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2003年04月30日(水)
『WATARIDORI』

『WATARIDORI』@新宿テアトルタイムズスクエア

渡り鳥のドキュメント。移動距離や移動地域とともに、いろんな渡り鳥を紹介していく99分。ほんとに鳥ばっかりです。音楽と、ほんの少しのナレーション。あとはひたすら鳥、鳥、鳥。その数100種類以上!

卵の頃から人間の声や飛行機の音を聞かせておいて、生まれてからも一緒に暮らした鳥なので、調教されている訳ではないけど人慣れしている。カメラを載せた飛行機が群れの中を一緒に飛んでも怖がらないし、逃げない。よってすんごい鳥目線の映像が見られる!飛んでる鳥がめちゃめちゃ近い!羽ばたきの音も聞こえる!これはすごいー。楽しいー。

しかし楽しいばっかりも言ってられません。かわいがって育てた鳥でも、助けてあげることはしません。羽根が傷付いて飛べなくなった鳥が群れに置いていかれ、浜辺で弱るうちに蟹の集団に喰われてしまう(これは衝撃的だったー怖かったー(泣))シーンも、カメラはひたすらその事実を捉えるのみ。自然は厳しい。重油につかっちゃって飛べなくなっちゃったりする鳥も。これは自然云々じゃないですな…。

そこらへんを「これが自然の掟なんですよ!かわいそうでしょ、でも仕方ないんですよ!」とか「人間は自然を汚してるんですよ!いけませんよ!」って言う説教にしないところが潔い。でもちゃんとそこに気付くように作られている。美化はしないけど露悪趣味でもない。いちいちそういうことを言わないで、ひたすら映像を伝える。これには好感持ちました。

あともりもりごはん食べてるうちに群れとはぐれちゃって「え、皆どこ?」っておろおろしてる(っぽい)鳥とかいました(笑)これひとごととは思えなかったわ…と思わず自分を振り返り。

それにしてもペンギンが渡り鳥って知らなかった!そしてイワトビペンギンが何でイワトビペンギンて言われてるのかよーく解りました。岩をね、びょんびょん跳ぶんですよ。あの短い足で!膝とかなさそうなのにどうやって跳んでるんだ。踵の力がすんごくあるのかなー。すごいなー。

絶対帰ってくる渡り鳥にちなんでか、リピート割引カードを貰いました。余裕があればもう1回くらい観たいなあ。

それにしてもニック・ケイヴの曲が使われててビックリした!ブリクサやめちゃったんだよねTHE BAD SEEDS…(涙)と思わぬところでしょんぼりしたり。トホホ。



2003年04月28日(月)
『シカゴ』

『シカゴ』@新宿ジョイシネマ2

いやあもう楽しかったー。

目当てのキャサリン・ゼタ=ジョーンズさま(敬称推奨)がド迫力!もう彼女にばっかり目が行っちゃってレニー・ゼルウィガーちゃんをあまり観られなかったわ…。腹から声出してます!の歌といい、躍動します!の肉体といい、「ステージの華は私!私を観るのよ!」ってな気迫がすんごくて、それがすごいを通り越して笑っちゃうほど。文字どおり“捨て身のダンス”(場内爆笑・このナンバーよかったなー)で観客を圧倒しまくりです。いや〜格好いい…ボブスタイルもめっちゃくちゃ似合うし(つうかロングよりこっちの方が私は好きだ!)ますます惚れた。嫁にしてください。

レニーちゃんはゼタ=ジョーンズさまがいない時に堪能しました。くぁわゆいん☆ちょっとアホなコ(と言うか、愚かと言うか…)な役なので、あの高音な声がハマってキュートキュート。腹話術のシーン(これは面白かった!)はホントにお人形さんみたい。そして脚線美が素晴らしい!

しかしこの主役のふたり、「二流なのにスキャンダルでのしあがる」役なので、歌も踊りもあんまり巧くちゃいけないんだよね…そこらへんは気にしちゃダメかしら(笑)そしてきっと彼女らはいずれ忘れ去られていくんだろうと言うブラックさにもちょっとゾワッ。ショウビズ界で生き残るのは大変です。

そして初めてリチャード・ギアの良さが解った…こういうコミカルな方が良くないか?二枚目な彼が好きなひとはどう思ったんでしょう。これ、私は好きだなー。

あとテイ・ディッグス(『誘拐犯』の追手白黒組の黒の方)が、エレガントな進行役にハマってて素敵でした。綺麗なひとだよなあ。

ミュージカルを観る時にどうしてもひっかかる、歌や踊りに切り替わる時の違和感は全くありません。実際のショウのシーンは勿論、監獄でのシーンもロキシー(レニーちゃん)の妄想から出てくるものにしていたり、工夫が活きています。こういうミュージカルならいくらでも観たい。

と言いつつ、これを観てすっかり舞台版で観たくなってしまいました。それはどうなのか。



2003年04月27日(日)
『太陽の雫』

『太陽の雫』@三軒茶屋シネマ

発売されたばかりのDVDで観ようかな〜と思っていたのだけど、3時間と言う長さにちょっと尻込みしてまして。長い作品って家で観ると集中力が切れがちなので、映画館で観たかったのです。そんなところに再上映のお知らせが!願ったり叶ったりですよ!も〜遠足気分で前日には映画にちなんだハンガリーワイン(明治屋銀座店と玉川店で購入出来ます(笑))も購入(どうすんだ呑めんのに…)、当日も予定より早く目が覚める始末です。しょ、小学生魂…。

以下バリバリネタバレしてますのでご注意を。

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いやーっ、すごく面白かった!3時間が全然長くない!20世紀初頭から100年、ハンガリーに暮らし、ふたつの世界大戦を経たユダヤ人・ゾネンシャイン一族の物語。

三軒茶屋シネマってとても古い映画館で(そこがいい味出してます)椅子もギッシギシだったりするんですが、全くそんなこと気にならなかったわ〜。大河ドラマとかだったら1年かけてやるような内容ですよ。それを3時間でやってしまう訳で、展開が早い!「え、どうなんの?」「ええ、それからそれから!?」と身を乗り出して観てしまいましたよ…。それなのに実に丁寧、細やかにストーリーが描かれている(まあすんごい波乱バンジョーかき鳴らし唄い狂う(ホントは「唄い来る」だってのは知ってますよ!)って感じでしたが)。脚本のまとめ方がうっまい!んだと思います。一族三世代の男たちを全てファインズが演じると言う、死んでも死んでもレイフ・ファインズ(笑)な展開もスムーズで混乱しない。

これはファインズの演じ分けが絶妙と言うのもあります。終戦後イヴァンが家に帰ってきた時とか、ドアが開いたらまたファインズが!って感じなんだけど、この時の表情がねえ、ほんっと子供のような泣き顔だったんですよ。イヴァンの父親・アダムのような毅然とした出で立ちはかけらもない。父親が目の前で拷問され、殺されるのを見ているしかなかったイヴァンの無力感がその表情には溢れていました。これはつらかった…アダムが凍らされていくところも悲しかったけど、このイヴァンの泣き顔の方が個人的にはキたな。

終盤、イヴァンは「実のところ、ワイン調合法のメモなどなかったのだ」とナレーションしますが、これは彼等一族の人生のことを言っているようにも聞こえました。イグナツの改姓にしても、アダムの改宗にしても、よりよい道であった筈のそれが、結局は彼等の地位を、命を奪ってしまったりする。

動乱続きのハンガリー。オーストリアとの二重君主制から共産政権、スターリンによる独裁政治の余波。数年毎に主義が移り変わる国で生きる彼等の決断が、どんな誇りのもとに下されたものだとしても、歴史と言う大きな波は彼等を簡単に飲み込んでしまう。そんな人生を生き抜くレシピなんて、メモがあっても役に立つだろうか?

それでも彼等は、自分が選んだ道を後悔していないように見えたのです。祖父イグナツが捨てたユダヤ名・ゾネンシャイン姓を名乗ることにしたイヴァンが、清々しい顔で役場を出て街を行くラストシーンには素直に感動。「それでも人生は美しい」。鑑賞後の充実感がすっごくありました。映画館を出て、駅迄の足どりが軽かった。観てよかった。

そうそう、ハンガリーの季節感を美しく切り取るカメラワークも素晴らしかったです。

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ちなみに一族の柱〜イグナツの妻、アダムの母、イヴァンの祖母〜ヴァレリーはふたりの女優さんが演じており、このふたり(青年期/ジェニファー・エール、晩年期/ローズマリー・ハリス)が実の親子だってのも効果的。最初ふたりが入れ替わったの、気付きませんでしたもん。エールが老けメイクしてるのかな〜とか思っていて、観終わった後パンフレット読んで驚きました。いやー、それにしても女が強かったね。ゾネンシャインの男は皆押し切られてますよ!(笑)

『スパイダー』にも出ていたジョン・ネヴィル、『クラッシュ』のデボラ・カール・アンガー(ミドルネーム?入れるようにしたんだね)と、偶然でしょうがクローネンバーグ絡みなキャスティングも面白かった。あとイグナツの父親が結婚出来なかった女性の名前がサラだったり…『ことの終わり』で、ファインズ演じるモーリスと恋に落ち、その愛を命を賭けて全うする女性もサラ。で、サラは聖書にも出てくる、神との約束を固く守る女性の名前でもあったりするのです。ファインズ祭りの効果もあってここらへんも楽しめました。

ファインズの選ぶ作品が偶然そうなのか、そういう作品にファインズが惹かれるのか、彼が出演する作品には宗教的な側面が描かれているものが多い気がします。『ベイビー・オブ・マコン』も、『オスカーとルシンダ』(これかなりキてるんで後日じっくり感想書こうかと…)もそうだったなあ。神と言う存在は信じているけど、宗教的なこと迄は深く考えないようにしている(これは意図的なんですが)自分からすれば、興味深いところです。お国柄の違いもあるかもしれませんが。

あと以前から気になっていたのですが、このひと本来は左利きなのかなーと。ちょっとした仕草に名残を感じていたのですが(自分が左利きを矯正されたので気になる)フェンシングで利き腕をコンバートするシーンがありましたね。これ演技なのかな、地なのかな。演技だとしたら凄いです。

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さて最後に。これ言ってみよう!真面目に終わろうかと思ったけど言わずにおれん。

■くまのぬいぐるみ持ったまま泣いたりするな!女々しいを通り越してかわいいんじゃ!(一代目・イグナツ)
■婚約者がいる女性の家の下に楽士を連れてきて演奏させてアタックするその強引さが最早かわいいぞ!(二代目・アダム)
■そこでシャワー浴びるのはいいとして(ああもういいさ!)何故全裸のままで上司の説教を聞くの!(三代目・イヴァン)

いやそれくらい怖い上司だったのかも知れないですがね。でも全裸のままで話を聞くのも失礼と言うものでは…どうなんだそこ!



