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2002年02月28日(木)
恒例大森くんチェック

そろそろ観るものがなくなってきました。ビデオ化されていないTVドラマとかは再放送を待つしかないかなあ…。あと短編もの。これもどっかの映画館でかかるのを待つしかないか。

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『皆殺しの天使―ビデオの中に悪魔がいる―(MASSACRE'S ANGEL)』監督:長澤雅彦
『サトラレ』監督:本広克行
『女刑事RIKO―聖母の深き淵―』監督:井坂聡
『生きたい』監督:新藤兼人
『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』監督:篠田正浩
『弱虫―ちんぴら―』監督:望月六郎

今回は会社員、故人(主人公の父親)、刑事、大学生、客室船員、刑事。オモロポイントはメッシュの会社員(天使)、英文科卒・文系刑事(RIKO)、ぼやけた遺影ワンシーンで、これ大森くんだって聞いててもわかんないよ!(サトラレ)など。

『サトラレ』は、「泣きのエンタテイメント」とうたっていただけある、展開が見えるのについつい涙。うわあん!サトラレと言うのは「さとるの化け物(そういえば、作品中サトラレの事を“化け物”って呼ぶ箇所はなかった(確か)。一種ファンタジーの様な設定だったからなあ)」の逆ヴァージョンで、自分の思った事が全て他人に聞こえてしまう能力の持ち主の事。松重豊さん演じたサトラレがかわいそうでさ!初のサトラレだから法律も出来てなくて、自殺しようとしてもその考えが周りに知れちゃうので助けられちゃって、死ぬ事も出来なくてさ!無人島にひとりで住んで、ネットビジネスを展開して成功している。名刺を作っていてもひとに手渡した事がなかったって設定がもう泣けたよ!

『生きたい』は、新藤監督のヤバッぷりが良く出ていた作品。『午後の遺言状』での、海辺の葬列シーンは物凄いインパクトがあった。老境のひとびとの温かい交流を描くフリをして、突然キチガイ演出を挿入するアナーキーさと、『完全なる飼育』の脚本で発揮した「まだまだ現役じゃあ」なエロジジイっぷりのバランスにビックリしたものですが、今回も重いテーマをとりあげつつ、それを嘲笑するようなしたたかさ。大竹しのぶさんがまた凄くて。はすっぱだけど時折かわいい(けど残酷)(けど優しい)徳子がのりうつってました。ああ今からもう5月の舞台『欲望という名の電車』が楽しみで怖い。大竹ブランチ、すごいだろうな…。

『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』のおとうさんは、『父の詫び状』で有名な向田邦子さんの父親を思い出した。厳格で、わがままで、でも子供が大好きで仕方ない。真夏の夜中に折詰のおみやげを子供たちの為に買ってきて、奥さんが「子供も寝てるし、夏に生ものは危ないから」と言ったら激怒して「じゃあやらーん!」と庭に投げ捨てて、奥さんも怒って見せしめのためにそれをほったらかしにしたまま寝てしまって、翌朝ハエがぶんぶん飛び回っているお寿司を見ながら苦虫を噛み潰した様な顔で朝ごはんを食べたりするおとうさん(笑)。そんなおとうさんに長塚京三さんはぴったりだった。あと永澤俊矢さんの“目”がよかったな。沈んだ悲しそうな目。エンディングの「ムーンライト・セレナーデ」のアレンジと演奏が凄く格好よかった。エンドロール(これがまたいい)との相性も抜群。

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ついつい大森くんの出ていない『女刑事RIKO 2』も観てしまう。設定で気になるところがあってね…。次回出演作だと言うサトウトシキ監督の旧作『LUNATIC』も観る。北村一輝さんの映画デビュー作だった(名前が康の頃)。幼い頃母親に去勢された弟の役。北村さんが主役の『弱虫―ちんぴら―』に、設定が被ってなおかつ立場が逆な箇所があり、ちょっと驚いた。出来ない組長に請われて女を抱くちんぴらと、自分が出来ないので兄に女を抱いてくれと懇願する弟。同じ日に続けて観たのでちょっと驚いた。ゲイの兄は吹越満さん。美しくてもう大変。無茶苦茶切ない話だった。なんだか懐かしい感じのする独特な演出。出演者がかなりツボなので(町蔵とか出てるんだよ…)他の作品も気になるな。



2002年02月27日(水)
リンチのあたまはどうかしている

『マルホランド・ドライブ』@シネマスクエアとうきゅう


リンチの国へようこそ。おはなしは説明のしようがありませんよ。だってリンチの国のおはなしだから。とは言ってもリンチの国への入り口は、普通過ぎる程普通で、気付いたら迷い込んでいる感じ。どこから国境?みたいな。

ブルネットの女を乗せた車が夜の道を走っている。どこへ向かっているのかはわからない。その車が交通事故に遭う。頭を打った女は車からぬけ出し、眼下の街の灯りを眺め、道を降りて行く。辿り着いた家にはブロンドの女。女優志願で、カナダのオンタリオからハリウッドへ出てきたばかり。オーディションを控えている緊張と、夢の都へ出てきた嬉しさからちょっと興奮状態。ブルネットは記憶を失っており、基本的にとてもいいコのブロンドは「映画みたいだわ」とブルネットの素性探りに力を貸す事にする。

その頃(つっても時間軸もどうなってんだか…)映画監督アダムは自分の作品の主演女優の変更を迫られる。いやだよそんなんと言って家に帰ると妻は浮気中、口座を凍結され破産宣告。" This is the girl. " な女優を探さねばならなくなる。

ブルネットの女は何者なのか。" This is the girl. " は誰なのか。って方向へ進むと思うでしょう。そうじゃないんだなー(笑)。いや一応その話も進んでいくんだけど、時間が進むにつれ疑問は増える一方ですよ。

