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2003年03月29日(土)
『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』

『スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする』@新宿オスカー劇場


ああっ、こりゃいかん。リピートするー!

と言う訳で初日に行ってしまう程の気合いです。どうした自分…でも混んでなかった(…)からいいのさ!快適に観られたさ!劇場が劇場だっただけに怪しさ満点。映画の雰囲気と合ってたなー(笑)

以下ネタバレしてます。未見のひとは読まないで!読まない方がいい!観る気がないひとは読んじゃってください(笑)










クローネンバーグ監督作品だっただけにそれなりのグロさを覚悟していたのですが、今回は画的な気持ち悪さは皆無でした。その分主人公・スパイダーの混乱した頭の中を、画にビビらされることなく追っていくことが出来た…筈なのですが。そうはいかないんですな。くそ、注意深く観ていたのにやっぱり惑わされてしまった。

スパイダーは結局母親を殺したのだろうか?父親の愛人を殺したのだろうか?そもそも父親は母親を殺したのだろうか?大人になったスパイダーの目の前には、母親を殺した父親が存在しているが、実際子供の頃のスパイダーはその現場を目撃していなかった筈だ。よってこの殺人が実際に行われたどうかは定かではない。それでは真実はどこに?

とは言っても、これは謎解き話ではない。スパイダーの旅はこれからも続く。

しかし今回の脚本は原作者でもあるパトリック・マグラアが手掛けているので、クローネンバーグ自身が脚本を書いていたらどうなっていたかな、と言う興味もある。

畑の3人組の描写は原作にもあるのだろうか、意味が掴みきれなかった。悔しい〜!リピートするぞ〜…空いてたからはやく行かないと終わっちゃうかな(泣)

で、お目当ての(笑)レイフ・ファインズですが。いやーこれはかなり好きですわ。無表情の表情がいい!その無表情がちょっとだけ揺らぐシーンもいい!「ママ…」のとことか。ホント一瞬こども顔に見えましたよ。あんな汚いナリしてるのに、こども顔の時は瞳がキラキラしています。怯えた顔もいい。母親が死んだ(かは定かでないが)時のまま大きくなっちゃったんかなって感じで…。ひとりにさせておいてはいかんよ!と思いつつ、誰も彼を助けてあげることは出来ないだろうなって深い諦念も感じる。入浴シーンとかね、誰か入れてやれ!ちゃんと洗ってやれ!とか思うんだけど、拒絶されるだろうなあ。あんなに綺麗な身体なのに勿体ない…(笑)いやホント綺麗なひとですね。こんな役柄の時に言うのもなんですが。

最後の、また病院に送り返される車中での表情がすんごい悲しかった。本人が悲しい顔をしているのではなくて、むしろ安堵の表情。それがすっごいやるせない。その間やはり車中にいるこどもスパイダーくん(このコも名演でした。すごいコ見付けてくるなあ…)のシークエンスが入るんだけど、またこのコが嬉しそうに笑うんですよ。にっこりって。また幽閉されるのが嬉しいな〜みたいに。うわ切ない!やりきれない!

父親役のガブリエル・バーン、久々に観ました。暗い瞳のバーン〜。やっぱいいです。ダメそ〜なオヤジと、妻を殺された悲しさ、息子への恐怖感の両面をうまく出していたなあ。終盤こどもスパイダーと話しあうシーンでは、「あれ?このひとホントはいい父親かも…」と思わせてしまう部分もあったし。これでますますこっちの判断力が狂うんですけどね。

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ところでこの作品の、日本版宣伝美術(チラシとかポスター)のイラストって…『裸のランチ』の宣美と同じひとが描いたんだよね?違うかな。いやに記憶に残る質感。いやと言いつつ好きなんですが。ハヤカワ文庫の表紙とかに使われていそうな。気になったので思わずオフィシャル掲示板に質問入れてしまいました…答えが貰えるかなあ。誰が描いているのか非常に気になる。



2003年03月28日(金)
『イングリッシュ・ペイシェント』

レイフ・ファインズ祭り中。『スパイダー』前夜祭として観ましたよ!いやほんっとこのひと今迄縁がなくて…何故だ!キャリアも多彩なので何から観ていいか判らない。どれから…と悩んだあげく、王道のこれをレンタルしてみました。レンタル店のジャンル分けが“大河ロマン”になってました…うう、縁がない訳だ…。

公開当時「これってどんな話?」と姉に訊いたところ「イギリス人の患者の話よ!」と言われたんですが。まんまやん。で、粗筋から勝手に思い込んでたストーリーってのが、「乗ってた飛行機を撃ち落とされて運ばれてきたイギリス人の患者が記憶をなくしていて、看護婦と恋に落ちるんだけど実は患者には奥さんがいたのだった!記憶が戻った患者は苦悩する!」と言うものでした。で、観てみたら、9割は間違ってました。6年近くもこんな思いこみをしていたのか…(アホ)

この作品がオスカーをごっそり獲った時のことはよく憶えていて(授賞式は毎年観る)助演賞をとったジュリエット・ビノシュが「私がとるなんて!他にも素晴らしい方がいるのに!」とかスピーチして、それを見たおすぎが「何を言ってんのよわざとらしい!キー!」とかなってたんですが(笑)ビノシュはよかったですよ。いやこの年同部門にノミネートされた女優さんがたもよかったんでしょうが勿論。つうか私ビノシュ好きなんですよね…今回も「愛したひとは皆死ぬ」って言う業を背負った看護婦が、苦しみつつも前向きに生きていく感じがけなげでした。

ウィレム・デフォーもあのビックリ目が怖くてね…でもいいひとだったね…ん?いいひとって言うのか?このひとこういう重たい話をやりつつスパイダーマンのゴブリンとかもやっちゃうところが好きだなー。と言うか、このひと観たのゴブリン以来だったので、出て来た時に「あ、ゴブリン!」とか思ってしまいました。すみません…。

いやでもね、あのですね、わたくしかつてファインズのような整った英国紳士〜ってな殿方にひっかかったことがないのですよ。なんである意味これ、改めて「ええと、レイフ・ファインズってどんな容貌のひとだっけ?なんで私このひとが気になるんだっけ?」って確認の意味もあって観たんですよ。が!が!半分近く特殊メイクで顔が!飛行機落ちたから火傷で…(泣)顔がわかりません!いやでも2時間半だったから、1時間くらいはそうなる前の顔も拝めましたけども。

で、その顔が映る時なんでだろうなんでだろうと思いつつ観ていた訳ですが(そういう観方ってどうなの…)なんとなく判ったのがこのひとも捨て犬目をするひとだ!って言うことで。大柄なのに上目遣いするんですよ!ぎゃ〜そんな目で見るな〜置いていけん!拾って帰る!とかなりますよ。あと地顔が固い、と言うか表情があまり変わらないんだけど(それは役柄もあるだろうが)その表情がちょっとだけ崩れる笑顔がいいね!はにかみっぷりがね!…と、ファインズ鑑賞録になってます。映画の話はどうした。

作品は切なくてしんみりでした。これも第二次世界大戦時の話だったのね…。しかしこれのファインズさんはちょっと粘着で怖かったですよ。そんな目で人妻を見るな!そら揺らぐって人妻も!「お前は俺のものだ〜」ってあんたさっき「所有するのもされるのも嫌い」て言うたやん!って言う。でも最後はね…(涙)あとやっぱりこのひと綺麗だわ。盛装もビシッと決まるし。品があります。