2003年04月25日(金)
『アイデン&ティティ』エキストラ撮影(川崎・3)

とはいいつつ、セッティングにはかなり時間がかかります。なるべく場所を動かないようにしつつ、何か面白いものはないかな〜ときょろきょろ。あ、麻生久美子さんだ!うわ細い、うわ綺麗、うわ白い!そして思っていたよりずっと小柄な方でした。華奢なイメージはそのまんま。ジーンズに白のTシャツ(ウエストの部分が片方だけ絞ってある)と言う何気ない格好なのに、なんだかキラキラしています。じょ、女優だ〜。その麻生さんをフロアに実際に立たせて、しばらくチェック。近くにいたひとは緊張しただろうな〜。

その間私たちは怪しく大森くんウオッチング。「ひっこんだよ!」「出てきたよ!」「ベース弾いてるよ!」「水を飲んだよ!」……観察日記状態です。やっぱり集中度が違う、と言うか、カットがかかるとすぐリラックス出来ていると言うか、この切り替えは流石だなあと思いました。映画初出演の峯田くんを気遣う素振りもところどころ見せていたし、峯田くんも結構頼りにしている様子(笑)「大森さんには×××の方法を教えて貰ってます」だって。……思いっきり下ネタなんで書けません。いや、いいチームワークなんですね…そういうことにしておきますよ…(笑)

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ジャムが一段落すると、今度はメンバーのお喋りタイム。「峯田くんのサービストークがありまーす」「マギーのサービスコントがありまーす」と言う感じ。撮影に慣れないエキストラが待ち時間退屈しないように、といろいろ気遣ってくれたのかな。峯田くんの、山形のお母さん話が笑えた。カレーがまずいとか弁当がまずいとかのネタに皆ひとしきり笑ったあと、マギーが場を盛り上げます。

マギー、場を掴むのが巧い!明らかにその後、フロアのノリがよくなったと思います。スタッフからは「観客の皆さんを撮っていますからね、演技してくださいね!映ってますよ!音楽に合わせて身体を揺らしたりしてみてください。棒立ちはやめてください」と結構エキストラにも要求がとびます。そうなると慣れないエキストラは堅くなっちゃったりもする訳で。これがマギーのサービスコント(笑)で一気にほぐれた印象がありました。流石だー。

スタッフの方もエキストラの緊張をほぐそうと言う配慮か、「どこから来たの?」「誰のファン?」と聞いてまわっていたりしました。北九州から大森くんの為に来た方が後ろにいて「すごい!」と言っていたのですが、これがさくぽんさんだったのですね。スタッフの方が、ステージに向かって「大森さんのファンですか!北九州から来たんですか!」と大きな声で言ってくださったのですが、大森くん本人には聞こえていなかったようです(苦笑)

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バンドメンバーの背中越しに観客を撮っていたので、メンバーの後ろ姿にも細かい配慮が。大森くんはピタTなので、動くと背中のすそ部分がだんだん上がってくるのです。それをスタッフの方がひっぱり下げてたり。あと長時間の撮影なので(雨も降ってたしね)立てていた髪が落ちてくるんですよ。峯田くんのアフロもしぼみがち(笑)これもスタッフががーっと持ち上げなおしたり。その間おとなしくして、されるがままになっていたおふたりはなんだかかわいらしかったです(笑)

そんなこんなでステージ側からの撮影も終了。腕組みしてモニターを覗き込んでいたトモロヲ監督がにっこり頷きました。いいのが撮れたかな?その後拍手の音を録ると言うことで、大盛り上がりのもの、じわじわと感動が拡がった雰囲気のもの、と何パターンかの拍手をしたあと、前4列のエキストラ以外は終了となりました。後ろにいた私たちはそこでさよーなら。ロビーに置かれていたおみやげ(記念品・SPEED WAYのバンドTシャツ、白地にメンバー4人がシルク印刷されたもの。黒と青の2種類から選べました)を貰って帰りました。面白かった〜。

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と言う訳で、私が見たのはこんな感じです。他の角度から見た方、最後迄参加された方はJoyride掲示板でいろいろ教えてくださいね!宜しくお願いします。

余談ですが、帰りは京浜東北線を使って帰ったので、大森駅を通ってニヤニヤしました(笑)そしてその後渋谷で飲み会していたら、そこで流れていたMTVで『メイド・イン・マンハッタン』試写会のCMが流れてかなり動揺しました…。



2003年04月24日(木)
『アイデン&ティティ』エキストラ撮影(川崎・2)

スタッフからシーンの説明。「イベントの中の1バンドとしてSPEED WAYが出演しています。皆さんは、既に何バンドか観ていることになります。他のバンドのファンもいる、SPEED WAY目当てで来ているひともいる。全然SPEED WAYのことを知らなかったひとも、これからバンドが演奏する曲に引き込まれます。そんな感じで演奏を聴いて、演奏終了後は『感動した!』と言う拍手をお願いします。この演奏によって、主人公の中島と麻生久美子さん演じるヒロインとの愛が深まると言う非常に重要なシーンです。皆さんの演技がとても大事ですので、宜しくお願いします!」。

曲はバラード、「オトナの悩み、コドモの涙」と言うタイトル。これがいい曲なんですよ〜。何度も聴いたしすっかり憶えてしまいました。歌詞もじわっと来ます。誰が書いたんだろう?サントラも期待出来そう。そしてこれ、ベースソロがあるんですよ!ふははははは!最初聴いた時は「ベースソロがある!」「ベースソロだ!」と一部で妙な盛り上がりを見せました(笑)

まずはバンドの演奏と、それを観ている観客をフロアの後ろから撮影。フロアの上手側にカメラがセッティングされます。と、トモロヲが5m先に!フロアに“TAGUCHI”の名前入りディレクターズチェアーが置かれていましたが、トモロヲ監督は全然座りません。セッティング中は麻生久美子さんがそこに座ってました(笑)

テープを流しながら、バンドのメンバーが演奏(の演技)。ヴォーカルマイクの音量は下げ目に設定されていましたが、峯田くんが「唄っていいんですか?いいんですね?」としっかり唄ってくれてました。ファンのひとは嬉しかったんじゃないかな。

大森くんのベースの裏には沢山のステッカーがべったり。何のステッカーか迄は判別出来ませんでした。前にいたひとはバッチリ見えたんじゃないでしょうか、何を貼ってたかご存知の方教えてください!ピックを使わず指弾き。ストラップが細く、やはりちょい長め。パンクの魂だー(笑)しかしベースでストラップ細いと、見栄えはするけどすっごい肩凝りそうだよね。大丈夫かな。余計なお世話ですか。

フロアからの撮影を数回行ったあと、カメラをステージ後方に移動。そう、セッティングにかなりの時間が割かれるのです。カメラだけでなく照明等の位置も変えるので、その土台もスタッフが手で運んで組みたてなおしたり。1つのシーンを様々なカットアングルから撮る為、同じ作業を何度も繰り返す訳です。「映画の撮影って地味でしょう〜、これからどんどん、もっと地味になります(笑)」とトモロヲ監督。確かに地味です。忍耐力もいります。大変な仕事だなあと思いました。

セッティング間は皆それぞれ好きなことをしておいていいし、準備が出来る迄その場を離れてもいいのですが、自分の位置は憶えておいてくださいとのこと。そりゃそうだ、画が繋がらなくなりますわな。待ち時間の間、後ろにいた私たちは比較的のんびり座っていたのですが、ヴォーカル前のブロックにいたひとたちには細かい指示が出されています。なんだろう?そのブロックはトロさんチームと呼ばれていました。トロって何?ベニシオ・デル・トロのトロ?(違う)どうやらその位置に麻生久美子さんが混ざる様子。いいな〜。麻生さんが立った時の、周りのひとの身長のバランスを考えていたようです。撮影監督の方がカメラを覗きながら「そこの女の子はそっち、あなたはあっち」と位置をじっくり決めていました。トロさんチームは「目線はヴォーカルのひとに向けておいてください」と指定があったとのこと。うわあ、大変だ〜。私後ろでよかった、大森くん観放題だぜ!(笑)

でもなんでトロ?(しつこい)

その間ステージ上ではSPEED WAYのメンバーがジャムり中(笑)全員バンド経験者なので、実際に演奏も出来るわけです。小さい音を出して3人でしょっちゅうジャムってくれて、退屈しませんでした。



2003年04月23日(水)
『アイデン&ティティ』エキストラ撮影(川崎・1)

田口トモロヲ氏が初メガホンをとる『アイデン&ティティ』に、エキストラとして参加してきました。

みうらじゅん氏原作のバンドもの。脚本はクドカンです。バンドのメンバーはVo.中村獅童さん、G.峯田和伸さん、Drs.マギーさん。そ・し・て!B.が大森南朋くんなんですよこれが!平日真っ昼間の撮影だったので迷ったのですが、思い切って応募。外れたら平日には行けない時間帯上映の『太陽の雫』@三軒茶屋シネマにでも行くか…と有休届けを出して待っていたら、有難いことに当選してしまいました。わーい。ファインズさん、『太陽の雫』は休日に観に行くよ!待ってて!(いや待ってないから)

集合時間よりちょっと早めに川崎へ行き、昨年秋に出来たチッタデッラをうろうろ。チネチッタとショッピングモールが合体したオッシャレ〜な空間になってました。中央の広場では、30分ごとに映画音楽に合わせた噴水と照明のショーが催されます。おお〜ちゃんと音楽に合わせて水圧が変わる!面白い〜。夜観たらすっごく綺麗なんだろうなあ。

お昼を食べようと撮影場所のクラブチッタ周辺をうろうろしていたら、なんと入り口前に大森くんが。ぎゃ〜(狼狽)何故外にいたのかは判りませんが、スタッフらしき方7〜8人といらっしゃいました。あまりにも困惑してしまったのでそのまま素通り(アホ)なにこう言う時ってキャー!とか駆け寄って「大森さんの為に来ました!がんばってくださ〜い☆」とか言った方が良かったんですかね…すみません地味なファンで。心の中で「いやんステキ!」とか思ってましたから!思ってましたよ!