ブロンド(ナオミ・ワッツ)とブルネット(ローラ・エレナ・ヘリング)がすっごい美しくてねー。前、後の変化が凄くてねー(何の前と後かはまあいろいろあるので割愛)。ブロンドなんて、前と後とでは歯並び迄違って見えた。実際なにか被せたり入れたりいじったのかな。ブルネットも、前ではボイーンバイーンだったのに後ではスレンダ〜に。リンチの国のひとは体型も顔も自由自在です。ベッドシーンも美しく、涙も美しく。その分“後”の変化が怖いんだよねー。

アダム(ジャスティン・セロウ)の眉毛がつながっているのが気になって気になって。でも眼鏡のフレームが太くて実際つながってるとこは見えないのね。でも眉間から眉毛が思いっきりはみだしてんのね。眼鏡とってくれないかなあと思うのね。でも絶対とらないのね。それはリンチの国のひとだから!オーディションで唄っている「あなたを好きな16の理由」で、8つ理由を唄った後でシーンを変えちゃうのも気になるね!「これで丁度半分ね♪」とか唄ってるしね!残り8つを教えてくれ!(いや字幕にならなかっただけかも知れないが。でも音も小さくなってるし!)でも絶対教えてくれないのね。それはリンチの国のひとだから!も〜う気になるね!目も耳も釘付けだね!そこが本題じゃないだろう!本題とは関係なしに気になる箇所は毎度の如く。小人さんとか。赤いカーテンとか。エスプレッソとか。ゲラゲラ笑うジジババとか。ひとの態度がデカいと説教するカウボーイとか(お前がいちばん態度デカいっちゅうねん)。

でもワケわかんないふりして実は誠実に作ってる気がする。ひょっとして家に帰ってじっくり組み立て直せば、ひょっとして話もつながってるんじゃないか?とか一瞬思ったり。つながんないんだけど。誠実さ、丁寧さを感じるなあ。実はリンチってすごい真面目なひとなんじゃないかな…。その真面目さがどっちの方向へ向かってるかってのも考えると怖いですけど。エンドロールが上がってきた瞬間の、客席の「はぁ〜」と言うタメイキとざわつきはすごいもんがありました。皆一斉に息をついたと言うか。ああ、むちゃむちゃ面白かった。パンフレットもすごいかわいくて内容充実。勿論滝本誠さんのテキストも掲載ですよ!

終映後、一緒に行ったTさんとリンチ→ロビン(NIN→ガンズ)→トゥィギー(マリマン)の話でひとしきり盛り上がった後、日曜日にタトゥーを入れてきたと言うので見せて貰う。左の上腕にトライバル柄。丁度かさぶたが出来始めた頃で、まだまだ痛いそうだが綺麗に入っていて格好いい。オリジナルの一点ものしかやらないお店で入れたそうで、柄の打ち合わせから彫り終わるまで4〜5時間くらいかかったとか。彫っている間、お店のひとに聞いたいろんなお客の話を教えて貰う。うわ〜すごいわ(笑)お店のひとも大変だね…(苦笑)。

やっぱ筋肉があるとタトゥーも映えるので「もっと鍛えるわ!」と言っていた。いやあなた充分鍛えてると思います(笑)。もう次も入れたいそうで、「次に会った時には増えてるかもよ」と言っていた。楽しみにしてるわん。あ〜平日だと喋り足りないね。



2002年02月25日(月)
Beau Travail

『美しき仕事』@東京日仏学院


先週の土曜日『OUT』へ行く前に、突然「ドニ・ラヴァンの日本未公開作が上映されるよ!」と連絡を貰い急遽飯田橋へ。

カイエ週間・クレール・ドゥニ監督特集企画上映。今年の秋に『ガーゴイル』(ヴィンセント・ギャロにベアトリス・ダルと言う、エラい濃そうなキャスト)の日本公開を控え、1月に来日していたそうです。『ショコラ』『ネネットとボニ』『パリ・18区・夜』など、約1ヶ月で8本の作品を上映。最終日が『美しき仕事』。

が!英語字幕だったんだよ〜!比較的セリフの少ない内容だったが、多分半分くらいしか解ってないと思う…(泣)。うーんとうーんと多分これドニがゲイだったのかな?陸軍曹長で、外国人部隊を指導していて、部下をいじめてたりして、少佐にフラれちゃったって言うか。それを回想してるみたいな。ああなんてアホな説明…。

昨年『ツバル』が日本公開された時にこの『Beau Travail(原題)』の話を知って、この時は助演だとか聞いた気がするんだけど、思いきり主役でしたよ。アイロンかけたりコーヒー飲んだりいきなり踊ったりああかわいいね!特に最後のダンスシーンはよかった。身が軽い。今回邦題がついてたって事は日本語版の公開もいずれはあるんですかね…あってくれー。

『美しき仕事』の原作はハーマン・メルヴィルの『ビリー・バッド』。『ポーラX』の原作『ピエール』や、『白鯨』の作者でもある。『パリ・18区・夜』でデビューしたカテリーナ・ゴルベワは『ポーラX』にも出ているし、何げにドゥニ監督、レオス・カラックス、ドニ・ラヴァンは縁があるのかも知れない。



2002年02月24日(日)
『いわさきちひろと日本の絵本画家たち』

いわさきちひろ美術館は、ちいさな町のちいさな美術館て感じでとてもいい。とてもわかりづらい場所にあるので迷っていると、そこらへんを歩いていたひとが「ちひろさんとこ?それならあっちよ」とか教えてくれるんだー。都内にもこんなにいいとこはあるさ!空き巣が入るとこもあるけどな!現在改装閉館中。9月10日にリニューアルオープンとの事。今回の企画展が行われたのは伊勢丹美術館。原画を観るのも久し振り。

