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2019年09月26日(木)
MANIC STREET PREACHERS THIS IS MY TRUTH TELL ME YOURS' 20th Anniversary Show and More(1日目)

MANIC STREET PREACHERS THIS IS MY TRUTH TELL ME YOURS' 20th Anniversary Show and More@Zepp DiverCity TOKYO



数年前からRugby World Cup(RWC)に合わせて来るだろうといわれていた(笑)マニックス、いらっしゃいました(RWCについては落ち着いたら別頁に書く。いつ落ち着くのか)。母国ウェールズの予選三試合を全部観るのかなと思っていたら、バンドが到着したのはライヴ前日の朝だったそうです(ミッチさんのブログ『We just landed MSP xx』参照)。ということは、29日に東京スタジアムで行われるオーストラリア戦を観るのかな。いや〜てっきり初戦の豊田スタジアムにも行ってると思ってた。SNSではウェールズのラグビー協会が「マニックスが来るよ!」と伝えているし、RWC2019公式アカウントにジェイムズが登場したりと、開催前からこちらも盛り上がっていました。初戦ではウェールズがトライしたときStereophonics(彼らもウェールズ人)の「Dakota」が流れたそうなので、東京ではマニックスを流してくれよ〜なんなら試合前のウェールズ国歌「Land of My Fathers」をジェイムズが唄えばいいじゃ〜んそして試合前やハーフタイムは観客皆で「A Design for Life」を大合唱すればいいじゃーん聴きたいそれ。聴いたら絶対泣く。などと妄想も膨らむ。






というわけで、会場にはいつにも増して外国の方々が。ウェールズは勿論だがアイルランドジャージのひともいた、あとRWC-Tシャツのひと。流石にイングランドはいなかった(同時間に試合中)。皆さん体格がよく、そしてビールを呑みまくる。後ろの兄さん方(日本人)はガチのマニックスとラグビー好きのようで、転換中ずっとRWCの話してて楽しかった。FRA vs ARG行ったっていっててワタシも行ったよ! てニヤニヤした。FAはASIAN KUNG-FU GENERATION。マニックス愛、洋楽愛にあふれた演奏とMCで、震災後間もないNANO-MUGEN FES.にマニックスが出演してくれたことへの感謝も語っておりました。サウンドメイキングもマニックスのそれと通じるものがあり、同じステージ、PAで演奏する喜びも伝わってにっこり。

マニックスと聞けば反射でチケットをとるので、当日になって何のツアーだっけ? などと思う。RWC2019ツアー……じゃなくて最新作『RESISTANCE IS FUTILE』ツアー? いやいや、『THIS IS MY TRUTH〜』二十周年アンドモア、とのこと。二部構成(といってもインターミッションはなし)で前半は『THIS IS MY TRUTH〜』のナンバー、後半はお楽しみのベスト選曲という感じ。『THIS IS MY TRUTH〜』は一曲を除き全部やりましたが、若干曲順をかえており、厳密なアルバム再現ライヴではありませんでした。『THE HOLY BIBLE』再現の胃の痛くなるような緊張感はないものの、じっくり聴かせる。当時の彼らの心情――怒りや悲しみ、喪失感など――が色濃く反映されたアルバム。内省の時間が持てる、マニックスのライヴはやはり唯一無二。

嬉しかったのは「S.Y.M.M.」が聴けたこと。ブワー泣いたわ…ワタシの裏(?)ベストワンナンバー……サウスヨークシャーの!!! 大量殺人者!!! 思わず調べてしまったが、やるのは1998年、『THIS IS MY TRUTH〜』のリリースツアー以来ぽい。いやもうこれは! 嬉しかった! 嬉しかった! ヒルズボロの悲劇を唄ったシリアスなナンバー。ハッピーなライヴとはいうものの、ジェイムズの声とニッキーのリリックにより場がキリリとしまります。『THIS IS MY TRUTH〜』のショウ、ということでやって当然かもしれませんが、RWCを前にしてこの曲が演奏されたことは、彼らなりの祈りのようにも思えました。RWCが事故なく終了しますように。

『RESISTANCE IS FUTILE』からは「International Blue」(ライヴ映えする!)、レアトラック集『LIPSTICK TRACES』からは「Prologue to History」と「Socialist Serenade」。かああ、好きな曲ばっかりか! ばっかりだ! レアといえばGuns N’ Rosesのカヴァー「Sweet Child O' Mine」をやりましたよ。イントロでフロアがどよめいたよ。いや、この日のジェイムズのギター、GN'R愛が炸裂してるなーと思っていたところだったのでビックリした。あのイントロをちょっとやって「Motown Junk」へ、というパターンはあったけど、フルで聴いたの初めてかも。「You Love Us」の前にニッキーがリッチーの話をした。ステージは今でもリッチーの場所が空けてある。