以下ネタバレありかもなんで、公開迄絶対内容を知りたくない!と言う方はご注意を。

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この日はライヴシーンの撮影。当選メールの諸注意には「11月のシーンなので、冬の装いでいらしてください」とありました。当日は結構肌寒かったので助かった!雨降りだったのがちょっと残念でしたが…と言うのも、クラブチッタ外での撮影もあったのです。

入場前に受付の列を作っていたら、通りの向かいにレールが敷かれ、カメラがセッティング。何すんのかなーと思っていると…お、トモロヲ監督だ!黒タートルのシャツに迷彩パンツの何気ない格好がキマッています。「トモロヲだよ〜」とか言ってるうちに、スタッフの方から「行列の撮影をしますのでそのままでいてください。お友達と話をしていても構いません、ただし、カメラは見ないでください!」と指示が。ライヴに来たお客さんの行列シーンのようです。雨なので光の具合も変わるし、傘を差しているひとも多いので当初とは違う画になったんだろうな。しかしそこは臨機応変。スタッフの方はテキパキと動き、滞りなくこのシーンは終了。入り口前には、しっかり作品中のイベントポスターが貼られてました。5バンドくらいだったかな?対バン形式ですな。主人公らのバンドSPEED WAY以外のバンド名がいちいち笑えました。

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外での撮影も終わり、ライヴフロアへ入場。ステージ上には既に楽器がセッティングされていて、ベースは上手側。当然そっちに流れます(笑)

エキストラ層はさまざま。みうらさん&トモロヲさんファンのブロンソンズ組(笑)、マギーファンの活動休止中ジョビジョバ組、大森くん組、麻生久美子さん組、そして多分GOING STEADY組に分けられるのかな?G.中島役の峯田くんは、先日突然解散してファンを泣かせたGOING STEADYのフロントマンだったのです。解散後の初仕事?と言うこともあり注目が集まっている様子。今回のエキストラ募集にも、ファンから「GOING STEADYの曲はやるの?」「GOING STEADYの他のメンバーが来たりするの?」と言う問い合わせがあったそうです。勿論ゴイステ絡みはありませんでしたが、久々に彼の歌が聴けることを期待してやってきたひとも多かったようです。

フロアにまんべんなくお客がいるように見せる為、ひととひとの間を空けるようにとの指示があり、皆の立ち位置がひと通り落ち着いたところで、トモロヲ監督がご挨拶。ほどなく役者さんたちが出て来ました。おお〜、バンドマンだ〜。

大森くんはグレーのチビTシャツに、フロントがジーンズ・バックが革(だったと思う)のパンツ、薄い色のサングラスと言う格好。渋い!ベーシストだからね!クールじゃないとね!このひとはホント無彩色が似合うなあ。髪の色は黒に戻っており、ちょっとピンピンにしてました。当然ですがお仕事モード、リラックスしつつも表情は厳しい。トークショウ等では見られない真剣な顔です。よく言われている「役に入った時の集中力がすごい」ってのを垣間見た感じでした。思わずこちらも緊張。

峯田くんは赤のTシャツ、マギーは赤のバンダナに、ベージュ(だったかな)のTシャツ。袖口をまくっていたので、「フォルテシモだ!」とstar-sさん、MIOさんとウケる。20日のエッへ!ライヴでハウンドドッグの「ff(フォルテシモ)」ネタがあったもんで…(笑)獅童くんは欠席で、3ピースでの演奏シーンです。Vo.は峯田くんが兼任。さて始まるぞ。



2003年04月20日(日)
『オネーギンの恋文』(DVD)

オペラにもなっているアレキサンダー・プーシキンの「エヴゲニー・オネーギン」が原作です。19世紀のロシアが舞台。厭世観でい〜っぱいのオネーギンが田舎娘のタチヤーナに手紙で告白されますが、「いや僕は…」てな感じで断っちゃう。ところが数年後出会った彼女は美しく成長していた!しまったやっぱり僕とつきあって!どうにでもして!と今度は自分から手紙を書くオネーギン。しかし〜、しかし彼女は既に人妻〜。「遅すぎたわ〜」とか言われちゃって泣いちゃうオネーギン、ぼんやりするオネーギン、街をさまようオネーギン。そんなオネーギンをレイフ・ファインズが優雅に惨めに演じています。

ああっ本当におまえはダメなコだよ!とエドワード・ノートン@レッド・ドラゴンばりに叱りつけたくなりますがね。しかしそこはファインズ力(なんだそれ)根無し草だけど決して下品にならないんだな〜。これ微妙なさじ加減ですんごくだらしないダメ男になっちゃう危険性がありますよ(ダメ男はダメ男だけどな…)。遺産で暮らす放蕩貴族で、ああ社交界はつまんねえ田舎の詩人は鈍くせえし歌は下手だしああやだやだって感じなんだけど、実際彼の芸術を見る目は豊かだし、社交界が苦手なのも、そこのひとたちの上っ面ばっかりなところを見抜いてるからで。そこらへんの品の良さ、鋭さはしっかり出ていたなあ。

と言いつつタチヤーナとペテルブルグで再会した時は一変。タチヤーナは自分の従兄弟と結婚していて、その従兄弟は社交界でもいい位置にいる様子。対して自分は放浪帰りで地位も名誉もない。「あ、ボンクラだ」と陰口叩かれてたりして情けない〜。そそくさとパーティをあとにするオネーギンの惨めなことよ…この落差を見事に演じていて、流石だなと思いました。

あとよく考えれば、あのオネーギンの召使いがねえ。あんな放蕩くんによく付いててくれるもんだよ…まあ仕事だけども。温かい目で見守ってやってね…これからも宜しくね…と思ってしまう程でした。ほらオネーギン失恋してしょぼくれてるからさ!あなたが面倒見てやらないと寒いのに外に出っぱなしとかで風邪ひいちゃうからさ!頼むよ!

タチヤーナ役のリヴ・タイラーはかわい美しかった〜。序盤はしっかりと田舎娘がハマッていたし。美人だけどどこか鈍くさい、愛想のない彼女がオネーギンに出会ってああドキドキする!熱を帯びた視線にはこっちがドキドキする!彼女のような女性には生きにくい時代だったのね…大変だね…。

手紙を運ぶ子供のスローモーションが印象的。ここ以外にもスローモーションが多用されていました。雪景色に映えてます。あと決闘時の着弾が妙にリアルで怖かった。その後レンスキーの死体を覗き込むオネーギンの表情がやりきれなかったな〜、元々は自分の皮肉が原因だったけどね…。しかしロシアの決闘シーンをきちんと観たのは初めてでして(チェーホフの『三人姉妹』とかは、決闘シーンは舞台にはあげないし)この時代はこんな事してたんかい!やめれ!とかしみじみ思いましたよ…やめれ!やめれ殺し合いは!(泣)プーシキン自身も決闘で命を落としたそうですが…。

それにしても…7本目にしてやっと脱いでないファインズさんを観ることが出来ましたよ(笑)下着と言うか、肌着姿はあったけどね。19世紀ロシアの貴族はああいうのを着てるんだあとまじまじと見たりして。ここ、タチヤーナに会いに行こうとおめかしするシーンなんだよね。これがね〜、えっらい思い詰めた表情でおめかしすんのよ…け、けなげだ…(涙)

動物好きの条件(って何…)は犬でクリア(笑)飼っている犬にニコニコして餌をやってます。かわいいねえ〜。

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そしてこれ、DVD特典映像がめっちゃくちゃおいしいです。この作品が出品された、1999年東京国際映画祭(『オネーギンの恋文』は最優秀監督賞を受賞)での記者会見の模様が収録されています。レイフと、レイフの妹マーサ・ファインズ監督のインタビュー。ま…マーサそっくり!美形!そしてお兄さんより強そうだ!(笑)CMやミュージックビデオを多数手掛けているひとだそうで、受け応えもビシッビシッと明確。打てば響く感じ。そして自分が関係ない話題の時は腕を掻いたりよそ見をしてたりのマイペースっぷりです。ちっちゃい頃は(今でもか?)兄さんより強かったに違いない(ブルブル)「ちょっと兄さん部屋片付けてよ!」「う〜ん眠いよ〜」とかな…(妄想)。ちなみに音楽もレイフの弟(マーサの兄)・マグナスが手掛けています。兄弟総出です。ピアノ演奏のクレジットにもマヤ・ファインズってひとがいたんだけど、何か関係あるのかしらん。

レイフ兄さんはこの作品のエグゼクティヴ・プロデューサーも務めているので、資金繰りについても一生懸命喋ります。しかし慣れていないのか、うっかり「資金を出してくれた会社が倒産しちゃったんだ〜」とか言っちゃって、マーサに「違う!」と突っ込まれた後しどろもどろ。「ええと、僕らのが直接の原因ではなくて〜」とかへなへな話しておりました。うわ〜普段はこんな感じなのね〜(ニヤニヤ)俯きがちで、なかなか前向かないのね…で、ちらちら上目遣いで(うが〜)記者団の様子を伺ったりしてさ!