しかしこれ映画館で観たかったな、今更ですが。砂漠の空撮シーンとかすっごい綺麗だったし。大きい画面で観たかった…ファインズ特集とか、どっかやってくれませんかね。早稲田松竹とかで(指名)



2003年03月26日(水)
『戦場のピアニスト』

『戦場のピアニスト』@新宿文化シネマ2


と、言う訳で。新作は初日から数週間後、映画館が空いてから観に行くのが常なんだが(混雑が苦手でね…)そうも言ってられなくなってきた。これからも延々混みそうなので、思い切って。オスカー受賞後、初めての水曜日(=レディスデー)だったので激混みでした。なんとかいい席を確保出来てラッキー。

以下ネタバレしてます。でもネタバレも何もな。展開を知っていてもあっと言う間、とてつもない緊張感の中での2時間半。冷静に観ようと考えていた。頭が醒めた状態で観ておきたかった。

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逃げる、逃げる、逃げる。見る、見る、見る。逃げるだけ、見るだけ。何もできない。助けてもらう。裏切られる。助けてくれたひとはどうなったんだろう。裏切ったひとは?多分、殆どのひとが死んでしまった。主人公であるピアニストは、誰も助けることが出来なかった。ひたすらその光景を窓の内側からひっそりと覗き込むだけ。

さりげない演出。と、言うか、演出を感じさせない演出。画面が綺麗でなければドキュメンタリーかと思ってしまう程、淡々とシーンが続く。逃げ方も地味だ。目立つから走ったりはしない。歩いて逃げる。ピアニスト・シュピルマン役のエイドリアン・ブロディが本当に痩せていく(ように見える)。

シュピルマンの感情もなかなか表に出ない。と、言うより、感情を噴き出すことの出来る環境がない。静かだ。ワルシャワが陥落したての頃は、まだ余裕があったような気がする。友人の妹とデートして、ちょっと呑気。いずれは終わる、この迫害もそう長くは続かないだろう。が、じわじわと状況は悪くなっていく。緩やかだ。まさかそんなことまでやらないだろう?と思っていたことが、少しずつ、少しずつ現実になる。しまいには、人間狩りを目撃しても力無く視線を落とすしかなくなる。

音楽家の話だが、その音楽もここ、と言う重要なポイントでしか使わない。音響効果も派手ではない。爆撃で傷んだシュピルマンの耳鳴りを模していると思われる、抽象的な効果が一ヶ所。これはかなり効いた。後半はひとりっきりになるのでセリフすらなくなる。ひっそりと暮らす。

カタルシスはない(あるとすれば、シュピルマンがドイツ兵にピアノを弾くシーン)。美談一辺倒でもない。勧善懲悪もない。派手な戦闘シーンがあるわけでもない。戦争映画って、大抵がドカンドカンで、実はちょっと「銃って格好いいかも」「戦車って格好いいかも」と思わせるシーンがある。それはそれでいいと思う。映画だから。でも、この作品にはそれがない。だからこそ恐ろしい。ゲットーを脱出してからは、いつドイツ兵に見付かるか、いつ捕まるか。この緊張感が3年間続く。

シュピルマンがひとりで瓦礫と化した街を歩くシーンは、あまりの空っぽさ(文字どおり街がなくなったと言うことと、これからひとりでどうすれば?と言う空虚さ)に絶句した。映画館で観る映画だ。

原作によると、戦後シュピルマンは自分を見逃してくれたドイツ人将校を助ける為に奔走し、ポーランドの権力者に直談判したそうだが、その描写は一切ないまま映画は終わる。

卑怯なわけではない。しかし他力本願と言う訳でもない。シュピルマンは、自分の力で命拾いしている局面もある。

原作であるシュピルマンの手記は当初、ドイツ人将校がオーストリア人に差し換えられて出版されたそうだ。発禁にもなっている。親切なドイツ人もいたこと、酷いユダヤ人もいたことを公平に書いた内容が当時は問題だった。1998年に草案が発見されやっと本来の形で出版、1999年にポランスキー監督の手に渡っている。

数奇な運命に翻弄された(アメリカを去る原因になったあの事件は自業自得かも知れないが)ポランスキー監督自身も、70歳になろうと言う頃になって、やっとこの作品を撮った。

それだけ時間がかかると言うことか。今起こっている戦争も、60年後にならないと消化出来ないのだろうか。いや、消化出来るのか?そもそも。それを繰り返すのか?

正直言葉が見付からない。感想を書いている今でさえ文字が上滑りしているようだ。つうか感想になってない。

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ブロディは本当にすごかった。痩せていくように見える、と書いたが、実際には一気に減量してからの逆順撮りだったそうで、これには驚いた。いやあ…『サマー・オブ・サム』のあのコでしょ?コスチュームプレイの似合う顔だなあと言う印象だったが…ビビるよ。凄まじい。

戦争映画としては異色で、なおかつ説得力のある作品だが、音楽好きにも是非観てもらいたい。いつでも音楽はそばにいる。音楽はひとを動かす。戦争が終わって、再び放送局でピアノを弾いているシュピルマンの笑顔は多分ずっと忘れない。と言うか、忘れたくない。

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それにしても客も引き込まれ度満点で。大きめの映画館であれだけ混雑していたのに、シュピルマンが隠れ家にあったピアノを音を出さないように弾くシーンでは、場内が異様な程静まり返っていた。缶詰が開けられないシーンでは「がんばれ!」、缶詰がゴロゴロと転がってその先にはドイツ兵の脚が…のシーンでは「あああ!」って皆が息を呑んでてね…私の後ろのひとなんて「げっ…」って言ってたもんね(笑)あとドイツ兵に貰った外套を着たままのシュピルマンがひょこっとポーランド軍の前に出てっちゃった時とか「シュピルマン!シュピルマン!それ着てちゃあだめえええ!」ってな感じで。

エンドクレジットと被る演奏シーンでも、殆どのひとが席を立たなかった。演奏の終了とともに拍手をしていたひともいた。いいひとらとこの作品を観られてよかったです。



2003年03月24日(月)
ブロディが

とってもうた〜アカデミー主演男優賞。いやおめでとうございます。いやでもそうなる前に観ておきたかったんです…いやめでたいことですが。しかし『戦場のピアニスト』、監督賞もとるとはなあ。ポランスキーなのに…(いやいやいや、監督としては素晴らしいひとですが)うわーこれから混みそうだな映画館…今の時点でも混んでるのに…いつ行こうかな…。

いやあ、ブロディ自分内でキそうな予感がしてるんですよ。そっちに気をとられてたらファインズから後頭部はたかれたってのが今の心境です(意味不明)いやでもよかったね!よかったね!

そしてゼタ!ゼタ!ゼタ!いやった〜!おめでとうゼタ!嬉しいよー!キャー!

千と千尋もおめでとうございます。いや観てないんですが…。

スカッとしたのは『ボウリング・フォー・コロンバイン』のムーア監督のコメント。このご時世に賞とれたことも、アカデミー捨てたもんじゃねえなとスカッとしましたが、その場でああいう事を言った(基本的にアカデミー授賞式では政治的発言禁止だからねえ)彼には胸のすく思いでした。

しかしこっちもますます混みそうだ…いつ行こう…。ああこの2本はアカデミーが発表になる前に観ておきたかった(混むから)!



