男の子は格好いい。いいとこだー。そしてバーガーがすんごくうまい。2929しさ抜群

■骨董通りに来たら
向田邦子さん御用達の和菓子屋さんへ行って水ようかんを買う。うまい

■ホントだってば!
以前味噌にこみうどんにトマトを入れるとウマいと書いた時に「えー!」と言われたことを最近思い出した。ホントにウマいんです。そして麻婆豆腐にトマトを入れてもウマいです。特に夏

■どのパターンがいちばんうまいだろう
ゴーヤーチャンプルー。いろいろ試しているのですが。豚バラ肉かスパムかツナ缶か。トマトを入れるか入れないか。にんじんを入れるか入れないか。豆腐を入れるか厚揚げを入れるか。ゴーヤーを下茹でするかしないか。ゴーヤーは厚さ何mmくらいがいいか。かつおだしを入れるか入れないか。しょうゆを入れるか入れないか。
しかし大概うまいですな…ゴーヤー自体から何かうまみ成分が出ている気がする

何をたべものの話ばかり。おなかすいた…あっ、たべもの以外の話がふたつあった。

■どうすればいいんだ
某お芝居の某出演者がダブルキャストらしくて、目当ての役者さんがどの日に出るか発表になっていないのにチケットの先行発売がどんどん始まっている。年末だからリピートしづらいし…どうしよー(泣)

なんつう対バンだ
QUE10周年記念イベントなんだけど!こりゃ面白そうだわー。ナミさんによると「建樹はスリルを知らないらしい。『多人数の怪しいバンドらしいから、バンドじゃないと負ける…。』って、バンドで出るそうです!!!」だって(大笑)そうか小林くん、スリル知らないか…。まあ最近はのんびり活動だからね。しかし私も今誰が残ってるのか把握出来てないわ…。QUEのステージに入り切るんでしょうか(笑)
それにしても「怪しいバンド」って…。誰がそう教えたんだ



2004年08月07日(土)
『偶然の男』3回目+α

『偶然の男』@スフィアメックス

サガラさんと観たんだけど、サガラさん日にち間違えて先月の17日に行ったそうで(笑)帰るに帰れなくなったので、当日券を買ってその日も観たと言っていた。地震があった回で、ビル全体に場内放送が入ってしまい中断と言うハプニングがあったとか。それはそれで面白かったそうです。

で、どちらもリピーターだったんだけど、初見の回からすると結構変わってたねえと言う話になった。なんだろう、こなれたってのもあると思うし、いろいろなパターンを演者も楽しんでるんだろうなってのもあると思う。1ヶ月公演だしね。そこらへんの変化を観られるのも楽しい。長塚さんが「ケ・セラ・セラ」を口笛で吹いていたパターンは初めて観たなあ。

あと言葉と動きが交錯しているのが面白かったり。パルスキーのモノローグがマルタの動きとシンクロする。老い・体力の衰えを話しているパルスキーの目の前で、腰の痛みを気にするマルタ。逆もまた然り。

シューマンの話をするマルタ→そこに何故かドビュッシーの曲が流れてくる→あれ?と思っていると→パルスキーがドビュッシーの話を始める。ここすっごく好きなシーン。ウインカーを出されているみたいで面白かった選曲。

戯曲には一切の状況説明がなく、どう演出してもいいですよと明記されているそうで、やる方はある意味凄いプレッシャー(笑)しかしその分、エキサイティングでもある。語り手の分身として、人形を舞台上に配置した演出はホントに効果的!そういえばこの日は、長塚さんがアドリブで「おい!どうなんだ!?もうひとりの俺!」って人形に呼びかけていた。

そういえばパルスキーて、ぼそぼそ小声で喋るよねえ。自分の娘の恋人がぼそぼそ小声で喋るの嫌がってる癖にね(笑)でも、マルタのことを気にしだした頃から、声が大きく明瞭になってくる。最初は聞きづらいなあ、小さい劇場だから考慮してラウドにならないようにしてるのかな、と思ったけど、それだけではない狙いもあるんだね、きっと。彼のマルタに対する妄想が面白い!何だその細かい設定は!キャラクター造形は!ああ、だからこそこのひとは作家なんだ。

****************

■これで今年やる分は全部発表されたかな?
+++++
『Defiled ―ディファイルド』@シアターコクーン
2004年11月11日(木)〜27日(土)
原作:LEE KALCHEIM
翻訳:小田島恒志
演出:鈴木勝秀
出演:長塚京三、大沢たかお
+++++
おー長塚パパとまたやります!個人的には中越司さんが美術なのが嬉しい!スズカツさんと中越さんが組む仕事、観てみたかったんだー!そして音楽が横川理彦さん。ひゃっほーい!