役についての質問には思慮深い受け応え。オネーギンもそうだけど、社会から必要とされていない人物に興味があるんだ、と言ってました。これよく言ってますね。ああ私はあなたに興味がありますよ!(壊)

あ、あと劇中に出てくるオネーギンの落描きと言うかスケッチはレイフ本人が描いたものだそーです。普段もちょくちょく描かれているそうですね。手慣れてていい感じです。



2003年04月19日(土)
NODA・MAP『オイル』

NODA・MAP『オイル』@シアターコクーン

しばらく拍手が出来なかった。手が震える。頭痛がする。人間は進歩がないのか?極めて理性的に考える。そうだ、確実に駄目だ。

こんなにも怒っている野田秀樹は初めて観た。怒りはいつも根底にあるが、それを皮肉で包む美学のようなものがあった。今回はそれがない。それどころじゃないと言うことだ。美術も具象が主体。衣装も普段組んでいる日比野克彦、ひびのこづえではなくワダエミ。視覚的にも、泥臭い程にダイレクトだ。

作家・演出家、出演者、スタッフ。クオリティの高さはいつものことだ。本当はそういう部分についても書きたいのだが…この題材を野田秀樹が扱ったと言う意味があまりにも重過ぎる。構想自体は数年前、これが今上演されていること。“現在”を掴まえることが出来る舞台。掴まえてしまった、と言う方がいいのだろうか。

相当の勇気と覚悟。それを賞賛しようなんて安易なことは言えない。これから多分いろんなことが起こる。構造をシンプルにした分、相当な誤解も呼ぶだろう。初日は11日。まだ始まったばかりだ。これが中断されるようでは、本当にどんづまりだ。

自由は、オイルなのか?老いるひとは、何をすべきなのか?自分で考えろ、無関心でいるな。



2003年04月18日(金)
『ベイビー・オブ・マコン』

『セブン』を観た帰りにスパゲティを食べて友人にいや〜な顔をされた自分ですが(無意識だったんだよ…悪気はなかったんだよ…)『コックと泥棒、その妻と愛人』を観た後は、流石にごはん食べたくなくなりました。『ZOO』もそうだった…悪趣味の権化(ほめてます)、キッツイのでなかなか軽い気持ちで頻繁には観られない、でも観ると確実に面白い。そんな変態監督ピーター・グリーナウェイ作品と久々のご対面。ファインズが出てるって言うから…。以下ネタバレです。

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不毛、不妊の田舎町マコンに久し振りの赤子が生まれる場面から物語は始まる。『ベイビー・オブ・マコン』と言う舞台劇を上演しているのだ。娘は本当の母親から赤子をとりあげ「この子は神の使いだ、自分が処女懐胎したものだ」と言う。恩恵を賜ろうとたくさんの人々が娘のもとに集まる。金の亡者と化した娘は「金持ちになれる!金持ちになれる!」と連呼する。

娘は赤子の出生を疑う司教の息子をヨゼフに見立て、自分はマリアを気取って地下室へ連れていく。地下室はキリストが生まれた馬小屋を模し、藁が敷き詰められ、牛やロバ、羊、あひるたちが歩き回る。娘は本当に処女で、多分女を知らないであろう司教の息子を誘惑するのだが、そこへ現れた赤子が奇跡の力を使って牛を操り、司教の息子を惨殺してしまう。

司教の息子を殺した牛を、後に赤子をも殺した娘は罪に問われ、姦死刑に処せられる。死んだ赤子は、恩恵を求める町のひとびとから服を剥がされ、髪を切り取られ、腕を、足をもがれ、最期迄搾取し続けられる。

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バックステージでは役のない役者が役を求めて歩き回る。芝居見物に来ていた、後のフィレンツェ大公・コシモもいつしか舞台上の役者と言葉を交わし、結果的には物語のクライマックスを提案する形になる。どこ迄が芝居なのか?現実なのか?それを取り囲んでいるのは観客なのか?群衆なのか?姦死刑シーンの前、娘役の女優は「もう終わりよ、カーテンで仕切られているこちらは客席からは見えない」と言うが、それも空しく彼女は208人の男に強姦されることになる。

絢爛豪華な衣裳、装置。17世紀のバロック的美術が圧倒的。舞台中継の趣もあるのでワンカメラで退きの長回しが多用されている。よって役者の顔のアップはあまりない。かなりエグいシーンもあるのだが、豪奢な画面、そして話を進める力がとにかく強力。全然退屈しなかった。…それもどうかと思いますが(笑)

さてファインズさん。司教の息子!コスチューム・プレイが映えるね〜、ドレスっぽい白い衣裳が似合い過ぎ!シルエットがとても美しい。脱いだら脱いだで綺麗な身体だし(笑)劇中劇の体裁だったこともあり、声の張らせ方とかは舞台のそれなんだろう、かなり濃いです。特に序盤の、娘と言い争いをするところ。頭でっかちな息子だね〜ってイヤ〜な感じがよく出ています(笑)ああ舞台で観てみたい…。

娘に誘惑されるシーンではちょっとぎこちなくてかわいいですよ。赤子が現れた時は「いやんどうしよう!」って感じでまごまごするし(大笑)娘の身体についた藁をさりげなくとってあげたりしてます、優しいのね。ああそれなのにあんな最期。まあね、毅然としてた割にすぐ誘惑に負けちゃったからね…ダメじゃん。それにしても動物たくさん出てきたな〜、ファインズさんは動物に囲まれて嬉しかったですかね(それどころなシーンじゃありません)。

映画の真ん中辺りで死んでしまいますが(涙)最後の挨拶で、死化粧を施された彼が運ばれてきます。これがこの世のものとは思えないほど(まあ死んでるから最早この世のものじゃないんですが)美しい!舞台がはねて、登場人物は役者に戻り、笑顔でカーテンコールに応える。でも、牛と娘、司教の息子は立ち上がらない。あ、後味悪〜。

あと娘役のひと、『レジェンド・オブ・フォール』に出ていたジュリア・オーモンドでした。彼女も舞台畑のひとだったんですね。腹から声が出てましたよ〜、世俗的すぎるマリアを力演してました。こ、怖かった。凄かった。

面白かった〜。でも腹いっぱいです。また当分は観ないでいいや、グリーナウェイ作品(笑)



2003年04月16日(水)
こっちもリピート『レッド・ドラゴン』

『レッド・ドラゴン』@新宿オスカー劇場

ファインズのことを「青い目の悪魔」と呼ぶstar-sさんが観に行くと言うのでついて行く。彼女は原作も読んでいるのでいろいろ教えてもらおーと言う狙いもありですよ、ニヤニヤ。オスカー劇場は『スパイダー』があっと言う間に終了しちゃったとこで、「次は何よ、キー!」となっていたら『レッド・ドラゴン』だったので怒るに怒れません(笑泣)

…で、今回どうでもいいようで実は結構ポイントなのかしらんと言うことに気が付きまして。

あのー私ファインズさんを意識してちゃんと観るようになったのが『レッド・ドラゴン』からなので、初見の時は別に気にも留めなかったんです。で、その他の作品を観てってるんですが、現時点で脱ぎ率が10割なんですよ。観たの全部脱いでるんですよ。で、ファインズさんの裸身を何度も観た後の、今回のリピートだったのですが。

『レッド・ドラゴン』では胸毛を剃っていますね

終映後star-sさんに「どうでもいいことかも知れないんだけど…」とおずおずと報告したところ、実に冷静に「腕毛も多分剃ってた」と返されました。い、言われてみれば…肌がねえ、いつもの白さもさることながら、なんかピンク灼けしてるって言うか、それこそ剃刀あてたあとのちょっとカサカサした感じなんですよ。

で、頭髪と眉、睫毛以外の体毛を全部処理してるんじゃないかって話になり、原作のダラハイドがどういう経緯で整形手術をしたのか、とか刺青を入れたのかってのを教えてもらい、はは〜じゃあ役柄的に?と言うことになりました。ルックスに非常にコンプレックスを持っているので、そういうとこにもすっごく拘ってるんじゃないかって言う。………お、面白い…原作やっぱり読もう!今ならダラハイドの顔をファインズで想像しながら読めるし!(それかい)

原作ではこうだったってのを聞いてみると、確かにダラハイドの描写が映画ではかなりシンプルになっている。しかしこの原作を2時間でよくまとめたねえって話になり…アクションサスペンスとしては非常にテンポもいいし、やっぱり面白い。あと最後の、グレアムとダラハイドご対面〜☆の場面、初見の時は唐突だなあ、なんでわざわざ死ぬ真似したんだろう…とか思ってたんですが(ジェイソンが実は生きていた!みたいなハリウッドのビックリ定石なのかしらんと)恐れている“彼”からリーバを守る為、自分も“彼”を欺いて逃れる為、と考えれば納得。

でも原作にも被害者の選択についてこれ!と言う答はなかったらしい。まあ母親が…とか、幸せそうな家族が…とかってのはあるけど、ダラハイドの職場にはそういうビデオがたっっっくさん届いてる筈で、その中から何故この家族?ってのは…曖昧だそうです。そうか、じゃあ気にしないでいいや(笑)

しかし今回はもーファインズさん目当てだったので、登場する迄が待ち遠しい待ち遠しい(笑)先日のリスの件もあり、ファインズって動物好きなのかしらんとか言ってて今回観たら…ダラハイド、トラを餌にリーバをデートに誘ってるじゃないですか。や、やっぱ動物好き…(妄想)『メイド・イン・マンハッタン』予告編でも犬連れてたしな!『シンドラーのリスト』でも犬連れてるんだよね…や、やっぱ観るか…ヘヴィーな話だろうから気力と相談しつつ。

もう役と本人を混同してますよ!するな!(笑)いやいやもう壊れ気味なのは自覚してるのでそっとしておいてください…。

満月の夜に観たってのも印象的。映画館に入る前、歌舞伎町の空に満月がぽっかり浮かんでて「すごい綺麗だね〜」とか言ってて、その後映画を観たら満月の夜に殺人事件が起こってたんでビビりました。「次の満月迄に犯人を見付けるぞ!」とか言ってて、今日か!今日なのか!って妙な臨場感が…(笑)

あとボウマン(暗号を解いたアジア系の刑事さん)がちょっと気になります。他には何に出ているのかな。



2003年04月15日(火)
『アベンジャーズ』(DVD)

週末に観ようと思っていたのに待ち切れませんでした…小学生か。夜中にニヤニヤして観る。

これは…び、微妙だ!主演ふたり(ファインズとユマ・サーマン)の知性的な面が、良くも悪くもバカ映画になるのを防いでいるが。が。これバカ映画として観た方がいいんじゃあ…と言う気もするのですよ。小粋で!スタイリッシュで!オシャレで!衣装や小道具のディテールにめちゃめちゃ拘りがあって!「天気の売買」って発想も面白いし!台詞もいちいちウィットが効いてて!

