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2007年10月06日(土)
『石田徹也 ―小さな展覧会』とか

『石田徹也 ―小さな展覧会』@CB COLLECTION 六本木

実物を観たのはJACA以来。そのJACAでグランプリを受賞した『健康器具』も展示されていた。告知には15点とあったが、現場には16点展示。ワタリウム方式で、一度料金を払って半券にサインし、それを提示すれば何度でもリピート可能だそうです。ポスターも頂けました。

やはり実物はいいなあ。テクスチャーは印刷には出ないから。基本全部アクリルで描いてるんだけど、パネルとキャンパスに描くのでは筆のひっかかりが変わるし、その下地や上塗りがマットかグロスかでまた印象が変わる。マスキングテープの跡も観られた。

それにしてもサイズがデカい。キャンバスはともかく、パネルを何枚も繋げて描いてあるものも。やはり、画家だなあと単純に思う。描きたいもののサイズは自分で決めるんじゃよー。実物を近くで観たり、遠くから観たり。このサイズだと単純に場所をとるから、大規模な回顧展を都内で開くのはなかなか難しいかも知れない。今夏、彼の地元である静岡県立美術館で開催された『石田徹也 悲しみのキャンバス』では約150点が一挙展示されたとのこと、これを逃したのは悔しいな。

で、デカい実物を観られてよかったなあと思った理由のひとつに、描き込まれた細部を確認出来たことがある。A4変形の作品集では読み取れなかった看板の文字が読める!ちゃんと描いてあるんだよー。『面接』の履歴書もきちんと記入されていて、「水曜日と木曜日(だったかな)は休ませてください」とか書いてあるんだよー(笑)これはなんかよかったな…。いや本人がユーモアのつもりで書いたのか今となっては知る術がありませんが、『おやじ』のようにちょっと笑える作品も描いていたしな、とホッとしたりもした。おまえがホッとしてどうする、とも思うが。A3より少し小さい正方形の小品も4点程あり、これも観ようによってはユーモアのあるかわいらしい作品でした。

そーうなんだよなあ、これにユーモアを感じ取っていいかどうかってのも考えてしまうところで。決して笑いとばせるようなユーモアではない。

「彼の作品が怖いのは印刷でもテレビでもその作品の本質が確実に伝わってしまうところ」とブログに書かれていた方がいまして、実際その通りだと思うのですが、実物を観るのはやはりいいな、と思った。

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■場所柄
この展示を観たあと歩いて六本木迄行ったんだけど(ギャラリーは神谷町)、いんやーおまわりさんの多いこと多いこと。途中道に迷って(何故迷う…あんな簡単なとこ……)道を訊くのにも困らない。しかし最初に道を訊いたおまわりさんは地方から出てきた新人さんだったのか、地図を取り出して一所懸命探してくれましたよ…で、ふたりともわからなくなって黙り込んでいたら通りかかったベテランさんがすらっと教えてくれました(笑)ありがとー

■展示前
見送りで羽田空港。飛行機乗らなくても空港うろうろするのは結構楽しいー