2003年03月22日(土)
『レッド・ドラゴン』

『レッド・ドラゴン』@新宿スカラ3


ネタバレしてます。

シリーズものはすぐ飽きる方なんだが、このレクター博士シリーズは気付いたら全部観てたなあ。これで最後なのかしらんと思うと寂しいもんです。

で、やっぱり面白い。出演陣もツボです。アンソニー・ホプキンス(今回捕まってちょっと拗ね気味)は勿論、エドワード・ノートンの控え目っぷりもいい!あのくたびれっぷりが!最後には奥さんに助けて貰うしね!銃の練習させといてよかったね!ノートンは弱ってる姿に色気がありますな。地顔がしょんぼり気味だからかしらん。普段しょんぼりしてる感じがするから、笑顔になるとほっとするわー。

あと最後の、息子に説教する振りをしてドラゴンくんを威嚇するシーンの声色がすっごいよかった。あのおばあちゃん声!息子のトラウマになりませんように…(笑)

ガッチリこっちは任せたれ、の頼りがいのあるハーヴェイ・カイテルや、死んだ魚の目で普段はタブロイド紙のでっちあげ記事ばっか書いてるっぽい癖に、ドラゴンくんに捕まった時、恐怖におののきつつも記者魂をぎらっと一瞬目に宿らせたフィリップ・シーモア・ホフマンもいい感じでした。そして盲目の役でありながら目ぢからのすごいエミリー・ワトソン。いいよ〜(泣)最後の髪ぐちゃぐちゃの時の表情とか、好きー。

何げにすごい贅沢なキャストをさりげなく配して、うまく演出してるなあと言う印象。まとめ方もうまいんじゃないかと…偉そうですが。

が、ところで。あの、ひとつ私とんでもない重要なところを観逃してしまったかも…?

あのーあのー結局、レッド・ドラゴンが選んだ被害者って、何が共通点だったんですか?

いや勿論ホームビデオ作ってた会社が一緒で、そこにドラゴンくんが勤めてて〜ってのは判りますよ。判りますが、その2家族の共通点ってそれだけ?他に何か…襲う動機になるようなものはなかったの?すっごい気になるよ!

それにしても今迄範囲外だったレイフ・ファインズがかなりツボで。いや〜いいわ〜、今頃になってやっぱ『イングリッシュ・ペイシェント』観るべかとぐらぐらです(遅過ぎる…)。いちばんツボだったのは、エミリーたんに虎を触らせに行く時の、車運転してる時の表情。「どこへ行くの?」「うふふ、内緒☆」みたいな(注:台詞には意訳が含まれています)。かわいいやん!新作の『スパイダー』はクローネンバーグ監督作品だから、もともと観に行く予定ではあったんだけど、これでもっといろんな楽しみが〜。いやん初めて好きになった正当派美形!(…ですよね?)いやんどうしよう!

つうか私も虎、触りたいです。なでたい〜。ふかふか〜。



2003年03月21日(金)
『オケピ!』

『オケピ!』@青山劇場


それでも音楽は、舞台はひとを元気にする。こういう時だからこそ、笑いたい。

初演も大好きな、大切な作品だったが、再演もやっぱりいいねー。舞台構造や(初演は三層=舞台上のオケピが設定上で演奏している作品『ボーイ・ミーツ・ガール』の舞台、舞台上のオケピ、本物のオケピ。再演は二層=いちばん上の『ボーイ〜』の舞台を撤去)ナンバーに変更があり、脚本も大分改稿されている。が、これがまた効いている。キャストの半数が入れ替わっていることもあるが、“当て書き”をする三谷さんならではの、替えの効かない役者との、他の面子では出来ない作品。

オケピ=オーケストラピットで演奏するひとたち。家に帰ればそれぞれの生活が待っている。盛装もしないでいい。楽器をかけもちのサックス、バイト感覚のトランペット、上の舞台の役者に翻弄されて板挟みのコンダクター、演奏がまるっきり下手なピアノ…そしてメンバー間の恋愛もぐちゃぐちゃ。どろどろやん!アンサンブルとしての協調性はまるでない、ように見える。

しかし、何故このメンバーが揃っているのかが、徐々に解ってくる。

全体を見渡せば、これは群像劇でありながら、パーカッションの男の子の成長物語でもある。期待に胸を膨らませて初めてオケピに参加した彼が、現状を目の当たりにし理想論をぶつけるが、現場で失態をやらかしてしまう。あしらわれたり怒られたりしながら、最後は明るい表情でピットを去る。

しかし今回再演を観て、ギター=川平慈英さんがなあ。すごい切なかったわー。「ポジティブ・シンキング・マン」のナンバーとか泣いてもうたよ。このひと実はすっごい寂しがりなんじゃないかねとか。川平さんの声って切ないねー。初演も彼だったけど、今回特になんかなあ。タップの見せ場も増えたし、よかった。初演観た時は「こいつうぜえ」だったけど(笑・いや、そのうざさがまた面白かったんだけどね)

あとオーボエ=布施明さんはもうズバぬけて凄いです、歌。初演の「リフレイン」、好きだったんだけど再演では新しいナンバーになっておりちょっと残念。でもその「It's My Life」もよかったな。

初演ではサックスだった白井晃さんは今回コンダクター。初演の真田広之さんがスケジュールの都合で降板せざるを得なかった(『ラストサムライ』め…)と言う背景が周知、と言う不利な条件を、不利には絶対させない三谷さんとのコンビネーションも素晴らしく、新しいタイプのコンダクターを観せてくれた。

女優陣も、初演から続投の戸田恵子さんは勿論、天海祐希さん(男前)、瀬戸カトリーヌさん(すっごい唄のパンチがすげー、声量もすげー)も格好よかった!

ああ、元気が出た。再演を見越したスタンダードさを備えつつ、いくらでも生まれ変われる面白さをも持っているこの作品、次の上演を楽しみにしてます。



2003年03月20日(木)
ちょっと休憩

はじまってしまった。

パールジャムのオフィシャルブートレグCDが届いた。嬉しい。
SHIP CONTAINERで、3月13日消印の封筒。
ノーカットの2枚組が、日本5公演分。クラフト紙の簡易ジャケット。
公演場所と日付が印刷されたステッカーを、
自分でジャケットに貼る作業も楽しい。
「届いた!(嬉)」「届かない!(泣)」と、掲示板も賑わっている。
オーダーは結構はやめにしていたのに、なかなか届かなくてヒヤヒヤした。

しかし、開戦の日に届くなんて。

遅めにオーダーしたひとは「当分届かなくても仕方ないかも」
と言っていた。

武道館でのエディのMC「センソウ、ハンタイ」。

無駄だったとは思いたくない。

どんな思惑があろうと、戦争は結局は人殺しじゃないか?