とてもバラエティに富んでいて幕の内的なんだけど、それが逆に物足りないって感じも受けるんですよね…メニューは少なくていいから旨いものをもっと喰わせろ!みたいな。なんだろう、アメリカ映画でイギリスを撮ったから?テディベアで、ビッグベンで、お茶会で、だし。アメリカ映画って、『ハンニバル』の時期になっても日本人の描写は集団でカメラ持ってって感じだったしなあ(苦笑)偏見かしら。

な〜んてぐだぐだ書いてますが、観てて楽しいのは確かです。90分なのでダレないし、ファインズもサーマンもゴージャスで目の保養になるし!そしてほんっとに衣装と小道具、セットがかわいいんですよ。お茶セットを積んでたりツートーンだったりする車もいちいちかわいい。ショーン・コネリーの悪役っぷりも貴重かな。

と言う訳で、ブツブツ言ってる割に憎めない映画です。いやんもう。そして何が驚いたってこれ、ショーン・ライダーが出てたことですよ。全然知らなかったのでビックリしたー。あっさり片付けられちゃうし(笑)

で、ファインズさんですが(笑)あの〜何故にこんなに脱ぎっぷりがいいんでしょうか。サービスですか。サーマンよりも肌見せてますよ。そのシーンで脱いでる必然性はどこにあるんですか。いやいや喜ばしいことですけども。あとやっぱああ言う格好が嫌味なく似合うね!山高帽で、こうもり傘で、ピンストライプの三つ揃えのスーツで!で、ベストだけ横ストライプなの。すってき〜。

しかし今回のツボはここだ!寒いシーンでほんのりほっぺが赤い。なんだそれは!珍しくアクションも披露してくれてんですが(なんたって007(笑)とフェンシングだし!)そこで何故ほっぺが赤いよ!ニヤニヤしてもう大変です。いやあ、楽しかった。



2003年04月13日(日)
下北めぐり&ファインズさんネタ

『帰ってきた刑事まつり』@シネマ下北沢

いやもうなんつうか…あははははは!女刑事ものなので、第一弾の『刑事まつり』よりエロエロ度が大幅アップです。これ以上何を書こうかっつー(笑)

『絶好調刑事』に大森くんが出ていると聞いていたのでチェック。あーこれは聞いてなきゃ気付かない!教えてくれた方有難うございます。金髪メガネで満面の笑みで諏訪太朗さんの頭をはたいてました(笑)

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久々に時間に余裕のある下北だったのでうろうろ。『ベイビー・オブ・マコン』『ストレンジ・デイズ』のパンフ、『アベンジャーズ』DVDを見付けたぞ〜(嬉)そして居酒屋いちと言う呑み屋を見付けてウケる。イチが御主人だったらどうしよう!(笑)つまみは何だろう!店のオーナーはジジイで客の常連に垣原が!とか考えだしてしまい収集がつかなくなる。にしんばで呑んでゆめやの2階(お店の名前忘れた)でベトナムコーヒーとベトナムプリンを食べて帰る。うまー。

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そんな訳でファインズさん話(またか)。作品と関係ないとこ迄来ています。重症です。そんな中で最近のヒット。

■携帯電話にはまっていて、彼女によく怒られる。けどやめられない
ぎゃ〜かわいい〜(壊)

■ボランティア活動でリスの保護をしている
リスの保護。リスの。リス。ぎゃー!よりにもよってリス!なんで?「うわあリスかわいいなあ〜」とかそういう動機?いやリスの保護以外にも、ユニセフ等いろいろ立派なボランティア活動をしてらっしゃるそうなんですがね…あまりにもこれがツボで…。

■カラオケでイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」を唄う
鴻上尚史氏のエッセイ『ドン・キホーテの休日7』よりアルメイダ来日時の話。鴻上氏がロンドンに留学していた時のクラスメイトがアルメイダに出演しており、皆でカラオケに行った時のエピソード。鴻上さんと同行の真田広之氏は椅子から滑り落ちそうになったそうですよ…今後の仕事に影響するんじゃって程、ファインズは×××だったそうです。挿し絵がものすごい面白い(笑泣)そうなんで、現物探してみよう…。

ますます解らなくなってきましたファインズ像。面白い…。

■『太陽の雫』が4月23日から三軒茶屋シネマで上映予定
やったー!スクリーンで観られるとは嬉しい!行くぞ〜。



2003年04月12日(土)
『電話でアモーレ』

英国紳士ファインズ強化週間が続いておりましたが、わたくしムンムン部の活動もしているのです。

ムンムン部とは、ムンムンな役者さんを愛でる部。対象はベニシオ・デル・トロさん、ハビエル・バルデムさん。ガエル・ガルシア・ベルナルくんが予備軍です。こんな暑苦しい部に入ってみませんか!いつでも部員募集中。

で、そのハビエルさんの出演作でずーーーーーっと探していた『電話でアモーレ』、やっと観ることが出来ました!これ日本版のビデオ出てなかったんだね、見付からない訳だ。タイトルがタイトルなのでビデオ屋さんでも「ありますか?」って訊けなくてね…この度スカパー・シネフィル・イマジカchでオンエアされたものを観せて頂くことが出来ました。MIOさん有難う!アメリカ版とスペイン版があるそうで、こちらはスペイン版らしい。

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役者の卵ビクトルは、今日もオーディションに落選ししょんぼり。宅配ピザのバイトも首になり、いよいよ田舎へ帰ろうとしたところに舞い込んだハリウッド作品出演のチャンス!役者修行も兼ねてテレフォンセックスのバイトもスタート、ゲイの顧客を得て運も向いてきた。ところがその顧客の妻と名乗る女が出てきた頃から謎の事件に巻き込まれ…?

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いやーっ面白かった!サスペンスもラブもお色気もスリルもてんこ盛り!ハラハラドキドキワクワクの115分。皆笑顔で大団円!

ハビエルさんの魅力が満載です。あ〜こりゃ楽しいわ〜。こんなに冴えない役初めてみたよ!坊ちゃん髪型が!アラレちゃん眼鏡が!ギンガムチェックのシャツが!こんなにも〜、こんなにも似合うなんて〜!ビクトルの普段の姿がこうなのね。無茶苦茶冴えないの。でも彼は役者なのだ!ハリウッド作品の求める“典型的スペイン男”も、ムンムンスイッチをオンにすればお手のもの。このチャンスは絶対無駄にしないぞう僕(今回の役は“俺”じゃないよ“僕”だよ〜)頑張るぞ!って瞳キラキラ!そしていざと言う時は頼りになるのだ。

捨て犬アイズチャンピオン(当社比)の本領も発揮。ハリウッドのキャスティング・ディレクターと面接する時、マネジャー(この姉御格好よかったわー。殺し屋とも交渉しちゃう度胸のよさ、強気のスペイン女!って感じで)に言われてムンムンスイッチを入れるんだけど、ちょろちょろ捨て犬アイズが顔を出すんですよ。キャスティング・ディレクターが「無名の役者はねえ…」とか言ってる時にショボーンとかなって「落とされちゃう?落とされちゃう?」って感じでちいさーくなってちらちら見上げてんの。うがーかわいいぞう!かわいいぞう!なんでいつも涙目なんだ!

ミュージカル?のオーディションで唄い踊る姿も貴重です。むちゃむちゃ冴えません。バリトンの歌声が聴けたのは嬉しかったけど、これは不採用になるよね…(ごめん)っつうくらい冴えない。いやーすごいわ。すごい役者さんだ。役者を演じる役者ってのも面白かったし。「僕は役者なんだ」って台詞もクるなあ。そう、役者なんですよ。

ハリウッドシステムへの皮肉も効いてて思わずニヤリ。ハビエルさん本人はマイペースで、『夜になるまえに』以降もマドリードを拠点に活動しています。そんなところもいい感じ☆

いやいや躍動するスパニッシュの生命力と言うか、すごく元気が出た。観られてよかったよう!嬉しかったよう!マヌエル・ゴメス・ペレイラ監督とハビエルさんが組んだ作品はすごく好きだー。『スカートの奥で』も切なくてよかった。あと1本一緒にやってるらしいんだけど、日本では公開されてないみたい。観たいよー。



2003年04月11日(金)
入江雅人W1劇場『爆走CLASH 17★吠えよ、ストラマー★』

入江雅人W1劇場『爆走CLASH 17★吠えよ、ストラマー★』@紀伊國屋ホール

名作『メカカ』をやりましたよ!いやーこれは嬉しかった。終演後パンフ見たら「12年前にやったネタで…その前にどっかの学園祭で初めて披露して…」と書いてあってぼんやりしましたけどね…12年前かい。その学園祭も行ってますよ。専修大学でしたよ。