親が好きだった事もあり、ものごころついた時からいわさきさんの絵本は近くにあった。おはなしは、子供こごろに「……」と言う感じだったのだけど(いやその頃の年頃は怪獣が!とかねこが!とかいぬが!とかのが面白いもんでね…)絵の綺麗さはそれなりに感じる所があったようで、この本は汚しちゃいけないと大事に扱っていたみたいだ。他の絵本は結構落書きしてるけど、いわさきさんの本はしてないんだよね。

今回の企画展に、黒柳徹子さんがごあいさつを寄せており、「以前は絵本画の価値が本当に軽んじられており、美術作品として認められていなかった。それが原因で、数々の絵本原画が紛失してしまっており、現在でも見付かっていない名作原画が沢山ある」と言うような事を書いていた。子供に親しまれてこその絵本ではあると思うけど(勿論落書きするのも親しんでるって事だからいいと思う)、こんなに素晴らしい絵の数々が簡単に捨てられてしまっていたのかと思うととても残念だ。

いわさきさんの他には、赤羽末吉さん、荒井良二さん、井上洋介さん、瀬川康男さん、田島征三さん、谷内こうたさん、長新太さん、中谷千代子さん、西巻茅子さん、西村繁男さん、茂田井武さん、和田誠さんが出品。ああウチにもあった絵本の原画だ!てのが結構あって嬉しい。茂田井さんの『セロ弾きのゴーシュ』とか和田さんの『ねこのシジミ』とか。ちゃんと今でもあるんだなあ。こぐま社や福音館書店のものは、ずーっと廃刊にせずに代々受け継いでほしいなあ。

谷内さんの絵本は20歳辺りに好んで見る様になった。以前授業で「このひとの絵は子供的には恐怖感を与えるものかもしれない」と先生が言っていたのだけど、そうだなあ、子供の頃みると結構怖いかもな。ひとりぼっち感が凄いからな。でも、大きくなった今は大好きさ!

残念ながらカタログは制作されていなかった。これを最後に伊勢丹美術館が閉館してしまうからかな。カタログがないのも、美術館が閉まってしまうのも残念だ。JACAには随分通わせて頂きました。三越美術館に続いて新宿からまた美術館が消えてしまうよー(泣)。デパート内の美術館は大変なのね…。



2002年02月23日(土)
自転車キンクリートSTORE『OUT』

桐野夏生さん原作の、ストーリーの内容と長さからして、映画はともかく舞台でどうやるんだ?でもこれをやれるのはじてキン以外に考えられないのも確かだと、期待と不安を抱えつつ観た初演の衝撃は今でもよく憶えている。抽象的な舞台装置、具体的な台詞によるセックス描写、モノローグの多用。じてキンの新境地を開拓したと言ってもいいと思う。それから1年ちょいの間をおいての再演、女優陣は「この4人以外考えられない」と言われた初演組、男優陣にはTHE・ガジラの千葉哲也さんを筆頭にひとくせある役者が揃った。場所をPARCO劇場に移し、どんなものが観られるか。

弁当工場の深夜パートに勤務する4人の女。家庭は皆破綻している。夫と心も身体も通じ合わなくなっている雅子、夫に先立たれ寝たきりの姑の介護に追われるヨシエ(師匠)、夫に貯金を持ち逃げされ、自身もカードローンに右往左往する邦子。ギャンブル狂いで暴力をふるう夫を殺した弥生が、雅子に相談を持ちかけた事から、彼女達はものすごいスピードで“OUT”していく。

2時間40分休憩なしの上演時間があっと言う間。そう、桐野さんが言っていたように、「舞台という容れ物は、限定されるが故に自由で豊穣な空間なのだ」。そういえば、鈴木勝秀さんも同じような事を言っていたな。「舞台は、想像力があれば何でも出来る」と。弁当工場、それぞれの家庭、死体を捨てた公園、仕事の打ち合わせをするファミレス、夜の廃工場。これだけの場面転換をひとつのセットで表現出来てしまうのだ。建築家型の演出家、鈴木裕美さんがこれだけ抽象的な舞台装置を持ってこさせたのは初めてではないだろうか。セットと音響だけで、舞台上の風景が簡単に変わって見える。

それには役者の力も大きく、彼等が台詞と肉体で、観客を転換した空間迄連れていってくれるのだ。これは初演時にも感じた事だが、“声”効果が本当に大きい。終盤10数分の、雅子と佐竹の対決シーンは、照明を落とし、ふたりにピンスポットが当てられ、舞台装置も一切排除され、モノローグのみで進行する。ともすれば破綻してしまいそうなこのシーンを突破出来るのは、久世星佳さんと千葉さん(初演時はM.O.P.の小市慢太郎さん)の声の力なしではあり得ない。

キャスティングは本当に絶妙で、久世さん演じる雅子はダウンジャケットに開いた穴をガムテープでとめているようなオバさんだが、十文字から「かっこいいじゃねーかあのババア!」と言われる男前。昨年の『欲望という名の電車』のステラ役といい、素晴らしい!ここ数年は目が離せない。ずっと家事と仕事をがんばってきた師匠を演じた歌川椎子さんの声もとてもいい声で、家に火を点け雅子にお別れを言いに来たシーンでは、息子が出ていった落胆と、だからこそふっきれて姑を殺す事が出来た安堵感がその声から溢れていて、あまりにもやりきれなくて涙が出た(初演で観てわかってるシーンなのにあれはたまらん…)。女のかわいさといやらしさを全面に出す邦子役の竹内都子さんもうまい、かわいい、にくたらしい(いや役がね)。弥生を演じた松本紀保さんは、初演時は気後れしてるのかなと思わせられる箇所があったけど今回はそんな事もなく、「世界一むかつく女」(裕美さん談)だったよ(笑)あんた夫殺しといてそれはないだろ、てな事は思いますわな。まあどっちもどっちだけどな!

