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2005年12月15日(木)
『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』+α

南極に行く夢を観た…膝丈の位置にペンギンがいっぱいいたぞ!それ程ウチは寒いのか…。思えば上京して最初に住んだ部屋は、真冬に徹夜で課題やってたらこたつの上に置いてたお茶に薄く氷が張った程寒かった。今はそうでもない筈なのに!

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『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』@青山円形劇場

ネタバレあります、未見の方はご注意ください!毎年恒例とは言え内容はちょっとずつ変わっている。あの家族はどうなったかな?と会いに行くこの感じ。変わっていなくて嬉しい、でも変わっていても会えただけで嬉しい。

不吉なことを書くと、毎年観に行っているひとたちは「いつかは終わっちゃうんだろうなあ」と思い乍ら観ていると思うんですよね…。10年続いた時は「すごいね!これからも続くよね!」とニコニコしたものですが、ここ数年は「来年なかったらどうしよう…」なんて思っているのではないかなあ。遊◎機械が解散した辺りからその不安は大きくなってきてる。「今年が最後かも、もう会えないかも」なんて思って観ている。9月を過ぎるとソワソワし始める。アナウンスがなかったらどうしよう?劇場で貰うチラシの束をチェックして、仮チラシが入っているとホッとする。最近はwebに情報が流れる方が早いけどね。

最後の台詞「例え世界がなくなっても、私だけは生き残りますように」が変わったのはいつからだったろう?「来年もおいしくワインが呑めますように」になった。気付いた時にはゾッとしたものです。

白井さんや高泉さんの作品は、ひとが死んだり別れたりするのは避けられない、それでもひとは一生懸命生きるしひとと出会いたい、と言うことを表現するものが多い。多い、じゃないか。いつでも、だ。だからいつか、あの老夫婦のどちらかが亡くなって、ひとりがあのお店にやってくる、と言うシーンが出てくるのではないかとここ数年はドキドキしている。年末を楽しく過ごすショウなので、そういうことはないだろうとは思うものの、やりかねない…と思ってしまう。

老夫婦のあのシーンで泣いているひとが例年より多かった気がしたのは、勘繰り過ぎかな。

とまあどんよりしたことを書いてしまいましたが、内容はいつも通り素晴らしいものでした。今年のヴィジター、パトリック・ヌジェさんはフランス人。言葉が通じづらい(設定に出来る)初のヴィジターです。それを活かしたショートストーリーが面白くて面白くて!フランス語って勢いよく大きな声で喋るとドイツ語みたいに聴こえるんだね(笑)ショウタイムもマルチプレイヤーの腕を活かして、役者さんがゲストの時とはまた違った活躍を見せてくれました。エレクトリックアコーディオンって初めて観たー。ピッコロトランペット(かな?フリューゲルホルンよりちっちゃいの)も、『ア・ラ・カルト』で管が入ったのは初めて聴いた(と思う…なかったよな、今迄…)ので新鮮でした。ハーゲンダッツのCM曲もやってくれたよ!ショコラ〜♪ってやつ。

クロード・ヌガロがピアソラにインスパイアされて作ったと言う「Vie violence」って曲がよかったなあ。人生と暴力、それはペア、二つでバランスがとれている。中西さんの「Liber Tango」も良かった。タンゴやシャンソンの色が例年より濃く出ていた感じもしました。

それにしても毎度早替えが多い役者陣。アフロの3兄弟のとこでは息があがってましたよ!大丈夫か!ダンスも歌もだから大変だよね…笑いに転化してましたけど。「誰だよこれやろうって言ったの!」って高泉さんが言ってました(苦笑)

タカハシとノリコさんの間にはこどもが出来たと思ったら勘違いで、あの女のコは相変わらずこまっしゃくれていて、でもおかあさんは2回離婚してて、おじいちゃんとカフェ開こうとか言ってて。3年後に!ってえらく具体的に言うから、おじいちゃんの余命が短いの!?と悪い方に考えてしまったけど(…)それはおじいちゃんが庭師を3年後に引退するからだって言われてホッとしたり。あーホント会えてよかった。よかったよ。

「巡り会いたいからここに来た」。いい台詞だったなあ。気が早いですが、来年も会いたい。来年会えることになったら、またがんばってチケット取りますよ。それ迄皆元気で。

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■余談
劇中ヌジェさんが「シラクとブッシュはブンブンねー」と言ったとこがあったんですが、そう、boom boomってそういう意味もあるんだよね…(苦笑)

■ART遊覧でも紹介されてまーす
笠原出展『笑う植物画』
16日にBS2『週刊なびTV』でも紹介されるらしいので、観られる方はどうぞー

■朝日新聞
毎週木曜日の夕刊に、いろんな街の通りを紹介するコーナーがあります。今日は下北沢。所縁のある人物としておーもりくんがコメントを寄せてました。「『ざわざわ下北沢』に出演出来たのは、ロケハンをしていた監督とあまりにも何度も遭ったので(それくらいいつもうろうろしていた)『じゃあお前出るか』って話になった」んだそーです。何かいい話だな

■『反省しない犬』森元 暢之
先日ポンチさんと話をした時に出たんで久々に再読。塚本監督が映画化したいって言ってたんだよね。いいよなー、これ。どういいのかって説明するの難しいんだけど…いい

■やっときたー!
UNDERWORLD@エレグラのCD3枚組ー!9日発送終了したって話なのに届かないんでヒヤヒヤしてたよ!暗闇で住所書いたから字が読めなくて誤配されたのかと!わーいこれから聴くよー!