と言う訳で「40歳になったらひとり芝居はやめようかなと思ってたけど」って、いやいややりたい時にいつでもずっとやってくださいよ。観に行きますよ。

音楽ネタと映画ネタのツボがかなり被るので、そこらへんも毎回楽しみ。BGMも毎回ツボ。しかし今回の、『実録!生きていたジョー』での丹下左膳による前説CDネタには死ぬ程笑ったよ…腹筋痛い…「立て、立つんだジョー」「カタカナにすればいいのかオダギリジョー」「アンソニーさんが唄います、バイ・ザ・ウエーイ」って丹下が。ジョーってのは矢吹丈の方ですよ。ストラマーじゃないですよ。

でも今回のタイトルにもある通り、ストラマーの愛にも溢れていましたよ!昔から公言してたしね…結構ショックだったようです。そりゃね、早いよ50歳なんて…。「LONDON CALLING」がBGMの説教ネタも面白かったです。ここでマイケル・ダグラスの話が出るとはビックリしたよ!(笑)

あとねえ、ツタヤは分類がちょくちょく変わって困る!ネタもむちゃむちゃ「ああ!そうそうそう!」って感じで大笑いでした。『タクシードライバー』が車ものに!とか『太陽を盗んだ男』が原爆ものに!とかね!(脚色有り)見付からないんじゃー!私が『ストレンジ・デイズ』を見付けられないのもそのせいだよ(笑泣)

日替わりゲストは大倉孝二くん。『ピンポン』『高校教師』自虐ネタがおかしくてね…で、入江さんと大倉くんてなんか、呼吸とか、自分ツッコミの度合いに凄く通じるものがあると言うか…シニカルな視点が絶対的にあるし。きっと大倉くんは前回同様、終演後に「うまくいかなかった…出なきゃよかった…」って落ち込んでるに違いないよ(笑)そこが面白いのに!と言いつつ、いつも自信満々の大倉くんは観たくはないなあ(笑)



2003年04月09日(水)
リピートしてます

『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』@新宿文化シネマ4


今週で終了、観られるのがもうこの日しかなかったのに残業になり…しかもこの仕事は自分のではないんじゃーゴルァざけんなー!(呪怨)と言う訳で遅刻です。ああオープニングの歌曲の詞とかロールシャッハ壁紙とかも細かくチェックする予定だったのに!施設に着いた翌朝ごはん食べてるシーンから。

と言う訳で、立ち見で(終了となったら皆急いで来たのか…?)「これ以上見漏らすか!」とえっらい集中して観たんですが(笑)やっぱウィルキンソン夫人とイヴォンヌ、階段のところで入れ替わってないか?コートの丈が違う気がする…まさに、って感じの構図だしなあ。あとおとなスパイダーが畑で見ていたヌードピンナップ、手で一度覆った後、顔がイヴォンヌになるよね?変わったよね?…DVD出たらチェックするか…(買うの決定)ハワード・ショアのサントラも聴きたいが、家で聴くとすん〜ごい気が滅入りそうだ…(笑)

ここ迄来ると字幕すら疑わしい。しかし自分のヒアリング力なんてたかが知れてるわーくやじいいい。

で、原作も読みだしているのですが(『戦場のピアニスト』脚本と原作も同時読みしていると言う訳のわからなさ)おお、原作にはクローネンバーグが嬉々として映像化しそうな描写が沢山あるじゃないか。

でも実際にはそうしなかった訳で(出血するジャガイモとかは、実際に作って用意したけど結局はボツにしたらしい)。視覚的なショックがない分、主人公が観ている幻覚が“どのくらい恐ろしいか”は観客の想像力に委ねられる。結果ではなく、経緯を観ると考えれば、これはすごく面白い。深読みの余地がいくらでもある。それを監督の怠慢ととるか、こちらの楽しみを倍増させてくれると思うかは個人の好みかな。

そうなるとおとなスパイダーの演技はかなり重要になってくる。観客の想像力をかきたてる演技をしなければならない。難役だ。今回はそこらへん考えつつ観ていたら、「うわこのコめちゃめちゃ怖がってるやん!」ってのが顕著。ウィルキンソン夫人がイヴォンヌに見え始めた時のおびえようったら…身体がギシギシになってるよ。パズル壊しちゃったあと外に出てガスタンク見上げてる顔とかすっごいもんなあ。あんまり怖くて表情もなくなり気味、呆然って感じで。なんだかすごい可哀想だ…。こどもスパイダーの無表情っぷりも怖いし悲しいし。尾をひくなあ。

次の作品にもファインズは出演を快諾しているとか。クローネンバーグが同じ役者さんと続けて組むってのは珍しいよなあ。ウマが合ったんでしょうか。楽しみだ。

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あまりにファインズファインズ言うてたら、哀れに思ったのか周りのひとがいろいろ教えてくれるようになりました。有難う有難う。

■こんな身近にいたのか!
$さん生ファインズ観てたんかい!!!!!以下メール転載(ごめんよ)
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実際のファインズさん(数年前にライナス・ローチとシェイクスピアの『コリオレイナス』と『リチャード二世』で来日)は蝋人形のようにまっちろなまさにドールな感じでよう近づけないかんじでした・・・赤坂のあの劇場まで地下鉄乗ったりしてたらしいけど(笑)
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ぎゃーっあんな綺麗なひとが地下鉄!地下鉄に!千代田線ですか!彼が乗ったら輝いてしまうので車内照明いらずだよ!(イメージとしては『銀河鉄道999』に出てきたガラスのウエイトレスさん)そして乗り合わせた婦女子は皆卒倒。

■期待を裏切らない
前の奥様と別れた経緯があまりにもあんまりです。奥様かわいそうすぎる(気になるひとは、googleで「レイフ・ファインズ アレックス」で検索して、いちばん最初に出てきた頁を読んでみよう!star-sさん情報提供ありがとー!つうか何を検索してるんですかあなたは(笑))
しかしこのエピソードのおかげでますますハマることに…面白過ぎる…(とか言うと元奥様に悪いが)やっぱあの甘え上手な目は天性のものか!神様の贈り物か!そうね、ある意味悪魔かもね…ちなみに今のパートナーは18歳上だそーです。ふはははは。



2003年04月08日(火)
話が尽きないんですが

土曜日の映画ハシゴ中、TATiさんと延々役者バナシ。
TATiさんはラブいものが好きなので、ファインズ出演作を結構観ていた。流石。

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た●レイフ・ファインズってだってあのひとでしょ?『シンドラーのリスト』の所長でしょ?あと『イングリッシュ・ペイシェント』の!
か●そう…
た●ええ〜なんかタイプ違うよ?ベニシオとかと
か●やっぱりそうなのかなあ〜、そうだよなあ〜(笑泣)
た●あのひとに似てる、ゴルフのひと
か●『ティン・カップ』?ケビン・コスナーだ。ああ〜似てると思う、顔の骨格かな?コスナーは『アンタッチャブル』限定でなら好きだった!スーツが似合ってて!コスナー、スーツものってあまりやらないから…。ファインズはコスナーをもっと品良くしたと言うか(コスナーファンの方すみません)
た●あ、でも『シンドラー〜』の時はガッシリした感じだったけど、『イングリッシュ〜』とか『ことの終わり』とかではヤサ男って感じだったよねえ、カメレオンタイプではあるかも
か●『レッド・ドラゴン』ではすっごい身体作ってた、ガッシリしてた。でも『スパイダー』の時は華奢な感じだったなあ、シャツ4枚とか着てて全部パンツにインなのに着膨れしてなかったっつうか…
た●でも正統派って感じじゃない?あのひと
か●だから今迄ひっかからなかったんだと思う(笑)まず作品を観てなかった、作品にひっかかってないんだもん。フィルモグラフィー調べたら観てないのばっかり!
た●で、犯人役とか精神異常者役をやったらひっかかったんだ(笑)
か●…いやでも私ブラピも好きだよ?金髪碧眼だよ?(必死)
た●でもこのひとってヨーロッパ顔って言うか…ドイツ人の役やるくらいだし。砂漠で白いシャツが似合う〜、とか高貴な感じじゃない?…ブラピはもっとかわいい感じで…と言えば、私が今気になってるのはコリン・ファレル(笑)
か●ああ〜あのひと未だちょっと読めない、ひょっとしたらアホなコなのかも…?とかって(笑)
た●いや、そこがいいんだって!(笑)
か●『マイノリティ・リポート』では結構頭の切れるひとだったでしょう、役だけど(笑)でも今度の『デアデビル』のが地なのかなあって(大笑)でもカンは良さそう。そこがかわいいって感じ?
た●そうそう、あのバカっぽい感じが好き〜!バラとかくわえちゃって!
か●バカのようでいて実は頭いいだろうなってのがベン・スティラー。アンソニー(レッチリ)に似てるよね。顔とか
た●うん、似てる〜!だからKちゃんがベン・スティラー好きってのは解るんだけど、レイフは…ねえ?まあ歳とるとタイプ変わるって言うし
か●……

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言いたい放題でした。コリン・ファレル好きな方いたらすみません…いやでもあれは味だと思うんだよなあ〜、私も結構好きですよ(笑)気になる役者さんです。

それにしても『レッド・ドラゴン コレクターズBOX』…利音さんに教えて貰う迄ショップによって割り引きあったりするよってのも思いつかない程鼻息も荒く注文してしまう辺り、かなり舞い上がってる様子です。どうしよう。

しかしこのひとなんでこんなにいい男なのに悲恋ものが多いの?まだそんなに観てないけど、観たやつ皆報われない恋ばかりだよ!何故だ!あんなにいい男なのに!はは〜ん、あまりにも美しすぎるから、人生を共にしようとする女性は皆目が潰れるのだな(真顔で)男性ライターからも「茶色い髪、きめの細かい肌、夢見がちに見えるイギリスの男優」って書かれるくらいだしな!