ステージ後方の壁いっぱいに映し出されるのは、『THIS IS MY TRUTH〜』のジャケットでも使われたポルスマドグの浜辺。ジャケットと違うのは、そこには誰もいないこと。もはやおなじみ「こんばんは、元気ですかい!」とジェイムズ。あとどこで覚えてきたか「チキショー!」ともいってた(笑)。胸の右にはY Ddraig Goch(Welsh Dragon)、左には日の丸が張ってある。ジーンとくる。ニッキーのマイクスタンドにマラボーはなかったけど、ジャケットの襟と裾がラメッラメ(スパンコール? そしてワタシの位置からは見えなかったがこれ、「WIRE」と象られていたらしい。あはははは)、メイクもチークまでラメッラメ。ニッキーの背後には勿論ウェールズ国旗×2。ジェイムズのメンバー紹介口上はもはやプロレスの入場アナウンスのよう(笑)、名調子です。ニッキーのことをマニックスの東京タワーと紹介してました。ショーンはいつもかわらず、安心のたたずまい。そしてすっかり安定の演奏。失礼ですが上手くなったよね……たよりになります。ジェイムズやニッキーがショーンをふりかえって演奏のタイミングを合わせたりする場なんて、昔は見られなかった光景にも胸が熱くなりました。そしてジェイムズが曲間にハアハアいわなくなったなあ。心肺機能が回復してるのか? だとしたらマニックス、まだまだ成長期です(笑)。サポートはNick Naysmith(Key)Wayne Murray(G)。ウェインは曲によって鍵盤やグロッケンシュピールも演奏していました。そう、「S.Y.M.M.」のグロッケンも生演奏。うれしかった………。

『THIS IS MY TRUTH〜』からやらなかった一曲というのは、よりにもよって「Nobody Loved You」。うっそお。二日目にやると信じてる! そして再び、東京スタジアムで「Design For Life」の大合唱が聴きたいな〜との思いを強くしたのでした。明後日唄えばいいのに〜、唄ってほしいな〜。

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セットリスト(setlist.fm


(画像おかりします、有難うございます)

01. The Everlasting
02. You Stole the Sun From My Heart
03. Ready for Drowning
04. My Little Empire
05. Tsunami
06. I'm Not Working
07. You're Tender and You're Tired
08. Born a Girl
09. Be Natural
10. Black Dog on My Shoulder
11. Prologue to History
12. S.Y.M.M.
13. If You Tolerate This Your Children Will Be Next
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14. Slash 'n' Burn
15. Your Love Alone Is Not Enough
16. Everything Must Go
17. International Blue
18. A Design for Life
19. Little Baby Nothing
20. Sweet Child O' Mine (Guns N’ Roses cover)
21. You Love Us
22. No Surface All Feeling
23. Motorcycle Emptiness
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“MY ART ORIGINATES FROM HALLUCINATIONS ONLY I CAN SEE. I TRANSLATE THE HALLCINATIONS AND OBSESSIONAL IMAGES THAT PLAGUE ME INTO SCULPTURES AND PAINTINGS.” YAYOI KUSAMA.
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本日のクォートは草間彌生。


こちらも拝借、終演後「Land of My Fathers」を唄うウェールズの面々。22時過ぎてたのでそそくさと帰っちゃったけど、ロビーがこんなことになっていたとは! 日曜日のWAL vs AUS、楽しみだね!

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・ラグビーW杯にあわせマニック・ストリート・プリーチャーズ来日! 最速ライヴレポ & 初日セットリストをプレイリスト公開┃Sony Music
『THIS IS MY TRUTH〜』全編はプレイしてないぞ〜

・アジカン後藤正文・喜多建介が語るマニック・ストリート・プリーチャーズ┃Rolling  Stone Japan
同じファンとしてうんうんそうだよね! といいたくなる

よだん。この日コーストではFlying Lotusがやってまして、6日前にLouis ColeのOA出演が発表になるやらシークレットゲストでThundercatちゃんも出たとのことでいろいろと阿鼻叫喚。仕方ない、仕方ないんだ…相手がマニックスでは……もう、なんでいっぺんに来るんだよ………。それにしてもサンダーキャットちゃん、先月も日本に遊びに来てたよね。このときはKamasi Washingtonのゲストで出るんじゃないかと思ってた。それはなかった。まさかまた来てFlyLoの方に出るとはなあ。