男優陣、と言うか男性全般はストーリーの内容にかなり退いたそうだが、それは仕方ないわなあ。女は怖いんだよ(笑)。千葉さんは、変態だけど狂気が感じられない佐竹役を、あの美声と、いつでも理路整然とした言動と行動をうまく使って演じていた。うーん、やっぱり声だなあ。大石継太さんのヒステリックな高音の声も、弥生に暴力を振るう夫の余裕のなさを感じさせてよかった。十文字役の増沢望さんもお調子もんのちんぴらが合っていた。ひとり男優陣では続投の樋渡真司さんは、相変わらず嫌な役をさせたら絶品です。

舞台ならではの面白さは、弥生の夫役を演じた大石さんは序盤で死んでしまうので、それ以降いろんな細々とした役を兼任して出てくるのだけど、ファミレスのウェイター役で「サイコロステーキレアお持ちしました!」って出てきたのが面白かったな。数十分前に自分は細切れにされて捨てられてしまったんだもんね…(笑)それも含め、ここ迄ヘヴィーな話が“笑えてしまう”のも舞台ならでは。夫を殺して嬉しくてついつい笑顔の弥生に「ウキウキしてるとバレるよ!」と注意する雅子、弁当工場での工程の仕切りの良さを死体の解体作業にも発揮する師匠(流石の愛称ですな)、十文字に医療用メスを買ってきてもらい「これは切りやすそうだ!」と喜ぶ雅子のシーンなどはかなりウケていた。こういう状況は当事者でなければ滑稽なものなのかもしれない。

余談:ザズゥ常連の藤本さんがいらしてました。次は何に出るのかな。そして藤本さんを見れば思い出すのはスズカツさんですよ…また舞台が観たいよ。

ところでこれ、映画化が本格的に決定したそうです。で、それにですね、大森くんが出るんですよ……うわああああ!誰!誰の役をやるんだあああ!今からもうドキドキですよ!



2002年02月17日(日)
この組み合わせもどうかと

思うがいつもの事なので気にしない。

『殺し屋1』@シアターイメージフォーラム

金曜日のトークショーに来る筈が、仕事でダメになった元同僚Mちゃんとリピート。『オーシャンズ11』が映画館に着いた時点で立ち見となっていたので、こっちを先に観る。

うふふ、何度観ても面白いのよ。金曜日ヘイチンが「ジジイが何か口に入れてる」って言ってたシーンをじっくり観てみる。ホントだ、電話する時マウスピースみたいな形のものを口に入れるシーンがある。単におかしか何か食べてるんだと思ってたけど食べ物じゃなさそうだ。ジジイだけに入れ歯?と思ったけどどうなんだろう。塚本さんが仕込んだ小ネタかな。こういうのが観る度見付かるからリピートしちゃうんだよ〜。

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『オーシャンズ11』@渋谷パンテオン

…うーん…見せ方は面白かった。前半もたつく。キャストは悪くないと思う。でも、でも、これって本来の話がイマイチ面白くないっていうか…。シチュエーションコメディの要素が充分あるのにそれが活かされてない、だからと言って泥棒もののスリル感もそんなにない。このリメイク版しか観ていないので判らないが、昔の奴もこんな感じなんだろうか。ビデオ画像を使ったトリックなどはありきたりなものなので、見どころは11人の背景や腕自慢なのだろうけど、背景はオーシャンとテスの関係くらいしか出てこないし。ソダーバーグ監督の、群像劇とはまた違う、たくさんの登場人物の見せ場を的確に描く手腕は流石に面白かった。となると…

これ、むしろ全員バイプレイヤーキャストでやった方が面白かったのでは?いやその前にやっぱり脚本か。クルーニーさんもブラピも良かったんだけど…でも…とどうにも消化不良。

ブラピがいつもおやつを食べていた。アイスとかホットドッグとかおかしとか。スプーン持ってる姿がかわいいんだな〜。ジョー・ブラックん時のピーナツバターをなめる姿が思い出されるね!自分でよくわかってるね!ブラピには今後もスプーン必携で是非。チビタのおでんみたいなもんか?(笑)

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イチ〜オーシャン間にハンズやらロフトをうろうろするうち、イチを連れて帰ろう!という話になり(こういうのって友人といると勢いつくよね…)、オーシャン後イメージフォーラムに逆戻り。22時を過ぎていたので入り口の鍵がしまっている所、わざわざ開けてもらう。アホも極まれり。

「フィギュアだけ買いたいんですけど、いいですか?」
「はい。どちらですか?」
「あの、イチの方を」
「はい(しばらくゴソゴソして)…え、どっちですか?」
「イチの方をお願いします」
「…珍しいですね」

…え、珍しいの!?そうなの!?でも普通のショップでは垣原しか見たことなかったよ?垣原2000体、イチ1000体だからこっちのが断然レアだと…いいんだいいんだ、イチ、大事にするよ!おまけでプレスシート(ポストカード大で、本編に出てくる殺人依頼書仕様の茶封筒に入っている)がついてきて税込¥10,000。通常ショップで買うよりオトクだった、ラッキー。