今度の『メイド・イン・マンハッタン』はどうかね…ハッピーエンドものっぽいがね…ああ幸せになってください。余計なお世話ですね。

ファンサイト迄巡り出してます。やばい…。日本に独自ドメインのファンサイトがあってびっくり。凄いなあ。掲示板の過去ログを、ネタバレしてそうなところは薄目を開けて読む始末。薄目を開けたからって何の効果が…アホも極まれりですよ。大絶賛されている『太陽の雫』、DVD買っちゃおうかなあ。



2003年04月06日(日)
『ボウリング・フォー・コロンバイン』

『ボウリング・フォー・コロンバイン』@恵比寿ガーデンシネマ2

大森南朋くんが出演しているオリヴィエ・アサイヤス監督作品『デーモン・ラヴァー』が出品されていたので、昨年のカンヌは現地レポートからマメにチェックしていたのだが、その時大評判になっていたのが『戦場のピアニスト』と、この『ボウリング・フォー・コロンバイン』だった。ようやっと土曜日に観に行った。

オスカーでスカッとする暴言を吐いたマイケル・ムーア監督の姿を観たばかりと言うこともあり、かなり挑発的な作品かな、と思っていたが…違う。勿論アジテーションの側面もあるが、基本的には思慮深い作品だった。これは面白い。

1999年に起こったトレンチ・コート・マフィアによるコロンバイン高校銃乱射事件が主な題材。何故アメリカでは銃犯罪がこんなにも多いのか?家庭崩壊の産物?ビデオゲームやマンガの影響?失業率の高さ?しかし離婚や家庭崩壊率はイギリスの方が高い、ゲームやマンガは日本の方がよっぽど浸透している、失業率はカナダの方が高いし、銃の保有率もそんなに変わらない。では何故?

具体的に数字がぽんぽん出てくる分、説得力がある。メディアによる情報操作、アメリカ人の開拓の歴史、さまざまな要因と思われる項目を丁寧に掘り下げて行く。

情報操作と言うのはでっちあげややらせ、と言うことではなく、メディアで扱う情報の取捨選択に意図があると言うこと。同じ犯罪をやらかしても黒人が犯人だった時だけやたらニュースになる、など。テレビドラマでも、黒人が逮捕される“画”が多い。その方が絵になるからだ、と番組のディレクター。白人が経理をちょろまかしてウン千万ドルの横領をして、そのスーツ姿の逮捕劇を撮っても面白くないのだ。逃げる黒人を走って追い掛けて、押さえ付けて手錠をかける方がドラマティックだし、絵になると言う訳。

基本的にはアポなし取材。当然相手はしどろもどろになるし、ボロが出る。そんな中いちばん理路整然としており、なおかつ納得させられたのはマリリン・マンソン。メディアから提示される情報は視聴者の恐怖を煽り、その恐怖心を利用して商品を売る。需要と供給の仕組みを的確に指摘していた。

『サウス・パーク』版アメリカの歴史が圧巻!ぐうの音も出ません。

自身も全米ライフル協会の会員である監督の矛盾も含め、「何故?」と言う問いかけが続く。こちらも考えなければならないことが沢山ある。ドキュメンタリーにしては長尺(2時間)だが、全然飽きない。お見事。

しかし…狙って行った訳ではないのだが、カート・コバーンの命日に観ると何とも…胃が重くなった。カートの命日と言うことはレイン・ステイリーの命日でもある。もう1年か。相変わらず歯痒い。何で死んでしまったんだ?レインは。悔しい。

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ポール・トーマス・アンダーソン監督久々の新作『パンチドランク・ラブ』のチラシを貰って帰る。すごくいい宣美!光の平面構成が8種。8種だよな。漁ったけど8種以上見付からなかったから…8種の筈。これポスターほしい!すごい綺麗!出演者も裏面にシルエットでしか出ていないけど、この広告すごくいいな。予告編もよかった、期待。しかしこれでエミリー・ワトソンって長身だったと思い出し…『レッド・ドラゴン』の時はファインズ(デカい)といたから気にならなかったんだなあ。

『マグノリア』以来かあ…結構待ったなあ。ガーデンホール独占らしいので、混みそう。でも楽しみ。

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『モーヴァン』@シネマライズBF

う〜ん、食い合わせが悪かったかな。他の日に観たらピンとくる部分もあったかも知れない。ああ若いっていいやねえで終わってしまった。サントラと画ヅラは面白かった。

死体解体のところで、『OUT』を観てしまっているので「そんな簡単に切れん」とか「リュック1コには入らん」とか「そんなちっちゃなスコップで埋められるかい」とか思ってしまい…(笑)まあかわいい映画だから仕方ないですな。と迄言う。

サマンサ・モートンがたくましくなっててビックリ。『マイノリティ・リポート』の妖精のようなはかなさはどこに!でも役柄には合っていた。役づくりでガッシリ体型にしたのかな。



2003年04月05日(土)
『ことの終わり』(DVD)

と言うわけでファインズ祭りです…
利音さん曰く「でかい図体して甘え上手」
な彼を堪能してみよう!

ああこれも第二次大戦前後の話だったんですね…なんか最近観るのこの時代の話ばっかりだな、何故だ〜。で、単なる浮気ものと思いきや(失礼)これは〜いい話だった〜。無神論者の愛人(ファインズ)がちょっとだけ奇跡を信じる、それを神の御業と思う(かも知れない)終わりにじわっときましたなあ。旦那(スティーブン・レイ)の報われない思いも切なかったなあ。

つうかジュリアン・ムーアがよくって。ありゃー困るわ。旦那もなんだかんだ言って妻を愛してたしさ…で、愛人は愛人であんなだしさ(笑)…そんなふたりの男の間で愛情と人情で揺れているうちに自分を責めちゃって。で、うまく行きそうだと思ったらあれだし。終盤3人で暮らす、穏やかながらも短い日々が切なかったなあ。

待てよ、よく考えれば(考えなくとも)そもそもは愛人が現れなければ良かったんだよな(笑)それを言ってはおしまいよ!罪な男だなファインズ!(役ですから)

と、それはともかく(笑)これ、“神の存在”がどのくらい生活圏内に染み込んでいるかによって解釈が分かれそうだな。宗教云々ではなくて、神を信じるか信じないかって部分が結構重要そうだ。神の御業って、結局は自分にそれが起こってみないと実感がわかないし。で、このヒロインにはその奇跡が起こった訳だし。自分が祈ってしまったからかは本当の所はわからないけど、愛するひとを失いたくない為に神との“約束”を何が何でも守らなければならないし。で、愛人はそんなこと知らないから駄々をこねる、と(笑・彼が無神論者であることはいろんな箇所で強調されていたし)困ったねえ…。無神論者の多い日本では、なかなか生まれづらそうなテーマではあるなあ。そこらへんが興味深かったです。

愛人と旦那の熱い抱擁シーンが妙にしっとり撮られていたような気がしたんですが…愛人が旦那の手を握る所とか。ニール・ジョーダン魂を感じました(笑)あと照明が巧いと言うか、ムーアのみならずファインズの白い肌(爆笑)が映える!つうかムーアとタメ張れる白い背中だなあファインズと思った私は相当壊れてますか。そうですか。あとファインズの顔って眼窩が深いと言うか、眉部分の骨ががっちり出ているので、照明によってはまったく目の部分が影になる。その影を使って目の表情を消したかと思えばマットな明かりでキラキラ瞳をしっかり撮ったり!いいわあ〜(壊)

やっぱりこのひとの目ぢから(と言うのか…?)はやばいです。この手の男はいくつになってもこういう瞳でさ!女は惑うね!困るね!なんで大柄な癖に上目づかいになるかなあ〜そんな「きゅ〜ん」って目で見るかなあ〜。あとサスペンダー姿がツボでした。

特典映像のインタビュー&メイキングも観られて楽しかったです。DVDプレイヤーを買って嬉しいひととき。

全然関係ないけど、これR指定だったんですね。R指定にひっかかる年齢などとうに過ぎていますが、本編前に“R”の表示が出ると何となく狼狽してしまう(笑)しかし『スパイダー』がPG12なのに『戦場のピアニスト』に制限がない(国によってはあるようですが)のは素朴な疑問です。観れば解る。『殺し屋1』がR18なのは解るが『新痴漢日記』がR15なのは疑問です(笑・また微妙な例えを…)



2003年04月04日(金)
ファインズたん(もはやファインズたん扱い)

リンク返し☆利音さんの日記、実は日参しておりまして…いやいや有難うございます。いつもニヤニヤしながら読ませて頂いております。『スパイダー』の原作買ってきました。読むぞ〜。

いやもうね、ファインズがね、どうしましょう!!!美形慣れしていないのでどうすればいいか…わたくし『レッド・ドラゴン』で初めて恋と言うものを知って困惑するダラハイド気分ですよ!

とか言うと今迄好きになった役者さんに失礼でしょうかね(黙)ベニシオさん(初来日がポシャッてしょんぼり)とか、でも、あれは美形とは違うでしょ。エレガントだとは思いますが(そこで「ええっ?」とか言わないで…)

折しもTSUTAYAから『レッド・ドラゴン コレクターズBOX』予約開始のお知らせが来たもんだから勢い余って…注文してしまい……だってだってダラハイドの日記がついてくるとか!ダラハイドのタトゥーシール(原寸大ですか?んなアホな)がついてくるとか!ああ思うツボだよ!(泣)やっぱあれかね、タトゥーシールは背中に貼って、全裸で家の中を走り回らないといけませんかね。ゴシップ紙の記者を誘拐して半裸にして車椅子に縛り付けて、その目の前で自慢げに着物を脱いでむ〜んとか見せびらかさないといけませんかね。

と言う訳で、『スパイダー』は11日迄らしい(…)のでそれ迄にもう1回くらいは行きたいです。今となってはスパイダーの入浴シーンはサービスショット☆としてですね…もぐもぐ。

いや正味な話、あれは撮りたくなるんじゃないでしょうかね、監督が(笑)脱ぎっぷりがいい役者さんですが、あんだけ綺麗なら脱がせたくもなるって!スパイダーの時ですら肌綺麗だな〜とか思いましたし!レッド・ドラゴンのやけに長い全裸シーンは監督が自分&観客の為に(以下略)美しいものは残しておかないと!