音楽がひとを踊らせる。音楽がひとを動かす。

と思いたいのだが。



2003年03月18日(火)
『映画はこうしてつくられる Vol.5 六月の蛇』(3)

続きです。

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■雨

海外のプレスには「なんで『六月の蛇』ってタイトルなんですか」ってよく訊かれる/東アジアじゃないと梅雨ってのが/欧州ではわかんない/蛇出てこないし/武藤「なんで蛇なんですか?」/うねうねした感じ/エロい/黒沢さん本人は明るい/蛇が宿った瞬間の顔、表情を撮りたかった

全編雨/ポイントだけ雨にすれば簡単だったけど、それは嫌だった/武藤「プロデューサー的にいちばんヤなのはナイトオープンでの雨のシーン」/昼の方が雨を“撮る”のは難しい/太陽光が邪魔して映らない/夜の方が照明あてれば綺麗に撮れる/夜の雨の撮影は、環境は厳しいけど/がんばればいいんで/僕らががんばればいい/寺島さんのスケジュールとかもあって、条件が1日、その日しかなかった/未知数/思いっきりがんばって作業すればいい/運がむいてくる/ツラそうにしてるスタッフに、小首を傾げて「がんばってね」と言う/「がんばって」/『双生児』の時、がんばったらすごい風が吹いてちょっとしかないスモークがぶわあ〜っと空に舞い上がって/すごい画が撮れた/がんばらなきゃダメ、手を抜いたらそこまでのものしか/曇るように願かけ/川原(伸一・助監督)くんがお参りに/ひとりだけで、内緒で/「だから曇ったんですよ」(ニッコリ)/「ふう〜ん、有難う」(そっけなく)/(嬉しかった癖に!(笑))

雨の撮り方/逆光照明にすると綺麗に撮れる/水道の蛇口が3つあれば普通規模の雨のシーンは撮れる/広いオープンセットに全面降らす時はタンクを使う/タンクに水を補給する時間も考えておかないと/女優への気遣い/裸を撮る訳だし/その一瞬の為に皆ががんばってセッティングを/空間を作る/お膳立て/役者をノセる/女優さんに安心してもらうようなケア/スタッフ以外には絶対見えないように/暗幕を窓に張ったり/雨、火を見るとコーフンする/ちっちゃい火の方がコーフンする/おっきい火は落ち着く/キャンプファイアーとか/エロは常に身近にある

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■次回作?

体験してから/『TOKYO FIST』ではボクシングを習った/『BULLET BALLET』では拳銃撃ちに行った/次は自転車映画の予定だった/アフリカの大自然の映画を撮ろう/前準備として自転車で熱海へ/ぎっくり腰/1ヶ月療養/前厄/動けなくなって、悶々として部屋の窓から外を眺める/窓から夏が過ぎて行く/で、都市の映画を撮ろうと/戦争映画/大岡昇平の『野火』/カナルプレスがお金出してくれなくなって/ポシャッた/資金繰りしなきゃ/『鉄男アメリカ』で稼ごう/ずっと言ってる『悪夢探偵』も撮りたい/最後に撮る映画は決まってる/定年を60歳から70歳に延ばした/あと何本撮れるか/次回は医学生が医者になる話/2年生になると解剖を/見学/肉体の内側/都市の中の自然

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まだまだ続きます。



2003年03月17日(月)
『映画はこうしてつくられる Vol.5 六月の蛇』(2)

続きです。

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■『六月の蛇』

22〜23歳の時考えていた/『鉄男』は28歳くらいの時だからもっと前/「ストーカーの役は俺」/当時撮っていたらもっと、歯と歯茎の間から何か水、液体が出るようなえっぐいのを撮っていたかも/今撮ったからたおやかな、やわらかい、枯れる直前のものが(笑)/「暴力とエロ」/『鉄男』と根幹は同じ、鉄のない鉄男/自分としては逆行してると言われると思っていた/武藤「とても洗練された映像になったなと」

白黒のエロ写真/ヘルムート・ニュートン、マン・レイ/これも後付け(笑)/白黒でヌードを撮りたい/女性だけにエロの商品価値があると言うのではない/

ラスト/20年前はりん子さんのマンションにストーカーが入ってきて、台所にあるもの〜ナイフとかフォークで抵抗しようとしたらそれをとりあげて/「フォークで自分の頬を刺しニワトリの奇声をあげる」ってト書きを/りん子さんも「参りました」ってなるじゃない?そんなんされたら/ダンナが助けにきて/逃げる/羊たちの沈黙のレクター博士のように、街に出ていく/だったんだけど

正方形のフレームにしたかった/常にワンショット/1人しか映っていない/1×1のフレーム/武藤「市川崑監督がやってたような…」/技術的に問題があったのと言うのと、やりすぎ?恣意的?狙いが見え見え?/スタンダードサイズにした

予告編はハリウッド映画の予告編を専門に作っているひとに敢えて依頼してみた/王道のやり方/わざとどうなるかなと言う遊びも/武藤「荘厳な感じになりましたねえ」

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■黒沢あすかさん

武藤「キャスティングが意外だった」

『TOKYO FIST』の主役候補、最後の3人に残っていた/中性的な歴代のキャストの中でやや女性より/古くさい言い方だけどピュア、染まっていない/今回は女性的なエロティシズムを求めていたのでイタリア女!と/体つき/肉体的/水泳やってて肩ががっちり/太股もばっちり/脚をがっと開いて立った時に大地に根付いている木のような/土の匂いのする

誰もやってくれないだろうと思っていた/蹂躙されるシーンがあるし/頼むのが怖かった/牽制しつつ/黒沢さんは「りん子は女性であると思うし、りん子は私である」と、そこ迄言ってくださった/1つだけ「このシーンはやれない」って言われた/任せてくれれば僕は撮れる自信があった/むしろ何でもやりますって言っといて、現場で嫌だって言うようなひとより信用できた/ここをカットして、それで全てが繋がるのなら/それならと

ヴェネチアではモテモテ/配給会社の机でごはん食べてたら同席したイタリア男が皆もじもじしてた/ゼアリズのクサカベさんに「黒沢さんをイタリアに連れてきてくれたらあんたにマンション1つやるから」って言うひともいた/黒沢さんにじゃないんですよ、クサカベさんにマンションくれるって/金持ちだって言ってましたけど/目がハート/顔が真っ赤/イタリア人が皆大喜び/公開拡大/プリント20本

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■神足裕司さん

頭のよさそうな演技をするひとじゃなくて、本当に頭のいいひとに/演技が出来なくても/頭のいい顔を持っているひとを/ブヨブヨの身体/顔/肉体/髪/これがほしかった/どうしても撮りたかった/美しい/磨きたい/磨いて撮りたかった/産毛を剃ってハゲをはっきりさせた/カチッと、ツルッと/女のひとが眉を描くやつで線をひいて、こっから剃ってって/ソ連のトランジットで見た白黒っぽいTVに映っていたアナウンサーのイメージ/ロシア/ドストエフスキー/地位がある/立派な格幅のひと/そのひとが崩れていくさまを撮りたかった

本人は喜んでやってくれたみたい/40歳過ぎたらもう楽しいことなんてないと思ってたみたい/まだ45くらい?僕とそんなに変わらないのに

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■小説『六月の蛇』

小説の大変さ/入魂/脚本と違う/映画を作る苦労を紙の上で/脱稿した時は、もう二度と書かなくていいと言う喜び/小説も書く監督のことを、映画で全て、の筈が何故小説を書くの?と思っていた/それを考えながら/答えが出るかな/ひとにやれと言われて、いい機会だとやってみた/わかんなかった/でも魔力が/皆物語が好きなんだ/物語/演劇的とよく言われた/実際舞台をやっていたし/CMの仕事を始めて物語をおいてけぼり/映画を撮る喜びをとっておくためにCMでは物語を遠ざけた/例えば母親の話すおとぎ話は子供にとってとてつもないエンタテイメント/母親の声のキツネの「コン」って音とか/物語の得体の知れない魅力/それにあらがえない/だから小説を書いた

「説明でなく描写でなければならない」/映像で描写するか文章で描写するか/文章だからと言って説明的になるのではなく/「る」「た」/過去形ではなく現在のことを定着させるため

リズムが大事/描写/ただ書きゃいいってんじゃない/リズムを活かすためにどんないいシーンでもカットすることも大事/企業秘密ぐらいのことを言うと/「それじゃ繋がんねえよ」ってよく言うでしょ?でもリズムの方が大事/武藤「ジャンプカットってありますもんね」/自分で編集やっててうまく繋がると「すご〜い、生きてるみた〜い」とかって/自己満足に陥りやすい、うまく繋がったな〜で終わってしまう/やりたいテーマ、流れの方が大事/犠牲にするのも大事/捨てる/だから短い映画になる/同じ感動を貰えるなら短い方がいい

