初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2009年06月14日(日)
『桜姫』捕足とかせんがわ遠足とか

■一晩明けて読みなおして
勘三郎さんのことを何も書いてないってどうなの。いや、よかったですよ…洋装で舞台に立つ勘三郎さんを観たのは初めてでした。出てきた時客席がちょっとざわっとなったよ(笑)
マリアの貞操を奪うシーンでエロティックな演技を観られたのも新鮮でした。歌舞伎は濡れ場結構あるけど、直接的な描写ではないからねえ。いやー、エロい勘三郎さんよかったですよ。熱帯夜、暗いオレンジ系統の明かりの下、汗で衣服が身体に張り付くような湿度のあるベッドシーン。
大竹さんは「私16歳になるの」っつう台詞があって古田さんに「ブッ」て失笑されるところがあるんですが(笑・これ脚本にあったのか?)いやいや16歳でしたって!肌がどうとかは判らないが(笑・寄りがないのが舞台のいいところじゃよ)身体つきがね…衣裳の妙もあるでしょうが、そう見えるってのがすごいわ。やっぱこえーこの女優さん。秋の『THE DIVER』、大竹さんがあの女を演じる訳で…楽しみだけどとても恐ろしいよ……観た後具合悪くなりそう(笑)
あとね、秋山さんがよかったー!惚れた男のためならひとも殺して埋めますよ(泣)闊達だけど一途。報われないけれど、もうひとりの自分が幸せを拾ったのかも知れないと実感させてくれたのは彼女のキャラクターでした。
やっぱ長塚くんの描く女はこえーなー。でも前とは変わってきてるよね、描き方が。何があった(笑)

****************

■第2回 JAZZ ART せんがわ

自分もサさんもイソップのいぬなところがあって、「1dayチケットってのと1Liveチケットってのがあるよ」「じゃあ1dayチケットがおトクじゃんねえ」「あ、でも1dayチケット売り切れてるよ」「えー、劇場扱い分?じゃあ他のプレイガイドとかも探してみるよ。見付からなかったら1Liveチケット買おうよ」とか言ってるうちにどのチケットも売り切れた(笑)当日券狙いになりました。体調がまだイマイチだったのでヒカシューは諦めてコブラに賭ける。せんがわ迄行って入れなかったらただの遠足だ。

コブラってのはこんなのです↓
・COBRA - Wikipedia
この説明解りやすい!れんさん教えてくれてありがとー!

ちなみに先々月のジョン・ゾーン@ピットインの様子はこちら↓
・Bweebida Bobbida『John Zorn Special Night 1st Set @新宿ピットイン』
bobbidaさん毎度お世話になっております…。2ndセットでコブラをやったんですな。

今回は内橋和久部隊。個人的にかなりツボなメンツで、横川さんも出るってのが観に行く決め手になりました。しかしこないだ横川さんにはドタキャンされたので(キー)また逃げられたらどうしようとドキドキもんだった…。キャンセル待ちでヒヤヒヤしましたが、無事入れた。そんで1セットだけじゃ物足りなくて、終わった後また並びなおして結局2セットとも観た(笑)

****************

John Zorn's Cobra Tokyo Sengawa operation 内橋和久部隊@せんがわ劇場

各40分と告知されていましたが、2セット目はアンコール含めて1時間はやりました。1stセット5曲、2ndセット5曲+アンコール1曲。メンバーは以下。

-----

青木タイセイ(trombone)
イクエ・モリ(electronics)
石橋英子(keyboard/vocal/etc)
内橋和久(guitar)
ジム・オルーク(guitar)
シルヴィー・コルバジェ(piano)
千住宗臣(drums)
七尾旅人(vocal)
ナスノミツル(bass)
山本達久(drums)
横川理彦(violin)
渡邊琢磨(piano)
巻上公一(prompter)

-----

上手からぐるりと渡邊、石橋、七尾、横川、千住、山本、ナスノ、青木。青木の後ろにコルバジェ、モリ。モリの前にオルーク。渡邊の前に内橋。コンダクターの位置(プロンプだけど)に巻上。ナスノのみ立奏。

青木さんと石橋さんはフルートも使っていました。横川さんと巻上さんは声も使った。巻上さんはともかく横川さんがギャーとか言い出したのにはビックリした(笑)七尾くんと近い位置にいた影響もあったのかな。七尾くんはヴォーカルエフェクターとサンプラーも併用。

この手の即興はデカい音を出したひとが有利な面があるのは否めないので、モリさんや横川さんがどうすんのかなってのが気になっていたところ。そこらへんは演奏している面々が了解しているのでしょう、ノイズ的な扱いのところ以外では、横川さん始まり、とかモリさん始まり、と言うように、サインによって最初に走らせるようにしていました。全員がドバッと音を出すところでは流石に埋もれてた。しかし反面、ロングトーンでデカい音を出すには有利なタイセイさんが、敢えて抑えた音を使ったりしていたところがひとがらと言うか、優しい面が出ていたなあ(遠慮してるってことではないよ)。それにしてもちゃんとアンサンブルになるところがあるんだよね。面白い…。

1stセットは正直様子見で終わった印象。内橋さん曰く「最近いろんなジャンルのひととの交流が増えたので、その中からコブラ馴れしてないひとを集めてみた」そうなので、お互いどう出るかを窺ってる様が感じられました。入れ替え後観客が減ったので、巻上さんが「さっきので満足して帰っちゃったのかな?」と言っていましたが、今回は両方観た方がよかったかも知れないですねえ。展開がすごく読みづらいと言う意味で、1stは興味深いセットになっていました。サさん曰く「1stの横川さんは4-Dぽかった」。

2ndセットで爆発したのが七尾くん。ありゃー反則だわー(笑)2回は出来ないな。でも1回しか出来ないってのを自分でも判ってて、敢えて出たと言う感じだったので好印象。「コブラだよ〜♪」「ジョン・ゾーンの気持ちは判らないけれど〜コブラはちょっと楽しい〜♪」とか歌詞付けたよ(観客も演奏者も爆笑)ナスノさんがグルーヴを起こす係みたいになってたんですが(アンプ使ってるからか?)、歌に反応するのも早かったな。やっぱり声持ってるってのは強いなー。内橋さんもロッキンなリフでいきなり走ったり、山本千住の若者ドラムチームも思い切りラウドに出てきて盛り上がりました。アンコールではジュリアナみたいな音を七尾くんが出して、ジュリアナ扇子迄出して踊りよった(笑)それを受けてのオルークの面白ダンス迄観れてもうた。もはや音じゃねえ!音じゃない演奏も聴ける(観られる)とは、恐るべしコブラの許容量のデカさ。あー面白かったー。

巻上さんが「せんがわの名物にしたい」と言っていたので、今後コブラは毎年せんがわで観られるかも知れません。