空き巣の反動とかあってね…なんかね…ついつい散財しちゃうんだよね…。フィギュア買った&ほしいと思ったこと自体が初めてなので、これのクオリティとかよくわかんないんだけど、とりあえず大森くん本人が言っていた通り顔は似ていない(笑・浅野くんのはそっくりなんだよね〜)。なんだろ、眉が細いからかな。目がもちっと黒目がちだといいのかもな。でもスーツとかコートとかちっちゃいのによく出来てるね〜。とりあえず踵落としのポーズをさせてみる。

うーん、人形買ったのってリカちゃん以来だよ…(黙)



2002年02月16日(土)
なぜにこの組み合わせ

『目黒寄生虫館』

何故か行く事に。世界でただひとつの寄生虫の博物館だそうです。結構こういうの平気な方なんですが、実際見ると、キビチわる〜い((C)カレンちゃん@イチ)ってのよりこんな長いもんが身体の中に入ってたんかー!って言うビックリ感が凄かった。だって8.8mのサナダムシとか!長さを実感出来る様に標本の横に同じサイズのひもが置いてあったんですが、それを来場者がのばして「すっげえ〜」とか言ってたり。生き物って不思議ねー。

グッズコーナーも充実していて、しかも格好いい。Tシャツとか、知らなければ着てても普通にお洒落。色使いも綺麗で、これ着てクラブにも行けるね!てなもんです。でもランチボックスは流石に…(笑)アクセサリーもかわいくて、何て名前の虫か忘れたけど、ひと組になったら一生その伴侶と共に過ごす虫を型どった奴が縁結びのお守り代わりに人気だそうです。この虫は形も蝶みたいで見栄えも良かったんだな。目黒ではデートスポットとしても有名(?)だそうで、結構カップルが多くてびっくりした(笑)

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『アメリ』@シネマライズBF

寄生虫の後にアメリ…何故にこんなコース(笑)。やっと観に行けました。でもまだまだ混んでいて、現在シネマライズはBF・2F両方で上映中。

ここ迄作りこんでると、監督もスタッフもさぞ楽しかったろうな。小道具も小ネタもいちいちがかわいい。街で普通にロケしてる風でも、実際にはポスターとか看板を、全て作品用のものに貼り替えていたり、拘り満載。おはなしもとても頭がいいと言うか、切れるなあと言う感じ。一歩間違えばそれがどうしようもなく鼻についてしまうのだけど、役者さんが皆達者だし、何より主演のオドレイ・トトゥがむちゃくちゃかわいーしきれーだし小悪魔だしで魅力的。マチュー・カソヴィッツもよかった〜。

しかし空き巣に入られたばっかなので八百屋のおっちゃんにいたずら仕掛けるとこは怖!と思いましたよ(苦笑)

地下道〜地下鉄のシーンは『ポンヌフの恋人』思い出しちゃった。同じとこだったんじゃないかな。これも、地下道のポスターを全て貼り替えてたんだよな。それに火を点けて回るアレックスをふと思い出して、じわっときてしまった。



2002年02月15日(金)
「相方次第ですね」

『「殺し屋1」大ヒット御礼イベント・寺島進 VS 滝本誠 ギリギリトークショー!』@シアターイメージフォーラム

相変わらず同じものばかり…いやあ、スクリーンにかかってる間はやっぱり行きたくなりますよ。しかも今日は宙づり揚げられ包帯グルグル、作品中ダントツの肉体責め苦を演じきった(つっても一昼夜吊られっぱなしの痛いつらいてのはもはや演技じゃあないよな…)鈴木役・寺島さんと、パンフレットにオモロイカしたレヴューを寄稿の滝本さん、面白くない訳がないでしょーがー!

渋谷で『殺し屋1』を観るのは約1ヶ月振り。22日迄上映の予定が、どうやらまた延びたらしい。嬉しい。やっぱりここの映画館は音がいい!終わった時点ですぐにあ〜また観たい聴きたい〜と思ってしまう音の迫力。スクリーンも高い位置にあるから観易いし、椅子も快適。

何度も観てる割に浅野くんの事を書いてなかったな(笑)いや、すっごいいいです。今迄観たどれよりもハマッてる。このひとはカメレオン俳優と言うより、役を自分の方に引き寄せるタイプだと私は思っているのですが、今回は垣原役を自分のとこに持ってきてるのにそれがあまり“浅野忠信”を感じさせない。いや勿論彼の存在感は凄いものがあるんですが、普段は観てても「ああ、浅野忠信だなあ」とどうしても思ってしまう所があって…今回はそれを気にする事なく観る事が出来た。演技はどうみても自然体に感じるんだけどな。さりげに凄いなと思いました。

さてトークショー。ラッキーにも同じ渋谷・シネアミューズで行われた『D.O.A. FINAL』のトークショーを終えた三池監督が飛び入り参加!わーい!入場前、大森組の丙チンと「何で同じ日にやるんだよう、三池さん梯子してくんないかな」と話していたんだけど言ってみるもんだ、これは空き巣に入られた私へのプレゼントだね!皆さんビールをかっくらってからの登場で、滝本さんは途中、司会のプレノンアッシュ宣伝担当のモリモさん(イチオフィシャルサイトでお馴染み)から「おねむちゃんですか?」と突っ込まれる始末。おふたりともボソボソタイプで、三池さんがいなかったらどうなっていたか(笑)と言う寡黙気味なトークショーでした。

が、そのボソボソしゃべりからは貴重な話が盛り沢山!撮影で一昼夜吊られっぱなしの現場の様子から、タイトルが浮かび上がる****の持ち主は塚本監督だった!(まじですか…)など、おいおいおいおいやばいよやばいよゲラゲラゲラ、で盛り上がり。何でも寺島さん、一度吊られたら終了迄全く動けなくなる為、2〜3日前から絶食をして撮影に臨んだそうです。現場では食事は勿論(アメをなめたりうがいをする程度で凌いだそうです)トイレにも行けず、休憩時間に皆が食事に行ってしまってひとり吊られっぱなしでぽつーん、と取り残された時がいちばん寂しかったとか(笑泣)でも「あれは、俺にしか出来ない。ほんとにいい体験をさせて貰った」と繰り返し話してました。素晴らしい…(涙)