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まだ続きます。



2003年03月16日(日)
『映画はこうしてつくられる Vol.5 六月の蛇』(1)

シリーズ講座『映画はこうしてつくられる Vol.5 六月の蛇』@ニューシネマワークショップ


ニューシネマワークショップが講座を一般にも開放してくれるシリーズ『映画はこうしてつくられる』、今回とりあげられたのは塚本晋也監督作品『六月の蛇』。

塚本監督は、話がとても面白い。聞き手を楽しませたいと言う思いがあるのだろう、トークショウの機会も多いし、かなりの本数を見ているが、以前に聞いた話が出てきても、巧みな話術(?)でまた笑ってしまう。

しかし、ガードが固い。突っ込んだ話はうまく躱される。そんな印象がある。「猜疑心が強い」と今回本人も言っていたが、本心を話してくれているようでそうでない。はぐらかされる。実はインタビュアー泣かせかも知れない。取材の場は楽しく笑えて盛り上がるが、実際それを原稿に起こそうとすると?

ワークショップと言う形式ならば、ちょっとはしっぽを見せてくれるかも知れない。そんな思いもあって即行申し込んだ。ちみえちゃんも静岡からわざわざ出てきましたよ!ふたりでいそいそと早稲田へ。

『六月の蛇』だけに留まらず、塚本映画の興味深い話が3時間みっちり聞けました。しっぽはちょっとしか見せてくれなかったけどね(苦笑)オフレコな話題もかーなーりー多く(ヴェネチア映画祭の話とかね…)全部書けないのが残念!昨年末の東京フィルメックスで『六月の蛇』の先行上映を観ていたこともあり、「ああ、成程!」とクリアになる部分も多かった。これからの一般公開では、いろいろな視点から観ることが出来そうだ。

話し言葉で起こそうと思ったが、メモっていた文面を読みなおしてみたら臨場感があって面白かったんで、そのまま載せてみます。長いっすよ。聞き手は武藤起一氏。PFFからの付き合いなので、監督との共通言語も多く、話しやすかったようです。

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■撮影期間、スタッフワーク

『鉄男2』は10ヶ月/途中バイト休憩が入った/スタッフの生活費がなくなったので、皆バイト行って生活費確保してきてって/スタッフに応募してきたひとを皆採用して、60人/最終的には自分の分身と言えるような7人〜七人の侍と呼んでいた〜なんでもやる、すぐ動くひとと、制作、美術で20人残った/『鉄男2』に入る前に『ヒルコ』で勉強した/現場のプロについて、4th助監督とかで

『TOKYO FIST』は4ヶ月半/スタッフが育つのでやり方が同じでも撮影期間が短くなった/この時新しく募集したスタッフは選考して10何人迄に絞った/選ばれたって意識があるのか、脱落者はいなかった/責任を感じたみたい/その時の選考基準〜威圧感のないひと、文句言わなさそうなひと、やわらかそ〜うなひとを雰囲気で/『ヒルコ』でプロのひとたちと組んだ時威圧感を感じたので/1つのシーンをネチネチ撮りますからね/まだ終わんないのって、怖かったから/「将来映画を撮りたいと思ってます!」「監督のやり方を盗みたいと思います!」とか言うひとは…「ええ〜、盗まれちゃうの…?」「僕はいやだな〜」って/助監督たちは具体的に運転免許を持っているかとか、どの期間来れるかとかそういう部分を訊いて選んでいた/最初集まったスタッフって皆運転免許持ってなかったんですよ/現場でへとへとになったひとがそのまま車運転して、事故が起きちゃったりするのは困る/プロだと車輌部もある/そのひとたちは現場ではずっと寝てて、帰る時はバッチリ仕事する/そういう分業も大事、自主映画のやり方が全て正しいとは思わない

主演して撮影もしていると言う不思議、矛盾/役者のメイクしたままでカメラを覗く/スタンドインを入れてフレーム決めて何度もリハーサル/自分が入っての本番は1〜2回(笑)/照明に拘るので1カット1時間で撮れたら早い方/最初はコンセント入れたりスイッチ入れたりするのも1人でやっていた/皆素人からのスタートだし/訊かないでアシスタントが自分で決めちゃってたり/「訊け!」/黙ってやらせておいて、撮る時になって全部変更とかさせる/プロデューサーとしての自分に時間の無駄も返ってくるからこれが続くのは困る/一度ドギツい思いをさせないと/そして憶えてもらう

そうやって同じメンバーが成長してきて/『BULLET BALLET』は4ヶ月半/『六月の蛇』は一昨年の9月から、最短の2ヶ月半で撮れた

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■『BULLET BALLET』

オヤジ狩り/UFOか恐竜に遭ったかのような恐怖と喜び/大塚駅北口、自転車を置くとこの奥/ピンサロ街が開いてる時はヤクザが仕切ってるけど、閉店すると結構無法地帯/若い、気の弱そうな子が「あの〜、お金持ってないっすか?」/むしゃくしゃしてる時だったんで殴っちゃおうかなと/「あぁん!?」つったら後ろから一列に並んでばーっと仲間が/財布から万札を出すのに0.5秒?/帰っていく/でもあっちもビビッてたみたい/「やべえ、成功しちゃったよ、どうしよう」って/走って逃げたいんだけどそれは格好悪いから、また一列に並んで競歩みたいにお尻をプリプリさせて/急に我に返って追いかけた/心の奥底で「追いついたらどうしよう」と思いながら/交番があったので駆け込む/「今、強盗に!」「いいじゃな〜い」「今そこに!」「まぁまぁまぁ」「追いかければ捕まえられるかも!」「調書とりましょう」明け方迄調書とられて「それ事件じゃな〜い」「捕まえられますか?」「無理だね」/………/映画で警官を悪く扱っているのはこういうとこから来る不信感/好きな役者さんに警官の役をやってもらっています(笑)田口トモロヲさん、寺島進さん

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■『鉄男』

暗黒エロ映画を撮りたかった/レンタルビデオ屋の棚を見ていて、ホラーと言うデザインなら「売れるかも」/サイバーパンクは後付け

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続きます。



2003年03月15日(土)
『CANON IMPRESSION』

『CANON IMPRESSION』@草月ホール


WOWOWでオンエアされた行定勲監督作品『カノン』と、その作品から触発されたダンスと演奏、出演者と監督、プロデューサーのトークショウ。

『カノン』は劇場公開も予定されていたので、当初から“映画”として撮られたものだったのかも知れない。スクリーンで観ると随分印象が変わった。穂高(パンフによると、実際に撮影をしたのは木曽駒が岳とのこと)の美しさが際立っている。気温や湿気をも感じさせるものに見えた。観られないひとには申し訳ないが、これはスクリーンで観た方が断然いい。

脚本の出来に関しては正直疑問が残る部分もある。抽象的な描写を演出、役者の力量に負うところが大きい印象。

コンテンポラリーダンスとヴァイオリン、チェロ、ピアノのコラボレーションは異様な迫力があり圧倒された。バッハのカノンからのみインスパイアされたものだろうと思い込んでいたら、『カノン』と言う作品そのものがテーマで、登場人物の男女3人の関係性と、楽器パートにシンクロした動きも見られ、とても面白かった。

非常に興味深い内容で、企画を起こすのは難しいだろうが、これからもこの手のイベントは増えていってほしいなあ。トークショウでの賀来千香子さんも美しかった!女優としてのルックスのよさも勿論だが、“場”をよく判っていると言うか、自分の役割がどんなものかをきちんと把握している印象を受けた。姿勢もいいし、格好よかったです。



2003年03月14日(金)
パールジャムと関係ありそでなさそな旅行の話(名古屋)

横浜は仙台から直行、東京は地元?だったのでちょっとのんびり出来た。旅行の〆は名古屋です。考えてみれば名古屋もちゃんと行ったのは初めて。修学旅行で行ったけど、通過したくらいの感じだったからなあ。地元のタカマツさんに迎えに来て頂き、フレンチトーストがうまーい所だよ!とお茶に連れてってもらう。フレンチトーストは終了していた(泣)けどコーヒーがめちゃウマ。チョコレートケーキもおいしかったです。有難うございました!