……………放っておいたら何を書き出すか判らないのでここらへんでやめておきます……。ここ迄言ってからじゃ何の説得力もありませんが名優だと思います。いやホントに。ジェニファー・ロペスの『メイド・イン・マンハッタン』も全くの守備範囲外だったんですが観に行きます…。つうか本国でやってる舞台も観たいです。



2003年04月02日(水)
もうリピートしてるし

『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』@新宿文化シネマ3


自分の記憶力のダメッぷりに愕然。

初日を観たあと解禁〜!とばかりにネタバレの記事を読みまくり、サイト巡りまくり。で、種明かしとしての話は解ったんですが。以下その話をしますので未見の方は読んじゃだめ〜!観る気のないひとはどうぞ(…それも寂しいが)。










模範的な正解:自分の両親の性的側面を受け入れられずスパイダー=デニスは母親を殺害し、父親が愛人とともに母親を殺して埋めたと思い込む。恐らくこれが原因でデニスは精神病院に送られる。数十年後そこから出てきたデニスは社会復帰の準備を始めようとするが、滞在している施設の前にあるガスタンクを目にしたことから、ガスを使って母親を殺したトラウマが甦りまた混迷の道を辿る。と言うことらしいんですが。成程〜とも思ったんですが。

しかし〜ここで気になるのは、両親がどうもうまく行っていないシーンが何カ所か入るじゃないですか。これはどこ迄がスパイダーの妄想なの?一緒に酒場に出かける時の様子や、(最後の種明かしの方で)母親が死んだ時の父親の嘆きようからして、ホントは仲のよい両親だったんじゃ…って思ったり。となると両親の不仲→父親が愛人に走る、または娼婦が父親を誘惑→両親の不和、の図式はどこ迄が有効なのかなあとか。父親が出ていって、そのあとを母親が追って家を出るシーンのあと、スパイダーの妄想ではああなるけど、実際はどうなっていたのかなと。ここから母親に替わって愛人が家に入ってくるし。

そこらへん、おとなスパイダーとこどもスパイダーのどっちか片方しかいないシーン、または両方いるシーンに規則性があるのかなとか思ったんだけどそうでもないようで…って、そこ迄考えない方がいいのか?もともと混乱した頭のひとが辿る話だし。

と、すっかり思うツボですよ…最初にこどもスパイダーをからかう娼婦は、実はイヴォンヌ(愛人=ミランダ・リチャードソン)とは違う役者が演じてるんですよ〜と教えられてから気付く始末。ほ、ほんとだ〜!髪型とメイクにすっかり騙された…あとウィルキンソン夫人(寮母)も時々入れ替わってたじゃないですか。階段を降りて外出するシーンのとこ、最初はイヴォンヌで、視界を遮る壁を通過したら本来の寮母さんになってたり…する?気のせい?ああ踊らされてる!

と言うわけで、母親、愛人、そして時々寮母を演じたミランダ・リチャードソンってすごいな!と(笑)すっかり混乱させられました…見かけだけでなくて声のトーンから全く違ったしね…イヴォンヌの下衆な笑い声は今でもくっきり耳に残ってますよ。すごいよ〜こわいよ〜。

ああ、これ1回目は話を観て、2回目はファインズ鑑賞よ☆なんて思ってたのに予定が狂ってるよ!確認したい項目が沢山出てきて…(泣)そしてスパイダーが「ママ…」って言ってるシーン山のようにあるじゃん!(初日の感想頁参照)私が好きなのは「僕からママへの贈り物〜」とか言ってるとこですよ!ちょっと、ちょっとだけ表情が和らぐでしょ!この顔が好きなんじゃ〜!あと砂糖をどんどん入れるとこも好きだ!あとこどもの頃から拾い癖はあったのねとか、そんなとこも確認しつつ…もう何が観たいのか判らなくなってきました。アホです。

でもねえ、気になる部分が多いと言うことは面白いと言うことなんだろうとも思ったり。時間過ぎるの早かったもんなあ。まあダメなひとはダメだろうけどね。デニスの心情を考えるといろいろね。考えても仕方ないんだけどさ…(悶々)いやあ、ひとごととは思えないですわ。怖い!ひとごとと思えるひとがむしろ羨ましいね!健康だね!でも私が好きなのはこういうのなんだよ〜。ほっといてくれ(自暴自棄)ひとにはオススメ出来ないわー。好きなひとは好きだと思いますが。実はもう1回くらいはリピートしたいです、私は(笑)

実は今日は『戦場のピアニスト』とどっちをリピートしようかな〜と考えてて、雨が降ってたからこっちにしたんですよね…ロンドンの話だしとか思って。もうどんより気分ですよ(笑)今回観た劇場は音がおっそろしく良く、しかも下手側の席だったので、精神病院でじいさんが暴れるシーンの叫び声とかガラスの割れる音(これが下手側のスピーカーから突然大音響で鳴る)がすっごく近くて怖かったです…。



2003年04月01日(火)
『映画はこうしてつくられる Vol.5 六月の蛇』(4)

完結編?です。

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■ヴェネチア映画祭

コントロコレンテ部門/逆流って意味/直訳すると、鮭の川のぼりみたいな/逆流って言うより、流れはあって、それに逆らうって感じかな/メンツがすごくて/スティーヴン・ソダーバーグ、フルーツ・チャン、ラリー・クラークの新作

『六月の蛇』の上映は映画祭序盤/ホテルも3日間しかとって貰えてなかった/帰れってことだから期待してなかった/でも上映が終わったら拍手がずうっと/皆こっちを振り向いて/最初は社交辞令だろうと/まだ続く/調子に乗って手を振ったり/そのうち「俺たちが出て行かないから仕方なく拍手してるんじゃないか?」って/もともと猜疑心が強い/懐疑的/半信半疑/久し振りにいい気持ちだったと言うか/反応がよかったのでちょっと期待出来るかも知れない/最終日迄残っておこうかと/上映されたその日は/空がなんだか青かったですね/ビールがうまかった/久々のコンペでちょっと緊張した

シネパトスとかでかかる感じのエロ映画を狙っていた/おっさんをターゲットに/ヴェネチアとったし、ただのエロ映画を観に来たんじゃないぜ〜って/の、つもりが/女性ウケよくて/クサカベさんが女性をターゲットにするって/ええ〜、困ったな/でもおっさんの枠も残しておいてください

『Dolls』でマスコミがいっぱい来てたんでとりあげられてラッキー/見出しが『たけし無冠』!/で、塚本がとっちゃったよ〜んって(爆笑)/思いもよらず「ベスト!」って言ってくれるひとが多い/『BULLET BALLET』は入魂で作ったんだけど無視されがちで…/がんばるだけじゃなーと…/(さっき言ってることと矛盾してるじゃん!)/不思議

400字×300枚/映画の中と外があまり一緒だとキツいので、6月上映にはしたくなかったんだけど/シネ・アミューズは当たるのが多くて/延びてる…

手回しの編集機でやってるんですよ/体力的にもキツい/ノンリニア編集をマスターして/もっとはやく、沢山作品を撮りたい/武藤「ノンリニア、ウチ(ニューシネマワークショップ)やってるよ」/教えて…/教えてよぉ/リトル三池になる/1年に1本/利重さんとか「これから僕はリトル三池でスピードアップでいきまーす」って言ってる(爆笑)

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■『鉄男アメリカ』

ずっと言ってますけどね/待っててくれていて、こっちがGOって行けば動かせるようにはずっとなってるんだけど…/プロデューサーとしては燃えるものがあるけど/監督としては燃えない/でもこれで稼いで『野火』の資金に…(笑)/実験精神に基づいてやりたい

外人映ってて/ジョンとかベンとかの名前のひとが出てて/コスモスフィルムとかそれらしいうさんくさい会社名のっけて/ちっちゃーく海獣シアターって/実はスタッフは8人くらいで/川原でしょ、黒木(久勝・助監督)でしょ/架空のクレジットいっぱいのっけて/エンドロールはすっごい長いの/ハリウッドっぽく/コンピューターの編集機でねっ(爆笑)

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■質問・画面構成の美しさが印象的だが、CMの仕事を通じて培ったのか?

そうではないと思う/ずっと絵を描いていたし/高校から日芸で/大学もデザイン科じゃなくて油絵―絵画科に行ったし/絵心/武藤「自然に身に付いたってことですかね」/まあねって(笑)/そう言うとかっこいい/絵を描く感じで、人物の顔は目の中に白い点、線を1本入れるくらい照明に拘る/デザインとか絵とか/見ると、そばにあると心が落ち着く

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■質問・製作の奥義

プロデューサーとしてお金の苦労はいつもしてるが、ないことに苦しみは感じない/フィルム10本、照明3つ、カメラ16mmあれば/それでとにかく始めちゃう/商品価値としてのデザインは考える/武藤「デザインって当初からよく言ってますよね」/デザインは大事/絵をつくる>音つける>ビデオで資金回収の企画を通す>ビデオ会社から仕上げ費を前借りする>仕上げて映画を公開>ビデオ発売>お金回収>借金を返す/自転車操業/売って返すの繰り返し/次の分をなんとか残して次に/ずっとそれでやってる

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■質問・社会情勢は作品に反映するか?

9.11/『六月の蛇』デパートのシーンを撮影中だった/質問者「私その時エキストラで参加させて頂いたんです」/ああ〜、ああ〜、有難うございます、ほんとにねえ/あの時は必死に、エスカレーターの下からスカートの中撮ってて/終わったら「あんたたちがスカートの中撮ってる間に世界が変わっちゃったわよ〜」って言われて/え、何?って/瞬間は反映しないが、水面下にある時代感覚を多少なりともすぐ撮らないと/今映画が存在する意義がない/「今」じゃねーなーと判断出来る感覚も大事

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いやあ、面白かった。