最後にサイン入りプレスシートやパンフ、ポスターなどが当たるジャンケン大会が行われお開きに。うう、空き巣の見返りはありませんでしたよ…でもいいんだ、凄く面白かったから。トークショーの模様は後日某所にアップします。ネット上じゃないよ(笑)

ちなみにタイトルの言葉は、参加者からの質問「皆さんはSですか?Mですか?」に対しての寺島さんの答え。最高。



2002年02月10日(日)
かわいい生き物

『ミーカフェ』@CAFE GALLERY SAPANA

平間至氏んちの『捨て猫ミーちゃん』の写真展が期間限定のカフェとして西荻窪に登場。平間さんの写真展は、いつものんびりしてしまう傾向がある。縁台とか置いてあるのでそこに座ってついつい長居。…と言うのは来るひと皆同じだった様で、それならカフェ形式にしてお茶でもしつつもっとのんびりして貰おうってのが今回のカフェオープンのきっかけだとか。

とはいえそんなに広いスペースではないのであっと言う間にギャラリーはきゅうきゅう。なのにギスギスした感じがしないのは、お客が皆の〜んびり平間さんの作った空間を楽しみに来ているからかな。特別メニューミルクカレーとアイスコーヒーをオーダーして、出来てくる迄の間席を立ってうろうろ、かんわい〜いミーちゃんの写真を堪能。弟分のよっちゃんもかわいい。

1週間に1日ずつ、本物のミーちゃんとよっちゃんが遊びに来る予定だったらしいが、よっちゃんが事務所の屋上から落ちて負傷、しばらくカフェには来れないとのお知らせが貼ってあった。げ、元気になってね…。ミーちゃんは看板娘として毎週現れるそうです。

カレーもコーヒーもおいしくて満足満足。このカフェ、4月以降各地に移動して展開するそうなので、近くに来たら行ってみてねー。



2002年02月08日(金)
歳をとらない生き物

THE CHARLATANS@SHIBUYA-AX

立派な鍵もついたので空き巣も当分来ないだろうと呑気にお出かけ、本当に久し振りのシャーラタンズ。

ティムはいつ観てもかわらないなあ〜。かわいいなああ〜。ほっぺとか赤くてさ、ぐにゃぐにゃしててさ。新譜のファルセット多用ナンバーを聴くと、うたの幅も広くなったなあと思うものの、かわいさは全く変わらない。そりゃ見かけは変わるものですが、なんて言うのか、あのたたずまいがなあ。いつまで経っても擦れないって言うか。あ〜かわいい〜。ヴォーカル入るとこ間違えて「I miss, again!」つっても意地悪(笑)マークに演奏やめて貰えなくてまってよおう〜とぐにゃぐにゃしてるのもまたかわいい〜。

「ONE TO ANOTHER」「HOW HIGH」「NORTH COUNTRY BOY」辺りはやっぱりいろいろ思い出してしんみりしてしまうけど、やっぱいい曲だ。もうベテランの域とも言えるバンドだけど、楽しそうに演奏するその佇まいは、バンドを始めたばかりの時の様に皆いい顔をしていました。



2002年02月07日(木)
ネタにしないでやってられるかー

あーあー空き巣ですよ!2度目ですよ!なんでウチばっか!もっと金持ちんとこに行ってくれよ!ちなみに戸締まりはきちんとしております。近所も入られてるし物騒な土地柄か。

2度目となると慣れたもんで(慣れるな)、姉は刑事さんの質問を受けている最中に「あ、『漂流教室』録画してない…」なんて思っており(流石にそこでセットは出来なかったそうだ)、私は私で「何かなくなってるものは?」と聞かれてまず探したのが、大森くんの資料類だったと言うバカ姉妹。いや大森くんものは盗られてなかったけど。つうかそんなん盗られてたら逆に気味悪いわー!

刑事さんによると「今よくいるピッキングの遣り口と違う」そうで、そういうひとらはあるもん片っ端から盗ってくんですって。ウチはしっかり選んで持ってってるんですよ…でもその選び方が「?」てなもんで、時計とかには全然手をつけないで、テレホンカードごっそり、とか。「ちゃんと靴も脱いで部屋に上がってるし(前ん時は土足で入られて掃除が大変だった)上品な犯人ですね」なんて言われましたよ…そうですか…。

私の方は丁度現金を家に置いてなかった事もあり(いや元々ないけどね…)、盗られたものはカメラ(これも2台あるうちの新しい方だけ持ってってるんだよな)とMDウォークマン(中に入れっぱなしだった、友達が編集してくれたR.E.M.のベスト迄持ってかれてしまった…)、アクセサリー1点くらい。姉の方は結構ごっそりやられててヘコみ放題。現金もだけど、お気に入りの指輪とかがかなり…買ったばっかのヤツとかもあったしね…。

大家さんの方が動転してしまっていた様で、「今すぐ鍵を取り替えましょう!」と、「工事の音が結構するんですよ、夜も遅いし…」と言う鍵屋さんを「いいからいいから!他の部屋のひとには私が言っておくから!」と説き伏せて工事してくださいました。終わったのAM1:00前。近所のひとも「(騒音)大丈夫ですよ〜」と言ってくれて有難い。近所のひとはいいひとなのにねえ。

その鍵屋さん、なんか大森くんテイストでした。なんつってー逃避逃避。いやでも遅く迄すみませんね…と言う訳で、ドアには似合わないガッチリした鍵がつきました。もう来ないでくれ。つうかウチの部屋だけこんな鍵がついてたら、明らかに「何かありましたよ!」って言ってる様なもんで近所の住人もヤな感じだろうな。まあ用心してくださいよ。

しかし虫の知らせと言うのはあるもので、前々日は姉が電車で「あなた、何か憑いてますよ。気を付けてください」と声をかけられたり、前日はポストに『ピッキングに御用心!こんな鍵が狙われやすいので変えましょう』なんつーチラシが入ってて、普段は気にもしないのにその日に限って「ウチの鍵、狙われやすいタイプじゃん」なんて話してたんだよね…つっても何の役にも立たなかったけどな!もっとこう役にたつ虫の知らせはないのか!