で、やっぱり夜のライヴ終了後はお店が…開いてなく…コンビニでおにぎり買って帰ったよ〜むなしい〜。でもライヴが素晴らしくって胸がいっぱいでね!(乙女ぶってみる)

さて名古屋行きを決めた時、「ここにも絶対行こう!」と思っていた所がありました。東山動植物園。マヌルネコがいる貴重な動物園です。



ぎゃーかわいいいいいいい!檻が邪魔、邪魔なんだよおおお!でも上野動物園だと、小獣館って言う暗い室内だから写真がうまく撮れないのです。ここぞとばかりに写真を撮りまくる。雨が結構降っててね、傘をさしながらだったからなかなかうまく撮れず。檻の格子の方にピントが合っちゃうんだよね…。

それにしてもかわいい。尻尾がしましまでレッサーパンダとかあらいぐまみたいなのね〜。ああかわいいなあ〜(メロメロ)



ぎゃーカメラ目線よおおおおお!!ここのマヌルは「カカカカカッ!」と鳴いて威嚇するよーと聞いていたけどそんなこともなく。3匹いましたが皆のんびりぼんやりしてました。かわいいなあああ(メロメロ)あと神戸市立王子動物園に行けば日本のマヌルは制覇です。行きたいなあ〜。

この動物園にはヤブイヌもいて、職場のひとに大変薦められていたので見に行ってみたが、巣穴から出てきてくれませんでした。残念。



おまけ。マンドリルのオスのおしりです。当然ですが地毛ですよ。あまりにも綺麗だったんで撮ってしまいました。いや〜すごいよねえ自然の力と言うものは…。

すっかり動物園に長居してしまい、時間がなくなったのでバタバタ買い物。手羽先食べたよ〜ああ、やっと旅行した〜って感じの食事を…(笑)きしめんと味噌煮込みうどんのセットも買って帰りました。味噌カツは今度パールジャムが名古屋でやった時に食べることにします(笑)

それにしても出不精の自分がこんなに動きまわるとはねえ…パールジャムの力は凄いな(笑)帰ってきてからもこればっか聴いてるし。今はオフィブーの71番(SEATTLE WASHINGTON november 5 2000)聴いてます。



2003年03月13日(木)
パールジャムと関係ありそでなさそな旅行の話(仙台)

初めて行きました仙台。で、仙台と言えばここですよ。

kannon_1


パールジャムファンの間では結構有名?初来日の時にメンバーが「すげー、オリエンタル・マジック!」と大騒ぎした仙台大観音。いやこれは…オリエンタル・マジックも何も、日本人でもビックリするわ。デカいよ!左下に木を入れて撮ってみた。これと比較すると何となく大きさ、わかるでしょ?地上高100m、身丈92mだそうですよ…。大船の観音もでかーと思ってたけど、これはすごいなー。日本でいちばんおっきいそうです。



仰りで撮ってみました。でかー。だんだん天気が悪くなってきてたので画像が暗いですが。

午前中仕事して新幹線で仙台行って、ホテルにチェックインしてすぐ会場行って、終わった頃にはお店は軒並み閉まっていたし(その前に地理が全くわからなかったので、あまりフラフラすると遭難する恐れが…)観光らしい観光はここだけだったけど、面白かったです。内部が12階建てになっていて、108体の仏像が安置されていたんで全部歩いて見ましたよ!降りきったら脚ガクガクですよ。売店のひとがお茶くれた。いいひとだー。お参りもしました。

あと仙台の記憶と言えばー

■モスバーガーとフレッシュネスバーガーをやたら見た。しかも競うように近場にばっかりあった

■盛岡冷麺屋も沢山あった。近くと言えば近くか…

■びっくりドンキーがあったよ!!!!!初めて見た本物!!ああ開店してる時間帯だったら行ったのにいいい

■牛タン屋も沢山ありました。行きたかったんだけど胃が痛かったんで諦めた(泣)

食べ物関連ばっかりかい…あ、星!星が綺麗でした!今回のパールジャムのツアー、雨続きだったけど初日の仙台は天気よかったんだよね。



2003年03月10日(月)
ボケ倒しているわけですが

パールジャムボケが甚だしいです。かなりダメな感じですよ。腑抜けもいいとこです。

オフィシャルブートのMP3ファイルを落としてきて聴いてるんだが、凄い。マスタリング前のファイルなんだけど、なんだこれは。武道館の「RELEASE」とか、ぶわーっとね!鳥肌がね!現場でも立ちましたがね!MP3聴いただけでもうそれ思い出しちゃって、条件反射のように身震いが。

それにしてもエディの声は本当に凄い。前回のツアー(特にロスキルデでの事故後)は、メンバー全員コンディションが万全ではない部分もあっただろう(それなのに、全ての公演をオフィシャルブートとしてリリースしてしまう真正直さには素直に感服した)。に、しても。今回は絶好調もいいとこだ。ピッチの正確さ・自在さと言ったテクニカルな面も安定しているし(勿論エディのヴォーカルの魅力はそれに留まるものではないが)、とにかく声の伸びが凄まじい。もう何て言うの、あの声で空気が振動しただけでもう感動するね!MCもかわいかったしね!(笑)

いやいや冗談抜きにしても、自分の思いを言葉の違うひとたちに伝えようとする彼の姿勢には本当に感動しました。これがエディ・ヴェダーと言うひととなりなんだな。

仙台公演分のCDは、既に先週の土曜日には届いていたらしい。仕事早!15〜20日て言ってたやん!1週間で届いてるやん!MP3も、ライヴ終了後24時間以内に配信と言っておきながら大体その翌朝には届いていたし。平均10時間後。スタッフワークも素晴らしいですよ…。

私は日本の全公演を予約して、全部をまとめて送ってもらうようにしたので、今週末〜来週にはCDが届くのかな。待ち遠しい。

ボケ倒してもいられませんな。でも、もうちょっとぼんやりさせててください。8年は長過ぎました。その間に何人もの大好きなひとたちがこの世から去って行ったしね。今だから言えるけど、あの頃はエディにだって、このひと死んじゃうかも知れない、明日にはもう生きていないかも知れない、と思わされていた。正直あれはキツかった。消耗した。

しかし、それが唄の凄みに現われていた部分はある。そこに引き付けられていたと言う自覚もある。どちらがいいとは言えない。今の穏やかな風情のエディの唄を聴ける幸せも、とてもとても大切なものだ。そして当然、誰だって明日には、いや、今日にも死んでしまうかも知れないのだ。それが本人の意志ではないにしても。