■それにしても
1年7本て。ひー

■リネさんから教えてもらいました
ありがとーございます!レイフ・ファインズさんが『ハリー・ポッター』シリーズの次作に出演決定だって!最強最悪の魔法使いだそうだよ…うわー絶対似合うー!魔法使いつうより魔女!魔性!(違う)何か魔女顔だよね…唇薄いからか。鼻がすっとしてるからか。口端が上がってるからか。お菓子の家に住むがいい!(間違い)
ハリポタ1本も観たことないんだよ…い、今からでも観ておくべきか。いきなり途中から観て判るものなのか。クランクインもしてないのに盛り上がってますよははははは!



2004年08月01日(日)
『光と影のシンフォニー 藤城清治の世界展』+最近読んだマンガ

『光と影のシンフォニー 藤城清治の世界展』@東京都写真美術館 地下1階映像展示室

約100点。9割は原画。夏休みシーズンしかも日曜日、家族連れも多く激混みでした。考えてみれば原画を観るのは初めて。販売されているリトグラフも原画と言えば原画なんだけど、透過光では観られないからなあ。

ほ、ほんとにカミソリで切ってるわ…近くで見ると結構大胆な切り口で、台紙が破れちゃったところには、のりやテープをべたべた貼った跡が。それにしてもこれを切り続ける体力精神力…す、凄過ぎる。B3サイズくらいから壁画サイズ迄。木の葉とか1枚1枚全部切ってる。私だったら気ぃ狂う。がくり。

透過光で観ると美しさが際立つ。これが本来の姿だったのか。グラデーション等は色指定しているんだろうと思っていたけど(実際リトグラフとかにする場合はその手法も使っているとは思うが…)原画を観るとなんと、色が少しずつ違うフィルムを細く切って貼り付けてあった!後ろから当てる光の距離も計算してある。気絶する。ばったり。

童話の挿し絵には、テキストボードも付記されていた。おかあさんが子供にひとつひとつ読んであげている。いいねえ。もっとゆったり観た方がいいよねえ。と気を持ち直し…しかし、絵の力に圧倒されつつ…。ねこがかわいいんだよねーこのひとの描く(切る)。邪気があるねこ。邪気がないねこはねこじゃないやね。への字口。かわゆい。

ケロヨンともぐらのぬいぐるみも飾ってあったー。ボリューム満点、生気を吸い取られました。でもまた観に行きたいなあ。

****************

■『紅い牙 1 ―狼少女ラン』柴田昌弘
先日花とゆめの話で盛り上がって、久々に読みたくなって(実家に置いてきちゃったので)文庫を買ったらもー面白くてー!この時期の絵柄がいちばん好きかな…『コンクリート・パニック』『ハトの旋律』あたり。最近の作品をチラ見したら絵が結構ロリロリになっていた…う〜ん、かわいいとは思うけど〜う〜んう〜ん

逸見兄妹の兄さん好きだったんだよ。バードも片目が隠れる角度の顔が好きだったな〜。そういや『はみだしっ子』のグレアムや、当時の坂本龍一も片目が隠れる髪型だった。それを言ったらキャプテン・ハーロックも好きだったな!(大笑)片目を隠してるのがツボらしいですよ…当時の自分の趣味が今頃になって見えて来た。でも鬼太郎には揺らがなかったなあ。

■『未来都市バラン』柴田昌弘
これも一緒買い。今読んでも充分オッケーなSFものってのもすごいし、絵も圧倒的。当時は人物しか見てなかった感じだけど、今見ると人物以外の絵が物凄いことに気付く。ビルとかコンビナートとか船とか。こういう1編40頁くらいの、ギュッとしたのも巧いなあ…起承転結が綺麗についているし、どんでんも小粋。あ〜いかん文庫揃えそうだ

それにしてもこのひとと和田慎二と魔夜峰央と三原順がいた花とゆめ…すごい雑誌だよね(笑)美内すずえもいますし。見開きいっぱいにみみずが何千匹?とか描いてある(『スケバン刑事』)ような少女マンガって、他にないでしょう…小学生時代に読んでればそりゃあ影響受けますわな。う〜ん世代がまるわかり(笑)

■『パイドパイパー』3 浅田寅ヲ
出た出た。ようやく話が見えてきたかな〜。氷山の一角でしょうが。コミックスで読んでってるんだけど、本誌の方では外伝みたいなのも載っていて、両方読むと解りやすいらしい。浅田さんって長期連載初めてだと思うんだけど、どう着地するんだか楽しみでもある。
『スプーンマン』の下はどうなったかね…モデルが死んじゃったからね…

■『バガボンド』20 井上雄彦
これもコミックス読み。武蔵が出なくなって久しいですが、本誌ではそろそろまた出て来ているかな〜

■『手ぶくろを買いに』新美南吉
マンガちゃうやん。読みくらべと言うか挿し絵くらべにはまってます