とせっかくなのでネタにしてみました。いやでも怒ってますよ。怒ってますとも。



2002年02月05日(火)
いや〜な気分になるのに面白いって作品あるよね…

大森南朋くん出演作品狩りは相変わらず続いています。もはや観た順番すら憶えられなくなっています。た、多分この順だと思う…。

『サザンウインズ トウキョウゲーム』監督:鴻上尚史
『Looking For』監督:鶴巻日出雄
『駆落ち/Kakeochi』(NHKハイビジョン)監督:兼歳正英
『続・平成夫婦茶碗』(日本テレビ)演出:長沼誠
『sWinGmaN』監督:前田哲
『コワイ童話3「ラプンツェル」』(TBS)演出:藤尾隆、平野俊一
『復讐―THE REVENGE 消えない傷痕』監督:黒沢清

今回も通行人、医者の卵、植字工、結婚詐欺師、通行人、編集者、ちんぴらと大忙し。オモロポイントは、ロン毛にビックリのスクリーンデビュー作『サザンウインズ』、巻舌結婚詐欺師の『続・平成夫婦茶碗』、3秒くらいしか出ていないのにちゃっかり女連れだった『sWinGmaN』かな。

作品では『復讐』が印象に残った。久々に黒沢監督の作品観たけど変わってないね!(つってもこれ'97年作品だけど)黒沢節満開の、ひきの長回し撮影多用。主役の哀川翔さんですらバストアップのショットって2割くらいしかなかったような…

この監督はホントにひとがいや〜な気分になるツボを知っている。怖いというより不快なんだよね〜(誉めてます)。冒頭の銃撃戦もずーっとひきの撮影で、出演者の動線を追い続ける。カメラも殆ど固定。あまりに長く回すので、ついつい深読みしがちになる。あの後ろにいる車は追手なんじゃないか?あの部屋の奥には誰かがいるんじゃないか?結局は何ごとも起こらず、自分の思い込みでこれまたいや〜な気分になるのだけど、それが監督の狙いなのかも知れないな。

音も全体的に残響が少ない。銃声も、レンガでひとの顔面を殴るシーンも鈍くて乾いている。悲鳴も少ない。気持ちが悪い。

哀川さんはひたすら格好いいです。声があんななのに(ご、ごめん)腹に隠しもってる決意みたいなもんがありありで、どこにも属すのをやめた一匹狼がとても似合う。自分の味方も利用するだけしてあとは知らん、みたいな情のなさが最高。でも、彼が遂行する復讐は、その“情”から生まれたものなんだけど。切ない。あのラストシーン、どこへ向かっていたんだろう。待っているひとなどいない朝比奈温泉か。

大森くんはヤクザの組員。いちばん下っ端のちんぴらで、組員皆がスーツ着てる中ひとりだけ赤のスカジャン、迷彩柄のパンツ、編み上げブーツ。結構な茶髪だったと思う(前髪は金髪に近かった)。全編通して出ている。ひきっぱなしの映像なので表情等は殆ど判らず。返り討ちを喰らって「いったぁ〜い兄貴〜!」て泣くとこと、組員同士で手作りダーツするとこ、組長のタバコに火をつけ損ねるとこがかわいかったです。

胃が重くなりたい方は是非。意外にオススメです。あんま続けては観たくはないけどね!



2002年02月03日(日)
歌舞伎町に9時間

新宿TSUTAYAで大森組の丙チンと待ち合わせ、あんなに何度も探したのに見付けられなかった大森くん出演作品『女刑事RIKO』があったよと教えられ自分の目の節穴さ加減にしょんぼり。でも手の届かない棚のいちばん上にあったんだもん、背低いんだもん…現在借りているものがあるので来週借りる事にする。

歌舞伎町へ移動、映画版イチロケハンと称して垣原が破門を宣告されたスカラ座でお茶。コーヒー激ウマ、ケーキもうまい創業1954年“珈琲クラシックムード音楽”喫茶。こ、ここ借り切って撮影したんだよねえ…よく貸してくれたねえ…と思わずほんやりしてしまう程、歌舞伎町ド真ん中にありながらもあんなにまったり出来るとこは珍しい。マダムがいるんだよー。芳名帳があるんだよー。ウェイトレスさんは皆拘りのあるかわいさ(皆ゴス仕様がにあう美人揃い。オーディションしてますか…)。いやー楽しい!また来よう!