生きてるうちにまた会いたいよ、パールジャムには。

明日以降は短い滞在時間でしたが楽しかった仙台と名古屋の話でも。



2003年03月06日(木)
PEARL JAM TOUR 2003(名古屋)

PEARL JAM TOUR 2003@名古屋市公会堂


あっと言う間に最終日。

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セットリスト

1. Given To Fly
2. Last Exit
3. Brain Of J
4. Insignificance
5. Even Flow
6. Love Boat Captain
7. I Am Mine
8. Get Right
9. MFC
10. Improv
11. Immortality
12. You Are
13. Light Years
14. Green Disease
15. Daughter
16. Lukin
17. Spin The Black Circle
18. Save You
19. Encore Break 1
20. Bush Leaguer
21. Whipping
22. Better Man
23. Foot Steps
24. Crazy Mary
25. Down
26. RVM
27. Encore Break 2
28. Hide You Love Away
29. Alive
30. Yellow Ledbetter
31. Rocking In The Free World

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名古屋市公会堂ってとこが古い建物で、エディが好きそうな(笑)感じ。スケジュール見たら、前の日卒業式とかやってるの(笑)アットホームないいホールでした。MCの時ヴォーカルマイクがハウッたりノイズが入ったりしてたけど(これは設備が古かったから…とかじゃないよね?(笑))、演奏の音自体はそんなに問題なかった。

オープニングが「GIVEN TO FLY」!もう泣く(笑)そ・し・て!最終日にしてついに来たよ来たよ来た来た来たー!!「SPIN THE BLACK CIRCLE」!!!!!これ大阪でやってたら行かなかったの後悔してもし切れないと思ってて!でも大阪でもやらなかったからもう今回はやらないのかなと半分くらい諦めてて!そしたら最終日に!うわーん!うわーん!

『アイ・アム・サム』のサントラでもおなじみ「YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY」迄聴けた。これ、エディがソロで参加した曲なので、パールジャムではやんないだろうなと思っていたら…アンコールでのひとり弾き語りで。「Hey! You've Got To Hide Your Love Away」も一緒に唄えたぞ。

この日の個人的ベストは「ROCKING IN THE FREE WORLD」。聴けて感無量です。

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おぼえがき。

■とうとう通訳さんが出てきました。「最終日だからいいものになるよ!」。外国人のお客さんが「Speak English!」つってたら「F**k You!」、マイクを使うふりをしつつ止めて、通訳さんの耳元でこそこそ喋っていた(苦笑)

■合唱っぷりが凄かったよ!行った中ではいちばん。入りがよくなかったので(苦笑・エディが「3階席はビル・ゲイツが買い占めちゃったんだよね」っつうほど)また来てもらえるように皆必死!だったのかも(笑)「DAUGHTER」「SPIN THE BLACK CIRCLE」「BETTER MAN」の大合唱は忘れないよ!

■ジェフの誕生日が3月10日なので、エディが「ジェフ、今日が30代最後のライヴなんだ」って言い出して、お祝いすることに。エディが「日本語で誕生日おめでとうって唄ってね」と通訳さんを通して伝えたのに、唄いだしたのはハッピバースデイトゥユ〜♪。当然皆英語で唄いだしてあれれ?って感じになっておかしかった。エディ、あの曲は日本でもハッピバースデイトゥユー♪って唄うんだよ…

■ケーキを貰ったジェフ、嬉しそう。何かメッセージが書かれていたようで、それをマットたちに見せて笑っていた。照明が当たったら照れたのかステージ袖に逃げてしまった(笑)

■マイクは今日も絶好調。よかったー最後迄元気でいてくれて(苦笑)ピックを投げまくり、最後はシャツ迄客席に投げてました

■武道館で「HUNGER STRIKE」をリクエストしてるひと達がいて、マイクがそれに気付いてイントロをちらっと弾いてくれたんだけど、この日は私の席の近くにいました、「HUNGER STRIKE」隊。これも「BREATH」リクエスト隊と同じ企画だったらしい。おっきな紙に「HUNGER STRIKE」と書いて集団で掲げていた

■で、またマイクがちょろっと弾いてくれた(笑)「More!」「Again!」の声飛びまくり。流石に全部やってはくれませんでしたが…クリス・コーネルさんが来てくれたらねえ〜

■エディがスピーカーをよじのぼり。2階席のひとと握手しまくり

■出待ちしたひとは全員エディと握手&ハグ出来たそうです。良かったね!と言うか、し、しまった。出待ちすればよかった(笑)

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終わってしまった〜…本当に待ったからね。長かった。「LONG ROAD」ですよ(笑・今回のツアーではやらなかったけどね)始まってしまえばあっと言う間。1週間前の今頃は仙台にいたんだよなあ。

また会おう。できれば、絶対に。



2003年03月04日(火)
PEARL JAM TOUR 2003(大阪)

PEARL JAM TOUR 2003@大阪厚生年金会館


行ってません(笑)

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セットリスト

1. Oceans
2. Love Boat-Evolution
3. Ghost
4. Even Flow
5. Grievance
6. Off He Goes
7. Wish List
8. Half Full
9. Once
10. Nothing Man
11. Leatherman
12. Better Man
13. Insignificance
14. Go
15. I Am Mine
16. Thumbing My Way
17. Faithful
18. Porch-Save You
19. Encore Break 1
20. Breakerfall
21. Corduroy
22. Thin Air
23. Small Town
24. State Of Love And Trust
25. All Or None
26. Encore Break 2
27. Last Kiss
28. Smile
29. Alive

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「NOTHINGMAN」やりやがった!駅でメンバーに遭遇して、ストーンに直接リクエストしたら本当にやってくれたってひとが大感動して某掲示板に書き込みしてた。うわーん(泣)て言うかMAN3連発!うわーん!

ああ、「ONCE」もやりやがった!

ミキサーのひと曰く、
「今夜のショウはスペシャル。最初の6曲だけ決めて、後は思い付くままにプレイしていった。だからいろんな点で即興の要素がすごく多いショウだった」。
ぎゃー(泣)

もともと寸前迄セットリスト出さないらしいけど、それにしても…。あああなんでこの日程!行きたかった!行きたかった!

最終日を前にそわそわし過ぎです自分。昨日の「REARVIEWMIRROR」話をついコピペ。ごめんごめんごめん!

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返してもらいましたよ!ネクタイ事件(?)の顛末はこんな感じっす。
入場したときに、アリーナの後ろのほうのミキサー(?)にセットリストがあるのハケーン。
→でもRearviewmirror(今自分のバンドで練習中)なくてショボーン。
ステージに向かって何度かリクエスト。聞き返されるも、何とかアンコール前にEddieに伝わった。
1回目のアンコール中にお前のリクエストやるから、かわりにタイをくれ、といわれる。即座に渡す(w
すぐにはやってくれなかったんだけど、そのうちStoneに「Rearviewmirror」と言ったのが聞こえて、うおおキター!
で、その後スタッフの人に終わったらバックステージ来てみて、と言われたので行ってみる。
メンバーとしゃべれることを超期待してたんだが(期待しすぎ)、Sonyの人が来てるとかで、ネクタイの絵が描かれた紙と一緒にネクタイが返ってきますた。
DVDで、手話をやってたおねえちゃんがステージに上げてもらってたのを見て、こういうことするバンドっていいなーと思ってたんだけど、まさかあんなことが自分に起こるとは。。。
最高の思い出っす。
saw thing saw thing clearer clearerも一緒に歌えて思い残すことはありません。

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何度読んでもいい話やのう…。

残すはいよいよ名古屋のみ。はやいなあ…。



2003年03月03日(月)
PEARL JAM TOUR 2003(東京)

PEARL JAM TOUR 2003@日本武道館


まだ生きている。

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セットリスト

1. Release
2. Can't Keep
3. Even Flow
4. Save You
5. Hail Hail
6. Dissident
7. Love Boat Captain
8. Small Town
9. Given To Fly
10. Lukin_Not For You
11. Daughter
12. You Are
13. I Am Mine
14. Better Man
15. Corduroy
16. Evolution
17. Blood
18. Encore Break 1
19. Bush Leaguer
20. Know Your Rights
21. Go
22. Black
23. U
24. Breath
25. RVM
26. Encore Break 2
27. Don't Be Shy
28. Soon Forget
29. Last Kiss
30. Yellow Ledbetter
31. Alive

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1曲目に「RELEASE」やられちゃあ…もうしょっぱなから泣く。エディの声が素晴らしく伸びる。今回すっごいステージ上でタバコ吸ってて、ワイン呑んでて(これは昔からだが)。なのになんだよこの声は!

ボクタチノ、オンガクヲ、キイテ、クレテ、アリガトウ。
ブドウカンノ、マンナカニ、イル。
ヒトツダケ、イイタイコトハ、センソウ、ハンタイ。

これ迄も、何度か歌詞の一部を変えて唄ったり、言葉の違う国の観客に歌が伝わるように、と誠実な態度を見せてくれていた。横浜で「日本語よく出来なくてごめん」と言っていたエディは、1日の間にこれだけの日本語を話す練習をしたんだろう。決して器用ではないひとだ。でも、観客とコミュニケーションをとろうと懸命になってくれる。

「YELLOW LEDBETTER」で終わると思いきやオーラスが「ALIVE」。この日は「これ最高!」「これ最高!」って波が何度もあった。「HAIL, HAIL」、「GIVEN TO FLY」(またやったよ仙台で遭ったおにーさん…(苦笑))、某ファンサイトでリクエストしよう!と企画されていた(BREATHって書いたおっきな紙をステージに向かって掲げてたのを、ちゃんと気付いてくれた)「BREATH」もやった。何度も泣いたし、笑った。でもこれだな…この日の個人的ベストは「ALIVE」。

そうだな、まだ生きていたい。もう少し生きてみてもいいじゃないか。

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おぼえがき。

■アンコールの時もうおしまいって感じで、「アリガトウ、サヨナラー」って帰るふりをしたら観客が「ぎゃー!」「いやー!」とか騒然になったのをエディが面白がって、何度もやっていた(笑)か、かわいい…

■「BLACK」ではマイクがそれはもー気持ちよさげにソロ弾いて、いつ迄も終わらずメンバーぼんやり待ちぼうけ(笑)

■CLASHのカヴァー(「KNOW YOUR RIGHTS」)には驚いた

■この日の「REARVIEWMIRROR」にはこんないい話が。アリーナ下手側端っこだったので様子が全然伝わってなかった。そうだったのかー!↓

1. アリーナ上手側前方で、何度も「REARVIEWMIRROR」をリクエストしているスーツの男のひとがいて、アンコール前にエディに伝わった

2. 1回目のアンコールの時、お前のリクエストやるから、かわりにネクタイをくれ、とエディ。仙台でもエディは、最前にいたスーツとネクタイのおにーさんをとても珍しがってたそうで(他の国では仕事帰りにスーツでライヴに!とかって少ないのかもな)気になったらしい(笑)

3. で、しばらくしたらやってくれた!

4. 終演後バックステージに呼ばれて、メンバーとは会えなかったけど、ネクタイと、ネクタイの絵が描かれた紙を返してもらえた

いやあ…今日はこのおにーさんのおかげで「saw thing, saw thing, saw thing, saw thing, clearer clearer once you were in my rearviewmirror!」の大合唱が出来ました!有難う!よかったね!



2003年03月01日(土)
PEARL JAM TOUR 2003(横浜)

PEARL JAM TOUR 2003@パシフィコ横浜国立大ホール


横浜は大雨。

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セットリスト

1. Love Boat Captain
2. Even Flow
3. Save You
4. Crop Duster
5. Corduroy
6. I Am Mine
7. Rival
8. Given To Fly
9. Wish List
10. Jeremy
11. You Are
12. Untitled-MFC
13. Whipping
14. I Got Shit
15. State Of Love And Trust
16. Grievance
17. Go
18. Encore Break 1
19. Last Exit
20. Evolution
21. Down
22. Small Town
23. Daughter
24. Alive
25. Encore Break 2
26. Indifference
27. Baba O'Riley

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やられた。1曲目が「LBC」、次がいきなり「EVEN FLOW」。昨日と全く違う。豪州ツアーでのセットリストを随時見ていたので期待はしていたが、ここ迄とは…実際に聴いてようやくこの事の凄さに気付く。

この2本で「聴きたいけど、聴けなくても仕方ないだろう」と思っていた曲が次々と。これでもかと。初日にもう「REARVIEWMIRROR」が聴けちゃって、「BLOOD」が聴けちゃって、「EVEN FLOW」が聴けちゃって、「BRAIN OF J」が聴けちゃって。そして今日は「JEREMY」が、「I GOT ID(SHIT)」が、「LAST EXIT」が、「WISH LIST」が。あと、あれとあれとあれとあれが来たら、あれが来たら…。まだいっぱいあるじゃん(笑)

今日は43列目。どこやねん。遠いんじゃー。前日とのギャップにもうクラクラ。や、やっぱり仙台行っといて良かった…音響は、前日よりヴォーカルトラックがすんごいデカかった印象。

しかし遠くてもいいんだよ!距離など関係ないのだよ!なんて言えるのは仙台行ったからかも知れませんが。エディは本当に小柄だ。ちっちゃい。43列目からだとほんとに…ちっちゃい。なのに大きく見える。ありきたりな表現で申し訳ないが、なんかすっごいオーラを感じたな。

この日の個人的ベストは「DAUGHTER」。ああ言うジャム展開になるとは!しかーしー、仙台のおにーさん、今日来てれば!今日来てれば「GIVEN TO FLY」やったのに!

大雨の中帰宅、おみやげがずぶ濡れです(泣)メールを開けたら早速オフィシャルブートレグが送られてきていた。仙台分のMP3ファイルをダウンロード出来るアドレス。セットリストも公開。レコード会社を一切通さないこのやり方は、今後のいろんなことの指針になるんじゃないかな。ワクワクしている。

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おぼえがき。

■エディ、1曲目にして弦を切る

■「EVOLUTION」、ハレルヤがなかったな。どうした?

■サポートのブームもいい感じ

■いや〜マイク好調だよ!ホントよかった!今となってはエディよりこのひとの方がヒヤヒヤさせられるからな…(泣)あの伸びやかなギターはホント彼の真骨頂だ

■「BABA O'RILEY」ではエディがタンバリンを2つ持って出てきて、ばっしゃばっしゃ叩いて壊しまくり。新しいのを受け取ってたけどそれもすぐにパーにして、客席に投げていた。いやあ…エディが楽しそうなのを見るのはホントに嬉しいな

■帰り道後ろを歩いていた二人組。

「声聴いた時に、エディだーって思った」
「うん、姿を見た時はピンと来なかったんだけどな」
「まあ席も遠かったしな。でも、やっぱ声で…」
「やっぱあの声聴いたら、エディだーって」

ほんと、あの声はな…天からの贈り物だな…(涙・素面で言ってます)