その後風林会館周辺をひとまわり。イチがボコボコにされて金子に助けられる小さな路地を見付けて大笑い、丙チンが持っていたデジカメで思わず記念撮影。イチの様に転がってみようかと思いましたが雨で地面も濡れていた事だしやめました。

……あの、自分がアホだって事は重々承知してますから突っ込まないで下さい。

それにしても昼に歩く歌舞伎町は新鮮。いつも夜かオール明けの早朝にしか来ないからな。夜には見えなかったものが見える。意外と民家も多いし、建物の屋根をネコが伝って歩いていたりする。行き慣れている街の筈なのに、時間帯によっては全然違う顔が見れて面白かった。

夕方レピッシュ@citta'へ行く丙チンとお別れ。あー私もレピッシュ行きたかったのだけど…こっちのチケットをとってしまったんだもん!てな訳でリキッドへ。

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『MAN DRIVE TRANCE vol.7』@LIQUIDROOM

ROVOオーガナイズのパーティー。今回はレイハラカミ氏を迎え、しかもクレジットがROVO feat. REI HARAKAMIとなっている。こ、これは対バンつーより共演か!?マジですか!?チケットを2週間前に買った時整理No.が400番代で、おいおいなんでだよー大丈夫かよーと思いつつ入場してみれば当日券完売の満員御礼、こんなにパンパンのリキッド見るのは随分久し振り。見えないよー!背ぇ低いんだよー!と居場所を探しうろうろするうちに、バーカウンター前の椅子席真後ろにスペースを見付け入り込む。やったオーシャンビュー!…もうここから動けない。ロビーステージではPHATがライヴしてるのにー!

程なくハラカミくんが登場、フルセットでたっぷり1時間のライヴ。一昨年のリールアップ以来なので嬉しいよー。昨年の『百鬼夜行』で観る筈が体調不良で行けなかったもので…。今回音の抜けが異常に良かった。聴くと身体が浮くようなあの音を生で聴くのはたまりませんなー!それでいてバッキリダンストラックになってしまう妙な構造のかわいらしい曲群はフロアを踊らせつつも、思わず固唾をのんで身を乗り出し、前のめりになって音を聞いてしまう不思議な雰囲気で終始笑顔。

遅れ馳せながらROVOは初見、勝井祐二さんも観るのも…いつ以来だ?DEMI SEMI QUAVERは随分通っていたけど、それ以来かなー。って、それ10年近く前…(黙)とは言え勝井さんのかっこよさっぷりは全く変わらず。

バカテクなのに逸脱著しい演奏は、何処までが即興なのか判断しかねる程確信犯的な緊張感。なのにあまりの格好良さにゲラゲラ。ROVOやらボアダムスを聴くといつも感じる事は、ヴァイオリンもギターも管も、元を辿れば音を振動させると言う意味で打楽器だよなあと言う事。ツインドラム編成だし音圧が高い高い、聴くとかなり体力を消耗するんだけど、やめられまへんな〜。

中盤ハラカミくんを呼び込んで1曲セッション(?)。いやー最高!4時間と言う長丁場でしたが終わってしまえばあっと言う間、凄く面白かった。とはいえ脚がパンパンです。そして小康状態を保っていた湿疹がまた…なんでだよー昨日は大丈夫だったのに!痒い痒い!何かな、やっぱ換気が悪いとダメなのかな。リキッドは薫製フロアだったからなー、トホホ。



2002年02月02日(土)
バレンタインて全然先やん!

小林建樹SPECIAL LIVE@アレーナホール

これ、バレンタインスペシャルライヴって事になってたんですけど、そのタイトルにするにはあまりにも早すぎです。小林くんもMCではまったくその話題に触れず、トホホ。

公開録音も出来そうなちっちゃなホールでのライヴだったので、弾き語りだろうと思っていたら窪田晴男氏もサポートで参加、ラッキー!一昨年の学祭以来のふたりユニットですよ!普段あまりやらない曲(「JUNK」「LOOP」)や未発表曲もやってくれ、演奏も変則的で面白い内容でした。

以前「不思議な夜」をこのユニットでやった時は、小林くんと窪田のギター合戦状態でしたが、今回小林くんはギターを持ちつつもヴォーカルメイン、カッティングの鬼・窪田のジャラッとしたギターが聴けて面白かった。エレギでのパキッとした音も好きだけど、このひとのアコギカッティングは6弦使ってても12弦に聴こえたりする音の厚みが格好いい。

先月は不調気味だった小林くんも、今回はホールのまったりとした雰囲気にリラックスして演奏出来た様子、よかったよかった。会場のある二子玉川にちなんだ話や、いぬたまの話もして楽しそう。

ラストは「SCREAM」。バンドヴァージョンもいいけど、ふたりヴァージョンも歌が際立ってよかったです。



2002年02月01日(金)
ひさびさに

ロッキングオンを購入。

未だにカートが表紙になってるとギョッとする。慣れないなあ。もう亡くなって8年近く経つのにね。いい加減ここ数年の記事は焼き直しばかりで食傷気味だったのだけど、今回のものはいろいろと面白いものも多かったので思わずレジに。特集のヘッドに編集長の山崎さんも書いていたけど、ホントもうコートニー姐さんとクリス&デイヴの裁判合戦とかはどうでもいいんだ。音源があるなら聴きたいんだ。それだけなのにな。

思いきりニルヴァーナにはブチ当たった人間なので、カートは一生ついてまわるだろうなとの思いもある。居心地は悪くない。

あ、今回の特集には、元編集部で、ニルヴァーナの担当をしていた鈴木喜之さんの記事もあってそれも嬉しかったと言うか。結構このひと、私の好きなひとの記事を手掛けてる事が多かったので覚えちゃった。ニック・ケイヴとかレッチリとか。理論構築がガッチリしているのにこのアーティストが大好き!ってのがよく伝わってくる好感が持てるひとって印象がある。

あと、レディオヘッドのトムの写真がかわいかった。

これを買う時に、MOJOのマニックス特集もあったんだけど、これはヘコみそうなので今回は購入を見送る。リッチーが表紙なのも未だに慣れないね。行方不明だったのが見付かった、って記事だったらどんなにか嬉しいのだけど。